9.サリエリが真に憎んだのはモーツァルトではなく、モーツァルトに天賦の才を与えた神そのものだったんですね。本当にサリエリがモーツァルト自身を憎んでいたのなら、もっと早くにケリをつけられたはず。しかし、彼の音楽家としての本能がそれを許さなかった。そして最終的にはモーツァルトを陥れるために仕組んだはずのレクイエムを、気がつけば彼と共に作り上げようとしている。あの時のサリエリの一体どこに、モーツァルトへの憎悪など見受けられよう? サリエリは音楽家として至福の一夜を過ごしたに違いないのだ。そして迎えたあの結末…。悲しい、悲し過ぎる。神は何と残酷な仕打ちを二人に与えたのだ!? クライマックスに鳴り響くのは、レクイエムニ短調K.626「ラクリモサ」のあまりに哀しい旋律。改めてこの曲が鎮魂歌だということを強く思い知らされました。 【とかげ12号】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-01-14 19:01:16) (良:2票) |
8.逆にオリジナルの方を観てないけど見ごたえはありました。しかしどちらが幸せか不幸せかと聞かれると言葉が詰まります。サリエリがプロデューサーとしてモーツァルトを売り出す・・・まあ無理ですかねぇ。 【tetsu78】さん 8点(2004-06-03 23:55:30) |
7.3時間の作品だったんだ。気付かなかったほどのめり込んでしまった。モーツァルトのたぐい稀なる才能とそれを理解できてしまうサリエリの複雑な心境がとてもうまく表現されていたと思う。 【ぺん】さん 8点(2004-05-30 01:36:32) |
6.大好きなモーツァルト。全て聴いていないが、優雅で不自由のない生活を送る中で、幼少の頃から数々の名作を作り出した貴族と思っていたのが、音楽以外の事は子供並みの無邪気さと、お金に苦しむ姿は意外だった。神に類い稀なる才能は与えられたが、あまりに早く召されてしまったのは幸せだったのか不幸せだったのか。音楽を心から愛するが故に嫉妬に苦しむサリエリには胸が詰まる。敵わないと認めるのは辛い事だけど、認めた上でたとえちょっとでも近付けるために出来る事をやるという様に考えれば楽になれたのではないだろうか。 |
5.《ネタバレ》 結局、サリエリはモーツアルトを殺したのでしょうか?殺してないですね。「レクイエム」が完成したら殺すつもりだったと思うけど、完成しないままモーツアルトは死んでしまいました。もしも、サリエリの思惑どおり「レクイエム」を手にして、モーツアルトの葬式に演奏できたとしても、葬式に参列したのがわずか数人では意味がなかったですね。 【ken】さん 8点(2004-03-17 13:34:17) |
4.前作より重厚さと解りやすさが増した点に+1、180分という長さに-1点。奥さんとサリエリのシーンは重要です。オリジナルで何故ここをカットしたのかは議論を呼ぶと思います。製作者の主題がわかっているのでオリジナルを観た時ほどの衝撃は無かったですが、「名作は何度観ても名作だなぁ」と感心してしまいました。 【wood】さん 8点(2004-02-15 13:45:29) |
3.モーツァルトに対するサリエリの嫉妬や畏怖の表現がメインなら、もう少し短くても良かったかなと思います。オリジナルを見ていないのですが皆さんのレビューを見る限りこっちのほうがいいみたいですね。すべてのセットに圧倒されました。素晴らしい衣装、小物の細かいものに至るまでゴージャスでため息物。ストーリーもさることながら美術に◎。 【gei】さん 8点(2003-12-06 14:12:31) |
2.音楽と映像はすごいですねえ。ストーリーも子供の頃に観たときはこれが100%史実だと思ってました。 【亜流派 十五郎】さん 8点(2003-05-22 00:01:00) |
1.高校の音楽の時間に、ビデオで切れ切れに鑑賞して以来幾星霜。やはりいいものはいい。何がいいって音がいい。大画面で隅々まで観られるのも嬉しい。そして、この映画のラストは、時としてどうしようもない気分になる自分をどん底から救い上げてくれる。ありがとう、サリエリ。“凡庸なる者”の一人として、君に感謝。 【山岳蘭人】さん 8点(2003-02-16 21:39:29) |