21.《ネタバレ》 たまにはこんな映画があって欲しい。まさしくそんな映画。
英国首相がヒュー・グラント!?初っ端のこの配役が笑わせてくれて、いい具合に
肩の力を抜き取ってくれる。登場人物が多いので顔は覚えられないかもしれないけど、
物語は頭に入ってくるので混乱せずに見れる。みんな誰かを愛していて、
ちょっとした困難を抱えていて、だからこそ頑張っている。なんか頑張っちゃうのって
いいよね、そんな気分にさせてくれる作品。アメリカに行けばモテる!と
根拠のない期待を持って旅立つイギリス青年の話は「真夜中のカーボーイ」を
連想させた。バーカウンターでアメリカ女性3人に言い寄られるシーンは
あまりにも出来すぎていて美人局と思ってしまうが、青年はまんまと彼女を作って
帰国する。このエピソードが映画の最終的なカラーを決定していると思う。
時には信じて突っ走れ、その先には幸せがあるんだよ、この映画は8割くらい本気で
背中を押してくれる。ラストに集められた抱擁シーンは「ニューシネマパラダイス」
を思い起こさせて、幸せな気分に拍車をかける。1回しかない人生、ブレーキばかり
踏んでいたって面白くない、ちょっとくらい能天気にいってみよう!
でも友人や家族は大切にしてください、そんなメッセージもしっかり忘れずに含めて
くれているあたりが、この作品の優しいところですね。