32.納棺師という職業に着目し、自分の中でストーリー化を暖めていたというモックン。監督もさることながら、その功績は大きいだろう。もちろん、映画鑑賞時間として最適を求めた尺が定義されている中なので、近しい人物の死や、都合のいい流れ?に突っ込みどころもあるだろうが、良質のヒューマンドラマであることに変わりはない。ユーモアの配分も秀逸と言える範囲内。そして何より、単に納棺師の話として小さくまとまってしまわなかったのは、主人公に"妻帯者"を設定したことが大きいだろう。父親の重厚な存在を軸とした新しい生命へのバトンタッチのような背景に物語に深みを与えた裏があると思える。広末を叩く人も多いようだが、自分は広末の存在も充分満足だったということを最後に付け加えたい。 【Andrej】さん [地上波(邦画)] 7点(2009-10-02 05:14:35) |
31.《ネタバレ》 もっくんの名演が光ってましたね。表情から体の動きまで素晴らしいと思いました。日本でしか受け入れなさそうなこの作品が、世界で認められた理由がよくわかります。とても美しい作品でした。 【ライトニングボルト】さん [地上波(邦画)] 7点(2009-09-28 02:06:40) |
30.《ネタバレ》 確かに感動的な映画だけど、皆も言ってるとおり見てる間ずっと”広末の代役は誰が良いかな”と考えてしまって気が散りました。テレビ的な生活感の無い演技。それから初めてモックンが山崎努の納棺を見るシーンでいかにやさしさや気遣いに満ちた仕事か知った、みたいなモノローグが入るけど、そんなの台詞で説明しなくても演技見てりゃわかるよ! 野球選手の夢⇒オーケストラ とうもろこし畑をつぶして野球場作って世間から後ろ指さされる⇒納棺の仕事で後ろ指差される。(しかしこんなに軽蔑される仕事なのかね) 基本的に自分の行動に賛成してくれる良き妻。 そして父親との確執、というのもまるっきり一緒。 石文は言わばキャッチボールなわけですね。 フィールド・オブ・ドリームスですね。 【GO】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-09-27 05:16:34) |
29.納棺師というのは、比較的新しい職種だろう。隠れた成長産業である葬儀産業のプロパガンダ映画かもしれないが、このような職種が生まれるのも社会が成熟し余裕がでてきたんだろうか。ストーリーはベタな感じですが、ちゃんと丁寧に作られてる感じがしてよかったっす。広末は、私生活がアレなので清楚な人妻は見ていて無理がある。今の時代では難しいかもしれないが、私生活は謎のほうがいいよね。 【パオ吉】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-09-26 21:42:47) |
28.《ネタバレ》 納棺師の作業を指先までしっかり撮りきっている、その敬意に満ちた撮り方だけでこの作品は存在価値がある。銭湯の女将との再会時の会話の一言が、後の妻の主人公への見方を変えるところにつながっている流れなど、語り口も巧妙。決して素材に寄りかかっていない。 【Olias】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-09-26 04:06:02) |
27.ここまで「お葬式」を美しく、リアルに描いた作品は他に無いのではないでしょうか。納棺師という存在も初めて知ることが出来ました。私の祖父母は正にラストシーンのような「簡易的な方」で旅立ちましたが、なんだか申し訳ない気持ちになります・・・一体どのくらいの人達が活躍なさっているのでしょうか?。最近は観ない、日本的な素晴らしい作品だと思います。残念なのが広末。役にも演技にもなんかイラッとしました。 【Kの紅茶】さん [地上波(邦画)] 7点(2009-09-25 17:54:49) |
26.《ネタバレ》 いい作品でした。最後の父との思い出がよみがえるシーンではグッときました。 【海牛大夫】さん [地上波(邦画)] 7点(2009-09-22 20:26:51) |
25.重いテーマの作品だがコミカルなシーンも取り入れて観やすくしあがっている。なんといっても山崎努がいい。良い役者というのは空気を作り出す。本木や他の役者も良かっただけに広末が異分子に見えてしょうがなかった。 【ふじりんご】さん [地上波(邦画)] 7点(2009-09-22 10:43:19) (良:1票) |
24.《ネタバレ》 火葬に立ち会うシーンがありましたが、とても悲しかったです。 いずれ私も同じ体験するんだろうな・・・と思うと心苦しいです。 ・・・と自分視点で見てしまうところが多々ありました。 この映画の感想はというといずれ皆この世を去っていく、その最期を綺麗に着飾るのは重要なんだなと思いました。 ラストの、父親の納棺をする場面も良かったと思います。ただ、夫婦で石を握り合うシーンで終わってしまうのが、「あれ?ここで終わり?」といった感じで少々残念。父親がお墓に入るくらいまで描いてほしかったかも。 【ひまわり】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-09-20 12:43:16) |
