15.人は生きたようにしか死ねない。別に孤独死が悪い事だとは思わない。自らそれを選択してるなら。でも、数多の作品や諸々の事例を見ていると、結局最後は「家族との和解」の有無にいきつくんですかね?という意味では本作はラストの展開が性急というか唐突で安易に終幕したような。ちょっと意味不明な登場人物が多かったのもわかりにくい。ラストを家族問題に収斂させていくのであれば、もっと、不貞妻との関係を掘り下げつつ、「人生は理不尽だ、ガキをつくり幸せを願うなどもっとひどい。人生などヘドが出る。」この父子の確執をもっとツッコンで欲しかった。自分も死が近くなれば過去を回想するんだろう。その時何を思うんだろうか?という気持ちにはなる。 |
14.人づきあいや他人を論評することを人生の大いなる無駄と考えている主人公、孤独を好んでいるかのように人との交流を意図的に避けてきたが、結局みんなと同じ承認欲求人間。いくつになっても人恋しくなったり煩わしくなったり、社会なくして個人は存在しないことだけは伝わってくる。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2016-07-03 18:45:05) |
13.外見は善良で尊敬される紳士だが身近なものから見ればエゴイストというのは珍しくない。この映画の主人公もそうだったのかもしれないがわずか一日で変身、夢と回想が物語っている。評判高い映画だけど個人的には十分つかみきれていないのでこの点数。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 6点(2015-03-07 14:51:43) |
12.《ネタバレ》 この映画も、観た時の自分自身の境遇によって大きく感じ方が変わる作品で、ハッピーとまではいかないものの普段の生活に不満なく生きている時に観てしまうと、やはりこんな点数になってしまい、仕事や家庭のトラブルか何かで人生上手くいっていないという時の50%引きのお値段じゃなかった、点数という感じです。 で、本題。 ストーリーは、孤独な老人が義理の娘と自動車で表彰会場に向かう途中に自身の過去を振り返り、色々な人と交流し、また夢を見たりしながら今まで生きてきた人生の回想に耽るという話。 夢のシーンで面白いのは、出てくる人物のほとんどが白みがかった出で立ちをしているのに対し、傍から覗き見る主人公の老人は黒い格好をしているという所で、彼が自身を罪を背負った人間と自覚し、過去に対し負い目を感じている事の表れとして描いているところが興味深く感じました。 最後は、やや唐突な幕の引き方に思えたこともあり、老人が過去を咀嚼し消化できたのかそうでないのかの解釈が出来ず、再度鑑賞する必要がありそうな作品でした。 【もっつぁれら】さん [映画館(字幕)] 5点(2014-01-19 23:16:10) |
11.映像が秀逸(特に序盤の夢のシーン)で、かつストーリーにも深みがあり心に残る映画でした。年をとるほど味わい深くなりそう。 【eureka】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-08-09 20:42:01) |
10.《ネタバレ》 ベルイマン作品初鑑賞ですが……どこがいいのかよくわかりません。見終わってもとりあえず「年をとるのは怖いなぁ」というくらいの感想しかないです。私もまだまだ青いということでしょうか。まあ、じいさんじゃなくてオッサンだし。過去の世界に迷い込むという手法は面白いのですが、正直、何がやりたいのかあまりよくわからず、ダラダラと見続けて最後まで来たという感じでした。 ネットで調べてみると、ベイルマンの映画としてはもっともわかりやすく、初めて見るには適しているという意見もあるようですが、どうも私には合わなかった模様です。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2010-06-21 22:24:45) |
9.冒頭のシュールなシーンが頭に焼きつく。二元論をうまく使ったストーリー構成、映像の美しさ。ロードムービーとすることでさらりと流れていく。観れば見るほどジワジワと味わいが増す映画である。 【円軌道の幅】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-04-19 22:51:00) |
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8.スウェーデン映画。独得な雰囲気と夢、現実の世界に引き込まれました。 【HRM36】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-03-14 21:40:41) |
7.オッサンの頭の中にある極私的体験を延々と見せられても・・・。もっと爽やかで前向きな内容を期待したのに、妙にうじうじじめじめした感じが漂っていて、疲れました。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2010-03-12 04:44:18) |
6.《ネタバレ》 物語序盤の老人と、終盤とではまったくの別人と化している。 自分の罪を認識し、許しを請うたからだろう。 そういった意味では、8 1/2のグイドと似ているなと思った。 この老人にとってのストレスは、過去2度に渡って愛する人(妻を愛してたかは分からないが)を奪われたことと、息子に憎悪されていることと、死だろう。 この映画はこの映画で十分面白い。 とてつもなく丁寧な作りだからだ。 ただ、私はまだ若過ぎた。 グイドの方が合っているらしい。 【タックスマン4】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-03-10 11:31:40) |
5.《ネタバレ》 ひとつ、対比の構造を確認してみましょうか。現実と夢(うまく繋がっています)、老と若(明るい若者と苦渋に満ちた老人)、自己評価と世間の評価(自分に対する評価は夢を通して表現されているけど、自分は駄目だと思っている模様)、自分と母親の関係と自分と息子の関係(同じような冷たい関係がなんとも遺伝だなぁと思う)、禁欲と放蕩(映画を見るとだんだん「いい人」すぎるんだ!と分かってきます)自分と妻の関係と息子とその嫁の関係(これまた、同じ)、宗教と無神論(どっちに傾きすぎてもいけないのでしょうか、笑いを取るシーンに使われているから)、そして、生と死(全編に死のイメージを貼り付けて、生の意味を提出してます)等…… 言葉で書くと「生きる意味」なんて、ちょっと薄っぺらになりそうなんですが、それを映像だけで示してくれています。そこに、この映画の良さがあると感じました。凄い映画です。 【K-Young】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2009-04-11 18:20:30) |
4.《ネタバレ》 冒頭のあの夢のシーン、何とも恐ろしく強烈な印象を残す。映像によるインパクトの与え方に関してこの監督は上手い。主人公である老医師が最初に見る自分の死体の夢の怖さとその後、野いちごを見つけてかつての婚約者を思い出し、若い頃の自分と現在の老いた自分とを比較し、人生は辛いことの方が多いけど、年老いて初めて解る楽しさに何だか見ている側に対しての監督からの人生は素晴らしいものであるという熱いメッセージのようなものが聞えてきて考えさせられる。それにしても夢のシーンの使い方が効果的で幻想的な映像美と深みのある白黒のコントラストによる映像美はこの監督の映画のどれもに共通して言える。そして、出てくる若い女性も何とも魅力的である。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2008-10-26 21:59:39) |
3.ベルイマン監督作品は観ていて辛くなったりしますが、本作はすっと主人公イサクの気持ちに入り込むことが出来ました。 老人と若人の対比が良いです。 そしてはっとするほど美しいモノクロ映像に舌を巻きました。 聞いていてこちらが辛くなるようなセリフもあるのに、終わったときにはほんのり癒されていました。 質の高い本作に拍手を送りたいです。 【たんぽぽ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2008-05-18 22:08:25) |
2.何と言うか、美しいと表現するしかない名画ですね。 面白いといえる内容ではなかったですが、その孤高の映像美にはやられました。 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2007-10-15 19:39:10) |
1.どうも,ベルイマンの映画には波長が合わないようです.「ファニーとアレクサンデル」とかにも何ら感動しませんでした.まあ,この作品は,老境に入って棺桶に片足を突っ込んだ頃に観たら,もっと胸に迫ってくるのかもしれません.それまで,数十年待つか... |