1.《ネタバレ》 惨殺死体が発見されそれを捜査する警官が巨大な陰謀渦巻く事件に巻き込まれていくという、これはいかにもデ・パルマが好みそうなストーリーですね。ハードボイルドタッチのサスペンスという感じで、独特のカメラワークによる演出や、俳優陣の素晴らしい演技により、最後まで集中して見れました。ただ、惜しい点がひとつ。これはかなり重要なポイントだと思うのですが、ダリアとマデリンが似ているという設定に無理がある。共通点は黒髪という以外全然似てないですよね。せっかく主人公がマデリンを愛すことによって今は亡きダリアをも偏愛していくという過程が、これじゃあなんで主人公が死体に魅せられていくのか説得力がないではないか。そこがちょっと残念です。でも、映像のこだわり方はさすがデ・パルマという感じで良かったです。特に、ラブシーンになるたびに必ずカメラは外へ引いて窓から覗き見するような形になるという徹底ぶりには思わずニンマリ。