60.《ネタバレ》 onomichiさんのレビューに刺激されてちょっと投稿。オイラが思い浮かべたのは「デヴィッド=アトム」ではなく「ナレーション=私は真悟」でした。字幕は(DVDの吹き替えもそうだけど)だ・である調になってますが、これをですます調に変えると、モロに真悟の世界になります。オープニングは、未来の人類を遥か過去の歴史のように語ってるんだけど、いったいこれは誰がナレーションしてるのか? 冒頭からいきなりその疑問に捕らえられてしまって、なかなか物語りに集中できない。やがてジョーが「世界はいずれメカのものになる」と語るくだりで、もしやという予感が生まれ、やがて2000年の月日をすっ飛ばして物語はナレーターのいるリアルタイムな世界へ…。ナレから言えば、ラストまでのあの展開は必須です。遥か未来のナレーターが語り継げるような、デヴィッドが世界に記憶されるほどの神話になるためには、あの展開しかない。そうとも、わかっていたはずじゃないか? 冒頭のナレーションの時点から…語りの異様なスタンスと遊離しがちなストーリーで『私は真悟』と共に記憶されていい映画でした。奇怪な物語展開をトリッキーに包み込んだ怪作SF。 【エスねこ】さん 7点(2004-05-03 15:04:19) (良:1票) |
59.「鉄腕アトム」には、成熟しない永遠の子供ロボットというモチーフがある。彼には元々家族が存在しなかった。<妹のウランはアトムが誕生日プレゼントにもらったものなのだ> 天馬博士からは成長しないことを理由に捨てられ、ロボットというだけで人間から疎外されながらも、愛情に飢え、逆に人類に対して無償の愛情を与え続ける、そういう存在がアトムの原型<原アトム>なのである。成熟の放棄は、人間のファンタジックな願望であるとともに人的異常さの象徴であり、心を持つアトムにとってそれは深い哀しみそのものだったのである。<「鉄腕アトム」の前身「アトム大使」では宇宙人から大人の顔をプレゼントされて終わるらしいが> というわけで、この「A.I.」という映画、「火の鳥」のウーピーやロビタ、永遠に生き続ける未来編の男、それらの物語群を彷彿とさせると同時に、僕には原アトムの物語を思い出させた。手塚治虫は、ディズニーアニメを模倣することによって、日本マンガの技術的手法を確立したが、成熟しない主人公という日本マンガ普遍のモチーフは、実は「鉄腕アトム」から培われたものなのだ。そしてその未成熟ロボットが愛すべきキャラクターとして肯定されたことが、戦後日本空間を象徴する確信的意味合いをもつのである。<その辺りのことは大塚英志の評論に詳しい> キューブリックやスピルバーグが手塚治虫のマンガを意識したのかどうかは知らない。ディズニーの「ライオンキング」の例のようにあからさまではないが、「A.I.」も明らかに似ていると感じる。A.I.として蘇った苦悩する愛情ロボット<原アトム>の物語は、その根底に時代的モチーフを持ちながらも、ピノキオという西洋ファンタジーの真綿に包まれることによって、アメリカ的成長物語として<全く逆のベクトルをもって>再生した、というように僕には感じられた。「成熟と喪失」というテーマは本来、日本にこそ相応しいが、アトムの本来的苦悩など今の日本で忘れ去られているのが現実であろうか。 |
58.良かった/悪かったと白黒付けるのは難しいが、個々のエピソードやシーンの中に鮮烈な印象を残すものがあり、意外と忘れられない作品となりそう。 SFという形を取ってはいるけど、全編を通して「人間とは何もの?」と問いかけられてる気がして、なかなか奥深かった。 ただし全体の流れ、各エピソードの繋がりはイマイチな気がしたので、減点対象かな。 【じゃん++】さん 7点(2004-04-30 12:07:09) |
57.う~ん。感動ものだったみたいだけど感動しなかった。ちょっと切ない感じだった。話しの進みが遅かったのでは?キャストとかはいいんですけどね~ 【ooo&eee】さん 7点(2004-03-22 18:18:19) |
56.なんだかよく分からない感じはキューブリック風味でした。。。母親の為の子供の代用品として生まれた彼が、最後まで欲しがった母親の愛を再生されたある意味代用品の母親で満足しているところがとても不思議な感じがした。【追記】現時点で投降者数12位で641レビュー、意外と多くの人が観ているんですね、0点から10点まで広く分布しているのが面白いですね。 【ないとれいん】さん [DVD(字幕)] 7点(2004-02-26 17:42:13) |
|
54.感動というよりは悲しくて、終始号泣でした。ハーレイ君の演技で引き込まれます。未来都市・ルージュシティの雰囲気や音楽が好きです。テディが可愛い! 【*まみこ*】さん [DVD(字幕)] 7点(2004-01-29 00:52:38) |
