14.原作未読だが、大変有名なので期待していたのだがハズレだった。これだけの権力ネットワークで知能犯でもない水沢ひとりを殺すのがそんなに難しいとも思えず、殺害に何度も失敗して次々を犯罪を繰り返す事に違和感があった。物語それ自体もそんなに面白いという事もなく、謎解き要素もあまりない。原作者の作品は読んだ事がないが、アチコチで発言しているので、どういう思想の持ち主かはだいたいわかる。たぶん主題というか訴えたい事は他にきっとあるのだろうが、それを2時間超では映像化しきれなかったのだろう。または、元々そういうつもりもなくて、映像の力を利用してエログロで押し切ろうとしたのかもしれない。という意味においては、映像化の可能性よりも限界を感じさせる作品でもある。 |
13.2015.04/20 鑑賞。本筋でないエロ・グロ・過激暴力に時間を割き過ぎ。警察内部の縄張り争いも大袈裟過ぎ。原作が面白かっただけ余計に残念。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-04-20 21:26:16) |
《改行表示》12.うーん、萩原くんの演技力には本当に驚かされる。うまいなぁ。 悲しい物語ですよね。確かに。 自分は名取裕子さんが良かったです。 【mitsuo@】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-10-19 23:27:44) |
11.長編推理ものは映画には向かないんではないか、とつねづね思う。清張ものでもいいのは『張込み』とか『影の車』とか、すべて短編の映画化で、長編原作のは緩いでしょ。連続テレビドラマ向きなんだな、長編は。推理ものには「説明」の部分が必要で、でもそれを徹底するには言葉に頼らざるを得なくなり映画が死んでしまう、それを抜くと、観客は「…ということなんでしょうなあ」という曖昧な気分のまま映画館を出ていくことになる。これは後者で、現在と過去とが同時進行で描かれる暴力シーンで映画的に何となく説明したことになっているが、曖昧。でもベストセラーの映画化ってこうなるの多い、読んだ人だけを対象にしてるのかなあ。映画ならではの緊張は、終盤の事情聴取に対して、前を向いたまま微動だにしない小林稔侍のカット。萩原聖人が無垢の気味悪さをよく出していた。彼が山に行くまでを、列車の切符を買うとこから丹念に追っても良かったなあ。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-04-06 11:56:06) |
10.サスペンスとしてはなかなかの見ごたえ。様々な事象が天と線で繋がってゆく展開はスリリング。バイオレンス描写も鋭く、特に自らの罪を消し去ろうと目の前の敵に闘争本能を剥き出しにする小林稔侍のファイトはかなりカッコイイ。警察側のゴタゴタは明らかにいらないでしょう。水沢の行動にもいまいち説得力が感じられないことが多く原作を読まないと理解できないのかも。 【8bit】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2009-01-24 15:12:18) |
9.時々、急に思い出して無性に見たくなる作品。推理サスペンスに山岳、精神障害、学生運動など興味のあるものを絡めてあるせいでしょう。孤独感、喪失感を出演者全員に感じます。それを豪雪の山が包み込んでゆく。小林稔侍のキレ方は印象に残ります。 【チューン】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2008-05-04 22:27:18) |
8.《ネタバレ》 警察内部のゴタゴタが話の後半に生きてくれば面白い映画になったと思う。原作は読んでないが、名取裕子演じる看護婦と荻原演じる水沢との愛はきれいなもので、映画の暴力的な部分を中和してくれる。観終わって、二人が結ばれなかった事が残念と思った。でも最初の方でのグロい描写(死体やホモの絡み)は、うわ~、こりゃ観て、心がすさむかも、と心配したが、そんなではなかった。 【トント】さん [ビデオ(邦画)] 5点(2008-04-28 04:06:11) |
