132.《ネタバレ》 アカデミー賞を前提に観ると、皆さんどうしてもハードルが上がりますね。個人的にはイラク戦争ものとしては初めてだったので、あそこで実際どんな光景が繰り広げられていたのか、テレビでも流さない実態を知るには、こういう映画を見るしかない訳で、そういう意味では新鮮でもあり、イマジネーションをかき立てるには十分なリアリティーを持った作品だった。爆弾処理班という題材性も秀逸。言葉が通じない、何を考えているのかわからない市民の中で、市民と見分けのつかないテロリスト達と戦う恐怖はあのベトナム戦争を彷彿とさせたし、特にスナイパーとの銃撃戦では、弾倉の銃弾にこびりついた血を洗う場面や戦闘に集中するあまり唇が乾いているところなど、およそ実戦に参加しなければわからないシチュエーションをよく撮っている。作品の深い精神性はよく理解できなかったが、最後のスーパーマーケットでのシリアルのカットは、いつまでも胸に残るインパクトがあった。究極の地獄と究極の平穏との対比を象徴する印象的なカットだと受け止めた。 【田吾作】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-10-12 12:26:39) (良:1票) |
131.イラクの戦場、日々尽きることの無い爆弾処理の最前線を描いた今作が、アカデミー賞を勝ち取ったことに対して、個人的には若干穿った見方をしていた。 果たして、本当にアカデミー賞にふさわしい映画なのかどうかと。 その理由は、この数年のアカデミー賞作品賞受賞作品には、手放しで賞賛を贈れる映画があまりに少ないということ。そして、9.11以降、アメリカという国の価値観は、人間の混迷や混沌を描いた映画を安直に崇拝する傾向が強すぎる気がしてならないからだ。 もちろん、世の中の数多の「不安」に対して、それを批判したり、影響を受けた映画が作られることは必要だろう。が、それがイコール「良い映画」であるかどうかは、当然別問題だ。 なので、元夫婦対決を制し、「アバター」をかわして、キャスリン・ビグローが女性監督として史上初のアカデミー賞受賞を果たしたこの戦争映画にも、素直に期待出来ないものがあった。 映画は、最前線の爆弾処理チームの3人を中心に、仰々しい展開を廃し、ドキュメンタリータッチに淡々と展開していく。端役でレイフ・ファインズやガイ・ピアースが登場するものの、主要キャストは無名俳優ばかりで安易な盛り上がりは一切無い。 少々疲れ気味の休前日の深夜の鑑賞で、さて眠気が耐えられるかどうか。という危惧は一瞬生まれた。が、そんな危惧は即座に消え失せた。 盛り上がりも、娯楽性もほとんど無い。あるのは、あくまで淡々と過ぎていく戦場の気持ちが悪くなるほどの緊張感だった。 その緊張感は、単に“いつ死ぬか分からない”というものだけではなく、「戦争」という日常に身を置く兵士たちが、静かに静かに精神が蝕まれていくことに対する“あやうさ”のように思えた。 決して、面白味に溢れた映画ではないと思うし、観る人によっては誤解を受けやすい映画であるようにも思う。 それはこの映画が、今この瞬間の「戦争」の表面的な狂気や悲劇を描いているのではなく、まだその実態さえも検証されていないリアルタイムの“混沌”を表現しているからに他ならない。 観終わってみて、「映画」として面白かったのは断然「アバター」なので、アカデミー賞の受賞はやっぱりジェームズ・キャメロンがふさわしかったと思わなくはない。 ただし、この濃厚すぎる程の戦争映画を撮り切った女性監督の“力量”は、間違いなく半端ない。 【鉄腕麗人】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-09-23 02:03:14) (良:1票) |
130.《ネタバレ》 いい映画でした。アカデミー賞作品賞をとった映画って、つまんないのが多いけど、 ワシのツボにハマった映画でした。 ところで、一緒に行った友人のチロさんが、 「ハートロッカーってどういう意味だか解るか?」って聞いてきました。 もちろん解りません。 チロさんが言うには・・「ハート(心臓)を入れるロッカーだから、棺桶の意味なんだ」・・って自慢げに。 へえ~! そいつは知らなかった!!(感心) 後日、ネットで見てみたら、 タイトルの「Hurt Locker」は爆発で不具になった人、そうなってもおかしくない危険地帯、痛みが極限に達する場所を指す・・だって。 ・・・う~ん、微妙に違うなあ。感心して損した!(笑) 【りんご】さん [映画館(字幕)] 6点(2010-07-02 21:51:50) (笑:1票) |
