187.ラストの演説は言うまでもなく映画史における名場面の一つでありチャップリンの魂の叫びがストレートに心に響いてくる。独裁者・ファシズムを痛烈に批判すると同時に彼の作品に一貫して含まれているメッセージも忘れていない。それは人間に対する愛情であり生きる希望、自由であり、決して説教染みた軽薄なものではない。彼のあらゆる作品は一般庶民を土台に成り立っている。視線の先には常に大衆がある。チャップリン映画の素晴らしさはここにあると思う。 【CPA】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-10-31 08:31:28) (良:1票) |
186.《ネタバレ》 凄い!凄すぎる。この映画の凄さはまずチャップリンが同じ時代に生まれ、同じ時代を生きた一人の人物、ヒトラーに対して、真っ向から勝負し、そして、徹底的に皮肉っているところがいかにもチャップリンならではで、この映画の中の独裁者ヒンケルとユダヤ人の床屋の二人を演じるチャップリン!風船の形をした地球儀を尻でパーン!と割ってみせるシーンは、世界制覇を企むヒンケル(ヒトラー)に対しての怒りを描いていると同時に、ヒトラー政権の終りを予感する。この場面は本当に凄いとしか言えない。このように、チャップリンは例えトーキーでもサイレント映画のように撮っている。つまり台詞はなくてもパントマイムだけで、伝えたいこと言えるのだということが観ていてよく解ります。ラストのあの六分間の演説もチャップリンにしか出来ない。チャップリンだからこその演説だと、最後に「ハンナ、聞こえるかい?」とこれは自分を育ててくれた亡き母への熱い思いとして、描かれている。最後まで人間の愛を描く。さすがチャップリンです。 【青観】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-06-12 10:09:37) (良:1票) |
185.意外と物静かな床屋とぺちゃくちゃ喋る女ハンナの恋。ポーレット・ゴダードはモダン・タイムスの時からすると、ちょっとオバチャン化してしまってた事実に少し哀しい思いはありますが、やはり彼女は見ていて素晴らしいです。彼女の存在価値ってものすごいものがあると思うのです。その薄汚れた顔やら身すぼらしい格好からはとてもひまわりには見えないんですが、明らかに雑草系の役柄やってるんですが、彼女からはとても伝わってくるものがあるのです 例え雑草のような身分であっても精一杯生きていくんだって事がその生き生きとした目やら動きやらその元気さから伝わってくるのです。そしてユダヤ人である上の厳しさや緊迫感だってひしひしと伝わってくるのです。そんな意味からやっぱ素晴らしいのです、彼女って。 って、あれっ?独裁者については?ヒンケルについては? 感想は?^^; 【3737】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-06-09 22:00:12) (良:1票) |
184.世界でヒットラーを基にした唯一無二な映画。チャップリン、やってくれますねぇ。現在映画界で活躍するジム・キャリー、ローワン・アトキンソン、ジャッキー・チェン、テリー・ギリアム含むモンティ・パイソンなど数々の俳優が尊敬、ミッキーマウスの動きのモデルとなったチャップリンが初めて言葉という言葉を発するのがある意味ドキドキ。今まで見たチャップリン映画はほっとんどサイレントだったのでむか~~~~しに聞いた声はもう忘れてましたな。ラストの演説なんかはもう伝説以上の伝説にも感じる。この映画の中で二人のチャップリンが出てくるもその演説で二人のチャップリンが一つになり、善人なチャップリンが生き残ったという印ではないのかなぁと感じます。演説の台詞にヒトラーはブチ切れたそうですが、何度も見たという伝説も残ってます。トーキーではパントマイムは通用しないし動きもコマ数が標準になったのであの考えられない動きはもう見れない・・・うう・・・残念。 |
183.全てが最高です。説明することもないでしょう。ヒトラーが何度も繰り返し観たというのも頷けます。でもヒトラーにはチャップリンの気持ちが伝わらなかったのですね。 【カロ】さん 10点(2004-06-05 17:08:13) (良:1票) |
182.《ネタバレ》 チャップリンものは好きです。なぜなら笑いの中に優しさがあるから。 この映画はヒトラーを自ら演じボケボケ行動でヒトラーへ憎しみというより笑わせてくれる。映画全体にやさしさが漂い理屈っぽくない。 そして最後のチャップリンの演説でチャップリンは真剣に訴える。 人は理屈や知識よりまず何より優しさが大事なのだと。 【+ЯФФК+】さん 8点(2004-01-06 08:54:16) (良:1票) |
