303.《ネタバレ》 オープニングから箱を開けるまでがダイアンの夢だと思います。 珈琲カップや灰皿、気をつけてみていると全て繋がります。 登場人物も多くてとてもわかりづらいですが、神経を集中して見ていると、あれこれ想像ができてかなり面白かったです。 オープニング、ジルバのシーン、オーバーラップしてダイアンを挟んで立っているのはダイアンの両親だと私は解釈しました。 最後にでてくる、あの気味の悪い老夫婦がそうです。 両親の期待がプレッシャーだったダイアン。 最後あの老夫婦(両親)が小人になって狂ったようにダイアンに迫ってくる様は両親の過度の期待、ダイアンにとってはプレッシャーを表していたのだと思います。 一番好きなシーンは夜中に二人で行った劇場で歌手が歌う所。 あの歌はとてもダイアンの心情を表していたと思うし、あの歌手の声もよかった。じーんときました。 ひとつ気になったのはダイアンがレズビアンである必要があったかなーと思うのでした。 まあ、監督の自慰的な映画なのかな? 私は面白かったです。 【ぷー太。】さん 8点(2004-05-23 12:48:27) (良:1票) |
302.難しいから何度も観る。ほんの少し理解できるとまた観る。今まで何回観てきた事でしょう。未だに完結できないので、これからも見続けるでしょう。 【にう】さん 10点(2004-05-11 12:01:43) (良:1票) |
301.《ネタバレ》 1回観ただけでは何も分からなかったが、数回観て、あ、前半はダイアンの夢なんだと気づくと全ての謎が解け、色んな意味不明だった場面が一つ一つちゃんと意味があるのだと感心する。観るたびに新しい発見があって、もう本当に楽しませてくれるなあ。ただ、この映画の本当の意味はそんな謎解きの楽しさではなく、各場面の映像と音楽が織り成す美術品のような美しさ。何も理解出来なくても瞳に映し出すだけで価値のある芸術品。そういった映画と思う。それぞれ好きな場面があるでしょうが、私は何故かオーディションの場面でやけに唇のセクシーな女優さんと夢の中のカミーラ役の金髪の娘が歌う場面。特にカミーラ役の娘のあのへたくそな歌が耳から離れない(笑)。ナオミ・ワッツの演技もすばらしい。前半の眩いほど愛くるしいベティと後半のすさんだダイアンが同一人物の演技とは初めはとても思えなかった。そのすさんだダイアンがカミーラとのラブシーンで一瞬魅せる妖しくも可愛らしい表情。この映画で俄然ナオミ・ワッツのファンになってしまいました。リングは内容はどうでもいいから彼女を見ているだけで幸せだった。 【Tak】さん 9点(2003-12-11 20:58:07) (良:1票) |
300.この映画(他のリンチ映画もですが)は、その世界観に耽溺し、不可解さに翻弄されるのが醍醐味であり、明解な回答や辻褄合わせを求めるのは野暮で、そもそもそんなもの自体存在しないのだ、と個人的に思い込んでいました。しかし全く論理の破綻のない解釈をすることが可能であることを知り、目からうろこが落ちました。なるほど、辻褄合わせも出来るのか。でも答えなんて別にどうでもいいです。ラストのあの何とも言えない感覚、喪失感と充足感が同時混在する、あの不思議な耽美に酔えただけで、私は超絶大満足。 【ひのと】さん 10点(2003-12-01 20:45:00) (良:1票) |
299.《ネタバレ》 ここ数年で最高。切なくも美しい、ラブストーリーです。 わからないものはわからないとして、取りあえず話を追わないと見失うかもしれません。クラブシレンシオからの一連の流れが非常に丁寧な作りだったので、そこそこ理解できました(あれだけ、「これは録音されたものです」と連発されれば・・・)。 ダイアンの夢・妄想にベティの魂が迷い込んだとでもいえばいいのでしょうか。 私の場合、初見では冒頭の事故の話や殺し屋などを「わからない」で切り捨て、映画のオーディションや、リタ風の金髪のカツラをかぶって喜ぶカミーラ、唯一のストレンジャーとしてのカミーラを「意味あり」としてしまったがために、 殺されはしたが、この夢は、実はベティも望んだ世界なのではないかと思って、非常にロマンティックな気分になりました。 箱を開けたのが誰かって考ると、そうではないんですけどね。 【笹】さん 10点(2003-11-30 08:26:14) (良:1票) |
