46.《ネタバレ》 子供の頃から有名だった映画なのに、今まで一度も見たことがなかった。ちょっとクールな西部劇程度の認識しかなく、単純な勧善懲悪、ヒーロー物のアクション娯楽映画だと思っていたのだが、全く違った。いい意味で裏切られた。 かなり、奥の深いテーマを持った社会劇であり、人間劇である。西部開拓時代のアメリカの社会を借りて、小さなコミュニティーに対して人それぞれの関わり方、価値観の多様さをしっかり凝縮して描写している。 ベースとしてアメリカ的考え方があることは確かだが、絶対的なヒーロは存在せず、正解を押し付けてこない。背景を日本の昔の村社会に置き換えても同じような作品が作れそうである。 途中のシーンであった牧師の「殺すなと言いながら、金を払って他人にやってもらっている」的な発言は、非常に奥が深く考えさせられてしまう。 ラストでストーリー的に事件は見事に解決しているのだが、登場人物の心の中はハッピーエンドではない。かなり深い映画である。 【nobo7】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-09-12 02:22:28) |
45.タイトルに「決闘」という文字が含まれているので、つい決闘が見所かと思いがちです。しかしながら、この映画の見所は、決闘が始まるまでにあると思えます。善と悪の立場にありながら、歓迎されるかされないかは、また別の問題であり、その意味を考えさせるところに、この映画の価値があるのでしょう。西部劇なので、決闘を期待して見てしまうと、拍子抜けしてしまいます。 【shoukan】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-09-11 21:47:09) |
44.《ネタバレ》 アメリカという国は、良くも悪くも、社会というものは治安も含めて市民が作るんだ、という事が基本なんだな。もちろん、実話ではないんだろうが、こういう精神構造が町を作り、州を作り、国を作ってきたのだろう。だから自衛のための銃所持も当然。まっ、それはそれとして。 そういった治安観から、西部の町では、犯罪者を自警団が私刑してしまう事もよくあったと聞く。この町の人達も、どうみても理不尽な悪漢の襲来という事態に対して、どう対処するか議論になるが、結局相手のターゲットが保安官一人なのを良い事に、我関せずを決め込んでしまう。社会の構成員が、社会の秩序維持を辞めてしまった瞬間だ。 保安官は、自身の問題として決着を付けなければ、先へ進めないため、これに立ち向かうが、事が終わった後には、バッジを捨てる。当然だ。町が町を守る意思を捨てたのだから、保安官も要らないはず。 蜘蛛の子を散らすという言葉があるが、その真反対を見るように、銃撃戦の後ワラワラと集まる市民を見ると、一見、保安官の正義と職責を貫く映画のように見えるこの映画が、私には、実はこの社会の有り様というものを描いているように見えて仕方がない。これでいいのか?と問いかけているように。 ところで、だれも味方のいない立場で悪に立ち向かわざるをえない、というシチュエーションは、アメリカ映画の大好物だったなあと、思ってみたりもする。 【Tolbie】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-09-01 05:01:02) |
43.《ネタバレ》 ウーン、ビックリ!!”超年の差カップル、ロリコン野郎ゲーリー御大!”それに対して、きれい!!というより、超キャワキャワイー!!”グレイスケリーちゃん!!”またまた、あんなイイ奥さんがいながら、やることやんないで”俺は男一匹だぜ!!ひとりで死んじゃうんだもんね!!”と昔ながらのカッコつけ図式。前半、筋からしてもだいぶ変なところが多いのだが、”イヤ、これは名作!何かきっとスゲー事が起こるはず!”と、超期待していたクライマックスの決闘もやっぱり、ふつうに変!おまけにその肝心の決闘では、”ゲーリー男一匹だぜ!”のはずが、きゃわいい愛妻ケリーちゃんに助けてもらうしまつ。まあそれでも、ふしぎと決闘に勝ち、最後、保安官のバッジを群衆の中にて、捨て、去る、シーンはカッコいいし、きっと、何かを象徴していて、非常にバッドエンディングで良し、なのでした。そして数十年後、”ダーティーハリー”も警官のバッジを“捨てる!” そう!この作品では”男一匹命がけ”というよりも、”一般ピーポーはなにも考えてません!自分たちがよければ、ヒトはどーでもイーです!という人間の本質をまざまざとみせられた!、、、、、、、、、、、、追加、、”男ゲーリーだぜ!”は、美女ケリーちゃんを手にいれ、いっぽうで、”ヘタレブリッジス”はメキシコ女にふられてしまうという図式は、いかにも、非常に、“安直!”、、、、、 世の中、ヘタレ男のほうが断然、多いとおもいますよ。実際。 【男ザンパノ】さん [地上波(字幕)] 5点(2011-08-30 18:07:08) |
42.《ネタバレ》 決闘に至るまでの人間ドラマは緊迫していて面白かったです。特にメキシコ人女性の存在感が際立っていて良かった。 最後の決闘は勇敢に戦って一人散るのか、それとも町のみんなが助けに来るのかと思いながら見ていたら・・・。一人でやれちゃうのかよ!やれちゃったよ!あれ?もしかして今までの登場キャラいなくても良くね?! ってな感じでやや疑問の残る展開でした。 【映画大好きっ子】さん [地上波(字幕)] 7点(2011-08-30 14:17:39) |
