118.《ネタバレ》 有名な難解作品、あるいはそういう作風の監督だと知っていれば、覚悟して作品に望みます。また、観ている途中、明らかに構成が凝っていると分かると、気を引き締めます。もちろん物語に惹き込まれれば、食い入るように観ます。でもそれ以外の場合は、スッと観てしまう。それ自体は悪いことだとは思いませんが、後から“しまった”と思うことがあります。本作はそのパターン。何となく腑に落ちない部分はあれど、「ちょっとカメラワークの凝った普通のサスペンス」と評価を下すところでした。でもラストカットでそれが間違いであることに気付かされます。本作はそんなに浅いお話じゃない。序盤のカメラワークに感心し、主人公の決断に呑気に感動している場合じゃなかった。「スネークアイズ」の本当の意味。それが分からないと、本作を堪能したことになりません。でも観終わって気付いても後の祭り。皆さんのレビューを拝見して納得しました。映画の楽しみ方と奥の深さをひとつ教えてもらいました。 【目隠シスト】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-05-02 19:55:52) |
117.《ネタバレ》 伏線はいろいろと張ってあるっぽいんだけど、サスペンスとしてみてもアクションとしてみてもどうしようもない。デパルマの中ではハズレ。 ただ、主人公成功万々歳でないのはいい。 【θ】さん [地上波(吹替)] 4点(2007-01-07 21:10:19) |
116.《ネタバレ》 冒頭の10分あまりに及ぶ長回し。長回しの最中はずっとニコラスを追っていて、その他にカメラを振らない。そして後々、この10分間に起こったことを色々な角度から見せていくという作り。これがなかなか面白みがあって良いです。しかし、ストーリー的にはそれほど意外性はないし、暗殺の失敗加減やら死体の梱包の杜撰さやら、主人公がボコられた後に何の警戒も無く女の所へ行ったりと、お間抜けな点も多々。ただ事件解決後、一時は英雄になった主人公が転落するという万々歳で終わってしまわない結末は良かった。 【MARK25】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-01-07 20:15:53) |
115.「ゲロッパ!」の偽JB役ウィリー・レイナーが出てるっていうんで観たんだけど、どこに出てたかよく分かんなかったなあ、クレジットにも出てないし・・・それはともかく、この作品の、いかにもな長回し、いかにもな主観ショット、良くも悪くも「教科書的」だなーと思いました。つまんなくはないけれど、ちょっと薄味。まあ、その「軽さ」も良さのひとつかも知れないんだけど。 【ぐるぐる】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-11-15 18:07:09) |
114.「冒頭の13分長回し」「最後にどんでん返しが・・・」 この謳い文句でかなり損してると思う。 これで色々期待を膨らませて見てしまう。 だが、その大きな期待に反する肩透かし感がデ・パルマらしい。 ニコラスの小悪党演技、その適当っぷりも心地よし。 ゲイリーは登場早々から目が据わってるので悪役以外の何者でもない。 気楽に見る分には、楽しめた。 【HIGEニズム】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-11-10 08:56:26) |
113.《ネタバレ》 表面上のストーリーだけを評価すれば5、6点程度の映画なのかもしれないが、デパルマ監督の卓越した手腕を見せつけられたことにより、個人的な評価が随分上がった。8点はちょっと高すぎかもしれないが、デビットコープの大した事のない脚本を高レベルの映画にきちんと仕上げた点を評価したい(コープ脚本の「パニックルーム」を高レベルの映画に仕立てたフィンチャーと同様)。 ポイントはなんといっても、冒頭ちょっと過ぎからの「長回し」だろう。100分未満の映画にも関わらず10分以上をワンショットで撮ってしまう技量には驚愕する。