33.《ネタバレ》 「Soliel Rouge」。 テレンス・ヤングと言えば「007」でおなじみの脳みそ「テレッテレー♪」な監督だが、「暗くなるまで待って」とかまともな作品もあるので油断できない。 だが本作は文句なしにテレンス・ワールド全開の映画だ。 からっ風吹き荒れる荒野にたたずむ日本の武士。 文化の壁を破壊するようなシュールな光景だが、そこに立つ侍の「黒田」には男の魂が宿る。 明治維新の使節団として派遣された黒田たち。 強盗団の襲撃に巻き込まれ、天皇からの授かりものである宝刀、そして同僚の命を奪われる。 上司の密命を受け、命懸けの行動に出る黒田。 移りゆく時代を受け入れようとする黒田と、時代に縛られずに生きる賞金稼ぎのリンク。 軍人とアウトロー。 どこまでもデコボコな二人が、死地をくぐる度に絆を深めていく。 話は突飛な描写や展開も多いが、時代考証は上出来(明治維新以後なら天皇が取り仕切る。でもわざわざ紋付き袴で来なくても・・・)。 テレンス・ヤングの荒っぽさと三船敏郎の知識が融合したような映画だ。 三船敏郎の殺陣、馬術、英語とポテンシャルを遺憾無く発揮。 髭面のブロンソンも悪党のアラン・ドロンも伸び伸びしている(ドロンの声だけ吹替なのが残念)。 ブロンソンの鋼の肉体、三船敏郎の無駄な肉が無い引き締まった体。 とことん男の友情が詰まった「雄」の映画です。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-12-06 15:13:08) |
32.《ネタバレ》 ウエスタンなんだけれど、色物の気があり、設定に驚きながら観始めました。アメリカで視聴した人は驚いたのでは。観ているうちに、三船敏郎とブロンソンの絡みが、だんだんと変わっていくのが面白い。金のありかにこだわってアラン・ドロンを生け捕りしたいブロンソンが、最後の最後で金を諦め、三船敏郎にkillと叫んだことが三船の死因になるとは、なんとも形容しがたい。アラン・ドロンは出番が少なかったね。 【min】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-09-01 21:19:47) |
31.チャールズ・ブロンソン、三船敏郎と僕の大好きな俳優が2人出てる時点で低い点は付けられません!たしかに西部劇の舞台に侍がいるっていうのは無茶苦茶違和感ありましたけどカッコよすぎて気になりませんね(笑)。あ、あとアラン・ドロンいたんだっけか忘れてた 【キリン】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-01-06 23:30:10) |
30.子供の頃に観たが、カッコよくて面白かった。 A.ドロン、C.ブロンソンの全盛期。 当時は黒澤映画も知らなかったので、大スターと競演できる三船敏郎は結構すごいんだなと。 宝刀奪還の過程で、リンクと重兵衛に友情が芽生える典型的なロードムービーで、今見ても充分楽しめる。 道中、三船にやりこめられるブロンソンが面白い。 武士道を体現する侍・三船、人間味あふれるブロンソン、冷酷な悪役の似合うドロン。 三者の個性を生かしたキャラ設定が見事にハマっている。 【飛鳥】さん [地上波(吹替)] 8点(2012-12-20 20:06:21) |
29.《ネタバレ》 サムライ対ガンマンというプロット一発勝負の映画だろうと想像して長い間観なかったけど、けっこうテンポも良く面白いじゃないですか。さすがは三船敏郎、その貫禄と存在感はアラン・ドロンなんか眼じゃないぞ、って感じです。製作資本からみてもマカロニ・ウェスタンに近いテイストのウェスタンですが、ウルスラ・アンドレスを脱がせたり出来るのは、やっぱヨーロッパ系映画だからですかね。そしてチャールズ・ブロンソン、他の俳優と絡み引き立て役にまわったときに彼の真価が発揮されるということが良く判りました。三船とブロンソンの駆け引き、けっこう楽しませていただきました。三船の黒田重兵衛も、ただの堅物じゃなく、ちゃんと西部の娼婦のお相手もして“日本男子”を見せつけてくれたみたいで、微笑ましい限りです。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-06-19 01:29:48) |
28.ちょんまげ姿と刀を差した侍にアメリカ人びっくり! という史実が実際に残っているそうで、設定に関してはさほど違和感は覚えなかったが、 根本的にシナリオが荒っぽい。ドロン、三船、ブロンソンと、 三者三様のキャラ分けはできており、そのうちの二人の奇妙な友情関係が唯一の妙味だが、 特別その描写が深いというわけでもなく、完全なる娯楽映画の部類。 三大スター夢の共演ということで、彼らを観て素直に楽しむのがベストかなと・・・。 【MAHITO】さん [地上波(吹替)] 5点(2011-08-11 09:06:15) |
