37.ディズニー映画はあまり好きではないのですが、そんな私をもってしても面白いとしか言いようのない出来です。脚本の出来がまず完璧で、感動話を突然ねじこんで無理やり感動させるようなことはせず、感情的な伏線をどうやって張っていくか、観客を興奮させるにはどういう紆余曲折でクライマックスに持っていけばいいのかが完璧に計算されています。アクションパートの見せ方も丁寧かつ的確で、各キャラクターの能力を活かしつつスピード感ある面白い見せ場の連続となっています。面白い設定は準備したものの、キャラクターに特殊能力は与えたものの、各種アイテムは配置したものの、それらを活かせていない作品がマンガ、アニメ、実写関わらず大変多いことからも、ここまできっちりと各キャラクターを使い切れている作品は大変に稀有と言えます(スパイダーマンですら「予知能力」という伏線を完全に放棄しているくらいですから)。ともすれば「子供向け」ということで安きに逃れることもあるアニメという体をとりながら、実写と比較しても驚くほどマジメに作られているのです。しかも単なるマジメではなくヒーローものの遊び心もきちんと備わっていて、個性豊かな登場人物や荒唐無稽かつかっこいいシンドロームの秘密基地などにそれはよく現れています。きちんと理屈を追うことと、理屈を越えた面白さやかっこよさを見せることの両方をしっかりとやっているのです。最近は実写においてもヒーローの映画化が人気ですが、その反面で時代はヒーローものというジャンルが成立するギリギリのところにまで来ているような気がします。映画の語り口が進化した結果見ている側の目も数十年前の観客より確実に肥えてきており、ヒーローが正義のために戦うという単純な構図が素直に受け入れられる時代はすでに終わっているのです。なぜヒーローが存在するのか、どういう原理でスーパーパワーを持っているのか、現実にヒーローが力を振るうとどうなるのか、細かい辻褄合わせは不可欠であり、そのため「これぞヒーロー」という醍醐味の再現は非常に困難な状況となっています。そこに来て本作はヒーローもの本来の醍醐味を十分に味わわせてくれます。しかも昔ながらの演出ではなく、「存在意義に悩むヒーロー」という新世代の基準もきちんと踏まえつつ。新しい設定の中で古いものの良さを描く、これってなかなか難しいことではないでしょうか。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 9点(2006-11-03 23:26:45) (良:1票) |
36.《ネタバレ》 もう、手放しで褒めてあげたい。先ず観始めてすぐに感嘆させられるCGの完成度の高さ。あの草木の素晴らしさ。CGというだけで毛嫌いする人の多い現在にあって、表現として手法として芸術として認められてしかるべき、市民権を得てしかるべき完成度。作品のスタッフに対して信頼感を持つことのできる、没入できる完成度である。―――個性を排除し、既成概念(道路やビル)を壊す人間を非難し、無理矢理枠に押し込めようとする現代社会に対して、眠らされた個性の解放、そしてそれでこそ深まる絆を痛快に描き出した――――なんてことを感じても感じずとも、超一流に娯楽できる新しき指標となるべき大傑作。それぞれの(勿論フロゾン含め)能力の解放には胸が詰まり、感涙してしまうほど、喜びに満ちていた。 【stroheim】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-09-24 12:35:28) |
35.元スーパーヒーローのリアルな生活感に笑い、魅力的なイラスティガールにはまりました。Mr.インクレディブルに思わず感情移入してしまうお父さんも多いのではないでしょうか? 【丸に梅鉢】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-04-28 00:54:05) |
34.ファンシーで心躍る作品であり、「ヒーロー」を相対化した稀有な作品でもあると思う。また能力に適正を出すことでさらに魅力が引き立っている。見ながら、自分なら雷撃を使うとか、でも湿気の多い日はうまく使えないとかそんなことを考えていた。とりあえず、バイオレットはできる子だと最初から思っていた。あとなぜか吹き替えのクオリティがすごいことになっている。 【michell】さん [DVD(吹替)] 9点(2006-04-07 11:55:35) |
33."ハウル"の後で観たせいもあるのか、断然こっちの方が面白かった。2004年の外国映画No.1でした。 【MID】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-01-04 19:44:16) |