23.WOWOWで観ました。アカデミーだし一応。押さえるところを押さえてあるソツの無い映画でした。観て損はないと思いますが、心に残る映画にはならないっすねー。 【ぬーとん】さん [地上波(邦画)] 7点(2009-09-02 00:33:01) |
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22.予告編で見た広末涼子の奥さん振りが余りにステレオタイプ的(特に夫の新しい職業を知ったときの「汚らわしい!」の台詞)だったので、思い切り酷評してやろうと思って見ていたが、いい意味で裏をかかれた。 広末の役柄もステレオタイプ的であるが故に、ラスト近くの台詞「夫の仕事は、納棺師なんです」も生きてくる(少々単純な構図ではあるけれども)。 諸外国に比べて宗教色の比較的薄い日本人だからこそ作れた映画ではないだろうか。 その意味で、日本人は他の外国人に比べ、人の「死」を宗教というオブラートに包まずに、より深く受け止めているのではないかと認識を新たにした。 人間の死という事態に際して、変に精神的なシェルターに逃げ込まず、故人にまつわる自分の様々な思いをダイレクトに、愚直とも言える態度で全身で感じ取れるのが日本人ではないか。 日本人の良さを再発見した気分だ。 それとともに改めて感じたことがある。 人生において幸せをもたらしてくれるのは「友人」や「恋人」、「配偶者」や「子供」ではない。 他ならぬ「理解者」の存在こそが重要なのだ。 そして前述した人たちがすなわち自分の理解者となるとき、大きな「幸せ」を感じられるのではないだろうか。 |
21.《ネタバレ》 思ったほど感動しなかったかも・・だってオチが読めちゃってたんだもん。きっと父ちゃんが最後出てきて、石持ってて、父ちゃんだって分かるんだぜ~~って。そしたらホントにそうなったから、ドン引き。。 【ゆみっきぃ♪】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-07-25 01:33:32) |
20.《ネタバレ》 石文かぁ、いいですね。いずれ使ってみたいと思いました。そう、例えば彼女ができたらふぐ料理にさそいます。勿論白子をたべます。その後、きれいな河原に行って石文を渡すんです。彼女がこう言います。「また、あおうの」 (さて、彼女は何歳でしょう) 【あげどん】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-06-30 12:41:47) |
19.《ネタバレ》 話題ゆえ追っかけにて映画館で観ました。 シリアスなお話ですが、笑いの要素も多々あり、気軽に観れる邦画です。ストーリーは全般的にご都合主義的要素が多い気がして浅い部分も感じられます(銭湯のオバちゃん、父の最期など)秀作ゆえ惜しい! ただ、モックンと山崎努さんの演技力でググンとランクUP! あと余さんと吉行さんが非常にカブる気がするのは俺だけでしょうか?(笑 【xyz1999】さん [映画館(邦画)] 7点(2009-06-19 04:11:07) |
18.《ネタバレ》 本作を観る前に、祖母が亡くなりその祖母は納棺師により納棺の儀を受けた。 祖母が他界した悲しみと同時に、病院で看護師に着せて貰った着物から死に装束へ変えていく様は目を見張る物だった。 暫くして、DVDが発売され、観る事になるが…コメディ色もあってか、気軽に観られた。 腐乱した死人を平然と扱う山崎扮する社長、慣れない新人。 夫の職を知って嫌悪する妻。 主人公は悩んだ末に社長に退職をお願いに行く。そこで食べたフグの白子。「これも死体だ」と言いつつ主人公に勧める。 「困った事に、美味いんだな、これが」と社長は言う。一連の遣り取りが脳裏に焼き付く。 石文の件は、暖かさを帯びて、そして切ない。 死んでしまった実父の固く握られた石文。息子への思いは消えていなかったのだと判った瞬間、主人この中の靄は晴れる。 私が見た納棺師の技は、映画の如く、美しく優雅に、且つ厳かに行われた。 北海道発祥とは言え、当時は差別され特別な集落に凝り固まって暮らしていたという。 この映画の影響で、納棺師になりたいと言う若者が増えつつあるそうだが、映画の裏をよく観て考えてみてはどうだろう… 【MAZE】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-06-17 04:29:42) |
17.《ネタバレ》 この作品での「納棺師」はあくまでもビジネスとしてのそれであって、高額な見返りが支給されなかったら成立していないような気がする。主人公が数ある仕事から「納棺師」を選んだ訳をもう少し情熱的に表現して欲しかった。妻役の広末は論外。 【Keicy】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-05-03 17:49:55) |
