9.スコット・トーマスが抜群に上手い。ストーリーもご都合主義ではなく、非常にリアルで、サラを追いかけるうちに自分のアイデンティティまでも考えることになる。 【Balrog】さん [映画館(字幕)] 7点(2012-07-19 23:08:53) |
8.フランスでもこんな事が起こっていたんですね。サラの心の傷は深いものでしょうが、できれば成人してからの彼女も観てみたかった。 【noji】さん [映画館(字幕)] 7点(2012-07-19 20:35:01) |
【枕流】さん [映画館(字幕)] 7点(2012-07-01 11:25:37) |
《改行表示》6.《ネタバレ》 1942年の、ナチスドイツに協力していたフランス政府によるユダヤ人強制収容と、2009年のジャーナリストとを行き来させながら悲劇性を浮き彫りにしていく作品。重い。 ■弟を納戸に閉じ込めて収容所に送り込まれたサラ。そこの謎もいろいろと残されたままの樹はするが(引っ越すまで、中に死体があって異臭を放っていても一度も開けずに放っておくか?何か知っていたのではないか等)そこへ深入りはしない。主眼はむしろ、サラの苦悩と悲劇、そしてそれがどう受け継がれていくか、であろう。 ■一度は過去を完全に消し、息子は50年後に初めてそれを知る。しかし悲劇はそれを消してしまえばいいというものではない。むしろ引き継いでいくことこそが悲劇の生き残りの意義を組みだしていく上で必要だともいえる。ラストで娘にサラと名付けたのは、そういう意志の表れではないだろうか 【θ】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-06-24 00:28:57) |
《改行表示》5.《ネタバレ》 昨年「黄色い星の子供たち」を見て「サラの鍵」を知ったとき、絶対見逃すまいと心に決めた映画で、念願かなって今日見ることができた。共通点は「ヴェル・ディヴ事件」で、1942年7月16日にフランス警察がユダヤ人13000人を一斉検挙した事件である。子どものいない5000人は収容所へ、家族のいる8000人は冬季競輪場(ヴェル・ディヴ)を送りまれたのだ。 映画は期待が大きすぎたせいか、やや物足りなくも感じた。冬季競輪場の過酷なシーンも先の映画「黄色い星の子供たち」ほどはなかった。(前回の映画の印象があまりにも強かったのと今回の映画はあらかたのストーリーを知っていたからだろう) しかし、この映画は少女サラとその弟の運命、またその真実を追い求める米国の夫人ジャーナリストを描くのが主題であり、原作にない成長したサラを登場させたことで、より映画の良さが出たのではと思う。 【ESPERANZA】さん [映画館(字幕)] 8点(2012-03-19 19:11:54) |
《改行表示》4.傑作でした。素晴らしい映画でした。 映像もストーリー構成も、私の中では間違いなく名作です。 自然な台詞、事実に基づいた描写、こんな映画を作るフランスってすごいです。 人は死んだらどうなるのでしょうか。私は大切なものを誰かに(何かに)繋いでいくのではないかと思います。それが「いのちの繋がり」であり、絆だと思うのです。人はこの世を去るとき、何も持っては行けません。でも何かを誰かに残していくことはできるのです。 この映画は、歴史的事実を背景に辛い戦争の時代を描いた映画ですが、私にとっては「いのちの繋がり」を強く刻み付けた映画でもありました。原作も読んでみたくなる映画でした。不朽の名作になって欲しいです。 【バディバディ】さん [映画館(字幕)] 10点(2012-03-10 15:17:26) |
《改行表示》3.《ネタバレ》 久々にレビューを書かずにはいられない作品に出会った気がします。作品のインパクトが強すぎて、自分の頭の中でうまく処理できない、というだけかもしれませんが。。 1942年と現代が交差しながら話が進みますが、構成が巧みで、個々のシーンも存在感があり、そしてエンディングも非常に素晴らしい。鍵と共に重い悲しみを抱き続けながら、それでも強く生きようとしたサラの人生が、同じ名を与えられた罪のないあの子供の幸せに何らかの形で繋がるのだとしたら、、、サラの人生も、そしてあの息子さんの涙も、(たとえそれがほんの少しだとしても)報われるのではないでしょうか。そんな事を感じました。 ミニシアターでの鑑賞でしたが、エンドロールが終わるまで一人も席を立たず、突きつけられた難題に思索を巡らせているような重い雰囲気が場内を覆っていました。 【wood】さん [映画館(字幕)] 9点(2012-02-20 18:22:20) |
《改行表示》2.《ネタバレ》 ドイツ占領下のフランスでフランス人もホロコーストの手助けをしていた事実を伝えるだけでなく、ホロコーストの傷跡が現在の世の中にどのように残っているのかについても描いていて非常に興味深かったです。 基本的に現代劇で、主人公が我々と同じ目線で事件を追っているのでとても身近な感じがして良かったです。 原作もぜひ読んでみたいと思わせる素晴らしい映画でした。 【TM】さん [映画館(字幕)] 8点(2012-01-15 00:12:11) |
1.《ネタバレ》 有名人の批評があちこちで出回っている本作。まー、そーですね、「鍵」には2つの意味があるとか、ジャーナリストに赤の他人の人生に土足で踏み込む権利があるのか、いやそれでもジャーナリストは書いちゃう人種なんだ、とか、そういうことは名批評にお任せして、私はもっと下世話なというか、低次元なことが色々気になった映画でした。まず、本作の監督。なんと、あの「美しい妹」の人じゃないの。あっちは私にはさっぱり意味不明だったんだけれども、こちらは、「おぉ、、、」と唸ってしまった。実に端的に描写がなされており、かつ時間処理も上手い。悲惨な歴史を描いているのに、エンタメを忘れていない。しかも、この監督は、女優を美しく撮ることを心得た人だ。これは「美しい妹」でも感じたけど、本作のクリスティン・スコット・トーマスは、ポスターなんかより、ゼンゼン美しい。・・・そして、ジュリアの夫の容赦ない本音。これを、ハッキリ台詞で言わせているところが、すげぇ、、、と思ってしまった。「俺はどうしても子どもが欲しくない」って、これ、なかなか書けませんよ、脚本に。孫が生まれても良いくらいの自分に今さら子どもなんて、、、という、ものすごーく真っ当な感覚を、直球ど真ん中で表現する潔さ。・・・そしてそして、何よりも、ジュリアが真相を追わざるを得なくなった心理。確かに最初はジャーナリスト(という言葉が私は嫌いだが)魂に動かされていたのかも知れないが、そんなのは入口に過ぎなかったんじゃ? 自分が住むかもしれないアパートが惨劇の舞台だったかもと直感したら、ジャーナリストでなくても探るでしょうよ、真相を。それが人間の好奇心ってものじゃない? 原作での描写は分からないけれど、本作を見る限り、ジュリアはジャーナリストとしてというよりは、途中からは極当たり前の一人の人間として真相を探っていたように見えた。そしてそれがむしろ自然でリアリティを感じる。たとえ真相がどんなものであれ、それを知りたいと思うのは、別にジャーナリストの特権じゃありませんよ、と、沢木耕太郎には言いたいなぁ。ま、ジュリアの職業が編集者だからなんだけれども。職業の設定が違うものだったら、どーだというのか。・・・と、ウダウダ書き連ねても凡人の私の場合1円にもならないので、この辺で止めておくけれど、本作は実に良い映画です。2度見、3度見にも耐え得る貴重な作品と言えましょう。 【すねこすり】さん [映画館(字幕)] 9点(2012-01-10 22:15:26) |