58.《ネタバレ》 アメリカという国の抱えている大きな問題、悩みというものがこの映画を見ていると感じずにはいられなくなる。映画が始まって直ぐに起こる夜の殺人、偶々同じ頃、近くの駅で母親に会う為に列車に乗るのを待っている男、この映画の主人公である黒人警官を大金を持っていて、自分達白人とは違うからという理由から犯人にしようとする白人警官、人種が違うだけの理由で差別を受けることの許せなさが見ていてとにかくやるせなくなる。この映画はサスペンス映画ではあるけど人間の持っている偏見、それを真っ向から正々堂々と描いているという意味で単なるサスペンス映画ではない。白人と黒人、お互いが意見がぶつかりあうことで生まれる感情、そんな中で次第に黒人であるシドニー・ポワチエ演じる刑事に対して協力しあい、殺人事件を解決しようとしていく姿に例え人種は違っても同じ人間である。同じ職業である者同士、助け合うことによって得られる友情、それは白人警察署長のバージル(シドニー・ポルチエ)に対して言う「驚いた。俺と考え方が全く一緒だ」の台詞に込められている。ラストの駅の別れのシーンも二人の友情を物語っている。それにしても作品全体の気だるい空気、夏を感じる映像美といい、一度見たら絶対に忘れられなくなるほどの熱気で充満している。タイトルに偽りなしの夜の映画でもある。 【青観】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-05-10 20:58:46) |
57.都会の刑事と、所轄内におけるその所轄警察官との力関係に興味をそそられた。 話の内容に関してはそれなりに理解できたが、うまく犯人が見つかりすぎという印象はぬぐえない。 しかも、都合よく犯人の目星が二転三転し過ぎ。 その分、二時間ドラマを観るような飽きにくさと、卒のない面白さは感じられた。 黒人を刑事を演じたシドニー・ポワチエは、地味ながら確かな実力を感じさせた。 警察署長役のロッド・スタイガーの演技も負けず劣らずに良い。 二人の確かな演技が土台にある、安定感を感じる作品でもあった。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-02-19 18:08:38) |
56.《ネタバレ》 サスペンス展開に置いていかれてしまいました。黒人刑事を名演したシドニー・ポワチエ、まさに初代デンゼル・ワシントン。 【獅子-平常心】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-09-22 18:09:45) |
55.《ネタバレ》 都会の黒人敏腕刑事とめったに殺人事件など起こらない田舎のいいかげんな白人警察官たちの対比が面白い。まだ黒人人種差別の根強い田舎街で屈辱感に耐えきれない黒人刑事と、黒人刑事の協力を頼らざるを得ない白人警察署長の屈辱感の激突は実に見ごたえがある。事件の核心に近付くにつれて黒人刑事に忍び寄る身の危険、黒人刑事と警察署長に徐々に生まれてくる信頼感の描き方が秀抜。犯人の動機を確信する根拠が薄い感じがするのは気になるが、別れのラストは地味ながら爽やかな余韻を残す名シーン。 【きーとん】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-09-18 16:35:11) |
54.《ネタバレ》 事件の解決自体は、派手な見せ場や驚くべき裏があるわけでもなく、地道に淡々と行われるのだが、1つ1つの場面設定がきちんとしているので、素直に後をついて行くことができる。黒人差別の描写にしても、変に誇張することなく、日常業務の中に自然に発生する状況をそのまま収めており、それによって現実感と説得力を感じさせている。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-04-23 04:40:00) |
53.タイトルからしてかつてのGメン75のような、大事件に大捜査網が引かれるような派手派手しいお話を期待して借りたら・・・あれれ?なんか地味。基本的には刑事一人が、蒸せ返るような暑い夏の夜、地道に捜査を続けるお話でした。何でこんな邦題なんだろう…原題は内容ドンピシャなのに。 人種差別の激しい南部を舞台にした刑事ドラマ。これはこれで大変面白かったです。これは48時間等の刑事コンビものの出始めだろうか。 【番茶】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-08-03 15:11:38) |
52.《ネタバレ》 シドニー・ポワチエはどんな役をしても魅力的に映りますね。そのおかげか、差別主義の醜さが際立つような気がします。こいつ怪しいなという人物が犯人だったのが少しがっかりでした。緊張感漂うサスペンスというより、別のものに立ち向かわなければならない黒人刑事の話ですね。ダイナーでの彼の表情は素晴らしかったと思います。 【色鉛筆】さん [地上波(字幕)] 7点(2009-08-01 19:42:43) |
51.タイトルは昔からよく聞いていたけど初めて見ました。名作といわれているものでも現代では見るにたえないものもあるけど、飽きずに見ることができた。『野のユリ』以外では初めて見た、シドニー・ポワチエ。大分印象がちがったけどよかった。田舎町の警官とよそ者の構図は『ランボー』の1作目(ファーストブラッド)と同じ。それにしても、アメリカの地方の治安組織はこんなにいい加減なんだろうか? 差別意識があるのが当たり前という前提で作られているところに頭ではわかっていてもチョットとまどってしまう。 【フラミンゴ】さん [地上波(吹替)] 5点(2009-07-23 12:38:32) |
50.《ネタバレ》 白人達の微塵も隠そうともしない当たり前のような黒人差別は、実際の差別もまだまだ根強かっただろう67年製作ともあって、これがリアルだと思うと胸糞悪い。 淡白ながらも渋い演出と、黒人音楽(ブルース、ソウル)が夜の背景とマッチしていてカッコ良い。サスペンスとしては平凡というか、白人署長の誤認逮捕乱発は、ちょっと話を安っぽくしてやしないかな。バージルさんカッコ良かった。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-07-02 00:13:25) |
