32.《ネタバレ》 知り合いに納棺師がいて、その実態を詳しく話し聞いているからだと思うのだけど、映し出される映像に新鮮味が全くなかった。というか、どうも実態とかけ離れすぎている。ほとんど腐乱死体やら自殺死体を扱い、あんなに綺麗な死体は稀。家族から感謝されることなど無いそうである。映画には写っていなかったと思うが、死体があった部屋の掃除もメイン業務。 などという前提があったためか、一見汚らしいと感じられるものから美しい部分を抽出して、適当に流れを創り、美しい物語を創りあげるために、このような素材を選んだ感が強く感じられてならない。 当然のことながら、そのようなために納棺師という職業があるのではない。美しい物語を創りたいのなら素材はいくらでも転がっているのに。 【小塚】さん [映画館(邦画)] 1点(2008-12-16 22:46:43) (良:3票) |
31.《ネタバレ》 飛行機の中で鑑賞した。死体に触れる仕事だから気持ち悪くて、みんなが嫌がるから高い給料をもらって、金のために魂を売っているんだと思われているのかなあと感じたのだが、実際のところは自分の身の回りにこういった職業の人がいたらどう思うのだろうか。最後に出てきた同業者のような人だったら軽蔑されても仕方がないのだろうか。何の仕事にしても誇りをもってできればいいなと思った。 【HK】さん [地上波(邦画)] 8点(2008-12-16 16:39:11) |
【アスモデウス】さん [映画館(邦画)] 8点(2008-12-15 23:25:16) |
29.《ネタバレ》 山形の風景と茶道のような納棺師の仕草、それだけでも静謐な時間に浸れました。同じ日本でも各々の地方によって、また時代によるものか、あまり馴染みがなかった納棺師という仕事。妻が言う「けがらわしい!」はそこまで言うか?と、しっくり来ず、やむを得ずやらざるを得ない状況に引きずられていく主人公には説得力があります。 もっくんはいい俳優になりましたね+脇を固める山﨑努とくれば文句のつけようがないでしょう。演出かもしれませんが、広末涼子はもっと深みのある演技が出来るような気がするんですけど・・ね。 【AKO】さん [試写会(邦画)] 7点(2008-12-15 18:07:31) |
28.《ネタバレ》 本木さん、相変わらずカッコイイ。広末若い。人の一生、死の迎え方、看取る人々の思いなど、いろいろと伝わってくる作品だった。ただ1点、最初の腐乱死体現場に行ったあと、普通はもう辞めます、もしくはそれについて悩むでしょ。「僕は何を試されてるのだろう?」という言葉までにいろいろな葛藤シーンが欲しかった。 【noji】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-12-07 23:12:45) |
27.観る前のイメージをいい意味で裏切られました。これだったら誰にでも観やすい。本木雅弘と広末涼子の年の差カップルに少し違和感がありましたが、本木さんは今でも青年のような初々しさを保ってて凄いと思いました。 【Yoshi】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-11-14 18:32:06) |
26.《ネタバレ》 世間の評価と自分の感想があまりに乖離していた。印象の強い順に話すと、まず広末の演技があまりにも鼻についてだめだった、ということ。いつまでもアイドルの枠を抜け切れていない人だなぁと思う。どの物語でも自分をかわいく飄々とみせようとする芝居はいいかげんやめたほうがいいとおもう。すごくもったいない。次に内容のこと。主人公が、納棺師をなりゆきでやってしまいました、だけど意外とやりがいを感じて生涯の仕事にしたくなってしまいました、という流れと、その映画を見て「感動しました。所作が美しい」とか言っている人たちに対して、実際の納棺師の方はどう思うのだろう、と考えてしまったということ。実はここに、ものすごく差別的な視点がないだろうか。これは、愛は地球を救うと銘打たれた24時間テレビで、障害者の方が毎回出てきて何かに挑戦することと、それを観て「感動しました」と涙を流すタレントに対する違和感に似ている。否定するつもりはなく、もしかしたら私の心のほうがどこか汚れてしまっているのかもしれない、とも思う。でもどうにも最後まで納得できなかった。映画としてとてもうまいことやっているし、観客への配慮もある。才能のある人たちが作った映画だと思う。だからとても気付きにくいのだが、根本のところでやっぱり違和感のある映画だった。 【コダマ】さん [映画館(邦画)] 4点(2008-11-03 21:05:25) (良:4票) |