27.《ネタバレ》 チャールズ・ブロンソンって (勝手なイメージですが)寡黙でしぶい人 的なイメージだったんです でも本作では 崖から突き落としたり 服を取りあげたり 取っ組み合いの喧嘩で一方的にやられても「引き分けだ」って言ったり(笑) なんか子どものような天真爛漫さが妙に微笑ましい 対して三船敏郎は流石(さすが)の貫録 そんな二人が旅しながら友情を感じていく様は 結構無茶な設定なのにそれを忘れてしまうほど よく描かれています 「武士道」そして「侍」 日本人でも難しいものを表現した手腕は見事でアリマシタ 【Kaname】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-06-16 08:19:20) |
26.公開当時人気絶頂だったアラン・ドロンとチャールズ・ブロンソンに日本から三船敏郎が侍として共演という派手好き監督テレンス・ヤングの西部劇という事でお祭り映画やと思って、やっと今頃になって観てみました。予想外にしっかりした作りで良かったです。 【白い男】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-06-15 23:32:59) |
25.《ネタバレ》 本作は日本側が企画段階から参加しているので、良くある欧米映画にある珍妙な日本描写はありません。 北米大陸を旅する日本全権一行の姿、立ち居振る舞い、着物や所作、ディティールに至るまで、我々日本人が時代劇で親しんでいるそのままが再現されています(勿論それが史実と合致するかは別問題ですが)。 しかしそうであるが故に、「日本文明」と「西欧文明」の大きな違いというものが鮮明に描写されているように感じます。 おそらく本作を鑑賞した米国人はじめ西欧の人々は、あけすけで、表情豊か、率直でわかりやすく、自分たちのカルチャーそのもののメンタリティを持つブロンソンやドロン達には素直に感情移入出来たと思います。 しかし全く異なるルーツを持つ日本人からすると、一見無愛想、無表情で何を考えているかわからないような、三船敏郎演じるサムライにもその、うちに秘めたほとばしるような感情、情念を感じることが出来ます。 そういう部分は欧米の鑑賞者に理解させるのは難しいのかもしれません。 本作は単なる東洋趣味の物珍しさばかりを追求したゲテモノ映画では無いのですが、本作が公開された1971年当時、そろそろ日本の経済力が米国で存在感を増し始めていた頃。 これを全く異なるルーツを持ちながらも、同じ「人間」としての共通点を見いだすきっかけとして鑑賞した人々がどれ程居るのだろうか、と考えてしまいます。 この後80年代に向かって日本は現在の中国の如く世界を経済で支配するが如く席巻していくわけですが、その端緒、西欧人の日本に向ける微妙、複雑な目線を感じさせる興味深い作品だと思います。 【ロイ・ニアリー】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-12-09 13:18:33) |
24.三人のスターの見せ場を上手にからめつつ、不自然さを感じさせないストーリーにしたてた脚本が素晴らしい。三人の複雑な利害関係を少しずつ変化させていきながら、ストーリーを盛り上げていく手法は見事としかいいようがない。さらに峰不二子みたいな女と、圧倒的な共通の敵になるコマンチ族をうまく織り込んで、最高のエンディングまで もっていっている。もちろん当の三人も求められた役割を最高のレベルで演じており、この手の映画では必見とでも言えるようなできだ。三船のサムライは超デフォルメのできすぎで日本人にはちょっとむずがゆささえ感じられるし、コマンチやメキシコ人の描き方は例によって偏見もいいところだけれども、古き良き(?)時代のエンターテイメントと割り切れる人には、楽しく見られるだろう。 【小原一馬】さん [地上波(字幕)] 8点(2010-02-28 00:34:51) |
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23.《ネタバレ》 (以下激しくネタバレです。) 子供の頃(30年ぐらい前)に見て、日曜に久しぶりに再鑑賞! 「ロバはしゃべらない」なんて三船のセリフ、いいねぇ。 「寡黙ゆえに一見間抜けと思われがちだが、実は誰よりも誇り高く、物事の本質を理解する能力にもあふれている」 という日本人にはたまらない美化された日本人=サムライ像! それだけにラストのドロンに切りかかるあたりが非常に唐突で不思議。 ブロンソンの「殺せ!」も一瞬、え、今なんて言った?誰にむかって言っている?ってこちらも混乱してしまう。 <三船は夢中でブロンソンの加勢をするために切りかかる。だが、一瞬ブロンソンと目が合い(?)彼との約束を思い出し躊躇。その躊躇がドロンに撃たれるスキを与えることを知っているブロンソンが、三船に「(躊躇するな、)殺せ!」と叫ぶ。結局三船はその一瞬の躊躇が仇となって死ぬことになり、三船を殺したドロンをブロンソンは大金在り処を引き換えにしても、赦すことができなかった…> てなかんじなのだろうが、でも三船さん、武士に二言はないはずなのに何で約束破っちゃったんだろう。 それまではとことん武士道やサムライを崇めておいてのこの落差。 このあたりがどうにも納得いかん。 が、それを除いてはこんなキワモノのくせに良質の佳作だと思う。コマンチとかの無意味で時代遅れな後半の展開は確かに失笑モノだが、それを差し引いたとしても少なくとも「ラストサムライ」なんかよりずっといい。こちらのほうがずっと楽しませてくれる。 どなたかも書いているけど、私の中でも本作は洋画サムライモノで最高作品だ。 【ぞふぃ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-02-02 12:21:28) |