53.人間は水とアミノ酸とエゴで出来ている。知能ばかり高い、愚かな生き物である。デイビッドを見ているとナウシカやグリーンマイルのジョン・コーフィを思い出す。恐ろしいまでに澄んだ心を持った者。彼らには、自分の中の醜い部分に改めて気付かされる。 【ぽめ】さん 7点(2004-01-20 18:11:23) |
52.周りは酷評だったのですが、私は好きでした。本当にあのような世界になってしまう日が来たら・・・と考えるとすごく怖かったです。 【リノ】さん 7点(2004-01-13 22:39:42) |
51.《ネタバレ》 人間の生とか存在というのを考えました。人間とは切なく、そして儚い生き物ですね。それに比べて機械の人工知能は2000年経ってもなお進化し続けていますね。しかも、人間のように容姿や見た目にこだわらないのか、えらくシャープで無機質。機械によって作られた機械(=進化型ロボット)なので、人間を見たことも無い。だから、彼らがデイビッドを見つけたときに、「人間を記憶するロボット」として重宝したのでは?夢をかなえたデイビッドは最後、母とともに自らの生涯を閉じたのだろうか(スイッチを切った)?多少疑問もあるけど、良かったと思う。(注:どーも、宇宙人だとか未来人だとか勘違いしている人が居ますが、最後の彼らは進化したロボットですよ。いくら宇宙人だって、手でメモリーは吸い上げられないでしょ、普通。だからあれはロボットなんです。その点、ちょっと説明が足りないのかな。もうちょっとロボらしくしてりゃいいのになぁ) 【こじ老】さん 7点(2004-01-12 17:08:01) |
|
50.親子の愛って、そんなに長くすごしたわけでも無いのにあんなに深くなるのが不自然な感じがした。だから感動させようとしてるのは見えるけど、感動しなかった。映像的にはさすがスピルバーグで、そのために見る価値のある映画かな。 【kazu】さん 7点(2004-01-09 23:56:43) |
49. 正直、感動はしなかったけどオスメント君の大冒険って感じで楽しめました。 【長尾 景虎】さん 7点(2003-12-26 16:36:08) |
48.オスメント君の演技が素晴らしいと思う作品。自分はロボットなのにママを愛する気持ちに涙。映像も綺麗だったけど、何かが物足りない気がする。 【アンナ】さん 7点(2003-12-06 13:49:07) |
47.人間とは何なのか、機械は感情を持ち得ないのか、いろいろと考えさせられる映画でした。でも感情がありすぎるというのも恐ろしいですね。 【スマイル】さん 7点(2003-12-02 22:07:03) |
46.何かの漫画でこれの事をAントニオ=Iノキの略でAIだと書いていましたが、猪木は出ません、ボンバ=イエもありません、アンチ猪木ファンとしては、ぼろ糞に言えなくて、ちょっと寂しかったです、映画の内容は良かったです 【はまち】さん 7点(2003-12-02 21:17:03) |
【ケン】さん 7点(2003-11-29 12:48:07) |
44.私は面白かったです。。ハーレイ君の演技はさすがだと思います。。ファンタジー系は苦手なのですが、これは何故かしっくりときました。。 |
43.あくまでおとぎ話なので。結構いいと思います。未来の風景やセットがとてもきれいでした。ラストもちょっと感動しちゃいました。 キューブリックのことは考えずに、スピルバーグ映画だとも意識せずに見ると、なかなかいいできでは?と思うと思うんだけど・・・。 【るいるい】さん 7点(2003-10-31 13:02:44) |
42.《ネタバレ》 すごく悲しいはなしでした。やっぱり、デイビットはただのロボットなわけで。でも、感情があって、お母さんには甘えたい。だから、すごく悲しくて切なかった。感情のあるロボットなんて、存在しちゃだめだよードラえもんもそうだけど。 てゆうか私は感情があるじてんで、ロボットじゃないと考えます!!だから森におきざりなんてできない。破棄はもっとむり。 【ギニュー隊長★】さん 7点(2003-10-25 22:26:21) |
41.世間では失敗作と語られることの多い作品ですが、確かに多少重い世界観であるものの人造人間(オスメント)である主人公の少年の惑いと心情を丁寧に描けています。冷たい温度の映像や淡々としたストーリー展開も嫌いじゃないしラストの氷の世界は非常に印象深い。言葉では表現しづらいセンチメンタルさが胸に去来したりもする。何度かふと見返したくなる作品です。キューブリック版も観てみたかった。ピノキオや鉄腕アトムが好きな方は気にいる世界。 【TAROCK】さん 7点(2003-09-13 20:48:02) |