49.《ネタバレ》 おそらく安易なハッピーエンドにしなかったからだろうが、ラストでグッとくるものはなく、じわじわこみ上げてくる。別れ際の二人の笑顔はカタルシスとしては最高。大げさに描かないこそ得られる現実味ある二人の距離感は絶妙。ストーリーとしては、妊娠の辺りから少し詰まらなくなってしまった感があるのが残念だが、よく出来た脚本だと思う。レイ・チャールズの音楽も最高で、時代を感じさせる作品ながら、観る価値の多いにある作品。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-09-06 15:16:40) |
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48.《ネタバレ》 40年前の映画ですよね。40年前とはいえこんな人種差別があったんですよね。「自由の国アメリカ」というのが白々しくなるのですが、こんな映画を作れるところは、さすがかもしれません。今でも南部は、人種差別があるみたいですね。当時のアメリカの世相を知るだけでも見る価値あると思います。 【パオ吉】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-08-22 00:46:42) |
47.《ネタバレ》 未だに差別が残る米国ですがこの頃は露骨ですね。しかし最後に二人が和解するシーンはその露骨な差別の描写があるからこそ印象が残るのだと思います。問題は見る側(私)が最近の映画のテンポに毒されすぎてて「テンポ悪いなぁ。。」と思ってしまうことです。名作だと思いますがテンポが辛いなと。。。 【AIRS】さん [ビデオ(吹替)] 6点(2007-04-26 03:26:18) |
46.《ネタバレ》 これは傑作でしょうね。黒人差別の話でもないし、犯人探しでもないし、友情物語でもない。でも、その要素だけは脇役としてシッカリ感じてもらえるように描いているのがいい。60年代の作品という事を念頭に置いて下さい、しかも米国南部の話。音楽も抜群にマッチしている。と、大絶賛している気分なのにいまいちノリが悪い。そうそう。いつもの邦題だよなあ。夜の大捜査線?違うよなあ、言うなれば、「熱帯夜殺人事件黒人刑事の活躍」うん、これが良い。 【パセリセージ】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2007-02-11 23:31:27) |
45.重厚な作りですね。単なる刑事ものではなくて、黒人差別をからませながら描いているところが興味深く、シドニー・ポワチエ演じる黒人刑事の威厳ある存在感が素晴らしいです。40年前とはいえ、黒人差別について改めて考えさせられました。 【mhiro】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-01-27 23:19:45) |
44.《ネタバレ》 署長から人種差別意識が消えてめでたしめでたしという描き方ではなく、結局最後まで差別意識を完全には拭いきれていない描き方にリアリティがあって良かった。今こういう映画を撮ると、きっと前者のめでたしめでたし式で撮ってしまうんだろうなぁ。 【MARK25】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2006-06-12 17:46:49) |
43.《ネタバレ》 なるほど。 素晴らしい切り口ですな。 犯罪捜査的側面はいっそバッサリ捨てて鑑賞した方がわかりやすいのかも。 署長とバージルが町の大物の家を訪ねていって大物の横っ面をはたき返すってシーンは、犯罪捜査的側面から見れば全く不要だけれど、署長の心境の変化の「始まり」を象徴する為に重要なシーンなわけですな。 俺自身、合衆国(全世界かな?)における黒人差別の本質を理解できているわけではないけれど、この南部地域の住民達に刷り込まれた(というかヘバリツイタ)意識や慣習の中で淡々と戦い続けていく主人公バージルの強さには頭が下がったし、バージルと署長との絶妙な距離感の変化にはなんとも穏やかな昂揚感を感じた。 素晴らしい切り口だと思う。 ただ、やっぱり「犯罪捜査を通して」っていう「この映画を見せる為の筋立て」が弱いんだよね。 「白人警官 対 黒人警官」って図式でみると、署長があまりにも愚鈍すぎる。 署長にももっと力量があって、なおかつバージルがその上を行く。。。そういう高いレベルでの競い合いの中で、お互いがお互いを見つめなおしていく。みたいな見せ方だともっと引き込まれたと思うんだけどなぁ。。。 まあ、「人種的に優位にいるという意識(妄想)の上にアグラをかいている白人」より「数々の辛酸を舐めながらも自らの信念を曲げずに戦っている黒人」の方が優れていた。という見せ方にしたんだね。 この方が意図が伝わりやすいのかもしれないなぁ。。。 【とっすぃ】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-05-14 01:20:17) |
42.あんな適当に殺人犯にされてたらたまったもんじゃないですね。 【ケンジ】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-03-01 21:40:43) |
41.最近こんな感じの映画がめっきり減ったなあーと思う。無理に感動狙いに仕立て上げないで淡々と物語が進んでいく感じ、やっぱり好きだなこういうの。きっとリメイクされたら全然別物の映画になると思う。最終的に“友達”とまではいかなかったけど、お互いに少しは認め合えたあの微妙な距離の描き方が全体を通して物凄くリアルだったと思う。 【8823】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-12-24 00:05:50) |
【たま】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-11-24 22:08:46) |
39.何度目の鑑賞か? 時代を感じさせない。映画史上に残る佳作の一つ 。 2014.10/27 鑑賞。製作後50年近いが色褪せない秀作。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2005-10-21 22:36:37) |