18.《ネタバレ》 人間(家族)関係の暗部を根元から掘り起こし見せているのに、そこに一切の嫌らしさを感じさせない。奇麗事に終始しているわけでもなく、露悪的になり過ぎもせずに、である。これは、凄い。 贅肉をそり落としまくった清涼感あふれるラストシーンの「蛇イチゴ」に、蟻一匹の演出も、見事としか言いようが無い。見事。 【aksweet】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-07-09 09:54:00) |
17.家族崩壊ドラマ。絶望的なストーリーと軽いキャラの宮迫氏とのバランスが絶妙で、ピリピリしすぎずにサラっと最後まで見れます。脚本、役者はとても良いんですが、ラストがちょっと好きになれない。 【すべから】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-08-21 18:29:38) |
16.状況的にはかなり深刻なはずなんだけど、暗くなり過ぎず適度なユーモアを交えて魅せてくれる。 独特の演出でリアルな会話を表現しようとしていたのだろうけど、何を言ってるのかわからないところがちょっと気になった。 ラストは想像通りではあったけど、やるせない物語の着地点としては救いがあって良かったと思う。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-07-23 04:48:43) |
15.《ネタバレ》 不思議と最後まで観てしまう力を持った作品だ。 それだけ観る者を作品世界へ吸引する力を持った作品と言えるであろう。 表層的にいたって平凡で幸福な家庭が、ある日突然ガタガタと音をたてて崩壊していく。 その様を、非常に緻密に巧く描いている。 この巧さは、今日の日本映画界において傑出している。 そして女性を美しく撮る監督さんだ。 女性なのに、何故か男性が興奮するような女性の撮り方をする。 興奮とは言っても、決してエロティックな意味ではなく、純粋に女性を美しく撮るのだ。 「なんて美しいのだろう」 と、観ているこちらは興奮するわけである。 女性が女性を美しく撮ったというものではなく、それは明らかに男性目線の美しさ。 この監督って、レズビアンなんじゃないか?と疑ってしまう程に、驚くほど男性が女性を撮るような形で、女性を美しく撮るのだ。 ところで本作だが、少々解りにくさが無いわけではない。 最後の終わらせ方も、明解というわけではなく、観るものの想像に委ねる様な形の終わらせ方。 でも、これが余韻を残し、なかなか良い。 本当に、巧い監督さんだなぁ、と感心してしまった。 脚本家としての巧さ、監督としての女性を美しく撮る巧さ。 それらを併せ持った天才女流監督だ。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2008-03-25 23:39:58) |
14.次作『ゆれる』でもそうですが、ある事件をきっかけに「家族が家族でなくなってしまう」ことの恐怖を描く西川監督の容赦ない演出には本当に驚かされます。決定的な絶望を与えない代わりに分かりやすいハッピーエンドも与えず、観賞後もしばらく「あの一家はどうなってしまうんだろう?」と考えずにはいられなくさせる圧倒的な説得力はホント体に良くないです(笑)。で、この『蛇イチゴ』。宮迫のキャラに若干リアリティが乏しいのが残念ですが、とりあえず蛇イチゴのエピソードでチャラ。本作も絶妙なタイミングでの幕切れでした。 【とかげ12号】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-09-29 18:41:24) |
13.何とも微妙なところをつく内容ですよね。 「血縁」が情報でしかなくなってしまった関係でも情が湧いてくるから不思議。 人間は記憶に支配されているんだな~、としみじみ。 【カラバ侯爵】さん [DVD(邦画)] 6点(2007-09-01 21:19:04) |
【NIN】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-04-07 05:20:31) |
11.何とか見ずに過ごしたい真実を、ばしっと目前に突きつけてくる。 そのシャープさは、切られたみたいにヒリヒリとさえ感じられる。 そして見たくないはずなのに、どんどんお話に釣り込まれ、セリフに聞き入ってしまう。 とてもワクワクと観ている自分に不思議さも覚える。 西川監督の迫りかたって凄いと、しみじみ実感。 同じ日本人同じ女性、そして私よりずっと若い監督をとても誇らしく思います。 これからも真実の作品を撮って欲しいです。 【たんぽぽ】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2006-11-26 23:09:31) |