298.ほんとに訳が分からない。分かったとか分からないとか、これ程まで物議を醸す作品はそうそう無いと思います。でも、分かったからと言って面白いとは限らないんですよ。逆に、分からなくたって面白い作品もあるし。私にとってこの映画は、分からない上に面白くない作品でした。でも、絵的に印象的なシーンは幾つかありました。そういう意味での5点献上です。 |
297.正直見ていて疲れます。わざわざこんなふうにつくらなくてもいいと思うのだが・・・。何度も見れば理解できるといいますが、見る気になれない。 【tako】さん 4点(2003-10-04 15:56:30) (良:1票) |
296.《ネタバレ》 リンチワールド全開。このいかにも「見た人の数だけ解釈の仕方がある」、と言わせたい作り方には賛否両論あるのは当然かも知れないが、まあ、あえてリンチの仕掛けた、夢と現実、虚構や妄想が混沌と入り混じる不可解な世界に遊び、フロイト的な夢の解釈をするもよし、フローチャートでも書いて独自の解釈をするもよし、という楽しみ方をするのが本道だろう。 この手の作品の見方は、アニメの「新世紀エヴァンゲリオン」などに対する見方にも通じるけど、単に一方的にストレートな情報を与えられて、老若男女、何も考えなくても泣いたり笑ったり出来るような作品とは違い、作品に仕掛けられた複雑で多様な情報から重要なピースを探し出し、時にはパズルのように組み合わせたりして、「自分から」積極的に作品の謎を解いたり、テーマを解釈していこうとする「意欲」や「知的好奇心」が無いと楽しめないタイプの作品と言える。 確かにあまりにも展開が不可解で不親切なので万人向けではないが、少なくとも、そうした謎解きを楽しめる程度には色々と「情報」が与えられている作品である。 破綻していそうで破綻していない、解釈できそうで解釈できない、そんなギリギリの内容が、ある種の人間の好奇心を刺激して止まない作品。 【FSS】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2003-08-31 09:33:39) (良:1票) |
295.ナオミ・ワッツの清楚な感じの美しさ故、サスペンスとしての謎解きにきっと答えがわかると思ってしまい、見終わってからいろいろ考えるけど、やっぱりよくわからず。リンチ・ワールドは本当にもつれた糸が絡み合った世界。 【JEWEL】さん 8点(2003-05-04 23:40:49) (良:1票) |
294.難解だと言われるリンチの作品でちょっと構えてしまいましたが、見終わってみると予想に反してサスペンスというより哀しいドラマでとてもよかったです。思い通りにならない人生、カーミーラへの想い。死ぬ刹那にダイアンが見た、夢、理想、美化された過去。ハリウッドに憧れた、女の哀しい現実、結末に、彼女(ダイアン)を主演女優として彼女の夢、罪の償いを一編の映画として見せた。そんな感じの切ないラブストーリーでした。ハリウッドに飲み込まれた多くの女たちへの、リンチからのオマージュのようにも思えました。 【EACON2】さん 8点(2003-04-20 22:58:22) (良:1票) |
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293.理解出来ないから、面白くないという短絡的な人間でなければ、今作の魅力に引き込まれるでしょう。分からないから勉強しないでは、一生社会の底辺。こんな所にも、人間社会の縮図が。不可解でありながら破綻していないプロットを、分かろうとした時今作は無限の輝きを見せる。 【Figure4】さん 10点(2003-04-19 18:30:19) (良:1票) |
292.リンチが戻ってきた!意味なんて求めずに見ればいいのでは?ただ単に笑えばいいじゃないんだろうか?意味付けしたい人はすればいいし。あの「劇場」の場面はここ数年で最も好きだし、「カウボーイ」の登場シーンはもう言葉にならない・・3,4つの世界が様々に登場するがこの映画は基本的に集大成的記念碑だろう。おかえりなさい! |
