35.《ネタバレ》 結局なにが描きたかったのか、よくわからないんですが……。とりあえず、旧ソビエトの政治批判のために音楽を利用しただけだというのはわかりました。この利用した“だけ”というのが問題でして。 すでに指摘されているように、集められたメンバーにやる気がなさ過ぎ。それを感じさせるのは、職場に楽器を持ってきていることと、30年経ってもそれなりに弾けてるってことぐらいですか。しかし、それ以外の行動がひどい。 というか、この映画でのロシア人の描かれ方がひどい。ニセのオーケストラをでっち上げ、偽造パスポートで出国し、パリに着いたら蟻のようにギャラに群がる。しかもそのあと勝手に出て行ってリハーサルも無視。などなど、ギャグのつもりかもしれませんが、ロシア人でない私も不快なだけでまったく笑えません。近頃アメリカで、某国最高指導者の暗殺計画を題材にした映画が話題になっていますが、このニュースを聞いて私が思ったのは「どうせなら自国の大統領の暗殺計画を題材にすればいいのに」ってこと。この映画にしても、フランス人をもっと浅はかでバカに描けば、少しは笑えたかもしれません。いずれにしろ、異国の人間を映画の中でこれだけ悪意を持って描けるというのは、人間性を疑います。 で、そのムチャクチャ元オーケストラ団員ご一同様が、「レアのために」のメールで集まって、ソリストがレアの娘だとわかったとたんに張り切って演奏し出す。要するにこの人たちは、30年前の恨みつらみを晴らしたいだけのことで、音楽自体を愛しているとはとても思えない。とうか、そのように描かれていない。当然でしょう、「ロシア人なんてロクな連中じゃない」というのがこの映画なんですから。こんな、都合のいい時だけ「音楽やってます」なんていうのが、通用するわけないでしょう。こんなのは奇跡とかファンタジーじゃなくて、嘘っぱちです。 これ以外、共産党を茶化すあたりなども、お寒い限り。見られたのはアンヌ=マリー役のメラニー・ロランくらいのもの。あとは、終始これほど不快で腹の立つ映画も珍しいでしょう。こんなもんにくれてやる点数などあるものか。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 0点(2014-12-30 10:54:50) |
34.最後は確かにブラボーでしたが、コメディのドタバタ感といい加減過ぎる展開が鬱陶しくて、あまり可笑しくもなく中途半端な映画でした。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-12-26 19:26:51) |
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32.《ネタバレ》 これはなんでこんな邦題にしちゃったのかとがっかりするくらいチャイコフスキーのヴァイオリンコンチェルトが圧巻。 そもそも曲が素晴らしいというのもあるんだろうけど、協奏曲というコンセプトが作品のテーマとも合致していて感動的だ。 作中ではそれを共産主義にも例えていたけど、確かに一理ある。 楽団員たちは30年前の事件を機にそれぞれ辛い人生を送ることになったわけだけど、パリでのコンサートの為に再集結する。 当初それはフィリポフの我侭なのかと思ってたけど、徐々にコンサートの目的が明らかになって共感できるようになった。 バラバラだった楽団員がレアの為に集まるというのが感動的だったけど、それだけで30年のブランクが埋まるわけじゃないという演出が上手い。 ジャケのヴァイオリンソロに触発されてそれぞれが30年前を思い出し、協奏曲として纏まっていく。 演奏中にインサートされる回想シーンで僕の涙腺は決壊。 レアに捧げるヴァイオリンコンチェルトだったんだなぁって、しみじみ心に沁みました。 【もとや】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-07-01 18:29:40) |
31.《ネタバレ》 途中まではともかくとして あんなんで最後の演奏が上手くいくなんてのは、さすがに強引すぎる。 映画ってのはどれも作り話だけれど、ここまでやられると興醒め。 【虎王】さん [DVD(吹替)] 5点(2013-08-09 04:31:01) |
