54. 原作は御存知アガサ・クリスティの短編&舞台劇「検察側の証人」。ビリー・ワイルダーの本領が100%発揮されまくったミステリ映画の最高傑作の一つが本作。よく巷の宣伝に”原作を超えた”的煽り文句が安易に使われているが、正に本作にこそ相応しい。当時で既に56歳の大年増だったディートリッヒを敢えてクリスチーネ役に起用したワイルダーの大胆不敵さ、彼女も期待に応え”最後の輝き”とも言うべき屈指の名演を披露する。レナード役のタイロン・パワーは別にどうということもないが、当時のハリウッド美男俳優のスタンダードの高さが伺えて興味深い。しかし、この法廷ミステリ映画を一層味わい深くしているのは何と言っても、チャールズ・ロートン演ずる弁護士ウィルフリッド・ロバーツと、エルザ・ランチェスター扮する看護婦の存在。彼らの品のあるユーモアが息詰まる裁判劇の絶妙なアクセントとなっている。勿論結末の二転三転する意外さも大きな売りであろうが、ワイルダーのキメ細かい配慮の行き届いた緩急自在の演出に是非とも酔いしれて頂きたい。コレを「つまらない」「退屈」とか評するような方とは(個人的に)未来永劫相容れるコトは無いだろう。最後に、確かにこの邦題は…何というか、その、あらぬ誤解を招きそうな印象ではある。センスを疑われても仕方がないであろう。いっそ原作通りにモロ直訳して欲しかった…!! 【へちょちょ】さん 10点(2003-11-02 00:19:39) (良:2票) |
53.ビリー・ワイルダーは優れたドラマ作家だとつくづく思う。本作も初見の際は、2転3転する展開に度肝を抜かれたものだ。しかし、2度3度観返していくと、なぜだか少しずつ飽きてくる。例えば、デートリッヒの「ストッキングが破けるのだけは我慢できない」というような台詞が出てくるが、それが台詞だけに終わっている。もし、本作の監督が、彼女主演で『天使』を撮ったルビッチや多くの主演作を残したスタンバーグならば、こんなおいしいシーンをいかに面白く観せるかに心を砕かずにはいられなかっただろう。隙のないストーリは却って見応えのある大胆な演出を阻害する。チャールズ・ロートン演ずる弁護士の台詞じゃないが、「あまりにも出来すぎている」のだ。たぶん。 【なるせたろう】さん 7点(2003-10-25 17:37:24) (良:1票) |
52.個人的には見事に術中にはまってしまいました。殺人事件の法廷もので、結末を2転3転させて驚かせようとするなら、シリアスで一辺倒になりそうなものですが、弁護士のおじさんのキャラクター描写が素晴らしく、コミカルな印象もふんだんに与えています。ビリーワイルダーっていうとラブコメディっていうイメージがありますが、一方で『サンセット大通り』なんかに代表されるようなシリアスな心理ドラマもうまいです。サスペンスという形を重視したことでこの作品はちょうどそれらの中間に位置しているように感じました。 【スロウボート】さん 8点(2003-10-18 22:36:14) |
51.《ネタバレ》 会社の映画好きおじさんが「すっごく面白いよ!」とビデオを持ってきて貸してくれたが、なかなか見る時間が無くてそうこうするうちに1ヶ月たってしまい、さすがにもう返さないとマズイと思って見てみたら!本当にすっごく面白かった。で、ここでの評価もかなりよくて、長くビデオを借りてしまい、ごめん、おじさん。もっと早く見ればよかった。 タイロン・パワーの信用ならないニヤケ顔がマッチしすぎ。ディートリヒが素晴らしすぎ。彼女の男の声のような慟哭に、震えがしました。 |
50.評価が高かったのでレンタルしてきて観ました。最後まで目が離せない展開で面白かったです。 【ぽじっこ】さん 8点(2003-10-17 20:04:14) |
49.どんでん返しだけが見所の映画はあまり好きじゃないんですけど、これはホントにいい映画ですね。このどんでん返しはとても好きです。ディートリッヒも素敵です。昔の作品は私にはちょっと見づらいので、ひとつの作品として全体で評価するとこのくらいかなぁと。 【るいるい】さん 8点(2003-10-13 20:46:17) |
48.このサイトを知らなかったら、タイトルのせいで一生観なかったかも知れない。最後のどんでん返しは夫婦でおいおいと突っ込みを入れましたが、それでもとても楽しかった。こんな映画をもっとたくさん観たい。 |
47.完成度高い映画ですね。邦題の付け方はウマイ。原題「WITNESS FOR THE PROSECUTION」(検察側の目撃者)って、味も素っ気もないというか、なんかそのまんまやん。 【チビすけ】さん 8点(2003-09-29 23:27:50) |