41.保安官の姿を、「24」のようにリアルタイムで追った異色の西部劇。 序盤は登場人物達の人間関係がわかりづらく、ちょっととっつきにくい印象があったが、 中盤からは問題なく観れた。突然降って湧いたような事件に、心揺れ動く保安官の描写がいい。 どうせならもっとオタオタしているシーンがあっても、人間臭さが増して面白かったかも。 最初から最後までカッコよく決める西部劇もいいけど、たまにはこういうのもいい。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-08-16 09:05:46) |
40.命の大切がわかる者ならば、拳銃の撃ち合いなど避けるのが当然であり、臆病者とは違う。むしろ生命の危険を顧みない方が愚かな行為と言える。 そもそもこの映画では、釈放されたばかりの者が生命の危険を冒してまで、復讐にやってくるのかがわからないし、理由もなく悪が存在するかのように描くのは納得いかない。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 3点(2011-05-29 12:50:31) |
39.《ネタバレ》 主人公は仲間からは裏切られ、愛する人からは暴力行使を拒否され、一旦は逃げようかと迷う、でもそれでは駄目だと思い、敢然と悪人に一人立ち向かっていく、格好いいですね。 何か観終えて、この映画から勇気をもらったような気がします。どんな困難があってもやはり乗り越えていかなきゃいけない時もあるんだと。 もちろん実際の人生ではそんなに話は簡単では無いんだけど、だって勇気を持って悪人に立ち向かっても殺されたらお終いですからね。 それは映画の世界だからということでいいと思います、映画の良さはそこなんじゃないでしょうか。非現実な世界で夢を見させてもらって、元気をもらってまた現実の人生に立ち向かっていくという。 |
38.《ネタバレ》 人間ドラマとして見ごたえのある西部劇。上映時間とストーリーがほぼ同時進行する緊迫感と揺れ動く元保安官の心理描写が見事です。逃げるのが自分たちにも町のためにも良いかもしれないが、「逃げ通せる相手ではない、ここで決着を付けておかないと将来の安心はない」という思いがあったろう。しかし最後は男の意地としか言いようがない。町の人間は最初から誰も協力的でなかった訳ではなく、孤立無援になった過程もよく描かれている。とりわけ教会での意見のやりとりは見どころのひとつ。妻は父と兄を殺されたことにより信仰に篤くなり、決闘を選ぶ夫に反発するが、最後にとる行動も心憎い。決闘シーンも派手さはないがリアリティーと緊迫感があり好感がもてる。 【きーとん】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-09-23 22:03:25) |
37.《ネタバレ》 気のきいたレビューが思いつかないのですが、ゲイリークーパーがかっこ良くて、グレース・ケリーが美しすぎて、あれだけ恐れられていた悪党が意外にあっさり最期を迎えたってことは確か。映画の作りはよかったと思うのですが、あまりピンとこなかったです。 【色鉛筆】さん [地上波(字幕)] 5点(2010-03-10 20:55:11) |
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36.お礼参り。理不尽である。そして孤立無援。しかし、男は自分が自分であるために、戦わなければならない。 【ジャッカルの目】さん [地上波(吹替)] 10点(2010-02-22 00:45:16) |
35.《ネタバレ》 やってくるのがどんだけ悪い奴等なのかちっとも判りゃしないですし、町には奴等の仲間がいたりもして、むしろちっとも協力者が現れない保安官の人望の方が微妙じゃん、みたいな。どうも逃げずに対峙する事を選んだ保安官の意地、いや、エゴみたいなのが気になってしまい。なんか意地張って残る、だけどアテにしてた協力者いなくて焦る、やっぱり逃げようとする、でも「逃げれ」と言われて意地になる、勝ってブチ切れて出てく。彼、もしかして元からコミュニティ向きな人間じゃなかったんじゃ? やたら自己完結型な人に見えてしまうワケですが。ほんの1時間20分ほどの出来事、リアルタイムで進行するかと思いきや、リアルタイムより更に早い進行で(でなきゃ駅と町とがぴったりくっついてなくちゃならない)サスペンスがどんどん高まってゆく感じは良かったです。ただ、町を捨ててゆく女の人が存在する意味、大してないような気がするんですけど。彼女出てくると間延びするし。 【あにやん🌈】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-04-09 00:34:03) |
34.いやぁ、渋い。渋すぎるぜゲイリー・クーパー。人間ドラマとウエスタンが骨太なものになることは知ってたけどここまでなるとは正直思わなかった。runtimeもそれほど長くないのでぎゅっと凝縮されたような感じでクーパーや町の人の気持ち、そしれ妻のグレース・ケリーの存在も盛り上げてくれるしなんといっても主題歌がツボすぎです。一人の男がならず者に立ち向かうというまぁまぁシンプルなストーリーですけども見れば見るほど奥深さと面白さが分かってくる、フレッド・ジンネマンの思い通りにされてしまいました。 |
