5.《ネタバレ》 この作品には、強者は出てきません。システムと規則の奴隷と化し、「情」を奪われた弱者と、「尊厳」を奪われた更なる社会的弱者がお互いぶつかり合っているだけです。人々に利便を与えるためのシステムだった筈なのに、今では人々がシステムの利便のために不便を強いられてしまっている現状、そして、その現状を、惰性で受け入れている私たちにケン・ローチは「それで良いのか?」と問いかけてきます。「わたしはダニエルブレイク(I,Daniel Blake)」という何てことのないタイトルが、観終った後に非常に重く感じました 【TM】さん [DVD(字幕)] 8点(2018-01-18 19:08:17) |
4.《ネタバレ》 本当に受給されるべき人々が「まずはオンラインで書類作って」と冷たくあしらわれ、回りくどい方法で手続きするうちに諦めてしまう。深刻な題材を下手すれば過剰に描きそうなところを一歩踏みとどまって、ドキュメンタリーのように撮っている。税金を払っている人を助けるべきの制度が人を殺す制度になってしまったとき、国家は社会的弱者を搾取する存在でしかない。日本でも社会保障の崩壊危機や見えない貧困が取り沙汰されている以上、希望の持てる社会にしなければならないのに声をあげないでどうする? 誠実すぎる監督の怒りがあの落書きと手紙に集約されているのだろう。彼とシングルマザーの家族との交流が理不尽な社会の中での微かな救い。将来、人生100年社会と言えども、強者の論理が物を言う絶望的な日々が続くなら早死にした方がマシに思える。社畜だらけで「社会に迷惑かけるな」の日本らしい考えかもしれないが・・・ |
3.《ネタバレ》 切ない。。ダニエル、59歳。俺、58歳。俺、今は健康で定職についているが、いつ病気になるかは正直分からんし。イギリスのお役所はこんなに市民に冷たいのか? 日本はもう少しマシでしょ? 分からんが。。切ない。。 【kaaaz】さん [インターネット(字幕)] 8点(2017-11-24 23:47:44) |
2.予告編に釣られ、鑑賞..貧困と役所の複雑な制度を皮肉った作品..心臓病を患ってしまった大工の(中年男)ダニエルと、2人の子供を抱え奮闘する(シングルマザー)ケイティとの、ささやかな交流をリアルに描いたヒューマンドラマ..イギリスの事情を詳しくは知らないが..観ていて、他人事とは思えない身につまされる展開に、心が痛む..そして、やるせなさが募る..映画として、良作.. 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 7点(2017-11-19 15:24:11) |
1.まさにケン・ローチの映画という感じ。 引き込まれるし、緊張感は途切れないし、 登場人物は魅力的。 いい映画。 |