18.2013.05/05 鑑賞。ゆったりした展開でオーソドックス 華やかさも軽快さも心地よさも無い。かなり控えめな演出もクライマックスにはタガが外れた感じ。でも必死剣の意味が解る。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2013-05-13 22:11:17) |
17.《ネタバレ》 丁寧な作りの本格時代劇。必死剣、自分的には有りです。ラストに繋がる過程など練られていて良かったです。池脇千鶴とのあの展開は少し納得がいきませんが、妙に色っぽいと思ってしまった。原作では剣を極めた話や主人公の感情についての説明もあったのかな?少し気になります。日本映画でしか感じることの出来ない満足感はありました。 【ラグ】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-02-04 00:56:18) |
16.《ネタバレ》 兼見と別家の対決、及び多数の家臣たちとの中庭での戦い。剣捌きの良し悪しは素人には判別できませんが、兼見の気迫は伝わってきました。執念が、兼見を家老の下まで辿り着かせたのだと思います。下げ尾を切り落とし、口に咥える演出も冴えていました。必死を表現し、かつ鞘も必要無いという覚悟の表れ。“鳥刺し”とは相手の柄に切先を差し込む技術をさし、“必死剣”とは自らの命と引き換えに相手を絶命せしめる剣と理解しました。兼見という捨て駒を上手く利用しようとした家老。キレ者です。思惑通りに兼見は別家を退けました。しかし家老は人間の心を軽んじ過ぎました。組織にとっては駒であろうと、一人の人間。その矜持の高を見誤ったが故に、家老自らも命を落すハメに。保科は言います。連子が居なくなっても藩政に改善はみられないと。連子を殺めた時点で兼見は命を捨てる覚悟だったのですから、最期に藩最大の癌を取り除く事が出来たと考えれば、救われるというものです。あとは無能な君主が早期に隠居することを祈るのみ。人の命を奪うという事は、自らも同じ事をされても構わないということ。その覚悟は必死剣の理念にも通じます。道理を無視した連子と家老は報いを受け、兼見は道理に従ったという結末でありました。気がかりは里尾。傍からみれば縁談を進めていた方が幸せだったように思えますが、果たしてそうでしょうか。幸せの価値は本人が決めることです。少なくとも里尾はその意思を持っている女。兼見が迎えに来るとの約束を果たせぬであろう事は、最初から分かっていたはずです。でもその思いが嬉しくて、でも切なくて、彼女は泣いたのだと思いました。兼見の忘れ形見と共に、彼女は生きていく。ただ願わくば、思い出の中を生きるのではなく、今を、これからを、生きて欲しい。兼見もそう願っているはずです。正直トヨエツがこれほどやるとは思っていませんでした。殺陣もさることながら、実直な侍役がよく似合っていたと思います。トヨエツは現代劇よりも時代劇の方が向いているのでは。鑑賞済みの藤沢周平原作映画の中では『たそがれ』以来久々に満足できた作品でした。 【目隠シスト】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-01-25 18:59:04) |
15.《ネタバレ》 兼見三左エ門へ感情移入ができませんでした。人に見合いの相手として里尾を紹介しておいて、結局は自分でおいしくいただいてしまう。正義のために主君の女を斬ったのに、今度は主君を守るためとはいえ、別家をあっさり斬ってしまう。これは当時時代の風習なのかもしれないけど…。ただ、殺陣のシーンではあんなに斬られても何度も立ち上がるさまはコントでした。息絶えて繰り出す必死剣は、コミックですね。豪華な役者と素晴らしい演技だったのですが、私には向いてない作品でした。 【おやじのバイク】さん [CS・衛星(邦画)] 3点(2012-01-07 13:43:42) |
14.《ネタバレ》 退屈な作品。短編小説の内容を水で薄く引き伸ばした印象。することがなくて、仕方なく姪とセックスしてみせるのも、謹厳な主人公の生き方とはちぐはぐで、呆れるだけ。最後の殺陣も、周囲を取り囲まれた主人公がふすまを背にして、後ろから刺される間抜けぶりが痛すぎる。死んだはずの主人公が必殺技「鳥刺し」を繰り出すというゾンビぶりにも白けるばかり。心に残るシーンが何一つない残念な作品だった。濡れ場で池脇が、裸体でも披露すれば、少しは楽しめたかもしれないが、「がっかり お●ぱい」では無理か。 【駆けてゆく雲】さん [DVD(邦画)] 4点(2011-08-12 09:23:50) |