10.《ネタバレ》 個人的に信じられないほどすきな映画です。なんとなく樋口一葉の「大つごもり」を思い出した。わたしは一葉のなかでは「大つごもり」がもっともすきな作品。西川美和監督に新しい才能を感じたし、宮迫博之はたぶんこれ以降評価が変わることは間違いがないだろう。家族みんながそれほど大きくもないこじんまりとした家のなかで、それぞれに誰にもわからない暗闇をもち、そのほころびは大きく破れそうになっていく。映画のなかに答えはなく、もちろんハッピーエンドでもない。土のついた蛇イチゴに蟻が這い、そこに光があたっている映像がたまらなくすき。 【はちかつぎひめ】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2006-08-31 23:08:17) |
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【michell】さん [DVD(邦画)] 6点(2006-08-13 22:36:57) |
8.ストーリーはどうしようもなく暗いはずなんだけど、どっかユーモアがあって、製作者の人間や社会に対する愛が感じられる映画。宮迫がすごくよかった。 【kaneko】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2006-05-31 11:07:38) |
7.見ていて疲れる映画でした。全体に救いようがなく、ストーリーも人物もかなり苦々しい。ある意味リアルな世界の中でこそたった一つの真実が美しいのかも。でもちょっとわざとらしい 【用量】さん 5点(2005-02-17 01:49:21) |
6.現代家庭の破綻、をうまく描いているが、同じテーマの「家族ゲーム」に一歩(二歩?)譲るか。 破天荒な家庭教師の登場で家族の破綻が明るみに→嘘つき(詐欺師)の兄の帰宅で嘘で塗り固められた家族の本音が明るみに、と内容も非常によく似てはいる。 でも、せっかく宮迫を使ったのだから、最後はもっと派手な終り方にしたほうが良かったと思う。 「あっ、もう終わり!?」って感じで、何かすっきりしなかった。大人し過ぎる。 【なおてぃー】さん 5点(2004-09-21 01:13:04) |
5.作品としては嫌いじゃないのだけど、つみきみほの演技が鼻についた。「半落ち」の鶴田真由も私はだめだったけど、なんか似たような印象。ストーリー自体は飽きずに見れた。 【もちもちば】さん 6点(2004-07-18 20:41:40) |
4.俳優、宮迫の実力を垣間見る事ができる映画。 お調子者でずる賢いのになぜか憎めない。 彼じゃないとこの役は務まらなかったのだは…脚本もなかなか。 テンポもちょうどいいさじ加減で、最後まで楽しめました。 【ふくちゃん】さん 6点(2004-06-02 18:07:30) |
3.80年代あたりの新しい家族のあり方を描いたような映画に、当時のアイドル女優(つみきや深津など)を使った少女映画(なぜか山に入り何かを悟る)をMIXして今に置き換えるとこんな映画になりましたという感じ。悪くは無いが真新しさはまるで無い。 【亜流派 十五郎】さん 4点(2004-05-15 01:45:30) |
2.DVDの特典で宮迫が「ほんとど~しようもない家族の話だけど、なんか最後まで見てしまう映画です。」ってことを言っていた。言いえて妙。テンポもよかったし、所々に散りばめられた笑いもよかった。 【よっふぃ~】さん 7点(2004-05-06 15:51:13) |
1.面白さにおいて最近の邦画でこのレベルってそんなにないんじゃないですか?。映画通からいろいろいちゃもんつけられそうですけど・・逆に褒められもしそう・・。日本のどんな家庭でも転落しそうな、すぐそこに覗くことができるような深淵をわかりやすく見せてくれました。この映画は日本人ならそう落ち着いては見られないと思いますよ。かなり幸せな人は別でしょうけど。つみきみほが昔から好きだし、監督が美人だし(映画の中身とは関係ないけど・・・)、個人的に話が他人事とは思えずグサッときたので10点。追記:自分の他のレビューの点数との兼ね合いからしてやっぱ9点。 【しったか偽善者】さん 9点(2003-11-26 23:58:02) |