4.《ネタバレ》 キャラクターの絵柄も、声優の声音もまるで苦手。だが活劇として文句なく面白い。
誰が誰やらという感じの女性軍団が延々と賑やかなトークを繰り広げるが、それらは常にアクションを伴うから心地よい。
それはメカニックの擬人化ともなる。そして迷いのない決断と行動が一貫していて清々しい。
これはホークス的と云ってよいかもしれない。
ラスト近く、二台対三台となり科白がほとんど省かれてからの近接戦闘とぶつかり合いの素晴らしさ。
舞台装置や大道具を存分に駆使しふんだんに投入された戦術のアイデア。
斜面やコーナーでの遠心力や重力を活かしたアクションの物理性。重量と戦速の感覚。
映画ならではの市街破壊のカタルシス。
その過剰とも言えるサービス精神と、今のご時世でミリタリー趣味と街おこしの相性のデリケートさを踏まえた上で尚
ひたすら活劇性に徹してみせる作り手の心意気が感動させる。
全編通してカット数も多い分、大洗町内の背景画の数も膨大である。ランドマークだけでなく其処此処の路地までロケハンが尽くされているのがわかる。
単に街並みを絵で忠実に再現するだけならどうということもない。そのロケーション(地形・建築)をアクションにどう活かすか、がポイントなのだとよく心得られている。
「A級」気取りの作品が入れたがる冗長な後日談を一切カットした、この潔いB的感覚も嬉しい。