56.話としてはわかるんですが、少し大雑把なようには感じます。登場人物の感情を観ても、 そんなに?と思う部分も多いんです。ただ長さはそれほど感じません。 【東京ロッキー】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2020-06-22 15:37:58) |
55.《ネタバレ》 3時間越えの見ごたえたっぷりな作品。これだけ長かったら飽きそうなんだけど全くそんなことなく観せますね。左幸子はじめ出演者の皆様(健さん若い!)も良かった。全般的に画質が悪いなぁと思ってましたが、これはW106方式というプリント方式?(始まってすぐに表示されるアレ)のようで「あえて」の画質質感だったのですね。なかなかなものでゴザイマシタハイ 【Kaname】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2020-06-12 11:29:52) |
54.多少長いが、その意義はある。前半は分かりにくいところもあるが、後半はスッキリしてくる。 余韻が残る映画。 【simple】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2020-06-07 18:24:44) |
53.《ネタバレ》 タイトルのイメージから、格差だ貧困だ今こそ共産主義だ的な説教臭い作品ならイヤだなと思っていたのですが、さにあらず。最初から最後まで重厚でサスペンスなエンターテイメントでした。 とにかく、1つ1つのシーンやセリフにまったくムダがない感じがいい。すべて有機的に絡み合い、重みがあり、リアリティもあって、結末までグイグイ引っ張ってくれます。特に、何を考えているかよくわからない三國連太郎と、正義感溢れる高倉健のやりとりには迫力があります。 プロット的には「砂の器」とよく似ていますが、かの作では加害者の父親役だった加藤嘉が、本作では被害者の父親役。こういう枯れた老人役で、右に出る人はいないんじゃないでしょうか。今ならMr.オクレくらいかなと。 ただし、肝心の「飢餓」の意味が今ひとつよくわからない。貧しいといえば日本人全員が貧しかったわけで。三國連太郎の生い立ちもセリフだけで済まされたので、「それがとうした」という感じ。このあたりが、「砂の器」とちょっと違うところです。 【眉山】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2020-06-02 02:00:42) |
52.《ネタバレ》 3時間と長い尺ですが、人間ドラマ、サスペンスとして面白いので一気に観れます。 設定は、「砂の器」などでよくあるパターンで、立身出世した主人公が過去を暴かれたく無くて殺人を犯すというもの。 それにしても、三国連太郎が左幸子を絞め殺すシーンが唐突過ぎ、ましてやそれを目撃した使用人も躊躇無く殺すなんて理解出来ない。 このオッサン殺しに慣れとるやろ!と思わざるおえない。 貧困がテーマになっているが、戦後生まれの自分には、今ひとつリアルに感じられなかった。 ラストは衝撃的で、思わず「あっ!」と叫んだ。 【とれびやん】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2020-05-31 19:33:12) |
51.まあ長いとは思うけれど、ちゃんと最後まで観ていられるクオリティ。 恵まれない人々を描く水上文学は好きなので、きちんとした映画を作って頂いて感謝である。 【くろゆり】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2020-05-29 16:39:17) |
50.《ネタバレ》 これは名作であり、傑作だ。今の軽佻浮薄な作品が多いなかで、「砂の器」に匹敵する重厚感がある。 3時間で一気に見るのは長すぎる気もするが、質の高い人間ドラマが濃いので目を離せないのだ。 人の爪を10年も愛し続ける杉戸八重が樽見邸を訪ねていくシーンも見所のひとつ。見ている観客も樽見が「犬飼さん」なのか分からないまま進んでいき、もしやの展開に度肝を抜かれる。尋問を受けて堂々と自論を述べる樽見も圧巻。 やや拍子抜けで残念だったのはラストシーン。すべてを闇に葬り去った樽見の意図が描かれていないのであっけに取れるばかりで如何ともしがたい。 【mhiro】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2020-05-23 19:54:32) |
49.《ネタバレ》 雷の場面から多吉を脅かし絡みつくシーン、爪をいとしげに愛撫するシーン、左の演技のすごさが でています。実際のリアリティで真剣な場面は間が空くのでしょうが、現在の台本読みのテンポの 早い猿芝居になれた人には、その間を読むのが辛いのかもしれません。実は、今のサスペンスが 全くリアリティがない「お芝居」にしかみえない、つまらなさは、この間と作られたセリフ、脚本に あるのでしょう。一方、沢村貞子の自然な演技はさすがだね。 【cogito】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-11-22 18:46:56) |
