162.《ネタバレ》 余命わずかの二人の男がギャングと警官の両方から逃げ回る短編アクション・コメディ。ダークな間合いとシニカルな笑いが妙を得た異色のドイツ作品。朝陽が昇る海へ向かって歩く二人が天国の門を叩く、切ないけど清々しいフィナーレ。 【獅子-平常心】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-10-11 00:37:57) |
161.全編を通じてブラックユーモアが絶えないことが、いちばんの魅力。 末期患者である主人公たちのロードムービーという設定は重いが、見事にニヤッとさせられる。 人間心理がよく分かってるな~。 まぁあまりにも上手くできすぎているところはご愛嬌だが、こういうのって、きらいじゃない。時間が短いうえに最後までうまくまとまっているところもいい。 「天国じゃ、みんなが海の話をするんだぜ。」という台詞にグッと来たら、ぜひ見るべし! ちなみに、DVDの新バージョンとBDは日本語吹き替え版が入っていないので要注意。 【mhiro】さん [レーザーディスク(吹替)] 8点(2012-09-13 20:51:39) |
160.設定だけなら明らかに暗い物語を、ユーモラスな演出(ギャングや警察が一人で100発くらい発砲してるとか)でさわやかな印象に仕立てている。殺風景な海のラストシーンにゾクゾクした。 (追記)モーリッツ・ブライプトロイ は楽しい役者だ。彼を見かけた作品にハズレはない といっても、ラン・ローラ・ランとesだけですが)。 【次郎丸三郎】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-07-29 21:25:36) |
159.《ネタバレ》 致命的な重病を患った二人の若者のちょっとオフビートな逃避行。彼らは天国に行く前に海を一度見てみたいと海を目指す。海は数々の映画で絶望の象徴や終着点の暗喩として登場する。最も有名な例はトリュフォーの「大人は判ってくれない」だろうし、北野武の「HANABI」も長年連れ添った夫婦は人生の終わりに海を目指す。恐らく全ての大陸において歩き続けた先に広大な海という終点が広がっているからだろう。本作はその様な象徴として描かれることが多い海を天国への切符、ある意味希望の象徴として描いている点が面白い。主人公二人は海を目指していなければあの病院で自身の望みも果たせぬまま死んでいただろう。海と言う絶望・終着点が皮肉にも彼らを希望へと導いたのだ。ルディは最後にマーチンに「(死ぬのは)怖くないさ」と言う。最後に海を見ることで天国への扉を開けた彼らは雲の上で仲良く駄弁っていることだろう。 【民朗】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-07-29 18:38:54) (良:1票) |
158.健常者がやってればただの無謀な犯罪逃避行だが、主人公を突然余命宣告をうけた二人に置き換えるだけで、こんなにも刹那的なノーフューチャー(あたりまえか)な悲しみをまとったロードムービーに変わってしまうのか。「俺たちに明日はない」のようなハッピーエンドはありえないのを誰もが知っていて観ている映画共通の雰囲気が印象的。コメディー仕立てになっていてあらゆるところにクスリと笑える仕掛けがあり、余計にラストや死期を感じさせるシーンとの対比を際立たせている。 好み30/50、演出11/15、脚本10/15、演技7/10、技術5/10、合計63/100→6/10点 |
157.いいですね。題名負けしていないところがとても素晴らしい。 意外だった事と言えば、男受けしてる以上に 女子からの支持のほうが熱かったことに驚きましたね。 (データ参照:10点満点評価をされている方今日現在で18名。 内訳:男子2名、女子5名、性別不明が11名) 満点評価をされている18人のうち5人も女子がいるなんて。とても意外でしたが、さすがですね ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア やはり題名負けなんてしていない。 【3737】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-12-04 19:12:57) |
156.《ネタバレ》 ストーリーそのものはそんなに大したことないと思いますが、演出やカメラワークなどが素晴らしいと感じられるシーンがたくさんありました。音楽の選曲センスは最高でしたね。音楽の効果で、面白さが何倍にも膨れ上がっていました。2人の車を追跡するパトカーが、赤信号ではきちんと停止するシーン、あれはドイツの真面目気質を皮肉っているのでしょうか? 【ramo】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-10-14 16:18:22) |