13.《ネタバレ》 世間の噂話だけを根拠に、自分の死に花を咲かせるための暴力を行使する、って昭和にもたくさんいた愚かなテロリストの典型みたいな冒頭の事件。あんまりこんな奴に付き合いたくないな、と思いながら観続けていると、疑念を持ちながらもボスの言いなりに用心棒としての殺人を行なう。自分というものを消して、道具に徹する。使役され、善悪の判断を外部に置くスッキリした生き方ではあるが、やはり愚か。しかしそこで使役されていた意味が分かり、初めて自分の判断で「敵」を捉え乱闘から必死剣に至る。「必死」によって初めて、自分自身だけの「生」にたどり着けた男の物語、ってことか。観ながらモヤモヤしていたものが、岸部一徳の下知で「そういう話か」とスッキリする瞬間がこの映画の勘どころ。その瞬間のドキドキに比べると後の乱闘はいささか大味だった(ご別家との一対一の静かな緊張は悪くない)。使役されることの悲しみは漂った。「侍もの」では女性の描き方ってのが難しいんだな。噂話というベールは掛かっているけど、側室は分かりやす過ぎる型通りの悪女で、主人公の妻や姪は、これまた型通りの貞女。寂しく微笑むだけの存在。時代劇でも市井ものでは魅力的な女性をたくさん描けるんだけど、武家ものになるとなかなか型を破れない。それだけ女性が生きづらい環境だったってことなんだろうが。 【なんのかんの】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-06-07 12:22:57) |
12.《ネタバレ》 実際の斬りあいってこんなのだろうな、と思いました。ドタドタって感じで、血もどわーって出て。最期の姿は、侍の生き様の壮絶さを感じました。トヨエツもいい仕事してました。池脇千鶴ちゃんも「大阪物語」の可憐な頃に比べて、大人の女になっちゃいましたね。いやいや何より、ほんっと、藤沢周平作品ってハズレがないですね。この作品は「隠し剣」の次に好きです。もっと映画化してほしい作家です。 【トント】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-04-10 06:14:45) |
11.期待通りの内容でした。安心して見れます。ただラブシーンに時間を割きすぎで、せっかくの重厚感が薄まったのは残念でした。 【紫電】さん [DVD(邦画)] 9点(2011-02-21 21:48:50) |
10.なるほど重厚な本格時代劇、振舞いなどいかにもリアルで(本当の礼儀等は知らないが)十分堪能できた、2時間の映画で鑑賞前は長く感じると辛いなぁ~などと考えたが、観始めたら一気だった。 静かだが丁寧で途中にダレる所のない編集、実に見事。回想シーンが多いが、うまく繋いであるので全く気にならない。 何故生かされているのか、主人公と同様に観客も不思議に思いながらラストに向う、周りの武士達にも驚きがあったので話は上手く出来ている。 説明は無かったが鑑賞後、小日向が意味深な事を言ってたかな~などと思いつつ余韻にドップリ浸れる良い映画でした。 【カーヴ】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-02-06 16:53:46) |
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9.《ネタバレ》 もう少し別家との繋がりを描いても良かったような気もしますね。役者はみんな素晴らしかった。 【東京ロッキー】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-02-04 13:22:31) |
8.《ネタバレ》 斬られても斬られても立ち上がるトヨエツ侍は、ドリフのコントを連想させ、申し訳ないけどちょっと笑ってしまった。また、自分で編み出したという「鳥刺し」だが、絶命寸前にしか使えない必殺剣なのに、どうやって体得したのだろう?…不思議だ。クライマックスの殺陣では景気良く血飛沫が上がり、上々の出来。役者の演技も素晴らしく、大人も楽しめる本格時代劇。 【フライボーイ】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-01-12 14:22:35) |
7.藤沢周平作品では6作目の鑑賞、「隠し剣 鬼の爪」 「武士の一分」 で期待を裏切られ..今回もあまり期待していなかったが、ある意味期待通り..終盤は展開が読めるし、リアリティに欠ける..必死剣ありきの物語の構成も如何なものか..すごくシリアスで、普通の時代劇とは一味違うが、「山桜」 に比べれば、さわやかさが違うし、物語の必然性、質、で言えば、「たそがれ清兵衛」 の足下にも及ばない..残念... 【コナンが一番】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-01-05 15:14:48) |