32.ダッシュがジャングルをダッシュしまくるシーンにホロリときました。う~む何でだろ。まあ(映画的にも)前半の抑圧が長かったから、ですかね。後半のスピード感はとにかく最高です。内容的には、「子供は強い、母は強い、赤ちゃんは一番強い(オヤジは一番ダメ)」という、誰もが薄々認識しているようなコトなんですけどもね、グスン。あと、シンドロームの計画があまりにも壮大すぎて、『オールド・ボーイ』をちょっと思い出しました(笑)。とりあえず、期待以上に面白かったです。 【鱗歌】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-12-31 18:55:05) |
31.あ~スカッとした。とにかく面白くて終始ニヤニヤ観てました。フロゾンかっこええしダッシュかわいい。吹き替えもみてみます。 |
30.アメリカのアニメは苦手なのだが、これは実に面白かった。アクションをひたすら楽しむという単純さが合ったようで、昔の「トムとジェリー」を思い出した。最先端のCGは見事としか言いようが無く、心を鷲掴みにしたのは”奥さんキャラ”であった。一番凄いのは超能力も無いのにヒーローをうち負かす悪役だと思う。面白かったので日本語吹替えでも観たのだが、これがまた良かった。黒木瞳が上手いのは当然だとしても、三浦友和の違和感の無さには驚かされた。「スチームボーイ」や「ハウル」の声優の使い方とは全く偉い違いである。 【まさサイトー】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-11-23 23:44:21) |
29.傑作コミック「ウォッチメン」を髣髴とさせる設定、犯人の能力に加え、後半では「スパイダーマン2」を意識したシーンが見受けられるなど、監督は相当アメコミ好きなんだなぁ、と思わされる。脚本は能力の活かし方だけでなく、伏線が秀逸で、ダッシュの「じゃ、誰も特別じゃないんだ」というセリフが後のシンドロームの「スーパーヒーローは必要なくなる」というセリフにリンクしたり、公園でのロング・パスがラストに繋がったりと、非常に芸が細かい。個人的にはボブの怪力が、家族と戦う場面になると、より逞しく映るのが印象的だった。後半になってヘレンの活躍が顕著になっても彼の存在感が薄れないのは「家族で力を合わせて戦う」という設定を最後まで見失わないからだろう。そしてピクサーお馴染みの魅力的な脇役も健在。とくに監督自身が吹き替えを担当したエドナ・モードは無茶苦茶いい味を出している。「あなたはイラスティ・ガールでしょ!」とヘレンを励ますシーンが最高だ。「部外者」であるブラッド・バードが監督を務めたことで、ディズニーらしくないシーンが見受けられるのも好感が持てる(シンドロームに同情する人が多いのはオタクが多いから?)。デザインに関しては、パペットじゃないかと思わされるようなリアルな影と金属光沢に驚かされたものだ。しかし、80年代のコミックが元ネタにもかかわらず、エポック・メイキングと言われてしまうのはまだまだ映画がヒーローの概念に疑問を投げかけることも出来ずにいるということか(「バットマン・ビギンズ」は政府公認ヒーローではないのがミソ)。早いところ「ウォッチメン」を映画化してアメコミの世界観に追いついて欲しい。 【マイカルシネマ】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-11-10 21:49:38) (良:1票) |
28.《ネタバレ》 子どもと一緒に見始めたので吹き替えで見ました。小学校低学年の子どもは途中で外に遊びにいってしまいました。中盤までは低学年はあきちゃうかも。。中盤以降子どもが見ても楽しめるかな。でも、大人が見るにはとてもよく作ってあると思う。こういうスーパーヒーローものはすべてCGアニメの方が良いんじゃないかと思わせる作品です。宮迫、三浦友和の吹き替えはばっちりでした。ファインディング・ニモの吹き替えの不味さでがっかりしていただけに吹き替えに+1、エンドロールに+1で9点! 【蝉丸】さん [DVD(吹替)] 9点(2005-11-05 12:12:20) |
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27.「アメリカのアニメなんてくだらね~。」ってずっと思ってたんですよ。実は。妙にくねくね動くし,やたらとまばたきするし,「ピーターパン」だの「ライオンキング」だのおとぎばなしばっかだし・・・ でもね,「シュレック」を偶然観てから考え方変わったんですよ。なんつーか,食わず嫌いだったなぁと反省したわけですよ。それで,今回子供と一緒にこの作品観たらもーサイコー。何がサイコーって,シンドロームがくりぃむしちゅーの有田にそっくりなところと,ヴァイオレットが貞子にそっくりなところ。もちろんストーリーもよくって,ほのぼの感もあってお勧めです。 いまやアメリカ中スーパーヒーローだらけ(スパイダーマン・X-MEN・超人ハルク・バッドマン・宇宙忍者ゴームズetc)というちょっぴり皮肉を利かせているようにも感じて勝手に感心していました。こんだけスーパーヒーローがいるんなら,いっそのことスーパーヒーロー組合作ればいいのに。そんでみんなで毎月ちょっとづつ積み立てするの。もし建物壊したり怪我したりしたら共済から補助金が出るのね。もし悪役や一般市民に訴訟起こされたらみんなで署名集めたりしちゃうの。そんで裁判に勝ったら「勝訴」っていう紙を持ったダッシュが町中走り回る・・・なんて映画できねーかなー。できっこねーか。 ちなみに,「正義の味方」に向かって「町が壊れるから出て行け!」「巻き添えになって死んだ家族を返せ!」と罵詈雑言を浴びせたアニメの元祖はなんといっても「無敵超人ザンボット3」ですね。やっぱ。 【S.H.A.D.O.】さん [DVD(吹替)] 9点(2005-10-20 17:29:10) (笑:1票) |