155.映画の作りは全体的にコミカルタッチ。 ドイツ映画をあまり観る機会がないということもあるんだけど、 ドイツ人っていつも怒っているような顔に、生真面目、神経質というイメージも手伝って、 いかつい顔のまま間抜けなシーンを演じられると、それだけで妙味を感じてしまう。 そこがこの作品の最大の魅力になっている。ストーリー自体は大したことはないが、 ラストの演出も中々いいし、男の友情をさっぱりと見せてくれたロードムービーだった。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-08-22 08:03:56) |
【棘棘棘棘棘棘棘】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-02-15 18:47:39) |
153.《ネタバレ》 タランティーノやガイ・リッチーの簡単に人殺すチンピラ映画より、こういうのが好き。 監督は英国のエドガー・ライトのようにアメリカ映画に心酔しているらしくそれっぽいところもあるけれど、同時にドイツらしい真面目さ、律儀さが感じられまする。 銃撃戦で誰もケガしないのはズルイけど安堵、銀行から盗った分は後でちゃんと返したりして。 ママへのプレゼントもじんとくる。 女性をだしてもお行儀わるくならず、何といっても野郎ふたりの友情! マーティンの発作の演技が迫真、ルディはダウニーJrに似てるな~(笑) シリアスとコメディの切り替えがスカッとしてて、1時間半とコンパクトなのもいい。 貫禄ルトガー・ハウアーもいいところでBRのように詩的な台詞をキメてくれるぅ。 ラスト、「ショーシャンク」のようにきれいな海ではなくて荒れた海なのが、また彼らに合ってた。 あの赤錆びた色合い。 思いを遂げて一足先に逝った友を見やる相棒の心も、もはや半分地上を離れているよう。 今時あまりないような「青くさい純粋さ」が愛され好まれる理由? 【レイン】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-12-03 00:01:34) (良:2票) |
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152.《ネタバレ》 世間は死にゆく人間に対して寛容です。出来るだけ望みを叶えてあげたいと思う。ただし、無制限ではありません。当然ながら度を越した我侭や犯罪はダメ。本作はその設定上のウィークポイントを、コメディ色を強くする事で緩和しています。銃撃戦は派手なのに誰一人怪我さえしない。登場人物たちは、みな憎めないオトボケぶり。“笑って済ませられる”調整が施されています。この匙加減が上手かった。笑いの中から核となるヒューマンドラマが浮き立つ仕組み。ラストは涙涙のエンディングを予想していたのですが、それは軽やかに裏切られます。念願の海にたどり着いた2人の男。想像していたような幻想的な風景も無ければ、期待していた大らかさも感じられない。目の前に在るのは、荒れ狂う海。頬を刺す強風と波しぶき。優しさの欠片もありません。決して夢に描いた海ではなかった。でもそれが、“らしい”と思う。人生は思い通りに行かない。でもゴールにたどり着いただけで上等じゃん。喜びも感動も無く突っ伏す男。その姿に自分を重ねて胸を熱くするのです。 【目隠シスト】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-11-06 19:17:05) (良:2票) |
151.《ネタバレ》 スピーディで飽きさせない展開に加え、気の利いたお間抜けキャラが随所に登場して面白い作品でした。テキーラを片手にした二人の後姿が、おっさんの青春映画という感じで画的にもよかったです。 後半、犯罪者色が強くなってしまったのが残念。前半のように気の利いた明るさがほしかったです。 それから、最後の海のシーンがちょっと地味でした。せっかく海と夕日の交わる美しさの話をしていたので、夕日が沈む瞬間のきれいなシーンを出してほしかったです。 とはいえ、全体としては非常に満足しています。特に最後のマフィアのボス・・・あれで気持ちよく観終えることができました。 【午の若丸】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-09-22 15:41:13) |