48.《ネタバレ》 八重が犬飼と再会するシーン以降、ただの2時間ドラマになってしまったのが残念。こうに違いない。こうだろうという憶測と閃きだけで話が転がっていってしまう。筋を追うだけで精一杯で、大切なものを置き去りにしてしまったような部分も多々見受けられます。時代だからといってしまえばそれまでですが、そういう部分を大切にしないとリアリティが失われてしまうのかなと。 【kirie】さん [DVD(邦画)] 5点(2015-11-17 19:55:19) |
47.《ネタバレ》 長い、というのが鑑賞後の第一印象。樽見が八重を殺してしまい、一直線に転落かと思えば、真っ向から犯行を否定。爪などの物証を示されても粘る粘る。八重と書生が殺害されるシーンがなければ、この人本当は無実?と考えたかもしれません。どんな決着を付けるのか注目したのですが突然の自殺。主人公の背景がほとんど描かれていないので納得感が足りません。しかし、戦後間もなくの日本の様子は記憶に残りました。 【次郎丸三郎】さん [DVD(邦画)] 6点(2015-09-12 11:51:20) |
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46.《ネタバレ》 日本映画の黎明期から活躍を続けた内田吐夢の傑作サスペンス。 マキノ省三が日本のD.W.グリフィス、 衣笠貞之助が日本のセシル・B・デミルなら、 内田吐夢は日本のキング・ヴィダー! どんな地味な題材でもスリルを帯させダイナミックに描いてしまうのだ。 「土」や「限りなき前進」なんか正に究極の地味映画。 本作は3時間という長さを感じないスリルに満ちたドラマ。 戦後の台風や火災から一つの殺人事件が浮かび上がってくる。 強盗事件が様々な人間や街一つを焼き尽くすほどに膨れ上がっていく。 だが一度強盗に手を染めた人間は何処まで行っても警察の影が付きまとう。 女を助けた男、愛されていると信じた女、それぞれの顛末。 「限りなき前進」「土」「大菩薩峠」と多くの名作を残した吐夢監督。 本作は邦画黄金期の終焉が迫った65年に制作された。 水上勉の原作を映画化した作品はこの後も多く作られたが、原作の緊迫感を如実に映像化した作品はこの内田吐夢の映画だけであろう。 【すかあふえいす】さん [DVD(邦画)] 9点(2014-12-18 19:10:59) |
45.《ネタバレ》 時間の長さが気にならない映画でした。主役2人の男女の人格形成に影響を与えたはずの過去の貧困状態があまり描かれていませんが、観ていると自然に伝わってきます。警察の捜査や取り調べシーンが雑に感じますが当時を思えばそれが正解なのでしょう。原作未読ですが、この映画では内地に渡るまでの2件の殺人事件の真相やラストで思い切った行動に出る主人公の心情が最後まで明かされません。それも余韻を残してくれます。刑事役の高倉健のセリフ下手や低予算のためか海上シーンのしょぼさも目につきますが、それをカバーしても有り余る面白いサスペンスミステリードラマでした。 【ProPace】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2014-09-16 19:40:03) |
44.《ネタバレ》 ○タイトルとリンクする場面はあまり感じられなかったが、モノクロ映像も相まってより重厚感溢れる映画になっている。○三国、左、高倉、伴あたりはさすがの存在感。 【TOSHI】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2014-08-23 11:04:48) |
43.《ネタバレ》 この作品では、タイトルとは裏腹に、「飢餓」というものはあまり描かれていません。というのはつまり、三國連太郎演じる主人公・樽見の過去については必ずしも深く描かれてはいない、ということでして。もうひとりの主人公、左幸子演じる八重との出会いから、彼女を中心に描かれる戦後の描写は、貧しさはあるけれど、一種の自由さもあり(無論、犬飼から渡された大金のお陰ではあるものの)、その自由さは例えば東京の光景をどこまでもクレーン移動するカメラで拡がりをもって描く場面などからも感じられます。それに比べると、戦後10年以上たち、過去から決別し封印したはずの樽見が描かれる後半の、不自由さと圧迫感。貧しさイコール悪、とかいう単純な図式ではなく、暗い過去に閉じ込められた人間の姿そのものを、刑事との対決の中で描き(過去に閉じ込められた人間は樽見ばかりではない、伴淳三郎演じる弓坂刑事もその一人であり、その事実がまた樽見を過去に閉じ込める)、また北海道行きの船上という、開放感の光景の中で、「死」という最後の逃避を選ぶ姿を描く。もう、これ以上に追いつめられた三國連太郎を見ようと思ったら、『真剣勝負』の宍戸梅軒を見るしかないでしょうなあ。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2014-06-02 23:33:17) |