26.《ネタバレ》 映画館で字幕版を観た後、次の週には吹替え版も観賞。 そして今はDVDでお家観賞。 面白い!特にエドナ、大好きです。 音楽も格好良く、エンドクレジットも魅せる(見せる)工夫がしてあって、 全体的にレベルが高いと感じさせる作品。 【ムーディーマニア】さん [映画館(字幕)] 9点(2005-09-25 02:25:04) |
25.レベル高いっす。自分的には「トイストーリー」「モンスターズインク」あたりがピクサーの一押しだったんですが、これが一番になりました。 まずCGが格段に進歩してます。やばいくらいに表情がリアルになってます。 ストーリーもよかったし、奥さんのキャラはとても魅力的でした。お勧めです。 【kenz】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-08-15 18:40:57) |
24.映像が凄いね。細かな仕草まで凝ってるし、3Dアニメと呼ぶべきかCGアニメは従来のアニメとは一線を画す別ジャンルとして考えた方がいいんじゃない。もちろん、映像の凄さと面白さは別物で内容あってこそだけど、この作品は本当に面白かった。難点はシンドロームの強さとラストかな。シンドロームの最後にはちょっとすっきり出来ない部分が残ったけど、それまでは本当に楽しめたので次回作への期待も込めて9点。是非、続編を作って欲しい。 【北狐】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-07-13 23:02:09) (良:1票) |
23.ホリー・ハンターが何人か解らない。ヴァイオレットは、リングのおねーちゃん。おまけにベジータもどきが出てきた。サイボーグ009の勝ちかもしれないが、やっぱりアメキャラもいいので9点献上! 【FHARCYDE】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-07-07 18:35:56) |
22.これは面白い!久々のヒットです。アニメの枠を超えて大人も子供も楽しめるエンターテイメントに仕上がっています。ぜひ、続編を希望します。 【ジム】さん [DVD(吹替)] 9点(2005-06-27 11:12:07) |
21.ヒーローの悲哀と夫婦愛・家族愛がテーマですね。そのついでにスピード感のあるアクションシーンがあるという印象です。かつての栄光にいつまでもすがりながら、生きがいをなくし、抜け殻のようなMr.インクレディブルを勝気な妻が支え、子供たちが慕う。世の中を守ることしか知らなかった彼が、身近な家族を守ることで、ヒーローとしてだけでなく、父親の誇りも取り戻して復活していく。いい脚本だと思いました。各キャラクターが独立して、ときには適材適所で能力を発揮していく。個性を大切にする良いお手本です。キャラクターのおでこに光沢をキチンと着色してあるなど、細かいCG技術がキラリと光ります。続編が出ることを期待します。 【どんぶり侍・剣道5級】さん [DVD(吹替)] 9点(2005-06-15 23:31:55) (良:2票) |
20.前半は少しだらだら感があるけど、ダッシュがダッシュし始めることから一気に盛り上がって、とにかく可愛くて面白かった。家族って良いですね。ママが一番強いと思う。 【ネフェルタリ】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-06-15 22:15:03) (良:1票) |
19.ピクサーが作る人間のお話でヒーロー物というだけで期待していました。 そして本作はその期待を裏切らない出来です。 ヒーロー+家族というテーマも良くまとまっていて、 鑑賞後に程よい満足感が残ります。最後に…母は強し!(笑) 【BAN/】さん [映画館(字幕)] 9点(2005-04-18 15:37:47) |
18.素晴らしい!ピクサーには毎回してやられるな!夫婦で見ましたが、二人とも楽しくさわやかに泣いてました。 面白く楽しいのになんか自然に涙がすーっと出てくる感じ。一緒に見る家族がいるなら、ぜひ一緒に見て欲しいと思える映画です。 珍しく日本語の吹き替えが良かった。声優をメインに使わなくてよくここまでやれたな。日本の俳優のアフレコレベルの低さに閉口していましたが、この作品は賞賛します。 【ぱぴんぐ】さん [映画館(吹替)] 9点(2005-03-01 18:24:13) |