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7. はっきり言って、崔洋一という人の映像は悪趣味だ。悪趣味な猟奇的場面の映像がいくつか強く印象づけられて、それだけが観た後に残った。何年か前に観た時そうだった。このたび原作を読んだので、もう一度観てみたが、やはり同じだった。わかったことは、原作ではこのように猟奇的シーンが強調されているわけではないということだ。たしかに事件は凄惨だし、警察内部のややこしい対立につきあわされるけれども、それでも高村薫の文章には不思議とさわやかなものに裏打ちされているところがある。ところが、この映画にはそうした隠れた清涼感がまるごと抜け落ちて、かわりに悪趣味なシーンがこれでもかと加えられている。話も二時間強にまとめるためだろう、適当に削除、単純化してあるのはしかたがないとは思うが、長い年月のあいだの複数の平行する出来事がひとつに結びついてゆく感興はなくて、ただやたらと人が死んでゆく話になってしまった。 【goro】さん [ビデオ(邦画)] 3点(2006-07-23 04:56:01) (良:1票) |
6.オープニングの雪山のシーンから、タイトルが表示されるまでの一連のシークエンスは秀逸。高村薫の同名小説の映画化なんだが、これが一回見ただけではどうにもわかりづらい。(原作は未読) おそらく小説では登場人物も多種多様で、著者の思想もかなり盛り込まれているものと思われる。冒頭の組員殺害のくだりは良いとして、途中皇民憂国の会なる者が刑事を刺したり、さてまた組員の発砲を絡めたりでこれらが話しをややこしくする。本作では重要であるはずの、内ゲバ時代における人間模様が浮き彫りにされておらず、警察内部のゴタゴタとか本筋とは関係のないところを描き過ぎている。映画は小説とは鑑賞スタイルが違い、劇場で一回見て観客が満足するかどうかで決まる。しかも2時間前後という枠組の中で、必要でないものをいかに削り落としまとめ上げるか。そのために脚本というものがあるわけだから。それと、はねっ返り刑事役の中井貴一はミスキャストでしょう。この人、生真面目なエリート役が似合い最後まで違和感がつきまとった。サスペンスの題材としては申し分なく、しかも独特のもの悲しさを放っていただけにもったいない作品です。 【光りやまねこ】さん [映画館(字幕)] 5点(2005-11-20 23:46:31) |
5.荻原聖人は、なかなかいい味をだいていたと思う。1970年代の学園闘争がわかっていないと理解できないのではないかな。題名についても。 【ジブラルタの星】さん 5点(2004-07-26 20:59:32) |
《改行表示》4.描き出そうとしている色合いはかなり検討しているが、2時間という尺度に詰め込んでしまっているため、人物描写の欠如、途切れ途切れ気味の脚本、ずさんなつなぎ方が目立つ。 これにより、ストーリーが大雑把に飛躍してしまっている個所が多々見られる。 この失敗がどこにあるかというと、原作の色合いや内容を忠実に描こうとして、返って描ききれずに全てにおいて中途半端になってしまっている点である。 原作と脚本の流れが大きく変わっている作品ではないので、内容面の欠落点は原作を読んでいれば補完できる。 ただ本を読んで見ると荒が尚も見えてしまうので、不鮮明な意味合いを残しつつも本を読まずに観た方が賢明かもしれない。小説からはかなり衝撃を受けられるのだが…。 残念な作品となってしまっている。 ---------追記------------------ しばらく経って、原作の内容自体を忘れてしまって、観たら、こんな内容だったかなぁ?と 本で読んだはずの本質の部分が全く伝わってこなかった。 やっぱり、映画版は大事な部分が欠落しているようだ。 【あむ】さん [ビデオ(邦画)] 5点(2004-05-04 20:04:53) |
3.悲しい物語。幸せに恵まれなかった青年が起こす、深い因縁を含んだ殺人事件の話です。映画を見て納得いかない部分が多く、映画館からの帰り道に原作を購入した記憶があります。映画と小説は別物、と割り切ってみても、読んでしまうと物足りないという気持ちがさらに大きくなってしまって…。ちょっと見るに堪えない暴力シーンなどもあって、私には厳しい映画でした。ただ悲しい青年役の萩原聖人はよく頑張っていたと思います。 【のはら】さん 4点(2004-04-25 18:56:17) |
2.凶器不明の猟奇殺人事件を追う刑事ドラマ。所轄の違いやら、捜査を妨害する圧力やら、それなりに濃厚な物語が展開されるのだが、真相が明らかになるにつれて、実にくだらない裏事情が露呈され、興醒めしてしまった。というわけで、急遽犯人側の視点で物語を追ってみたところ、意外にドラマチックなので楽しめた。名取裕子の濡れ場とか、ちょっとハードでいい感じだし、ラストも感慨深い。 【もとや】さん 6点(2004-03-26 00:38:45) |
1.この手の映画は、もう外国に委託してもいいでしょう。アニメで代用可能と思われます。 【malvinas】さん [映画館(字幕)] 1点(2004-02-25 02:45:18) |