129.《ネタバレ》 「男の成長と生きざま」を描いた作品だと勝手に解釈しました。最初はジャンキーのようにスリルを楽しんでいる主人公が、何も理解していない自分(ベッカムを間違えたり)に気が付き、変化し始める。爆弾処理も出来ず、犠牲者も出し 仲間を撃ち、犯人も捕まえられない。全てが狂いだすなか、それでも彼の出来ることを悟っていく。その成長を感じました。ラストのシリアルは、自分の世界と現実の世界をいま一度考えるシーンだったと思う。だから、最初の戦地に降り立つときとは、明らかに違う思いで再び戦地に立っているのが画面から分かる。単純にまた刺激だけを求めて来たなら、同じ表情をするのでは。 「ハートブルー」でもスリルがないと生きていけない男達(監督の趣味)を描いていたが、今回はその後、そこから成長し悟った男を描いたと思う。キャメロンも大好きな「強い女」ばかり出てくるけど、その内面もそろそろ。元夫婦ともかなりの癖で強烈。 【とりのすけ】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-06-05 18:49:16) (良:1票) |
128.《ネタバレ》 冒頭数分がめちゃ怖かった。爆弾をリモコンで爆破させようとする者がいないかを探す映像と、もしかしたら爆弾を爆破させようとしている人間の視点かもしれない防護服を着た処理兵をとらえた映像。こんな恐るべき緊迫がこのあとずっと続くのかと思うとうんざりするぐらいにドキドキした。で、爆破から逃れるために走る兵士。これだけ離れればアクション映画の主人公はTシャツ一丁でも間違いなく生きているのだが、この映画では宇宙服のような防護服を身に着けていても生き延びることができない。過酷だ。主人公はこの死んだ男と交代でここに現れる。ところが冒頭ほどの緊迫感はこの後訪れることはない。たしかに一人で爆弾までの長い道のりを歩いてゆくシーン、一つ解体したと思ったら芋のようにゴロゴロと出てくる爆弾、車体爆弾解体シーンの射撃班の視点映像などそれなりに緊迫するシーンはあるのだが、主人公の落ち着き振りが最低限の安心感をもたらしている。この落ち着きぶりがいわゆる「戦争は麻薬」というオープニングの言葉のとおり、生と死の狭間にいることを積極的に望む主人公ゆえということなのだろうか。わからないでもないのだが、ちょっともったいないようにも思う。砂漠地帯での銃撃戦はこの映画一番の見所でもあると思うんだけど、ここは顔に積もる砂とか動かない腕とかが映されて初めてその凄まじさが伝わってきたのだがそれでいいんだろうか。なんかここももったいないなと。任務明けまでのカウントダウンはうまい。危険と隣り合わせのNY市警を定年退職したあと生きがいをなくし自殺した男が登場した映画(フライシャー『センチュリアン』)や熊や狼に襲われるかもしれない世界でこそ生きていることを実感できることを綴ってもいた話(星野道夫「旅をする木」) と同様に主人公は生きていることを確認するためにまた戦場へと向かう。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 6点(2010-05-31 15:24:21) (良:1票) |
127.アメリカ人ってのは戦争好きなんだなあ。こういう映画に感動し アカデミーとらせたり。私もそう言いながら戦争映画は嫌いでは ないがこの映画はみている方に訴えてくるものがない。 戦争ってやだなと思わせないどころか、あいつ勇気あるなとか そう感じかたしかない。戦争やだなと思う戦争映画こそできがよい と信じている私はこの作品は評価できない。 【K2N2M2】さん [映画館(字幕)] 4点(2010-04-18 15:53:38) (良:1票) |
126.《ネタバレ》 それなりにまとまっていて楽しめた、というのが当初の感想。 それで6点にしていたんですが、映画の舞台は実際のイラクなのに、リアルな諸問題とは一切関係なく撮ってるってどうなの?と後になって考えさせられ、結果この評価に。考えれば考えるほど、やっぱりこの映画、根本的におかしい...現在進行形の問題を置き去りにしての映画作りは、監督の感性や人間性を疑われてもしょうがないかも。 世界中の劇場で上映される作品を作る、映画人としての良心どーのこーのなんて関係ない。アタシはこういうのが好き!みたいな感じがするところは、女性の怖さかも。 地味な内容ながら、映画としてはうまくまとまっていて、私は8点とか9点の映画並みにおおむねテンションを保って見ることができました。 ?なシーンや、妙に長く感じるシーンもあったと思うけど、あまり気にならない。映画製作のテクニックは、高いレベルに達しているからなんだと思います。 ビグロー監督の昔の映画、ハートブルーの時もそうだったと思うけど、映像がこぎれい。