33.《ネタバレ》 主人公の焦燥感、町の通りに人影がなくなっていく様子、または三人組が町へやって来る時、あるいは彼らが駅で汽車を待ちつづけている姿の無気味さや、いよいよ汽車が到着する時のあの緊張感は凄いと思います。また登場するキャラクターの誰もが首尾一貫しています。・・・ところで本作は50年代当時の赤狩りという社会的背景に対しての怒りを反映しているみたいなのですが、確かにそれが感じられます。例えば逃げない正義の主人公は酒場でバーテンを殴る、誰も加勢しないと決定した時、実に印象的に事務所の机で怒りをぶちまける。この〝怒り〟は完全に非協力的な町人達に向けられています。そして本来なら正義に対する悪者一味の描写はほとんどなく、協力者集めに奔走し、酒場、友人、教会、引退保安官とことごとく断られていく様をリアルタイムで映し続けているのです。ジョン・ウェインが不満に思いハワード・ホークスと「リオ・ブラボー」を撮ったという話を聞きました。詳しい経緯を知らないので憶測でものを言うのはよくないのですが…、この強制的正義と言いますか、絶対悪に対してではなく非協力的という負に呼応しての正義が強調されているところに違和感を覚えたのではないかと思います。政治的メッセージを盛り込みたかったのかもしれないですし、人間らしい英雄像でも全く問題ないのですが、それでも孤立無援となった際、クーパーが〝怒る〟のではなく絶望の〝ため息をつく〟ぐらいではないと正義の矛先が一体どこに向かっているのかが、あやふやなものに見えてしまいます。傍観者への〝怒り〟を表現するにも肝心の正義はもっと高次のところにあるのではと思うのです。・・・と、個人的正義感は別にどぉ~でも良いにしても、ラストの決闘シーンは例えば敵との距離感一つとってみても「リオ・ブラボー」には劣っていると思います。 【ミスター・グレイ】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2008-07-22 18:28:49) |
32.《ネタバレ》 ジョン・ウェインなどかつての西部のヒーロー像を覆すような作風は確かに斬新だ。しかし逆を返せば、主人公を疎む動機がそこまでしっくりしない。確かに主人公が逃げれば面倒はなくなるのだろうが、後で殺されたなんて知らせが入ればやりきれない気持ちになるはず。リアルタイムで進行していくため、これまでの主人公を取り巻く環境などの描写が足らず、全ての展開においていまいち納得がいかない。そのリアルタイムで進んでいくのもそんなに効果が得られていないように感じる。そして、主演のゲイリー・クーパーもオスカー獲るほどの演技だったとは思えない。しかし、内容自体はそれほど悪くないし、リアルタイムで進行すると言う設定にしなければそれなりのドラマは得られたと思う。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 4点(2008-03-24 12:57:15) |
31.西部劇はあまり好きじゃないんですが、これは最後まで集中して観れました。 【Yoshi】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-03-23 19:22:10) |
30.《ネタバレ》 頑固おやじの主人公が無勝手に一人で敵と戦っているという感じで、あまり主人公に共感できず、「それで?」といった印象を受けました。ただ、数時間の出来事(朝の結婚式のシーンから正午の決闘シーンまで)を映画にしてしまうという発想は面白いなと思いました。 【まいった】さん [DVD(字幕)] 4点(2007-09-02 21:32:24) |
29.ゲイリー・クーパーが渋かった。短い時間だったが非常に濃厚な85分でした。 【ギニュー】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2007-02-27 20:11:08) |
28.学生の頃、グレース・ケリーに憧れていました。 西部劇の傑作の一つ。何度鑑賞しても素晴らしい。 【ご自由さん】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-10-19 21:21:14) |
27.《ネタバレ》 ここのレビューで、本作がアンチヒロイズムの西部劇であることは知ってましたが、あそこまで徹底しているとは思いませんでした(例えば、遺書(!)を書いたり、銃撃戦のオチなど)。ところで、他の方も書いているように、真昼の汽車で戻ってくる悪党がいかに凶悪犯罪者なのかの描写が希薄だったため、保安官や市民のパニックぶりがいまいち説得的には見えませんでした。しかし、よくよく考えてみると、これもアンチヒロイズムを際立たせるために注意深く考えられた設定だったのかもしれません。もし、悪党の極悪非道ぶりを示すエピソードを組み込んでいたとしたら、鑑賞者は、ケイン保安官が悪党に恐れを抱くのを無理もないと思い、彼の恐怖心を理解するでしょう.しかし、それは同時に、ケインのような保安官でなくても、例えば、ジョン・ウェインが演じてきたような典型的な保安官からも、恐れられる悪党ということにつながる可能性があり、その場合、本作のアンチヒロイズムは弱められることになってしまいます。このように細部に至るまでアンチヒロイズムを徹底させた異色の西部劇として、少なくとも一度見ておいて損はないと思います。 【オデュッセウス】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-09-03 05:19:19) |