46.時代を考えれば充分に傑作ではあるが、ありとあらゆる不可能犯罪やどんでん返しのパターンが出尽くした感のある現代のミステリー(特に島田荘司以降の新本格系)に毒されてしまった後では、悲しいかな、この位のどんでん返しではあまり驚けなくなってしまった(泣)。もっとも、この映画の魅力は法廷劇そのものよりも、生き生きとした登場人物に集約されている。特に看護婦と弁護士の掛け合いが楽しい。 【FSS】さん 8点(2003-09-10 01:53:56) |
45.ミステリを読みまくってると、だんだん擦れてきてトリックやラストのどんでん返しで驚かされることなどほとんどなくなっていく。だからその点では点数は辛くなるのだが、この映画の面白さはそこではなく、弁護士、看護婦、被告の妻ら、登場人物達の舞台劇にある。よく出来た脚本、お洒落でユーモアのある台詞、巧みな演技で時間を全く感じさせない作品に仕上がっており、終わり方も爽やかで鑑賞後もすっきりとしている。現代の監督さんにもこのシンプルさを見習って欲しいものである。 【Nervous】さん 8点(2003-09-08 18:14:41) |
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44.文句無く面白かった、ビックリした。あの看護婦がなんともいい味だしてたな~ 【キー】さん 10点(2003-08-16 16:03:51) |
43.イヤァー、面白いのなんの。最初から最後まで、気が抜けませんでした。昔の映画を疎遠にしている人たちに、ぜひとも勧めたい映画ですな。ちなみに、チャールズ・ロートン演ずる弁護士ロバーツと、看護婦を演じたエルザ・ランチェスターは、実生活で夫婦なのよ。知ってて観ると、また一味違うかも。 【タイツE】さん 10点(2003-08-12 00:59:40) |
42.観てる途中(婦人登場のあたり)で「もしかしてこれ・・・アガサクリスティの短編のやつ?」と思ってたらやっぱりそうでした。映画になってたんですね。初めて原作みた時に「おぉ~」と感嘆したのを覚えてます。映画の方では、短編小説にはなかったオチの続きもあって楽しめました。弁護士ウィルフリッド卿(チャールズロートン)のキャラがいいです。クリスチーネを演じたマレーネも好きになりました。味のある映画です。 【かささぎ】さん 9点(2003-08-03 14:31:03) |
41.《ネタバレ》 大作でもない40年以上前の映画がなんでこんなに評価が高いのか?見終わって納得。冒頭から台詞回しが小気味良くて、最後まで退屈せずに見ることができました。有罪か無罪かより病身の老弁護士がいつ心臓発作で倒れないかとハラハラさせておいて、バミューダ行きを蹴って目の前で行われた殺人の犯人の弁護をすると言わせるラストには、胸が熱くなりました。良い映画でした。 【キタロウ】さん 9点(2003-07-30 01:39:11) |
40.評価が高かったので期待しながら鑑賞。チャールズ・ロートンが階段のリフトを嬉々として使ってるところでは何回も吹きだしてしまった。マレーネ・ディートリッヒはどっからどう見ても冷酷な女にしか見えなかったのに。実はそうじゃなかったとは。はぁーもうびっくり。昔の映画ってやっぱりなんか違う。これぞ映画!ザ・映画です。 【drop】さん 9点(2003-07-25 12:28:36) |
39.いや、面白かったです。最後は「騙された!」し、弁護士先生のキャラ良すぎ。マレーネの美貌は化け物並みだし、台詞が今見ても新しさを感じる。でも感動はしなかったし、人生の教訓になったわけでもないし、傑作中の傑作かと言われると・・・そうでもないかな。とても贅沢な暇つぶしを2時間させてくれる映画、という程度の印象。これが女性誌的一位の「タイタニック」を押しのけ、映画評論家的一位の「天井桟敷の人々」を押しのけ、ついでに「ショーシャンク」も「ターミネーター」も「ゴットファーザー」も押しのけて堂々二位、というのは首を捻らざるをえない。単に私がバカで、この映画の良さを理解していないだけなのかもしれませんが。 【DIANNE】さん 7点(2003-07-14 19:51:47) |
38.ただもう最後のどんでん返しにはびっくり!ラストシーンだけでぐ~んとランクアップ!ディートリヒ細眉の元祖ですね。 【蘭】さん 9点(2003-07-05 23:25:04) |
37.マレーネ・ディートリッヒすてき!!こんなに美しい女優さんがいたなんて。ミステリアスな雰囲気に魅かれてしまう。 【つっちィ☆】さん 8点(2003-07-03 22:25:12) |
36.期待しすぎたセイか、そこまでなかった。ユージュアルサスペクツの方がいいと思う |
35.かなり評価が高かったのでレンタルして観ました。後半途中で何故かラストが読めてしまったけど、クラシック映画の中ではなかなかいいかも。でもビデオでいいかなの5点。評価下げてごめんなさい。 【クラリス】さん 5点(2003-06-25 10:06:28) |