291.《ネタバレ》 世に溢れる考察サイトにも書かれていますが、リンチ監督の頭の中(ベティ=ダイアンの頭の中というべきか)が上手く具現化された珠玉の名作だと思われます。いえ確かに、、全体的に脈絡が無く観客視点的には置いてけぼり感強めの作品であるのは事実ですが、しかし不思議なことに妙に熱中してしまうのです。イレイザー・ヘッドしかり、リンチ作品にはなんだかよく判らない不思議な魔力が詰まっているのは確かなようです。 深夜のサンセット大通りの美しいヤシの並木、小指を立てて飲むエスプレッソ、夢の中でしか会いたくない不気味な浮浪者、妙に欲しくなる青い鍵と青い箱、不気味なカウボーイの言葉、深夜のクラブ・シレンシオの司会者etc、、、 とにかく本作には引き込まれる何かがある。リンチ監督は映画体験がどういうモノかよく理解して映画を作っているような気がします。個人的には全てのシーンでの、あの”まどろっこしい間”が本当に素晴らしい。何か出そうな、でも出ないような、待ちかねるような、しかし待ちかねないような、なんともいえない絶妙な間とカメラワークが本当に素敵でした。 で、 この作品を時系列通りに並べてしまうと、、まるで退屈な作品に成り下がってしまいます。そもそも論、ベティ=ダイアン(ナオミ・ワッツ)が失恋の感傷に浸ろうが後悔して妄想を繰り広げながらオ●ニーしようが、見ている観客には割とどうでもよかったりします。しかしこのどうでもいいことを、さも大事なことのように表現されている点がこの映画の肝です。というか、心底素晴らしい点です。(いや、でも冷静に考えたら所詮妄想ネタだし、やはりどうでも良かったりする訳ですが・・) ダイナーで意味ありげに夢の話を繰り広げ、ケシャー監督がアイアンでマフィアの車を襲撃し、秘密結社が妙な電話のやり取りを行い、悪魔のカウボーイとの意味深な掛け合い等々、、これらに一体どれほどの意味があったのか?観客はリンチ監督の手の上でただ単に踊らされているだけなのか・・ 私も一度目の鑑賞時は結局何だかよく判らないモヤついた気持ちになりました。速攻で考察サイトを読み漁り翌日再トライ。内容を理解してしまえば、皆さんが高得点を付けているのがよく解ります。見れば見るほどに各シーンの奥深さが感じられる?のか?少なくともそう感じさせる何か崇高なモノが宿っていると感じます。よく考えたらイレイザー・ヘッドも3日連続で鑑賞することになったし、エレファントマンも素晴らしかった。もしかしたら私はリンチ監督の作風がもの凄く好きなのかもしれない。 ちなみに、大好きなロバート・フォスターの意味深なセリフが無意味だったのが悲しかったです。また、オーディション時にエロい演技でウディ・カッツ(チャド・エヴェレット)を官能的に誘惑するシーンはちょっとしつこかったかなと思いましたし、全体を見渡した時にやはりちょっとグロい映画なので若干減点してあります。 【アラジン2014】さん [インターネット(字幕)] 8点(2025-02-06 18:26:49) 《更新》 |
290.《ネタバレ》 デヴィッド・リンチ監督追悼、ということで初鑑賞。 いや、難解。 まあなんとなくは理解できるんだけど、そういう理解をリンチ監督が求めているのかも不明。 そもそもナオミ・ワッツがご贔屓だから、彼女が初めて登場するシーンからその美しさにくぎ付けになるわけだが、青い箱を開けてからのナオミ・ワッツのあばずれ感たるや、相当のもの。 メイクとか衣装の力もあるんだろうけど、しぐさや表情で同じ人物を全く違うキャラクターに見せてしまうナオミ・ワッツの演技に感服。 私はあんまり考えずにじんわり良かったなあと思える映画が好きかなとあらためて思ったしだい。 |
289.《ネタバレ》 事前知識一切なしに鑑賞。 序中盤の全てが意味ありげな伏線に思える展開。 そして満を持して終盤、その絡まった伏線が見事にほどけていく・・・と期待していたのだが、 余計にほつれて終わってしまった。 2時間半観て、特にカタルシスも感じずに、ただただ疲労が・・・ うっすら「ああ、これはダイアンの妄想か夢の話なのかな?」というのは浮かんだけれど、 あまりにも難解過ぎる。 私のような凡人でも1回観ただけで概ね理解できる映画の方が、 個人的には”名作”と呼べると思う。 序盤の感じのまま、シンプルなミステリー路線のままの方が まだ観やすかったのではないか。 【2年で12キロ】さん [インターネット(字幕)] 3点(2024-12-23 17:44:53) |