42.《ネタバレ》 重厚で緻密な描写はいいのだが、妙に間を持たせた冗長で長いシーンも散見され、もっと尺を短くしたほうが、スリリングで緊迫感も増したのにと感じた。 あと、ラストが納得いかない(原作は未読)。 見終わって考えると、北海道に行きたいと懇願したのが、船上から身を投じるための演技と解釈できないわけではないが、元刑事のお経で発作的に身を投げた感じもし、突然打ち切られてしまったような未消化感。 まあ、これから更に北海道紀行をやってたら、さらに尺が長くなるんだろうが、、 高倉健は刑事というよりやっぱりヤクザのほうが合ってるな。 【nobo7】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2014-05-11 19:11:11) |
41.《ネタバレ》 正直もっと重たい作品かと思っていた。戦後、日本の隅々まで貧しかった時代の、貧困と餓えによって引き起こされた犯罪、加えて悲惨な船舶事故、とくれば地を這うが如しの重量感を想像していたのだけど。ところが前半はともかく、中盤以降はまるで火サステイスト。 思うに、左幸子があっけらかんと表情が明るすぎるのでは。娼婦だと判るのにけっこう時間を要したもん。旅館の女中さんかと思ったほど。そして映画全体に流れる飢餓感の少なさ。森林軌道の中で左幸子がおにぎりを食べる場面だけど、後から劇中説明されるところによれば、当時は配給手帳によって米が支給されていたはず。そのわりに大きくてつややかなおにぎりがなんと三つも。そして三国に分け与える時の、全くの躊躇の無さ。包んでいた笹皮をぽい、と車外に放り捨てる気楽さ。序盤のこの描写でこの映画から飢餓感はすでに遠く感じられ、迫力を欠いたと思う。 東京に無秩序に広がる闇市や、焼け野原にぽつりとある娼婦小屋などの風俗描写はリアルだった。だけどどんどん火サスになってゆく。後半は三国の演技が凄いけどオチも読めたし高倉健がうるさい。 【tottoko】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2014-05-04 00:36:31) |
40.2014.04/20 鑑賞。見逃していた作品の一つ。半世紀・50年も経つのか。健さん以外、スクリーンでは見なくなった。3時間が濃厚であっという間に過ぎ去った。( ・∀・) イイネ! でも敢えて言う。ラストシーン気に入らない。予測出来汽船も停泊しないとは・・。舞鶴まで会いにゆくのは解るが相手が困る立場が理解できないのか。台風遭難シーンは現在の視点に立つとちゃちすぎる。八重の気持ちは痛いほど理解出来るが・・。「羅生門」の“藪の中”がふと浮かぶ。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2014-04-21 17:15:36) |
39.出演者の演技は素晴らしいよね。伴淳、左幸子、三国連太郎は特出している。 「砂の器」と同様、事件の裏にある人間ドラマを描いた作品で、 かなり重厚な雰囲気に仕上がっているんだけど、この作品にはシナリオに大きな欠点があり、 伴淳、左幸子の描写は全く問題ないのだが、三国の人物描写がしっかりと描かれていない。 そのため彼の一連の行動には、「なぜ? どうして?」という多くの疑問や謎が残ってしまう。 ラストもずさん過ぎてありえず、人間ドラマとしては物足りなさを感じてしまった。 これぞ役者!という演技を見るにはお薦めの作品。 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-08-14 18:15:25) |
38.少しストーリーに粗さはあるけど、独特の骨太な迫力に引っ張られて、楽しめて観れました。戦後すぐの混乱期を描いた映画は数あれど、この映画の映像が一番説得力がある気がする。ラストシーンも素晴らしい。 【ashigara】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-07-06 23:51:30) |
37.《ネタバレ》 <原作未読>戦中、戦後を生き抜いた刑事たちから見ても犬飼多吉の生い立ちは悲惨なものだったという。それゆえ多吉の言葉には説得力があるが、この映画はそう見せておいて、真実は逆でした!と来るのかと思った。でも原作ではそうじゃないらしいので、以下勝手なことを書く。横領は立派な犯罪だが、それを元手にし財を築いた樽見は大金を社会に還元にしている。八重が訪ねて来たときの心中は察するに余りあるが、人を殺める理由には味村刑事の推理の方がしっくりくるのだが・・・。何はともあれ見応え十分の傑作であることは間違いない。 【リーム555】さん [DVD(邦画)] 9点(2010-10-20 21:33:00) |