その他にも分割画面により同時並行にストーリーを進め、緊迫感を高めたり、同じ場面を色々な角度から描いて、全貌を徐々に明らかにしたり、仕切られたホテルの部屋の上からカメラを動かしたりと、デパルマ監督の演出が冴えわたった見事な作品に仕上がっている。 ニコラスケイジも役になりきった演技が好印象だ。決してヒーローでもない安っぽい小悪党役が彼にハマッタ感じがする。金への誘惑などに対する「心」の揺れをタバコの手の揺れで表現しているのもベタであるが、分かりやすくてよかった。決して100万ドルの男ではなくて、血塗られた100ドル程度の男(汚れた安っぽい男)なんだよ、あのニコラスケイジの役は。 シニーズも好演している。彼は部下を見捨てて溺死させた過去によって「命」の重みに対して不感症になってしまったのだろう。数万の命のために数名の命を犠牲にしても厭わない「軍人」と、一人の命のために働くことが本分の「警官」の構図が面白い。また、親友同士の駆け引きも見所の一つになっている。 ラストではシニーズは自害し、ニコラスが親の一人勝ち(スネークアイズ)をしたかのように見えたが、実はそうではなかった。一躍「英雄」に祭り上げられるものの、汚職が次々と明らかになり(高級車に乗り回す)、「別荘(刑務所)」に行く破目になる(刑期を終えて真人間になったらジュリアはまた逢いましょうと言ってキスをする)。結局、親の一人勝ち(スネークアイズ)をしたのは、事件の全貌が闇に葬られ、予定通り建設を進めるパウエルであったと、ラストの宝石(赤毛の女が嵌めていたもの)が告げている。そういうオチにするんだったら、もうちょいパウエルにもスポットを当てても良かったかなとは思うが、真の悪人は捕まらないという一種のメタファーなのかもしれない。 【六本木ソルジャー】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-09-14 21:13:41) (良:1票) |
112.可もなく不可もなく。映像が良かったので、6点 【ラスウェル】さん [地上波(吹替)] 6点(2006-05-20 07:39:38) |
111.《ネタバレ》 冒頭のワンカット撮影や俯瞰視点のカメラワークなど、映像に対するこだわりや見た目のインパクトはあるが、見所はそこだけの監督の自己満足映画。凝り過ぎた映像表現に対して、肝心のストーリーがお粗末過ぎて、作品全体のバランスが取れていない。 見る側の心理として、「これだけ手の込んだ撮影をしているんだから、ストーリーの方もさぞ手が込んでいるだろう」という先入観や期待を持って見てしまうため、結果として、もともと弱いストーリー性の弱さが、より目立っているのだと思う。 また、犯人当てがメインではないにせよ、もう序盤から怪しすぎる「悪役オーラ」全開のゲイリー・シニーズや、まるでヒネリの無い伏線の数々、意外性の無い展開、キャラ造詣の薄っぺらさ、大げさな話と釣り合わないメイン登場人物の少なさ、狭い舞台のスケール感の無さなど、とにかく映像以外の骨子が貧弱すぎる。 相当に苦労したであろう冒頭のワンカット撮影時のNG集の方が本編よりも面白そうだw 【FSS】さん [地上波(吹替)] 3点(2006-05-05 15:00:55) |
110.《ネタバレ》 冒頭の長回しも面白かったが、その中に伏線がぎゅうぎゅうに詰められているというのが実に美しかった。その後も、「視点」「視線」「視界」を存分に意識したお遊びが満載で、映像的にははっきりいって最高です。内容的には、単なる犯人当てと思って見ると損をします。血のついた紙幣には何の意味があるのか、「30分後に戻る」とわざわざ言わせているのはなぜか、警察がすぐにたどり着けたのはなぜか、というようなところで回答をわざと伏せて見る側の想像力を試す、実は良心的なサスペンスなのです。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-02-10 03:18:36) |
109.わりと面白かったです。最後の壁に埋め込まれた宝石の謎はよく分からなかったですが・・・。 【H.S】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-12-24 19:28:46) |