25.《ネタバレ》 広末の「私の夫は納棺師です。」の言葉に鳥肌。 日本人独自の死生観と夫婦愛を、静謐な雪国の風景を背景に、優しく美しく描いた佳作です。 【つむじ風】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-11-03 01:06:34) (良:3票) |
24.《ネタバレ》 見終わって一言、あぁぁ~自分の最後はこの二人、本木雅弘と山崎努をはじめとするこの人々におくられていきたいと思った。自分の最後をこういう形でおくりだしてもらえたら幸せだろうと思うと同時に自分が最も愛した人達、お世話になった人達をこの人達とおくりだすことが出来たら良いなあと思わずにはいられなかった。妻に納棺師という仕事をしていることを隠していたことがバレ、「汚らわしい」と言われようが自分の選んだ道、仕事に対する誇り、自信を持って最後までやりとげる本木雅弘の姿にこそ人間の持つべき本来の姿があるのではないだろうか!どんな仕事であれ、仕事には変わらない訳で、だからこそあの広末涼子の「汚らわしい」だけは言って欲しくなかったのと言わせるような脚本は書いて欲しくなかった。あれさえなければ満点にしたいぐらい素晴らしい作品です。人は生きる為に働く。自分で選んだ道を信じることの素晴らしさをこの映画は教えてくれている。自分を捨てた父親の最後をおくりだす場面のあの父親の死に顔の美しさとそんな父親との想い出の石ころを手の中に握りしめている父親、俳優峰岸徹の遺作となってしまったこの映画、何とも複雑な気持ちになりました。峰岸徹のご冥福を祈りつつ、人間が死ぬといこと、死は単なる終わりではないということ。それはあの風呂屋のおかみさんが亡くなった後の場面での笹野高史の台詞に込められたメッセージこそこの映画が言いたいことではないかと思う。 【青観】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-10-30 22:22:55) |
23.《ネタバレ》 人は必ず死ぬ。僕も超怖い。だからこそ尊厳をもって死を迎えたいものだ。劇中沢山の葬式を見るが、それぞれ厳かに送られる。その様子をみていて、僕の死生観が更新された。 なにより、広末ありがとう。 |
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22.《ネタバレ》 結末が月並みだったので、先が読めてしまったが、 笑いの要素もいれつつ、死生観を考えることのできる良作。 恐怖から逃れるために、広末を狂ったように愛撫する本木や、 杉本哲太と広末の心無いことばに、すごく人間臭さを感じる。 【fragile】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-10-28 14:22:29) |
21.《ネタバレ》 最近また邦画の出来がよくないなあと感じてるところに、この奇跡のような大傑作。全ての作品を押しのけてこれが賞をかっさらうと思う。いや、そうでなくては。 主演助演、チョイ役全ての役者がきらきら宝石のように輝いています。特に広末の演技がよかった。妙なこだわりや固定観念に縛られてないような現代っ子ぽい奥さんなはずなのに、いざ自分の夫が「そうなってみると」やはり世間体を気にする、けがらわしいと言ってしまう。愛が冷めたわけではない、愛してる・・なのにしかし。こういう感情は悲しいくらいにわかります。きわめてリアル。愛があれば世間体も関係ねえよなんてのは夢子ちゃん夢男くんのあまっちょろい幻想なのだ。 しかも映画はもっと残酷な運命を用意します、なんと子どもが生まれる。誰もがお世話になる職業だの、仕事に貴賤はないだのなんだの、屁理屈はどうでもいい、あなたは子どもに胸を張ってパパは納棺師だよっていえるのか、子どもはお父さんを納棺師だ!と自慢できるのか。これを言われたら男としてはもうギブアップ。いくら納棺の仕事に生き甲斐を感じ始めたとしてもアウトなのだ。 ところが映画はとっても素敵な解決を用意してくれました。最後に「私の夫は納棺師です!」と叫んでしまった広末。鳥肌がたつくらい感動。しかしだ。ありゃ100%夫の職業を受け入れてはいないかも、そのときの雰囲気に飲まれて叫んでしまっただけかもしれない。あとで子どもが生まれて厳しい冷たい現実がやってきたときコロッと後悔するのも女なのだ。 しかし、この夫婦・・・この家族はどんなトラブルが待ち受けていようと、なんとか苦しみ悩みもがきながら、うまくやっていくだろう。それを予感させるのがあの石ですね。あの一銭の価値もない汚い石ころに込められた意味はものすごく深いです。 珠玉の映画。泣いて笑って考えさせられて・・・なんと爽やかな後味か。チェロの音色に心を動かされないひとはいないだろうと信じてます。音楽がまた素晴らしい。邦画もまだまだ捨てたもんじゃない、やるなあ。 本木、広末の代表作となるでしょう。 【うさぎ】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-10-28 12:58:32) |
