1.冠婚葬祭にまつわる様々な人間模様といったテーマは、古今東西を問わず普遍であることを、この作品で改めて知らしめてくれる。ありきたりと言えばそれまでだが、ここに登場する人々それぞれに当然ながら、悩みや問題をかかえている。しかし彼らの決して後ろ向きでない生き方に、やはり共感せずにはいられない。上流階級のこれ以上ないと思えるほどの、煌びやかで華々しい結婚式の陰で、ぎこちない愛の表現ながらやっと見つけた幸せを、ひっそりと二人だけで永遠の愛を誓うシーンには、胸が熱くなる。国民性とはいえ、すべてをのみ込むように踊り狂う大団円に、爽やかな後味を残す。