56.定時制高校についてはよく知られているが、「夜間中学」の存在を知る人は少ない。教育に籍を置いた私ですら、恥ずかしながら知らなかった。この映画はその「夜間中学」の物語である。 戦後の混乱期、生活のために働かなくてはならず、学校に行けない子どもたちや、不遇な環境で小学校しか行けなかった者、あるいはそれすら満足でなく、大人になって漢字も読めず計算もできない者など様々な人たちがいた。そういった人たちへの教育の場として1947年に大阪から始まったのが夜間中学だった。 その夜間中学は一時期のピークをすぎ、今では数少なくなったがそれでも今もなお存在するという。 この映画でわかるように夜間中学に通う生徒は、年齢も環境も大きく異なり、それぞれの人生がある。この映画の内容は作られたものだが、実際の夜間中学のドキュメンタリーもあるそうな。しかしこれはこれで良い映画であり、山田監督らしい人情味が光る。 【ESPERANZA】さん [映画館(邦画)] 8点(2011-08-22 07:40:28) |
55.ストレート一本勝負のドラマ。学校の設定がいいよね。 7人の生徒のエピソードを織りまぜながら、山田監督らしいストレートな演出で、 非常にわかり易い感動作に仕上がっていた。雰囲気は「金八先生」が一番近いかな。 お話の内容自体に目新しさはなく、かなりベタベタなシーンもあるけど、 こういう映画もたまにはいい。 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 3点(2011-08-06 07:34:30) |
54.やっぱり作品が生まれるにはタイミングってものが必要で、これはそれを逃しちゃったような気がする。一日の授業のストーリーにするより、順を追ったほうが良かったのでは。一日にするのなら、もっとディスカッションを中心に持ってきて、その中でそれぞれの背景を見せるという手もあったはず。前半あまり鮮度がないんだなあ。陳列しただけってとこがあって。いっそ、イノさんだけに絞ったら良かったんじゃないか。おずおずと尻込みしながら、学びたいという衝動が膨らんでくる。そのベクトルがこの作品のテーマでしょ。山形へ去っていくイノさんの目に映った東京、あそこがポイントなんだから1分ぐらい延々と彼の目を通した東京風景を映すべきところを、「イノさんの目にどう東京は映ったのでしょう」なんて無粋なナレーションが入ってしまう。教室では「幸福って何だろう」いうディスカッションになって、青年が「幸せだと思ってたのなら可哀想だ」と言うのは、「寅」でヒロシが母親の葬儀で言ったセリフのヴァリエーションだな。山田洋次における「可哀想」の原風景。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-04-29 10:02:09) |
53.《ネタバレ》 泣かせ全開、超ドストレートな終盤は正直、観ていてこっ恥ずかしくなってくる。 「幸福」についてディスカッションしちゃうなんてやりすぎだ。 しかし、田中邦衛演ずるイノさんの人生がこっちまで伝わってきて、胸に迫るものがあった。余計なエピソード、泣かせを排してイノさんの一生を描いた映画だったら号泣してたかもしれない。 【すべから】さん [DVD(邦画)] 6点(2010-03-27 14:16:54) |
52.文部省推薦みたいな話かなと思ったけど違ったな。でも良かった。こういう話って、そりゃあそうだけどさ、という気にさせるもんだけど、素直にいい話だったよ。今、不況で失業者や自殺者対策が課題となっているけど、学歴社会や世の中の流れに乗れない連中はけっこういるから、そういう対策も必要だよね。ただ学校作ればいいという訳ではなく、中身だよね。先生の質かな。実際、ヤンキー先生みたいな人がいるんだし。世の中に適用できなくて、犯罪や自殺に走る人たちの駆け込み寺みたいな所がいるよ。夜間中学もそのひとつだよな。世の中は、外国人にもやさしくない面があるよね。文化が違うと理解しにくいなあ。甘やかすという意味ではなくて、お互いを尊重するという事だろうな。ルールはルールとして、偏見や差別をなくすっていうかさ。このシリーズが楽しみになった。食わず嫌いは良くないね。それが偏見ていうことか。 【もがみとくない】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-01-10 14:33:07) |