288.《ネタバレ》 デイヴィッド・リンチ監督作でも、特に人気が高い作品。 冒頭からシュールでミステリアスな作風が全開。観客が内容をよくわかっていなくても、その不思議な世界観に強引にでも引き込こんでしまうあたりが、デイヴィッド・リンチという監督の真骨頂なのだろう。 いま改めて本作の立ち位置を考えてみると、1990年に放送が開始された初期の『ツインピークス』と、2017年に復活した『ツインピークス シーズン3』のほぼ中間の時期に制作されていることがわかる。新旧のツインピークスに出演している俳優が本作にも起用されているため、実質『ツインピークス シーズン2.5』と捉えることができるだろう。群像劇、現実と超現実の交錯、意表を突くサスペンス描写、異形の人物など、見れば見るほど新旧のツインピークスと本作の要素が重なっていることがわかる。 ただ、ツインピークスとの決定的な違いは、物語の論理性、首尾一貫性を保つのに重要な役割を果たしたマーク・フロストが不在なことだ。本作では、各シーン・各プロットが論理的にどのように関係しているか、(おそらく製作者の意図で確信犯的に)省略がなされていて、もはや意味不明な展開になってしまっている点、物語としての面白みは残念ながら落ちてしまっていると言わざるを得ない。 マーク・フロストが関与していれば、おそらくもう少し物語がロジカルになって、観客に親切な内容となったのではないか。実際、『ツインピークス シーズン3』もリンチ節が全開になっていたが、脚本のロジックは、筋が通っていてわかりやすいという親切設計であった(笑)。 とはいえ、それでも現代ハリウッドのダークサイドを、シュールレアリスティックな手法で描いた名作であることに間違いはないだろう。 【nakashi】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2024-01-26 21:58:34) |
287.《ネタバレ》 「ダイアン」ですか、リンチはダイアンという名前に何か思い入れがあるのでしょうか。 正直、ドラマ版と劇場版の「ツイン・ピークス」でデヴィッド・リンチはお腹いっぱいになってしまった私は、 「ロスト・ハイウェイ」で「また?」という冷めた気持ちになってしまい、その後は積極的にリンチ作品を観なくなってしまいました。 デヴィッド・リンチは自分の想像、妄想を映像にするタイプの人で、本作はしかも殆どダイアンの夢の話であり、 夢っていうのは私の体験で言うと、突然飛んだり、走りたくても足が重くてもつれて動かないとか、時間が無くて焦っているのにまったく支度ができないとか、電話番号を何回押し直しても間違えてかけられないとか、家族や友人はワケのわからないことを言うとか、説明のつかない状況になっているわけで、そういう状態が2時間近く続くんですが、いやはや長すぎです。伏線回収はきちんとできてたけど。 赤いカーテンとブルー、暗闇に吸い込まれていくような映像、いつ炎が出るのかなと思ってたけど今回炎は出なかった。 機会があれば今度は「ストレイト・ストーリー」を観たいです。 リンチが俳優としてイザベラ・ロッセリーニと共演してる映画も昔観たことがあるんですがタイトルが思い出せないの。 切ない感じだったような。 【envy】さん [インターネット(字幕)] 6点(2023-04-22 00:52:57) |
286.《ネタバレ》 だめだ。。。 自分には、こんな回りくどいのは合わない。 考察サイトも見て二回目もざっと見たのだが、面白みは感じられなかった。 【チェブ大王】さん [インターネット(字幕)] 3点(2022-05-22 22:49:20) |
285.ハリウッドの光と闇。 人間の持つ罪深さ。 欲望と嫉妬。 愛と憎悪。 希望と絶望。 それらの感情が直感的に理解できる部分である。 難解なようでいて、物語自体実はとても単純なようにも見受けられる。 ただ、この映画が一筋縄でいかないのは、夢と現実を織り混ぜながら、色々なモチーフを象徴として登場させたり、様々な解釈が可能な事だろうか。 また、幾重にも積み重なった謎が謎を呼ぶ多重構造こそがこの映画の持つ魅力であり、散りばめられた謎を解き明かして行く面白さであると感じる。 初見時、多くの人がそうであったように、一体何を見せられているのかわからない不思議な感覚に陥った。 何度も見返した今でさえ、全てを理解できたとは思えない。 だからこそ何度でも繰り返し観てしまう不思議な魅力がこの映画にはある。 【ヴレア】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2020-02-13 19:35:28) |
284.《ネタバレ》 傑作。夢と現実が交差する映像空間へ導いてくれる。この作品には、解釈は不要なのではないか。見た通りの内容を受け入れれば。ナオミ・ワッツ(美乳!)最高。最後は、夢落ちの感じもするが、それもまた良し。一言で言えば、ダークな(落語の)芝浜。 【にけ】さん [映画館(字幕)] 10点(2018-12-21 14:56:38) |