4.《ネタバレ》 いやー、完全にやられました。期待してなかった分、観た時の凄さがあります。
出ている役者は、ヒロインを除けばみんな名優で、役者の演技が全てという感じの映画でした。
仲代達也は勿論、それ以上に凄いなぁ、と思ったのが大滝秀治と香川照之の演技、
出てる時間なんて、二人とも10分も無いのだけど、仕草で演技をして見せるんだよね。
あれは凄いと思う。
引っかかったのは、ヒロインのガニマタの演技と撮り方と音楽かな?
どうも監督の作意があったみたいなんだけど、作意以上に障害でも持っているとしか見えない様な演技で、でもそうした物を感じさせる描写や表現が全くされないので、変な演技だけが強調されて見えてしまった気がします。あれじゃ徳永えりが可哀想だったかな。
また、やたらと望遠レンズで撮っているのだけど、あれに何の意図があるのか分かりません。特に長男の家に行った時ね。カメラをパンして兄弟二人の会話から、兄の妻と弟の孫が別の部屋で、という撮り方なんだけど、変な間なんですよ。部屋を移動するとか、長回しの一発撮りという計算もあっての事なんだろうけど、無駄に間延びさせるだけで、そこにあまり効果があるとは思えないんですよね。
また、オープニングからかかる曲なんだけど、あれどう聴いても「Somewhere out there」(「アメリカ物語」の主題歌)の音を若干変えてるだけにしか聞こえない。
エンドクレジットにも無かった様なので、オリジナルというのであれば、非常に問題があると思います。この点が明確にクリアにならない限り、出来るだけ多くの人に見ていただきたいけど、ちょっと高い点はあげられません。(配給会社から連絡来ました。音楽は全くのオリジナルとの事。訴えられても文句は言えそうもないけど・・・)