1.出ました!今監督「パーフェクト・ブルー」に次ぐ待望の2作目です。これは大人のアニメですよ。千代子が語る自分の思い出と演じた映画のストーリーが次第に混合していく物語に最初から最後まで引き込まれました。鍵の君から預かった「一番大事なものを開ける鍵」を返す為、様々なシチュエーションで物語を繰り返す展開は斬新で、いろんな解釈ができて面白いです。輪廻転生か、だだの妄想か、はたまた夢なのか…捉え方によって純愛ラブストーリーにもなればミステリーにもなるし、コメディにも。始まって少しはインタビュアーとカメラマンが割り込んできて物語の展開に突っ込みを入れるんですが、次第に彼らも物語りに入り込んでいく。そう、第三者的立場を作ることで観客の代弁をさせ、次第に引き込もうとしているんですよね。この辺りの作りには驚きですよ。映像もかなりきれいで、アニメとバカにしてられない。ラストのあの一言は微妙ですね。正直「えっ?それってアリ?!」とも感じましたが、物語自体彼女が主導権を握っているのであれはあれで良かった気もします。焼け跡から現われた壁画のシーン、北海道へ失踪するために走るシーン等ほんと躍動感にあふれ、感動させられました。監督の次回作も楽しみです。