人物や色彩など、戦争映画にも関わらず心地よい絵作りで見ていて安心感がある気がします。女性監督ならでは? 監督が描きたかったのは命を危険にさらしてまでプロに徹する男、それにつきるのだと思います。プロフェッショナルXとか、そういう視野、視点を感じました。描く世界が極端に小さいのはそのせいでしょう。 アカデミー賞をざくざく取るような映画ではない筈ですが、アメリカ軍の登場する映画で、ひさびさに軍や米国が正面から悪として描かれてないから取れたのではないでしょうか。競合作品もなく、タナボタ。 しかし今、現在進行中のアメリカ軍の今を描いといて、反省とか批判精神を色濃くしないで作品を完成させられるって、やっぱり男性監督ではできないのでは。戦争という最大のインパクトをもたらすシチュエーションを単なる小道具として使う大胆さ…映画によってはそれがOKな場合もあるかもだけど、この場合はやはりNGでしょう。イラク側が米軍に感謝して撮った映画とかならまだしも。女性ならではの感性が悪い方向に出てしまったようでなんだか悲しい。 ジェームズ役のジェレミー・レナーがよかったけど、この映画の場合は冒頭に書いた理由で後味がどんどん悪くなってきてしまいました。 ザンネンです! 【hatomix】さん [映画館(字幕)] 0点(2010-04-14 17:16:18) (良:1票) |
125.《ネタバレ》 何年か前にテレビでやってたイラク戦争ドラマ「Over There」を彷彿とさせて 完全なエンターテイメントとして観て、すごく面白かった。 仕事をテキパキこなす兵士達のプロ根性のカッコ良さと、乾いた砂の気候と いつドカン!!と来るか分らないハラハラで、いや~二時間真剣に楽しませていただきました。 利権戦争に持っていく人々と、現地で与えられた仕事をこなす人々は別ですからね。 Ministryの音楽を使っているので、反戦の立場だと思う。 「今」の瞬間を生きる。 人間は昨日の事や明日の事ばっか考えてて、今、この瞬間をおざなりにしてしまいがちです。 主人公は生きるか死ぬか、の今その瞬間にだけ生きがいを感じられる。 私も、「今」の瞬間を生きよう、と強く思いました。 「子供の頃はあんなに沢山好きな事があったのに、今は一つだけかも・・・。」 麻薬でも酒でも何でも依存症状とは、それ以外は二の次(以下)になってしまう事。 主人公にとっては息子でさえも、爆弾処理の前にはかすんでしまう・・。 家族がどのシリアルを食べてるかさえ知らない。 「俺は何で自分がこんななのか分らないんだ・・考えないようにしてる。」 何かやるせないですね。 戦争映画をエンターテイメントとして観れる自分の状況がどれだけ恵まれている か、としみじみ思います。 【梅干御飯】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2010-04-04 22:23:29) (良:1票) |
124.明確な悪を描かず、エンターテイメント性の高い作品に仕上がっている所に、キャスリン・ビグロー監督の真摯な映画作りへの姿勢が表れていると感じました。元夫のジェームズ・キャメロン監督のアバターは、人間を単なる悪としてしか描いていなかった点から、アカデミー作品賞をハート・ロッカーに奪われてしまった事は必然であったと思います。 【民朗】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-03-30 22:31:46) (良:1票) |
123.《ネタバレ》 たとえアカデミー賞という肩書きがなくても評価したい作品。完璧な作品とは言いがたいが、賞賛されてもおかしくはない。戦争モノやイラクモノ作品が溢れている中で、他の作品とは異なるアプローチを試みて、独特かつ個性的な作品に仕上がっている。声高々に野暮ったいメッセージを発するということも必要だが、本作のようなユニークなアプローチで戦争の現実や悲惨さを伝えるということも必要ではないか。イラクモノ作品の多くは真正面からマジメに向き合い過ぎている感もあったが、本作のバランスは優れており、イラクの現実を描くだけではなくて、エンターテイメント的な要素も含まれている点も評価したいところ。 個人的に評価したいところは、針を刺されたように突き刺さる張り詰めた“緊張感”をビグロー監督が演出できているということだ。ハエが目に入ろうと、口に入ろうと集中力を持続させる主人公たちのように、あまりに画面に集中しすぎたために、「自分が今どこにいるのか」「自分が今何をみているのか」かが一瞬分からなくなるほどの異様な緊張感で溢れていた。数多くの作品を見ている自分でも、現実(ドキュメンタリー)なのか、虚構(フィクション)なのかを混乱するほどのリアリティ度の高い作品といえる。 