6.《ネタバレ》 久々に重厚な時代劇を観た気がします。レビュアーの皆さんが驚いているように、池脇千鶴が妙に綺麗に見えるんだよね(物凄く失礼)。最近数本彼女の出演している映画を観ていて、そのギャップあるかもしれないけど、こういう演技が出来るんだ、と変な関心をしてしまいました。 トヨエツは本当に上手いと思う。こういう表現は変かもしれないけど、侍の姿にじわりにじみ出てくるような色気みたいなものを感じるんですよ。「七人の侍」の時の木村功みたいにね。今の若い役者ではこういうのがホント居ないんですよね。だから、多少ヘンなのだけど吉川が面白い具合に引き出されてくる。これはキャストの妙なのかもしれません。 あたしは原作読んだ事がないので内容は全く分からなかったのだけど、ちょっと演出とキャスティングの面で結構先読みが出来てしまう感じがあったので、ちょっとガッカリでした。岸辺一徳と小日向文世の役は逆転していた方が最後の最後まで緊張を維持できる良い映画になった気もします。 【奥州亭三景】さん [映画館(邦画)] 8点(2010-09-15 12:34:14) |
5.《ネタバレ》 死してもなお剣をふるう必死剣“鳥刺し”、まさに執念の成せる技。トヨエツと池脇のインパクトが弱かったけど最後の城内での決闘は迫力ありました。 【獅子-平常心】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-08-05 03:51:15) |
4.《ネタバレ》 実に丁寧な作りの時代劇で、至福の時間を過ごさせてもらいました。原作は未読ですが、岸部一徳が登場するや「黒幕はお前だ」と思いました。おそらく他の多くの方もそう思ったはずで、終盤のサプライズを大きくするには、配役にもう少し意外性があっても良かったかなと感じました。 【ジャッカルの目】さん [映画館(邦画)] 8点(2010-08-02 02:10:53) |
3.《ネタバレ》 久しぶりに重厚で格調高い本格時代劇を観た気がする。冒頭の歌舞伎を思わせるシーンからして、何やらテレビとは違う。映画的な雰囲気が十分に感じられ、主演の豊川悦司と敵対する吉川晃司も違和感こそあるものの、そこは平山秀幸監督による演出、演技指導によってか難なくこなしているようでその違和感も見終わる頃にはどうでもよく感じてしまった。藤沢周平原作の時代劇に出てくる女性はどれもこれも待つ女としての美しさ、可愛さに満ちている。ここでの待つ女は池脇千鶴が演じているが自分が愛している男が命を削っての壮絶な戦いに出向いて、最後は壮絶なる死を遂げる姿を知らないまま、赤ん坊を抱きながら必ず自分を迎えに来てくれるものだと信じて待っているその姿が何とも悲しい。タイトルにもある「必死剣 鳥刺し」についてもあの壮絶な戦いの中で死んで行く男としての人生の結末の儚さ、最後の最後で自分を陥れようとしていた男、その代表格である岸部一徳演じる津田を見事なまでに斬って見せる兼見三左エ門の執念は同じ男として見習うべきものがある。物事は最後まで諦めてはならぬということをこの映画の主人公の姿を見ているとそう思えてならない。それにしてもラストの戦いの場面の壮絶さ、何もあそこまで血を大げさに見せるほどやらんでもいいのに。平山秀幸監督、間違いなく黒澤明監督の「椿三十郎」の影響を受けているだろう!あれは白黒だから良いのに、カラーであこそまでやられると流石にちょっとやりすぎだと言いたくもなるし、そういう意味での不満などもあっての7点てことですが、本格派の大人の時代劇としては久しぶりに観ることが出来て良かったと思います。 【青観】さん [映画館(邦画)] 7点(2010-08-01 21:56:43) |
2.《ネタバレ》 池脇千鶴をこんなに美しく撮るなんて・・・これは、詐欺なのか魔法なのか! 観客に媚びるような過度な演出は控え、回想シーンを巧みに織り交ぜながら、美しい庄内地方の自然を背景にして、男女の心情変化を描きます。 『誰の為に死ねるか?』の問いに『愛する者の為に生きる』という答えを最期に出した彼は、必死剣を繰り出さねばならぬ状況に追い込まれます。このラストの殺陣が、現実の切り合い(殺し合い)を見事に表現した素晴しい出来です。 一見すると、とりとめの無い時代劇に見えますが、実は映画の面白みがじっくり詰まった秀作です。まさに~外見は飾らず志は高く~武士(もののふ)のような生き様の作品というべきか。 【つむじ風】さん [映画館(邦画)] 8点(2010-07-28 01:35:13) |
1.《ネタバレ》 久々の骨太な時代劇でした。あのように 美しい日本の原風景は庄内地方でのロケ ということで、納得しました。本当の 切り合いとはあんなものだと思いましたが、 帯屋隼人正に「お手向かいしますぞ」と 小刀を抜いた瞬間に、凄まじい殺陣が予期 でき、嬉しくなってしまいました。 唯、絶命直前に、刀の下緒を噛み締めた意味 が不明でした。DVDで繰り返し見て、さらに確認 したいと思います。どちらを「鳥刺し」で仕留める のかなと迷いましたが、やはり殿様はどんな いやな殿様でも手向かいできなかったのが 武士の世界であったのかと自答しました。 【亜酒藍】さん [映画館(邦画)] 8点(2010-07-18 17:38:20) |