11.《ネタバレ》 青春ってこんなもんだよなあ。基本退屈、チョットがんばって、あんなことでドキドキして、今思うとなんだかなあってかんじ。この映画はそういうところでホントリアル。感動的なラストってわけでもないのにこみ上げてくるこの熱さって何よ?やっぱりこの映画は私の同世代(30歳ぐらい)に見てほしい。きっとそれぞれのなかの「すばらしい日々」を思い出すから。 【goose】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-05-15 22:00:50) |
10.《ネタバレ》 すごくリアルでおもしろい映画。 誰もいない廊下、誰もいない下駄箱、校舎裏のゴミがあふれたゴミ箱と掲示板、まつりの後、誰もいないプール、そして誰もいない教室のショットが連続して写されるラストはほんとよかった。画面に映し出された廊下や教室とは別の廊下や教室がダブって見えてきてちょっと哀愁を感じる。 えっ?ラストのネタバレするなって?? だいじょーぶ、おもしろいから。 【マイアミバイス】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-05-04 19:32:53) |
9.リンダ×3は「青春」にお決まりの感情むき出しの過剰演技はなく、抑制のきいた感情表現は非常にリアルで見ごたえがある。こういう演技指導1つとってみても監督の力量が伺えます。青春=馬鹿をやる事という方程式が成り立っている多くの邦画は、奇抜で風変わりな登場人物たちが馬鹿騒ぎをして感情表現が時代劇のように大げさすぎるから歌舞伎役者のように見えて仕方ない。しかしこの映画は本物。 歌のほうは「ボクの右手を知りませんか?」がすごくいい。やんちゃな反面、このように温かさが感じられる歌があるのも魅力的だ。ラストはすごくよかった。「終わらない歌」を女の子が歌った直後にブルーハーツの声でもう一度「終わらない歌」を挿入してある。それを聞かされるとやはり本家本元は素晴らしいと感動させられた人は多いのではないでしょうか。 青春で一番記憶に残る大切な思い出とは「結果」ではなく、そこにたどり着くまでの記憶だと思います。目的が達成されようが失敗に終わろうが、自分たちがそこに至るまでにどれだけ頑張ることができたのかが一番大切なことであり、その努力から生まれた充実感こそが青春の記憶として生涯忘れない貴重な財産になるのだと思います。 スウイングガールのくだらなさにトラウマを抱えてしまった私を癒してくれたリアル青春ムービーとして評価いたします。 【花守湖】さん [DVD(吹替)] 8点(2006-04-15 15:01:24) |
8.《ネタバレ》 長回しのカットを多様に使って今の高校生のゆるい学生生活を本当にゆるく見せている。告白のシーン、屋上のシーン(4人で菓子食ってだべってるとこ、漫画喫茶)、それぞれの家庭シーンなど、熱くはないけれど主人公たちに愛着を感じる。派手さはないけどとってもよくできた青春映画です。ただ一言、映画の題名で損をしているかも。この題名ならみんな別のものを期待するでしょ。 【GT-Four】さん [DVD(吹替)] 8点(2006-04-02 01:13:10) |
7.《ネタバレ》 「スクール・オブ・ロック」よりもスクール・オブ・ロックらしくて、「パッチギ」よりも不快感が少ない映画、といった感じでしょうか。 まあ、前者はある意味でロック魂の塊のような映画ですし、後者は男の友情の証のような喧嘩と、イムジン河にあらわされるような民族問題等の問題が含まれてますので、どれがどうというわけではありませんが。 この作品は、そうした強烈な主張もなければ、魂のようなものもあまりありませんが、現代的な高校時代というある一定の期間を描き出すというこについては、よく描けてるのではないでしょうか。 些細な事から起こる喧嘩や、恋愛模様、別に文化祭で演奏したからってどうということはないけど、そう云うある意味で“無意味”なことに情熱を傾ける。 ま、自分が近い年齢だから余計にそう感じるのでしょうけど、彼女たちには妙に共感しました。 あ、あとはロケ地が知ってる場所だったからってのもあるかも(笑)。 余談ですが、楽曲でTRAIN TRSINが入ってれば1点プラスしたかもしれません。 【クリムゾン・キング】さん [DVD(邦画)] 8点(2006-03-17 03:20:17) |
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6.バンドする女子高生の淡々とした日常、そしてブルーハーツ。それが魅力であるのは事実である、が。彼女たちの日常はリアルであってリアルでない。彼女たちの感情、言動、行動、そして人間関係は、実は現実社会においてもはや構築不可能になってやしないか。それ故に彼女たちのようにしたいと心のどこかで思いつつも、周囲を窺い、詮索し、疑い、その果てに楽しめることすら無理やりにでしか生み出せない現代人にとって、彼女たちの世界がとてつもない理想郷にみえるのではないか。そんな現代人の姿を、ライブの群集が悲しくも如実に表している。 映画は鬱屈した日常を吹き飛ばしてくれる非日常、そういった意味で、今必要とされるのは、行き詰る心理戦でもなく、不屈の精神で困難に立ち向かうのでもなく、なんにも起こらない退屈な日常を、ただただ淡々と描くということなのかもしれない。 【ドレミダーン】さん [映画館(字幕)] 8点(2005-10-17 02:39:29) |