150.オシャレな若者向け映画だろうと、あまり期待せずに観たら予想を大きく上回る素晴らしい映画だった。 何より所々挿入される小気味良い笑いが爽快だった。ロードムービーも数あれど、ここまで笑わせてくれる作品もなかなか無いのではないだろうか。 無駄なシーンが一切見当たらず、エンディングまで全くダレることなく一気に観れる。 テンポ良い展開と、センスの良い映像、音楽で、「死」をテーマにしながらも映画の雰囲気は暗く重くはないが、決して軽く薄っぺらいものではない。「いつ死ぬか分からない」緊張感は常にあるし、だからこそ主役2人の笑顔にはずっと切なさがつきまとう。 脇役達もとても良い味を出している。個人的に間抜けだけど何だかカッコイイ2人のギャングが特に良かった。 本作のエンディングはおそらく誰もが感動するシーン。ボブ・ディランの名カバーの相乗効果で、最高に美しいエンディングとなっている。あんなに美しい海を見せられたら、「空の上ではみんな海の美しさについて語っている」という話も、嘘じゃない気がしてくる。 30過ぎのオッサン2人の、死を前にした青春映画。 展開はベタだが、逆にそれが良かった。 【おーる】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-08-28 15:24:11) |
149.《ネタバレ》 ちょっと悪乗りしすぎかな? と思ったのと、最後の海がそれほど綺麗じゃなかったのが残念。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-05-31 18:11:17) |
148.ところどころ雑な感じがするのが残念。でもテンポがいいし、ドイツ作品ぽい気だるさと薄暗いイメージはいいと思います。 【色鉛筆】さん [地上波(字幕)] 6点(2010-05-08 18:32:40) |
147.とにかくラストシーンの画が印象的。 海見て何を思ったんだろう? 【srprayer】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-01-23 20:06:00) |
【Dr.Tea】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-12-20 04:36:14) |
145.《ネタバレ》 男は単純だ。人生に必要なのは、酒、たばこ、女、車。余命いくばくも無いと宣告された二人。やけになって煙草を吸うし、酒は飲む。あんなところにテキーラがあるのは実に不思議だ。「天国じゃ海の話題が流行っているらしい」「おれはまだ海を見たことがないんだ」「じゃあ、見に行こう」酔っ払った二人は高級ベンツを盗んで出かける。途中でお金が必要となって、ガススタンド強盗と銀行強盗。驚くほどうまくいく。また車のトランクから大金の入った鞄も出てきた。こうして道具立ては揃い、ギャングと警察の追求をうまく逃れて無事海にたどり着けるかの、痛快なロードムービーが始まる。ギャングがトジなのはいいが、警察が間抜けすぎるのは笑えない。やりすぎてはいけないのだ。海を見るのが目的だったが、お金が入ったので予定変更。もうひとつのやりたいことをする。一人はプレスリーの真似をして母にキャデラックをプレゼント。一人は女二人と寝る。ギャングに捕まり、絶体絶命のピンチ。だが大ボスが粋な計らいを見せる。「海を見に行きたいんだろ?行きな」最大のサプライズだった。大ボスの人生ドラマを少し描いておいて欲しかった。銃撃戦があっても弾は人には当たらない。車が崖から落ちても平気。大ボスは許してくれる。本当は二人はすでに死んでいて、天国にいるのだろうか?結局強盗で奪った金は戻し、損をしたのは大ボスだけ。残った金は見知らぬ誰かに送る始末。最後までギャグを忘れない二人。二人は海に辿りつくが、もう終りだと思うと寂しい気分になった。目的があるということが人生を価値あるものにしている。彼らにはもう目的がない。ささやかな目的を達して、彼らは死ぬ。ささやかな人生だけど、つかの間の夢をありがとう。 【よしのぶ】さん [DVD(吹替)] 7点(2009-10-24 02:56:07) (良:2票) |
【spputn】さん [DVD(吹替)] 8点(2009-10-08 10:52:23) |
143.《ネタバレ》 「死ぬ前に海が見たい」という時点でおおよそのスジは見えちゃいますが、編集のテンポの良さで楽しく観れました。都合良すぎる展開も、登場人物達の魅力で押し切っちゃてる感じですね。追いかけるギャングコンビが笑えました。 【ポテサラ頂戴】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-09-04 13:19:08) |