13.とにかく描写が作為的というか、観念的というか・・・一つ一つのシーンを役者が指示通りに演じているだけであって、登場人物が生きてないのです。したがって、いくらストーリーを盛り込んでも、それがそのまま流れるだけで、面白みがありません。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2017-12-09 00:03:19) |
12.当時は新しい波だったのでしょうが、伝わってくる戦後の青春には幼さを感じます。衝撃的な結末にどのような落とし前をつけるのだろうと思っていたらそのまま止まってしまいました。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2017-11-21 21:43:30) |
《改行表示》11.《ネタバレ》 先日鑑賞した「狂った果実」を思い出しておりました。内容的には似通っている部分もあります。 米映画だと、「エデンの東」を思い出した。こう言う、血縁関係にある人が片一方はうまくいって片一方はうまくいかない、 比較し、落ち込むみたいなお話は映画で見る分には実に面白いですね。 ある種の、人間の相みたいなもんじゃないですか。 シャルルはとっても優しい真面目な性格の人で、いつも穏やかに、そして自分の内面を表に出さないタイプ。 なので表面的には地味な映画ですけど、彼の気持ちになって見てると鬱憤が溜まっていったんだろうなと。 そしてワーグナーの音楽が鳴り響くシーンはその辺がピークに達していましたね。 溜め込んでいる怒りが、ひしひしと滲み出ておりました。 後半はお色気シーンもちょっとだけあって、59年の映画でこれだと当時の客は色めいていたでしょうね。 そして救いようのないラスト。とことんまで突き放しちゃう、これが当時のヌーベルヴァーグと言うことでしょうか。 【あろえりーな】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-11-21 18:52:29) |
10.《ネタバレ》 少し女性の描き方が粗いかな?シャブロル初鑑賞。中々うちの地元のレンタル屋にはシャブロル、ないんだよねぇ。やっと見つけたのが、この「いとこ同志」。う~ん、なんか所詮、人生こんなもんって感じがして、やだったなぁ。要領いい奴は、女も人生も手に入れ、要領悪い奴はとことんダメ、って状況で、さぁ落とし前だ!と思って、話を追ってたら、なにこの落とし前のつけ方・・。ちょっと映画っぽくて、映画なんだけど、でもこんな映画は映画じゃない、なんてブツブツ思ってしまう。 【トント】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-05-31 13:44:48) |
9.《ネタバレ》 うまくいく奴とうまくいかない奴の話。うまくいく奴にとっては何でもないことが、うまくいかない奴にとっては大障害であったりする。それぞれの人生ってことで、しょうがないの。“ヌーベルバーグ”と構えていた想像よりは、しみじみしたいい映画でした。まじめ男が初めて思い切った行動に出たのは(ロシアンルーレット)不発に終わり、彼の命は「うまくいく奴」の遊戯の中に終えられてしまう。このバックに延々とワーグナーが流れることで、つまらん事故が荘重な運命悲劇の様相を帯びるんだ。神話のなかの兄弟の相克って感じで。なぜピストルに弾が入っていたのかを理解していく長回しが素晴らしい。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2013-03-11 09:45:39) |
8.後味の悪い事この上ない物語。性悪小娘はともかくとしてポールに悪意がないというのが何ともやるせない。この世にありがちな不条理さを映画でまざまざと見せられるのは疲れます。 |
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《改行表示》7.《ネタバレ》 先日亡くなられたクロード・シャブロル監督に哀悼の意を表して、この名作の感想を書きたく思います。 勉強熱心だが何事もうまく進まない主人公と、その原因を作った張本人である自由奔放で不真面目な、しかし親戚の主人公を大事に思ういとこ。この男とその仲間の自堕落な生活に影響されて主人公の勉強も捗らなくなるが、そこで描かれる退廃っぷりは見事の一言。この一年後にイタリアで製作されるフェリーニの「甘い生活」やその翌年のアントニオーニの「夜」と似たようなものがあり、当時の富裕層がどのような暮らしをしていたのかが見てとれる。そして遂に試験に落ちてしまう主人公とは裏腹に、カンニングをしてなんとか試験に受かるいとこの対比。ここに表される不条理さ。これまたカミュの名作「異邦人」を髣髴とさせるものがあり、見ていてなんともいえない思いにさせられる。果ては突然訪れる衝撃のラスト。不意の事故でいとこに殺される主人公。これにはとてつもなく重い気分にさせられる。しかしながらも忘れられない驚きのイメージの数々を見せてくれたこの映画は、珠玉の逸品と言わざるを得ない代物である。 【陽踊り小僧】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-09-14 09:27:56) |