181.《ネタバレ》 最後の演説で涙がでそうになるのを感じた。 確かにあまりに民主主義的正義を正面から語りすぎていて、そこがいまいち受け入れられない人がいるのもわかる。だが、そんなことはむしろ副産物的な要素だと思う。ナチス批判がどうとかそういうことは、おそらくこの映画の副産物的要素でしかない。重要なのはそれよりも、「君たちは幸せになれる。」というまっすぐで、何よりも強いメッセージだ。見ている時、まるで自分に語りかけられているような気がした。きっといつの時代にも普遍に通用することだからだろう。 チャップリンは笑いを通じて、世の中に幸せを作り出し、届けようとしていた。その姿勢を最もまっすぐに語ったのがこの作品だ。事実、僕らは、この映画を大きな声で笑い、目一杯幸せになることができる。そしてそれが、チャップリンの演説の正しさをそのまま証明しているように僕は思う。 【コダマ】さん 10点(2003-12-10 14:28:50) (良:1票) |
180.レンタルビデオで鑑賞。最後の演説の場面になって、急に画像が乱れだす。みんな巻き戻して観てるんだなぁ 【紅蓮天国】さん 7点(2003-10-13 20:56:06) (良:1票) |
179.ナチ全盛期にこの作品が作られたことだけでも奇跡的な勇気と快挙。それもシニカル(毒を持つといってもいい)なユーモアとギャグをてんこ盛りにして・・・そして最後の演説は一転人間チャップリンの素顔になる。演説はそれこそ感動してノートに書きとめたくらいだ。独裁者をさんざんコケにして笑い飛ばし、最後に訴えたその言葉には、チャップリンの心からのメッセージの全てが詰まっている。この言葉は今もなお新鮮さを失ってはいないが、これは当時現実に戦時下にある人々へ向けての魂の呼びかけでもある。今また戦乱多発の時、これをそのまま国連で演説したら拍手喝さい、世界中に感動を与えることだろう。まさに永遠に記憶したい珠玉の言葉である。 【キリコ】さん 10点(2003-06-16 21:38:29) (良:1票) |
178.文句なしの10点。昔の映画にしては良い、とかそういうレベルではないですね。やはり最後の演説は鳥肌ものだし、かといって小難しい作品なわけでもない。あくまで「笑える」映画であるところがすごい。これを見て改めて人に何かを伝えるということの難しさを実感しましたよ。 【とむ】さん 10点(2003-06-03 00:53:36) (良:1票) |
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177.《ネタバレ》 僕の中で間違いなくチャップリンの最高傑作だと思う。笑えるシーンもあるし、考えさせられるシーンもあるし、とにかく完成度は高いとしか言えない。凄すぎ!それにラストの恋人ハンナとの再会する感動的なシーンも素晴らしすぎて文句がつけれません!20世紀の歴史に残る名シーンといっても過言ではないはずです(涙)。 【映画自体】床屋から間違えられて独裁者になったチャップリンはいい意味で堂々としていました。ラストの演説(詳しくは『心に残る名台詞』を見ていただければ分かります)を聞いて、ヒトラーの独裁していた頃が「いかに酷くて、多くのユダヤ人の人に生きるという自由を奪ったのか」を知りました。だからヒトラーのような独裁者はもう2度と現れないで欲しいと思いました。あと、どうでもいいですがチャップリンとヒトラーは同じ年の生まれなのは偶然?この事実に運命的なものを感じるのは僕だけでしょうか? 【点数】白黒なのにチャップリンは美しく輝いていました。間違いなくこういう名作は今後、10年・・・100年経っても生まれないと思います。よって躊躇なく10点をつけたいと思います。 合格! 【ピルグリム】さん 10点(2003-01-22 21:07:47) (良:1票) |
176.面白いシーンもありましたが、総合的に考えるとラストの演説以外はイマイチだったように感じます。チャップリンの映画の中では最も売れた作品だそうですが、個人的にはマンセーするほどではありませんでした。いえいえ十分に面白い作品でしたが・・ 彼がしゃべるのが嫌なのです。個人的には1920年代までのしゃべらないチャップリンが好きです。 やはりこの作品の肝は1940年代当時、全世界に向けて自分の顔と名前を晒して、、(暗に)正々堂々と批判するのが凄いです。批判する相手が相手なだけに、、ほとんど正気の沙汰とは思えない行動です。ただし、演説のほうは決してヒルケン(ヒトラー)や独裁だけを批判している訳ではなく、民主主義や機械主義(産業主義)からくる貧欲によって世界がゆがんでいることを憂いています。また人類は知識や富を得たことで他人を思いやらなくなったとも。 人種を超えてもっと扶助精神で助け合って対等かつ自由であるべきといいいますが、この理念は一歩間違えば共産主義とも思えなくもない考え方です。最後には肌の色や上下は関係なく互いが互いの犠牲にならないよう、お互い様の精神で自由な人生を楽しめと締めくくります。非常によく出来た演説ではありますが、お金持ち&権力を持った人からこの理念を遂行しないといけない訳なので、やはりちょっと理想論過ぎるかなと感じてしまいました。(ゲットーの人たちは自分の命すら危うかった訳で、他人を助けている場合ではなかったはずです) で、本作のお笑いポイントはやはりコインのシーンや、ヒルケンがイタリアの首相に頭が上がらないところなどでしょうかw あと地味にヒルケンの秘書たちの態度や仕草も笑えました。。ヒルケンとゲットーの床屋が瓜二つの姿であった説明が一切なく少々違和感を覚えますし、本作は喜劇というには少し真面目過ぎる印象です。政治色が強い作品なのであえて厳しめの点数にしておきます。(評価的には7点ですがあえて6点としました) 【アラジン2014】さん [インターネット(字幕)] 6点(2024-11-08 17:38:27) |
