1.《ネタバレ》 映画は才能では撮れないのかな。
物語の発想そのものは悪くないと思う。松本という人は好きですし、才能もあると思う。
私は映画表現のことは詳しくわからないですが、
皆さん仰るとおり、カット割りや編集があまりにも悪いという事なんでしょう。
ドキュメンタリー調、と言いますが、
ドキュメンタリーだってあんなに長時間固定ワンショットなんてないですよね?
間が絶妙でも何でもなく、あれでは間が持ちません。
インタビューのQもテロップで出した方がよかったと思うなぁ。
大佐藤の「大きいこと」に対する拘りや、
「お父さんはなぜもっとでかくなりたかったのか?」とい問いに対する「粋だから」
といった受け答えなどをもっと随所にちりばめて、
かつまともに映画を知っている人2,3人が映画の文法で補正していれば、
コメディ映画としてまっとうな評価を得られる映画になっていたと思います。
私は娘に会いに行くときの大佐藤の演技と服装などはとても好きで、センスがあると思います。
松本人志という人は「勉強をしてこなかった人」であり、
「勉強をすることは悪いことだ(勉強をしなければできないということは才能がないということだ)」
と思っている人なんでしょうが、
映画というのは勉強をしないと上手く撮れないのではないかと思いました。
このあと何本か撮ったとして、世界中で賞賛されるような監督にはなれないと思いますが、
世界的にきわめて異彩を放つ監督になる事はできるかもしれません。
ただ、一本目が遅すぎただけに、残念ながら大量生産はできない気がします。
遅くとも30代半ばで一本目の映画を撮っていれば、というところです。