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108.ニコラス・ケイジはまっとうな善人よりちょっと悪入っているほうがいいような気がします。 【maemae】さん [地上波(吹替)] 5点(2005-11-16 00:26:53) |
107.ニコラス・ケイジは邦画の特徴とされる哀愁漂うキャラクターが大好きみたいね。最初は異常なくらいに弾けてたから最後まであの路線が欲しかった。 【HILO】さん [地上波(吹替)] 4点(2005-11-07 21:32:15) |
106.ニコラスケイジが小気味よく、てきとうで賄賂好きの汚職警官を熱演。友達であるダン中佐をこれまた悪人面のゲイリーシニーズが熱演。オープニングから13分間はワンショットでの撮影やホテルの部屋を上から映すショットや、デパルマお得意の分割撮影も見れてそこそこ楽しめる内容です。世界の深い物語なのかというと、私はそうは感じませんでしたが・・・。 デパルマの映像技術と、教授の音楽、カーラ・グギノのセクシーさに(スパイキッズのママもいいけどね)に各1点♪ラストのあの支柱に2点献上!そして、やっぱりニコラス・ケイジとゲイリー・シニーズを配役した事に更に1点で6点です。 |
105.オープニングでゲイリー・シニーズを見た瞬間、ある予感がしました。果たして、ほぼその通りでしたが、十分に楽しめました。 【クロ】さん [地上波(吹替)] 7点(2005-10-04 11:40:35) |
104.冒頭の長回しはすごい。話が核心に迫るところの、カメラの揺れと気を持たせるじらし、そして部屋の壁を移動する空間の使いかたは、デ・パルマ節満載。ゲイリー・シニーズが出てきたところで、悪役決定と思わせるリスクをあえて犯すか。最後の何でそうなるか解らないままのアッサリ感も若干不満。まあ、ニコラスの演技が補っているので、けっこう完成度は高い感じがする。って、思ったら、評価低い。そう言われると有り得ない話かなあ。あの女一人で会社の不正を暴き、しかも、直接国防長官にメールって、どうかなあ。で、どっちなんだよ。やっぱり良かった。 【パセリセージ】さん [地上波(吹替)] 8点(2005-10-01 00:22:52) |
103.なんのすごみを感じろと言うのか・・・。この監督とは相性が合わないみたいです。 ラストもあっそと言う感じです。友達はいいって言ってましたけど。でもラストは いまいち理解できてなかったみたい。 【とま】さん [映画館(字幕)] 3点(2005-07-04 21:16:12) |
102.内容と関係ないけど、アトランティック・シティって実在の都市ですよね?いわば「ご当地映画」で、「こんな汚れた町で子どもを育てるのか?」とか登場人物に言われて、地元の人はむっとしなかったんだろうか、なんてことがずっと気になって見てた。 【あすぺん】さん 5点(2005-03-14 00:30:57) |
101.デ・パルマの映像の見せ方がすごくいい。国防長官暗殺時の2画面映像は特に良かった。ニコラス・ケイジの悪徳汚職警官はハマり過ぎ。内容、展開、構成、どれもなかなかのもんですね。おもしろ映画です。 |
100.良くできてるわけでもなく 面白いわけでもない だからってつまらなかったか?って聞かれると素直につまらない! 詰まるところ しょうも無い映画でした。何だったんでしょうって感じかなぁ~ 【だだくま】さん 3点(2004-09-12 15:06:22) |
99.《ネタバレ》 オープニングのワンカットは、事前に言われなければ分からない(笑)。それでもあの流れるようなカメラワークや、1万を超えるエキストラをさばくその映像手腕は凄い。そこかしこに映像的なこだわりを感じた。もうずっとあのラストミステリー的な赤い宝石の意味が分からなかったんだけれど、やっと解せた。全ては闇に葬られた、と。“親の1人勝ち”という意味のこのタイトルを活かすとなると、やっぱり全てを巧みに転がした黒幕がいるということになる。つまりはたった1人逃げ切ったあの人が親だった、ってことなのかな。 【ひのと】さん 6点(2004-07-11 12:50:59) |