51.途中までは良かったが最後のエピソードがいかにも「考えなさい」でがっかりした。 泣きなさい、考えなさいといわれているようでそれまでの感激がさめてしまった。 学校は学校でいつまでも楽しい思い出としたいのにドラマ性を見出すために 最後がこれではお涙頂戴でなんともはや・・・。 途中までは10点。 【Jane.Y】さん [DVD(邦画)] 5点(2009-11-21 21:45:34) |
50.内容は単に生徒たちの背景を断片的に見せていくだけのものだが、様々な事情を抱えて夜間中学へやって来ているということだけで興味を引かれる。基本的に見せるだけなので、突っ込みは浅いが、それらをどうこう解決しようとかいうタイプの映画ではないのでこれで良し。西田敏行と荻原聖人のやりとりも楽しい。学校の本義というのは勉強だけではなく人と人との触れ合いにあるのだと語りかけるような映画だった。 【MARK25】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-09-01 05:18:56) |
49.田中邦衛と竹下景子の“北の国からコンビ”が見れただけでもファンにとってはとっても嬉しい。 【ケンジ】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-03-15 20:33:09) |
48.ここに通っている人達は、身につけたい知識や能力という点では、公的な機関が開く生涯教育の講座に通っても目的は達せられるわけで、「学校」である必要はありません。・・・・例えば焼肉店のおばさん。立派な社会人です。字を習得したいなら、それを目的とした生涯教育講座でよく、学校に通う必要はないように思われます。・・・・それでもなおかつ、ここに通うような人達は、「学校」を卒業したいと考えるし、また映画として撮る側も「学校」でなければならないと思うのでしょう。そして見る側も同じように、彼らは「学校」に通う必要があると感じる可能性が高い。・・・・・それほどまでに「学校」は私たちの価値意識、考え方、感じ方を支配している。・・・・そうした「学校」の持つ、抑圧的な側面を全く考慮せず、牧歌的に、のほほんと「学校」を描くことができる愚直さは、山田監督ならではなのでしょう。・・・・・田島先生//「あなたには半分日本人の血が流れているのよ」といっていますが、両親が外国籍で、日本で生まれ育ち日本語しか話せない子が生徒なら、彼女はなんと語るのだろう。・・・・みんなで楽しく給食を食べて、修学旅行にでかけて、体育で汗を流して、休日に遊びにでかけてなど、楽しい「学校」の思いでを共有して云々、という文科省=権力が、やさしく語りかけるような「学校」でした。・・・・・やはり私は山田映画はどうも性に合いません。 【王の七つの森】さん [DVD(邦画)] 4点(2008-01-07 00:17:10) |
47.以前NHKで夜間中学の特集をやっていました。そこで夜間中学の先生が一人の生徒について語っていました。その生徒はもういいおじさんなんだけど読み書き計算ができるようになりたくて夜間中学を志望しました。でもはじめて行く時はとてもシラフでは無理で酒飲んで奥さんに引っ張られて来たそうです。その人は学校で学んだ宮沢賢治の「無報酬の報酬」という言葉に感銘を受け、学校の運動会で一位になるために何日も前から特訓し、徒競争で一着になったエピソードを作文にしていました。夜間中学の先生は「こんなに学ぶことに喜びを持っている人がどこにいますか」と言ってないてました。この生徒はまさにこの映画に出てくるような人間が実際にいるということをしめしています。夜間中学は何らかの事情で今まで勉強することができなかった人たちが自分の意思で学校に通い、本当に学びたいと思いながら勉強する人がほとんどです。この映画はそんな人たちを見事に描写していると思います。現在の日本は大学まで進学しておきながら学ぶ喜びを知っている人がとても少ないような気がします。多くの人がこの映画を見て学ぶことの喜びを知れば少しはいい世の中になるのではと思います。 【もん】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-11-22 02:06:11) (良:1票) |