16.《ネタバレ》 笑いの要素と、情感的な要素のバランスがいいですよね。もしこれ以上笑いを増やすと、死者を冒涜してばかりの不謹慎な映画になっちゃうし、逆に笑いを減らして情感の部分だけにすると、真面目くさったつまんない映画になっちゃう。その配分が凄く成功してるな~って思った。ある意味では過剰にも見えるもっくんの演技が、外国の人からしたらわかりやすくてよかったんじゃないかしら。久石譲の音楽も相変わらずぴったりでよろしい。ただ一点だけ、チキンの馬鹿食いをどアップで長々と見せるシーンは少々くどいかな~、と個人的には思ってしまった。 【あろえりーな】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-04-22 22:43:39) |
15.《ネタバレ》 「納棺師」という仕事を紹介するのには良い映画です。どこか浮いている広末涼子の起用と「石文」を絡ませた演出には違和感がありました。全体的には外国人にも日本人にも評価されそうな安定した内容で私自身もあまり悪いイメージはなかったです。本木雅弘や山崎努の演技力は文句なし。あと、序盤の死後2週間の死体は臭いとか伝わってきて少しキツかった。余談ですが広末涼子の下着がチラ②と見せるシーンにはドキッとしましたね。 【マーク・ハント】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-04-01 22:00:07) |
14.《ネタバレ》 抑えた演技、演出には好感が持てました。主人公小林はチェリストになるのが夢でしたが、才能に限界を感じており、オーケストラの解散を機にチェロをやめてしまいます。もともと、このチェロは音楽好きの父親から強制的に習わされたものでした。(この伏線はよく効いていますね)父親は愛人を作り、小林が幼少の頃、家を出て行ってしまいます。小林は父親の顔をはっきりとはおぼえておらず、石文(いしぶみ)としてもらった石だけが思い出として残っています。(この伏線もみごとにはまります)小林は縁があって納棺士となります。そこへ父親の死亡通知が届き、遺体を整える作業を通じて、父親と和解します。死の対照となる。新しい生命の誕生もさりげなくからめてましたね。もうひとつよくできていると思ったのが、銭湯のおばば(吉行和子)の死の場面です。小林は、おばばの息子からは職業差別を受け、妻からは猛反発を受けるのですが、おばばの死によってそれらが無理なく解消されます。そしてさほど関係ないと思っていた銭湯好きのおじさんが、葬儀場の釜士とわかり、銭湯を継ぐ決意をします。さて、最大のテーマは死体を扱う納棺士という職業に対する世間の差別意識でしょう。日本にはケガレの思想があるので、ある程度は仕方がないのですが、映画ではややおおげさに描かれているように思いました。小林がチェリストから納棺士に転職して本当によかったのかどうかはわかりませんが、父の死を通じて、誇りをもってやれる職業と確信したのはよいことと思います。このような難しいテーマに真正面から取り組んだ監督に敬意を表します。ところで不自然に思ったところがあります。それは父親はどうして石を持ったままの状態で合掌させられていたのかということです。もう一つ。妻は生きているたこを見て、きゃーと声をあげ、料理できませんでした。しかし鶏の頭は平気です。ここに矛盾を感じました。あと魚の卵やフライドチキンを食べている場面は美しくありませんでした。生命をいただいているというより、貪っている印象です。これはマイナスでしょう。 【よしのぶ】さん [映画館(邦画)] 7点(2009-03-30 23:13:10) |
13.《ネタバレ》 この作品の長所としてモックンを初めとする俳優陣、そして納棺の際の所作、ロケーションや撮影の美しさが挙げられる。特に納棺の儀式の息を飲みそうな緊張感、美しさには感心するばかりだが、それがこの作品の最大の短所でもある。どのシーンを取ってもきれい過ぎるのだ。一番初めの仕事でかなり日が経った遺体の処置があるが、それ以降は全く汚れも損傷もないきれいな遺体ばかりがでてくる。僕は納棺師の仕事をしたこともないし、そもそもまだ納棺師を見たことすらないので実際の現場がどのようなものかは全く分からないが、この作品の描き方はきれい過ぎる。これは監督らがそういった見たくないものを避けている、もしくは現場を知らない、という気がしてならなかった。物語の展開も引っかかる。死の間際、またその直後に関わる話なのだから、家族間の争いや汚さを垣間みてしまうようなこともあるはずなのだが、故人への悲しみや愛情しか描かれていない。感動、または泣ける展開ばかり集めて作っているから褒めやすいし、監督の真の力量も問われにくい得な作品だなぁ、と感じてしまった。 ただ、こういった短所を全てカバーしているのがモックンと山崎努の静かな演技力と序盤によく見られる温かい笑いだ。山崎努が全員食ってしまいそうな存在感を放ちながら、モックンも全く負けず、かといって力むことも無く主人公としての際立ち方がちょうどいい具合になっている。この二人の演技なら2時間ぐらい平気で見ていられる。 二人の会話も心地いい。序盤のユーモアは作品を重苦しくさせない要素としても、この作品で最も評価したい点。その分、終盤のそういった余裕が無くなってしまったかのような、感動要素だけの展開がかなり残念だった。 【Sgt.Angel】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-03-19 17:05:48) (良:1票) |