20.《ネタバレ》 色々感想はあるんだが、まとまらんな。 ただ、身内の葬式するなら、こんな人たちにお願いしたいし、 自分の葬式をもしやるなら、こんな人たちにおくってほしいと思った。 【ひで太郎】さん [映画館(邦画)] 10点(2008-10-24 12:15:02) |
19.《ネタバレ》 本木演じる納棺師(士?)の丁重に死体を扱う仕草に一流の様式美を感じ、 死んだらこんな納棺師に面倒をみてもらいたい、と思った。死んだら何もわからないんだろうけども・・・。 ストーリーには感動できず(広末の演技が受け付けられなかったせいかもしれないが)。死体を扱う仕事にあんなに拒否感示す人って、実際いるんですかね。 【サイレン】さん [映画館(邦画)] 6点(2008-10-19 17:33:27) |
18.《ネタバレ》 笑いあり涙ありでそれなりに楽しめました。 【osamurai】さん [映画館(邦画)] 6点(2008-10-13 17:59:43) |
17.この作品は多くの方に「見て欲しい」作品ではなく、「見るべき」作品だと思いました。 【tonao】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-10-12 21:17:09) |
16.《ネタバレ》 重い映画かなと思っていましたが、前半の軽快なコメディータッチにすんなり映画に引き込まれた。(初任給50万でちょっと引いたが)すべての役者が存分に実力を出しきっていて、役者の力、演出の力を感じました。特に山田辰夫、吉行和子の芝居には泣かされた。山田辰夫に至っては「この後いい人になるんだろな」と分かっていても泣かされてしまう。そして相変わらず山崎努は実にうまそうに食べますね。 残念だったのは、後半の展開が早々に読めてしまい、なおかつ、実父の納棺をぞんざいに行う葬儀屋に、大悟がキレるところがあまりにミエミエでラストはちょっと冷めてしまったところ。久石譲の音楽も最初はとてもいいんだけど、ここまで感動シーンの連発で繰り返されると後半はちょっとお腹いっぱい。とはいえ、山崎努の納棺師としての美しい所作や、本木雅弘の奏でるチェロの演奏シーンは、死を扱うこの職業を崇高なものにしていて、それに心動かされる人々に見事なまでに感情移入してしまう。心に染入る作品でした。 【ポテサラ頂戴】さん [映画館(邦画)] 8点(2008-10-09 11:44:14) |
15.日本人の「死ぬ」尊厳をていねいに描いた秀作。冬の山形の白っぽい風景描写や、建物のちょっとした洋風趣味を取り入れたのも、映画の雰囲気を創りだすのに成功しているようです。ところどころ小っ恥ずかしいセリフがあるのと、広末の年齢不祥な演技が気になったのでマイナス1点。 【ケルタ】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-10-06 11:48:37) |
14.小山薫堂の脚本は、構成的にちょっと先が読めすぎてうーん…という点も多々あるものの、笑いが上手に散りばめられていてなかなか楽しめる。俳優陣の演技も抑制が効いてめりはりがあり、素晴らしかった。が、演出がどうにもイージーすぎてこれでかなりマイナス。 【とと】さん [映画館(邦画)] 6点(2008-10-04 06:14:59) |
13.《ネタバレ》 あたしは納棺を一族で行ってきたので納棺師という仕事があるのは知っていたが(葬儀屋に聞いた。)、実際にやっている所は見たことが無かった。死後2週間経った遺体の納棺後に匂いが気になり銭湯で何度も体を洗う、鶏肉に吐き気を催す→直後に妻に欲情するシーンというのは、ある意味、物凄く生々しい現実の葛藤を思わせる。それを主人公の心境の変化に併せていく撮り方は非常に上手いと思う。 こういった職業に対しての差別は古くからあるものだけど、そういったものが端的に杉本哲太と広末涼子の役のシーンで表される。その変化を示すシーンも主人公の献身的な姿によるところであるのも上手い。他の役者は非常に曲者ながら、映画を引き立てるのに十分なほど良い演技をする。特に山田辰夫の演技というのは思わずあたしも感情が入ってしまった。 滝田映画といえば、食べ物への表現は本当に面白い。物凄くこだわりがあって、毎回楽しみな部分のひとつでもある。 同名の漫画が出ているが、この映画に興味を持った人には是非ともこれも読んで欲しい。映画を基本的になぞらえているが、これもまた良い出来である。 【奥州亭三景】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-10-03 12:49:04) |