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46.裕木奈江は意外といい女優だったなぁ・・・と。 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 5点(2007-10-12 23:52:24) |
45.《ネタバレ》 泣きたい時にお勧めの映画です。一人ひとりに焦点絞って、順番に回顧するあたりは上手いなぁって思いました。 【ゆみっきぃ♪】さん [DVD(邦画)] 6点(2007-09-18 12:25:02) |
44.《ネタバレ》 15年近く前の映画なので多少古さも感じますが、社会的弱者に目を向ける山田洋次監督のメッセージには惹かれるものがありますね・・・・・。ちょっと中国人と日本人のハーフには共感できませんでしたけど。 しかしまあ、田中邦衛の演技は本当に素晴らしいですね。何というか演技とは思えない演技なんですよね(もちろん褒め言葉です)。 【TM】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2007-08-18 15:35:06) |
43.学校というタイトルからして、非常に説教臭い作品を想像していましたが、いやはや僕の想像はあまりにも浅はかでした。授業を通して人間の成長を描き、それでいて山田洋次という人は、人間を深く理解しているのだ実感しました。人が人を変え、教師が生徒に気付かせ、生徒が教師に気付かす、そんな今まで見た事も聞いた事もない構図がそこには存在し、生徒と教師が同じ目線で授業を作り上げていく、その素晴らしさ。演技や台詞の一つ一つからその素晴らしさがヒシヒシと伝わってきます。あんな先生のいる学校なら僕も真面目に毎日授業を受けていたような気がします。美しい映画でした。 【ボビー】さん [DVD(邦画)] 8点(2006-12-09 17:34:40) |
42.《ネタバレ》 西田敏行の最高傑作だと思う。田中邦衛にはボロ泣きさせられた。見てない人は今すぐ見ることを勧める。 【湘爆特攻隊長】さん [地上波(字幕)] 10点(2005-10-26 23:11:07) |
41.《ネタバレ》 なんでもない題名なんですけど、自分は妙にしっくりと来るものがありました。ただ知識を詰め込むところではなく、人生そのものを教えてくれるところと言うか、そう云う含みを持ったものに思えました。夜間中学にて、“学びたい”と思う人が集い、“教えたい”と思う教師がやってくる、本来の学校とは、こうあるべきなのではないか、なんて事を思いました。一人一人のエピソードも、それぞれがそれぞれの悩みを抱えていて、それだけでも作品にのめりこんでいくのに、中盤より田中邦衛演じる猪さんが死んだという報告を受けてからの、“幸せ”について考える場面。特に、色んな苦労をしてきた猪さんが修学旅行で笑顔で「2だよ~」という場面は、なんとも言えず涙が出てきました。お金とかじゃなく、生きてて良かったと思える瞬間、それが幸せ。そんな大事なことを教えてくれたような、暖かい作品でした。 【クリムゾン・キング】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-05-03 03:17:30) |
40.田中さんが本当に頭が悪そうな人間の役を演じていた。まるで地でやっているみたいだった。 すごい演技派の人だ。 、 【花守湖】さん 3点(2005-03-05 02:13:02) |
【カワサキロック】さん 4点(2005-01-18 10:53:11) |
38.夜間中学という目立たない日陰の存在を取り上げたところが新鮮。学校の存在自体がいろいろ取りざたされてる時に、こんなにして一生懸命学んでる人たちがいるんだよ、と学校の原点を教えてくれる。字を初めて学ぶイノさんや、仲間達の友情やエピソードなどに暖かい眼差しを感じる。 【キリコ】さん 7点(2004-10-28 18:16:33) |
37.田中邦衛って競馬やるのかな?オグリキャップの場面は聞いてるだけで涙ものだったよなぁ。10年ほど前に観たから記憶も曖昧ですが…。 【T橋.COM】さん 6点(2004-08-16 23:49:03) |