22.ブロンソンと三船の呉越同舟は結構楽しめたし、ぶん投げられまくって「今日は引き分けだな」にも笑った。けどインディアン(これもネイティブアメリカンと言った方が良いかも)の描き方が今では通用しないだろうし、全体的に紋切り型で古臭い感じ。 【Q兵衛】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2010-01-31 15:38:37) |
21.西部劇の悪人の主人公は好きではない。理由がある悪役はまだしも殺しまくる主人公。納得いかない。チャンバラはその点、限界があるから・・。もう少し脚本を変えたらと思う。ドロンの悪役振りと三船の乗馬技術に感心、プラス、ウルスラのヌード。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-07-14 21:05:06) |
【将】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-06-02 22:01:01) |
19.設定だけ見たらキワモノ映画ですが中身を見ると大真面目な映画でした。三船の殺陣はかっこいいし、他のスターの存在感を凌いでます。(一人侍だからかな?)こんな感じで一人の侍が異文化のところで活躍する映画を現代でも撮ってほしいです。 【みどりいろ】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-08-31 15:26:55) |
18.西部を舞台に活躍するサムライという設定だけでも面白いのに、名監督と豪華キャスト、音楽と揃えば文句なし。それにしても幼い頃この映画を観た後「あんな高い所にどうやって刀を吊るしたんだろう」としばらくそればかり考えていたのでした。未だに謎。 【lafish】さん [地上波(吹替)] 8点(2007-08-30 23:56:28) |
17.洋画サムライものではいまだNO1です。 「ラストサムライ」なんかより遥かに殺陣がうまい。 もうTVではやらないのかなあ・・・ 【ウンコマン】さん [地上波(吹替)] 8点(2007-07-30 23:45:42) |
16.最初に見たときの感想は、えらいバッタモンを見せられた感じがしました。二度目の鑑賞では、実はなかなか良いできではないかと思い直しました。さて三度目の観賞後ですが、これだけの役者をそろえたのに、もっとうまく作れなかったかな、と思いました。しかし、三船敏郎がドロンやブロンソンと競演していた事実はうれしいかぎりです。 【ジャッカルの目】さん [地上波(吹替)] 7点(2007-05-06 12:18:25) |
15.《ネタバレ》 ミフネ、ドロン、ブロンソンの競演ってだけで7点。だから7点。吹き替え版でみましたが、ドロン野沢、ブロンソン大塚ってのははずせませんね。 【yu-mi】さん [DVD(吹替)] 7点(2005-10-06 13:21:10) |
14.「男は黙って、うーんマンダム」という凸凹コンビの珍道中。西部劇にサムライを出したらさぞ面白かろう、と思ったのかどうか。やはり映画始まって早々、「意外と盛り上がってない・・・こりゃ企画倒れか?」という予感がムラムラ。オネーチャンがコマンチに誘拐されるくだりも、「まあ無理矢理盛り上げるためにこういう意味のないシーンを入れてるんだろうなあ」などと思えてしまう。が!実は後の展開に、ほどほどに重要な伏線となっているのでありました。これは驚き、でもそんな当然のことで驚くのもどうかと思うぞ。この映画、アクションシーンはなかなかキマっております。特にアラン・ドロンのガンさばき、「ホラホラ、撮影前にめっちゃ練習してんでェ。しっかり見たってや」という気持ちがよく伝わってきます(そういえば彼自身もまた『サムライ』であったのダ)。さて一方、モーリス・ジャールの音楽、これがまたなかなかの聴きモノ。前半の珍道中での、何とも表現しがたいような、のんびりほんわか超マヌケな音楽から、後半は一転、特殊奏法フル回転のアヴァンギャルド系。いや、実際には、どうもこのテの音楽作りが得意ではないのか、どうにも不器用な感じが否めないヘンテコな音楽なのですが、これが不思議と、この映画にマッチしちゃったりしております。映画音楽、実に深い世界だなあ。あっはっは。 【鱗歌】さん [地上波(吹替)] 7点(2005-08-31 23:33:30) |