30.《ネタバレ》 フランスでヒットした作品ということで期待してみましたが、酷い内容でした。どたばたであればもっとスピード感や奇想天外な展開がなければなりません。30年のブランクをかかえて寄せ集めたメンバー、やる気もはっきりしないメンバーが、リハもなしに演奏できるわけもなく、また、演奏会開催までの主催者側の情報管理の杜撰さもありえない展開、バイオリニストの出生の秘密も政治体制がもたらした悲劇として安易に仕立てられており、クライマックスのリアリティが全くありません。みんなの力で演奏会をつくりあげていくすばらしさをみせるのなら「ヴィットリオ広場のオーケストラ」を見習うべき。旧社会主義体制への告発をドラマとして描くのなら、「善き人のためのソナタ」のような人物造形やエピソードのリアリティを確保すべき。陳腐で政治色が強くて笑うに笑えない作品です。つまらなかった映画の投稿はあまりしないのですが、がっかり度が大きかったのであえて書きました。 【stak55】さん [DVD(字幕)] 2点(2012-11-12 03:09:45) |
29.コメディとしてはおもしろいが、クラシック音楽を少々馬鹿にしすぎでは? リハーサルなしの演奏会もあり得ないし、遅れてきた団員がケースを開けてそのまま演奏とはびっくりたまげる。それに主役の指揮者とソリストはもう少しメリハリをつけ音楽家らしく演じないと、あれじゃまねだけとすぐわかってしまう。(目をつぶって聴くしかない)それに中盤から終盤にかけての身の上話も、もう少しどうにかならないのか。安っぽい。 チャイコフスキーに対しても失礼。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 4点(2012-09-24 21:40:48) |
28.非常に古典的なコメディで観やすいし笑えたし好きです。突っ込みどころは満載ですが深く考えずに観ると良いでしょう。確かに邦画コメディに近い色かも。 【movie海馬】さん [地上波(字幕)] 6点(2012-06-24 23:30:10) |
27.良いねえ。まさかと思うけど「スウィングガールズ」いただいたということはないよね。日本のドラマや映画のヒット作王道パターンで制作されてる。ごくせんのように。最初はコメディタッチで導入中盤問題起こしてハラハラ最後は泣かして。ま、ともあれ構成がちゃんとしているので、スムーズに鑑賞できた。共産党含むロシアンジョークはふつうに解り易く面白く感じる。主人公がどうにも長塚京三的に見えたなあ。仏仕込みはこうなるのかな。演奏中のジャケの演奏をみつめる楽団員のやさしい眼差しの演出がとても良かった。チャイコフスキーの協奏曲の中にエピソードも巧みに挿入。ラスト12分の演奏は何回見ても飽きることありません。むしろ観れば観るほど細かい演出に感動が深まるばかりです。ぼくは涙があふれました。だから点数は高いです。 【タッチッチ】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2012-06-18 17:41:55) |
【Balrog】さん [DVD(字幕)] 5点(2012-06-10 21:05:26) |
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25.《ネタバレ》 コメディとして借りてきて観るも笑えず、キャストに感情移入できないもんだから最後の演奏にも感動までは届かず。。。『楽団なりすまし』や『出生の秘密』など結構ドキドキなはずの展開もあまり活かせてないような印象もマイナスだったかなぁ。 【ろにまさ】さん [DVD(吹替)] 5点(2012-03-21 07:49:14) |
【akila】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-01-18 14:37:28) |
23.アンヌ=マリーを演じる「イングロリアス・バスターズ」のメラニー・ロランの存在感が大きく、一緒にいるミュウ=ミュウのギレーヌが引き立て役になってしまうミューズ。 プライド高きアーティストが優れた才能には瞠目する魔法の瞬間も目にすることができる。 もう一人のアンドレイの目論む返り咲き大作戦とあいまって、音楽によって本来の自分を取り戻す人々のドラマを彩る名演奏に聴き応えあり。 クラシック音楽は崇高なイメージがあってあまりドタバタは似合わない気はしましたが、堅苦しさを避け親しみやすい雰囲気にしたかったのかもしれません。 邦題の「!」は「ブラス!」にあやかって、でしょうか。 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-01-07 07:00:04) |
【K】さん [DVD(吹替)] 4点(2012-01-05 18:24:58) |