また、戦争ジャンキーのリアルな姿も描かれている。冒頭に語られる「戦いは中毒症状を引き起こす」といった趣旨の引用も活かされている。恐らく爆弾ならば、どんなものでも判別できるだろうが、現実社会においては種類豊富なシリアルを判断することができないというのはユニークな皮肉となっている。 ただ、主人公をカッコいい英雄のような存在にも感じられたが、果たしてそれで良かったのかどうかという問題もある。中途半端に英雄のような存在として描くよりも、もっとクレイジーさがあり、もっとぶっ壊れていてもよいのではないか。彼には人間味や善悪の感情が残りすぎているような気がする。マトモな神経を持っているようでは、この世界では生きていけないだろう。メッセージ性という観点からすると、英雄的では弱くなってしまうのではないか。あまりゴチャゴチャさせると作風が損なわれるので、難しいところでもあるが、戦争ジャンキーの主人公によって他の兵隊の人間性などが喪失していくような過程も描いて欲しかったところ。主題の“戦争ジャンキー”という扱いに対して、やや中途半端な仕上がりという印象は受ける。 【六本木ソルジャー】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-03-23 22:05:18) (良:1票) |
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122.最低である。最悪でもある。 みんなで頑張って爆弾処理に行こう、イラクに泊まろう、みたいな映画である。あるいは、USアーミー爆弾処理班の仕事紹介のイメージビデオだ。それでも俺は戦場に行く、というメッセージか。明らかに戦闘意欲を昂揚させている。反戦とかそういうこととは別に、軍隊に入ろう、爆弾処理の記録を作ってヒーローになろうみたいな糞みたいなことを2時間以上も観せられた。もはや拷問だ。 戦争に行ったことのない女監督が、さも戦争知ってますみたいな面して、これが真実、現実です、みたいに押し付けてくる映画を作っちゃたっていう最悪な出来事だ。彼女は恐らく戦争が麻薬とかそんなことには大して興味はなくて、USアーミー辛いけど頑張れくらいの労いの気持でこの映画を作っている。それがいけないんだ。それが駄目なんだ。それが糞ったれなんだよ。こんなところには真実も現実もない。それらは戦争を体験した人以外にはわからない。映画で戦争をやるならそれなりの覚悟が必要だってこと理解しなければならない。これはスーパーマーケットで沢山あるシリアルの中からお気に入りのシリアル買ってるような女がやっちまった惨事だ。そもそも映画なんかに真実や現実なんかあるわけがない。戦争を経験してない人間は主人公の妻みたいに押し黙ってるしかできないんだよ。素早い反応なんて出来ないんだよ。だって経験してないんだから。童貞やバージンがセックスについて語れないのと同じようなもんだ。しかし、自分にも責任があるってことを忘れては駄目なんだよ。それは戦争を知らない人々にも罪はなくとも責任はあるからで、罪は個人に関わり、責任は集団に関わるからってことだ。 爆発すると映画的にも華があっていいよね。人間関係、対立とか、友情とか、信頼とか中途半端に描いて何がしたいのかね。物語も放棄して、ただ映像繋げて垂れ流して、あと何日とかいう何の効果もないチャプター分けして、手持ちかスタビで、クウィックズームで臨場感ですか?立派だねぇ。嗚呼立派だ。まさか21世紀初頭、こんなプロパガンダにアカデミー賞をあげるなんて、アメリカという国はまだまだ異国で糞垂らしまくる気なんだな。本当に立派な国だ。 アメリカ映画の面汚し的愚作。中指立てて差し上げます。 【すぺるま】さん [映画館(字幕)] 1点(2010-03-13 00:00:18) (良:1票) |
121.《ネタバレ》 「人様の食卓に勝手に上がりこんで、糞タレておきながら、てめえのケツを拭くのに苦労してやがる」ってのはあるんですけどさ、そこで思考停止してたら結局戦争を始める連中なんかと同じ視点でしかモノ見てないんじゃねーの?とも思うワケですよ。現場で動いてる人間ってのは、実のところ、国を背負ってたり、義務感を抱いてたりっていう、国家が生産したロボットっていうかクローンみたいなモンではなくってね、自分達と同じ次元に存在している人間なワケです。戦争に行くにも色んな事情を抱えていて。ハナっから好きで戦争に行くようなヤツぁ、そういなくてね、どんどん戦場に慣れて行ったり、どんどん戦場を嫌悪していったり、怪我したり死んだり。仲間同士での意思の疎通もままならない人間が個として責任背負って向き合うには限界があって、その個を呑み込んで政治があり、戦争があると。そのデカいケツを拭かなくちゃならないハメになるのは一体、誰の、何のせいなんだ?と。人としてプロフェッショナル魂と戦争の異常性との折り合いを付ける、あるいは付けられない人々のギリギリな状態を描いた力作だと思いました。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-03-11 14:40:09) (良:1票) |