175.《ネタバレ》 通ってた高校が進学校じゃ無いので受験用の授業はしないとの先生の方針で取り上げられた題材だったのを思い出します。その他はジョンレノンとかボブディランとかジャクソン5時代のマイケルもあったような気がする、先生の趣味全開で面白かったですね。洋楽に興味を持つきっかけになったかもしれないな。 取り上げられたのは当然ラストの演説です、もはや覚えていないけどね。あの時代に当て擦るように制作したというのがすごいですね。 本作を観たのも授業の中だったかもしれない。 もし当時の日本を揶揄する内容だったら?もし現代に生きていら?どんな作品を制作したのか興味深いですね。 チャップリンて無声映画時代の人との認識だったんだけど、そうじゃないんだと知った作品でもあります。 【ないとれいん】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2024-05-08 13:23:51) |
174.《ネタバレ》 ちょっと期待しすぎた。全体的に冗長で、ユーモアもそれほど面白くない。最後の演説も普通だった。 それでも第二次大戦直後に作られたというこの作品は意義あるものだし、これからもファンを作っていくだろうとは思う。 でも自分にはあまりに響かなかった。 【mhiro】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2021-05-08 21:25:47) |
173.最後の演説はこの時代においても素晴らしい。こういった映画を発表することも意味深い。 だが、全体的なユーモアやギャグの感覚にちょっとついていけない。ライムライトを観た後だからだろうか。 【simple】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2020-07-04 12:52:19) |
172.《ネタバレ》 チャップリンのファンだったヒトラーがこれを観て、チャップリンのファンを止めた映画。 |
171.1940年ってナチスがポーランド、デンマークあたりを占領したあたりですよね。 勢い最中でこのヒトラーを小馬鹿にしたことが評価されないわけが無い。 映画の力を信じるチャップリンの究極の演出。 喜劇王と呼ばれるって凄いんだな。 |
170.《ネタバレ》 喜劇って、やはり風刺なんだ。 ヒンケルがいかに内弁慶で、弱い人間かということを、1940年に見抜いて映画にしていることに純粋に驚く。 でも、喜劇。 チャップリンの喜劇俳優としての矜持は、随所に見られて、本当に面白いし、笑える。 この映画のDVD借りようとして、名作、とか、ドラマ、とかのブースを探して見つからず。 店員さんに聞いたら、「コメディのところでは?」 ごめんなさい、チャップリン。 喜劇俳優としてのあなたの功績を忘れて、映画通ぶったやな奴になってました。 ビデオ屋の店員さんって、すごいな。 |
169.《ネタバレ》 天邪鬼になるつもりはないのだが、どうにもこの作品の良さが分からなかった。 1940年にこれが制作されたという点には感心するが、 作品としての優れた点が私には見つけることが出来なかった。 最後のスピーチはどんなに正しい志向を持った人間でも独裁者になり得るというアイロニーなのでしょうか。 【鈴木】さん [インターネット(字幕)] 6点(2017-05-24 19:28:21) |
168.《ネタバレ》 サイレントからトーキーへ一歩踏み出したチャップリンの問題作。ファシズム華やかなりし頃にヒトラーを戯画化した映画を製作することは、かなりの困難が伴ったものと思う。得意のボードビルでサイレントの味わいを残しつつ、トーキーの強み(音楽やスピーカー演説)をうまく活かしている。 独裁者ヒンケル似の床屋がドタバタを繰り広げ、随所にナチズムへの風刺・批判を交える展開。特に印象深いのはヒンケルが地球儀(風船)と戯れるシーン。“地球”という全世界を弄ぶかのような独裁者ぶりを表現した名場面だ(最後に割れるところがミソ)。また、ムッソリーニを彷彿させるベンツィーニとの意地の張り合いは、いかにもの面白さ。 そして最後の演説。満を持して声を出したチャップリン。自らの思いを込めた6分間の名演説は多くの人に感銘を与えたことだろう。「モダン・タイムス」から続く機械文明への懐疑も示しつつ、人類愛を謳い上げ「絶望してはいけない」「自由のために闘え」と印象的な言葉が散りばめられる。 プロローグから演説前までは傑作コメディー、ラストの演説は極めてシリアスな名スピーチ。惜しむらくは、この落差が自分の中でうまくつながらなかったこと。ギャップは承知の上でメッセージを伝えたかったと思うが。 【風小僧】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2016-06-19 14:03:15) |