21.《ネタバレ》 最後の演奏シーンが最高に良い!それまでが若干退屈だけど、結構笑えるシーンが豊富なので満足。 【eureka】さん [DVD(吹替)] 7点(2011-09-25 23:57:52) |
20.《ネタバレ》 コメディーから感動のクライマックスへと話を盛り上げていきたかったのか、やたらふざけた前置きが長く感じられた。共産主義のロシア(ソ連の時代か?)や文化革命の頃の中国でよく耳にした芸術家への弾圧で思い出すのは、海外に逃げた有名音楽家たち。この映画を観て、はるかに多くの人たちが絶望の末にこの世を去ったのだろうと気がついた。チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は感動的な曲だ。ソリストが出てくるまでの部分で30年ぶりに演奏する団員が酷い音でも、ソリストの素晴らしい演奏に、かつての自分の演奏を取り戻していく、そんな過程をもっと演出して欲しかった。まるごと1曲使ってそれをやって欲しかった。そして訪れるクライマックスで、作曲者、ソリスト、オーケストラ、観客、そして映画を観ている我々の魂がひとつになる奇跡を見たかった。だからこそ、この映画に関しては邦題の「オーケストラ!」ではなく、原題の「コンサート」もしくは「コンチェルト」でなければいけないと思う。 【ソフィーの洗濯物】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-08-23 01:28:51) |
19.国家に誇りと音楽を奪われた芸術家たちが、パリでふたたび演奏するまでのお話なのだが、真面目な日本人としては、パリに着いてからの演奏家たちのドタバタぶりがどうも笑えない。 やる気あるの?音楽家としての誇りはないの?リハーサルなしでできるもんなのか??と、イライラさえしてしまう。 しかし「アンヌ=マリーのために」この一言で、集まった楽団員たちの演奏シーンですべてが氷解する。 ジャケの正体を知らない彼らにとって、彼らのチャイコフスキーは奪われたままだったのだ。 本番で彼女の演奏を聴いた彼らはすべてを悟り、そして、チャイコフスキーの調べに乗せてすべての謎が解けるという怒涛の展開。 このラストの演奏シーンは圧巻。 楽団員たちがロランを見て交わし合う視線と力強い演奏は、圧倒的な説得力を持って観客をねじ伏せる。 ねじ伏せられた私は、チャイコフスキー協奏曲の完結に立ち会い、これ以上ない幸福感を味わった。 【poppo】さん [CS・衛星(吹替)] 8点(2011-08-12 09:44:01) |
18.《ネタバレ》 どん底からのリベンジマッチってとこで、結構好きな感じのストーリーなんだけど、劇団員のやる気が全く感じられない所がマイナス要因だろう。 アマチュアならともかく、プロレベルの腕を維持するのにはそれなりの訓練が必要だと思うけどね。 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-07-11 01:48:54) |
17.良い! ささやかなおもしろさがあって、最後には涙が出た。 やりすぎてない演出もいい。 甘すぎず、かといってキツすぎるところもない。 時々やるジプシー音楽もいい。 【おでんの卵】さん [DVD(字幕)] 9点(2011-06-26 10:35:24) |
16.このサイトではキャストに女優が二人紹介されているだけですが、楽団を奪われて清掃係に落ちぶれた男が主人公で、過去に彼を地に落とした因縁付きの男や、主人公の良き友人であり楽団構成員の男などが盛り上げていく話です。主要なキャラクターがそれぞれに引き立っているし、それぞれが何か背負っているものがあったりして、人物像に飽きがきません。リアリティを追求してしまうと「んなアホな!」な部分はいくつもありますが、その分だけノリと流れを優先したと思えばコメディとしては良質に思います。本当のボリショイ交響楽団は、こんなもんじゃないぞ! とばかりに、政治的事件によって失われた本物の楽団を呼び戻してパリの大舞台へ出陣。「そんなうまくことが運ぶかいな」と思っていたら、みんな実はパリ行きの別の目的があり・・・コンサートは危うそうな雰囲気になっていきます。コメディになってはいますが、かつてのロシアの政治事情などからくる影の部分を、重くなりすぎないように核に添えているし、ラストのオーケストラ演奏はしっかり感動させてくれました。素直に「いい映画観れたなー」と思いましたし、また観たいと思える清々しい映画でした。 【だみお】さん [DVD(吹替)] 8点(2011-06-15 18:31:02) |