120.これといったストーリーもなく、人間ドラマがあるわけでもなく、一面クリアしたらすぐに二面、そして三面へといった感じで進行していく。高い緊張感のまま時間がリアルにじっとりと経過していくため、観ているこちらも時間の間隔がマヒしてくる。 爆発物処理中さえも、一般市民に混じったゲリラからの狙撃があるかもしれないという二重の危険。 処理班の彼らは敵の殲滅が目的ではないため、戦闘は攻撃をしかけられてはじめて開始される。戦闘が開始されたとしても、彼らはどんな奴と戦っているかも分からない。見えない敵と戦うことほど恐ろしいものはない。 そしてその恐ろしさを屁とも思わないようにも見える班長は勇者のようにも見えるが、狂人のようにも見える。こちらまでハラハラさせるような班長の行動に目が離せないのである。 他方、減点ポイントとしては最近流行りのぶれまくりでガタガタなカメラ。しかも寄りが多いため、とにかく見づらい。確かに臨場感、緊張感を煽る効果はあったと思うが、このカメラのせいで疲労も2倍。 こういう濃い作品にスポットが当たることは良いことだと思います。 【すべから】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-03-09 18:13:11) (良:1票) |
119.《ネタバレ》 最初と最後の爆弾処理シーンは見応えあります。でも、それだけ。 キャストや撮影にお金をかけた大作というわけではなく、かといって低予算で知恵で勝負するにも、詰めが甘く中だるみ感が拭えない。 中途半端な佳作。万人受けしません。戦争ものが大好きな方以外には少し厳しい映画だと思います。 【はらへり】さん [映画館(字幕)] 5点(2010-03-07 09:43:11) (良:1票) |
118.凄まじかった。手に汗握るとはまさにこの映画のこと、戦場のリアルな緊張感がひしひしと伝わってドキドキした。戦争映画好きの自分としてはもう申し分ない。妙な押しつけ感が無いのもよい。各々がそれなりに戦争について深く考えてみるといいだろう。 【イサオマン】さん [地上波(吹替)] 9点(2025-01-01 15:46:21) |
117.爆弾処理で大切なことは? 死なないことです。 そりゃそうだ。 【TERU】さん [地上波(吹替)] 3点(2024-07-19 22:08:54) |
116. 「疑似ドキュメンタリー」と言えるような演出で戦場の実相を描写。手持ちカメラの撮影は臨場感を増し、極度の緊迫感の中で繰り広げられる映像の数々が観る者を惹きつける。 リアリズムを追求し、写実的な戦場描写に徹した演出は説得力を持つが、人間の物語は置いてけぼり。その点は物足りなさが残る。 【風小僧】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2022-04-03 14:43:18) |
115.《ネタバレ》 戦争は麻薬のようなもの。 大人になると楽しみは少なくなる。俺の場合、楽しみは1つだ。 そういって戦場に出る主人公の心境が虚しい。 【クロエ】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2020-02-16 17:59:06) |
114.偶然に録画して、なんとなく見たのが幸運だった。 最初、これは映画ではなくドキュメンタリーかと思って、爆弾解除のシーンにドキドキしてしまった。 途中で映画だということに気づいたことは気づいたが、その後も没入感が続き、自分がもしその場にいたら、この状況に耐えられるだろうか、と常に主人公目線に置き換えて視聴した。 映画でこんなに緊張したのは初めてなので、あえて満点を。 【チェブ大王】さん [地上波(吹替)] 10点(2018-04-15 16:02:06) |
113.生と死の狭間で仕事を全うするジェームズがカッコイイ。緊迫感溢れる刹那の一瞬。平然と爆弾処理の任務をこなす彼には過去の経験と夥しい爆撃の傷があるからこそ。帰還しても彼の戦争話に嫌な顔をしない奥様。ホームに支えはあっても戦場になし。ラストは戦争特有のシック感と哀愁漂った。世界に争いがある限り一匹狼の戦いは続く。 |