2.《ネタバレ》 目玉おやじはイケメンだった。って言いたかった映画なのかな?
タバコの描写に代表されるように、昭和の雰囲気を醸そうとしているのはわかる。時折差し挟まれる作者自身の戦争体験にも胸がひりつく。
が、やはりこれは令和の作品なんだなあ。
なかなかにエグイ設定や残酷描写の割に、重さも深みも今一つ感じられない人物造形やストーリー展開。スタッフはテレビシリーズの1期2期や墓場鬼太郎を観てないわけないと思うんだけど、まとう空気感がなんとなく軽いのはなんでだろう。
それでも単体の作品としてはテンポも良く、アクションシーンもかっこよくて楽しんで観られました。
なのに、最後の最後で『墓場鬼太郎』との繋がり方に一気に冷めた。ちょっと雑じゃないですか?
ネタバレになるが墓場鬼太郎に出てくる水木氏は現在の目玉おやじが感傷に浸るような扱いはされない。そこに本作の大きな「嘘」がある。
いわゆるアナザーストーリーのつもりで観ていたのに、そこに繋げたことでせっかくの作品が急に安っぽく感じられてしまった。