5.絵の構図、間の取り方、山下監督らしく適度な小津な薫りが心地良いリズムで入り込みやすかったです。どちらが好きかは人それぞれでしょうが、スウィングガールズに作られたウソ臭さを感じ、イマイチ入り込めない私としては、本作に等身大なリアルさを感じ断然リンダ派です。学校といえばプール、学校といえば屋上、文化祭といえば告白といったウソ臭さ漂う遊びすら学校だもん!青春だもん!といった感じで許せてしまいます。本番前夜の学校での高揚感は台風クラブを彷彿とさせていました。ブルーはーツをやる彼女たちを見守る甲本雅裕って弟じゃんとか芝ロックで美声を放つ湯川潮音は湯川トーベンの娘じゃんってな部分も好きです。ただ意地の悪い私としては芝ロック会場に彼女たちが間に合わない方が面白かったんじゃないかと思ってしまう。 【亜流派 十五郎】さん [映画館(字幕)] 8点(2005-09-12 19:01:11) (良:3票) |
4.高校生の時、周囲のブルーハーツ熱をよそに岡村孝子を好んで聞いていた私は、今でもカラオケで「リンダリンダ」を聞くと、やかましい奴だな~と思うだけで、その時にはキャンディーズの「微笑がえし」を思いっきり歌い返してやるのが私の反射となっていますが、そんなことはどうでもよく、さてこの映画です。なにかギスギスとした彼女たちを曇天のもと描き、少しずつバンドが好転し始めると、空には雲が流れ太陽の光が彼女たちを差す。そしてラストのどしゃ降り。あの雨は、「リンダリンダ」の歌詞の通り、彼女たちを“どぶねずみ”のように美しくした。ずぶ濡れのままステージに上がる彼女たち、では写真には写らない美しさとは・・・やはりソンさんのあのバンドの仲間を振り向いた時の視線、目には見えないあの視線ではないか。そのはにかんだ笑顔には思わず私も微笑がえしたのです。山下監督のこれまでの作品に見られる独特の間が少し希薄になり、その分留学生の日本語理解能力を笑いに変換しているような面もありますが、でもやっぱり面白いのでした。 【彦馬】さん [映画館(字幕)] 8点(2005-08-18 13:06:16) (良:2票) |
3.ギターの子が言うんです。バンドをやることに「意味なんてなくていい」と。 この言葉がなんとも強く耳に残ていて。 ”花は美しく咲こうと思って咲いてるわけじゃなく、ただ咲いているだけで美しいんだ”とチャップリンが言っていた気がするけど、そうだよ、意味なんてなんら必要ないんですって。 そんなこと考えてる時間があるなら動き出さなきゃいかんのですよ。 【紅蓮天国】さん [映画館(字幕)] 8点(2005-08-18 12:01:05) (良:2票) |
2.いや、【まぶぜたろう】さんの仰る通りだと思う。のだけれど、正直言うと、高校生の時からのブルーハーツ狂(というかブルーハーツに人生を動かされたと言っても良い)である僕はクライマックスの演奏シーンがちょっとあっさりしていたため、観終わった後、一抹の物足りなさを覚えてしまったのだ。しかし、時間が経つうちに「あれで良かったのだ」と少しづつ思えてきた。この映画は、例えば「スクール・オブ・ロック」のようなロックバンドのサクセスストーリーではない。登場人物の一人が「別に意味なんかない」と言っていたが、(さして文化的でもない)文化祭にも、その為に結成されるコピーバンドにも、別に意味も意義も無い。だけどそこにはやっぱり「何か」がある。それは、何か起こりそうな予感だったり、理由も無い高揚だったり、ふと感じる切なさだったりする。そんな平熱の青春の表情―思い切って告白したけどあっさり振られた、とか、みんなでご飯を食べたりこっそり学校に泊まったりするのが訳も無く楽しい、とか、あるいは後から見れば他愛の無い友人同士の諍いであるとか―を、この作品は慎ましやかに捉えている。そう、ここで描かれているのは何も特別な主人公ではない。ブルーハーツの「終わらない歌」の歌詞にもあるように、正に「僕や君や彼ら」の青春、何処にでもあるけれど、しかし一人一人にとってはかけがえの無い青春なのだ。・・・・・・それにしても、山下監督、すでに「巨匠」の空気を匂わせている。良いのか、まだ二十代なのに。 【ぐるぐる】さん [映画館(字幕)] 8点(2005-08-03 15:43:54) (良:3票) |
1.長い人生の中で、学校生活なんて短い間だし、ましてやその中の文化祭なんて、ほんのひとときの事。でも、それが後々まで確実に鮮明な記憶として焼き付いていたりします。そんな焼き付いている感じを、空気感までひっくるめてフィルムにきっちりと再現させてみせた映画でした。4人の女の子が過ごした、ほんの短い時間が、かけがえのない大切な時間として輝いています。学校の空気の中に存在するひとときの青春物語は、ゆったりとしたリズムに刻まれているがゆえに、じわじわと染みるように世界に誘い込みます。惜しむべきは、その一貫した空気演出のためか、カメラが被写体に寄りきれてない、もっともっと表情を捉えて欲しかったのに、という部分。こういう映画は、やっぱり「みんなと一緒にいられた時間」の感覚を観客も共有する事が大切だと思いますから。あと、唐突に挿入される「夢」の部分が映画の流れ、バランスを崩してしまった感もあります。でも、決して大仰にならない、大袈裟じゃない、等身大の彼女達の存在感、放たれた魅力は、映画という記憶装置に永遠に刻まれる、それはとても素敵な事ですね。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 8点(2005-07-27 19:41:29) |