《改行表示》6.《ネタバレ》 まぁよくある話ではあるんですが、主人公に好感がもてたのでこの点数にしておきます。主人公に好感がもてた理由として、非常に人生や女に対して不器用なところが、反対に器用ないとことの共同生活の中で非常に対照的に表現されていて感情移入ができたところにあげられると思います。 アンリドカエのカメラワークがすばらしいですが、それよりも主人公の表情が一番役にはまっていたところも理由のひとつですね。 展開は少々読めるんですが、ラストの締め方といい作品全体として完成度の高い作品だと思います。 【norainu】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-08-26 19:12:07) |
《改行表示》5.クロード・シャブロルの泣くコも黙る代表作! 、、、という割には満足感は並であった。 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2007-10-04 10:57:47) |
《改行表示》4.《ネタバレ》 試験前日に追い込みをかけるシャルルの部屋に行ったフローランスとシャルルとの会話「あなたと一緒にいたいの」「そこに掛けてれば」「いや、あなたの側がいい」・・・。 こんな女が近くにいたら絶対ブン殴ってると思う。 そもそも「性格が正反対の男二人」という構図に飽き飽きしてきてて、ストーリーに全く面白みが感じられなかった。シャルル役のジェラール・ブランはまだ若いのに程よく渋さが出てて格好良かったっていうのと、レコードが止まる洒落たエンディングは好き。今はCDの時代だからレトロな感じがあっていいと思うけど、当時の人にとってはどうだったのかな? 【もっつぁれら】さん [映画館(字幕)] 5点(2006-12-23 15:09:49) |
3.《ネタバレ》 うぜ~、何なんだアイツら。散々邪魔しておきながら「何で落ちたの?」とか抜かしやがるし。オマケに信頼していた本屋の店主に「女遊びはやめろ」とか訳の分からない忠告をされたら、そりゃ自殺もしたくなるわな。一方ちっとも勉強しないで遊び呆けていた従兄弟がカンニングして楽々合格するというのもまた皮肉、勉強嫌いの自分にとっては「勉強の無意味さを証明した」という点で妙に嬉しくなってしまいましたが(汗)。そんな訳で主人公のどうしようもない苛立ち、絶望感は見事に表現されていましたが、如何せん物語としてはちっとも面白くないんですよね~(^_^;。こんなの観せられてどうしろと言うのか…。今の受験シーズンにはピッタリな内容ですが、もし落第生に観せたら本当にこの映画の主人公と同じ行動を起こしそうな人が出てきそうで怖い。技術面では撮影のアンリ・ドカエの室内セットを巧みに利用した映像が素晴らしいとのことですが、素人の自分にはよく分かりません。ただ最後のオチはなかなか気に入りました。文字通り陰気な空気に止めを刺しながらも、それが主人公の自殺によってではなく偶発、しかも憎きジャン=クロード・ブリアリに負い目を負わせて終了したのでスカッとしました。「ヌーヴェル・ヴァーグの金字塔」と言われている作品らしいですが、その理由も納得できます。結果、最後のドンデン返しに8点です。 【かんたーた】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2006-01-27 17:07:09) (良:1票) |
2.主人公シャルルに非常に親近感を覚えました。クソ真面目で、要領が悪く、周りの要領のいい奴を妬ましく思うところなんか、とても他人とは思えません。それなので、報われないラストが残念でした。そういった訳で、非常に印象に残っている作品です。主演のジェラールブラン自体も気に入ったのですが、あまり多くの作品には出ていないのが残念です。 【プミポン】さん 6点(2004-01-15 23:37:53) |
1.《ネタバレ》 あの女が話しかけなければ、試験に受かっていたと思うけどな。くれぐれも悪女には気を付けましょう。でも、ある意味本屋のおやじにも一因あると思うし(自分には勉強しかない、というプレッシャー)、ブリアリ演じるいとこにもあると思うし(努力なくして試験合格するほど自分は器用じゃないというプレッシャー)、母親にあるかもしれないし(試験に合格して母親を喜ばせたい、というプレッシャー)、その他いろいろ。まあ、死んだ原因に関しては、弾を詰めたままにしていた自分自身なのでしょうけど。 |