12.《ネタバレ》 亡命婦人の恋人とニノチカが偶然恋に落ちるのですが、
市内見物もかねて(視察なんですが)エッフェル塔に登るのです。
そして望遠鏡から見た彼の家に招待されたニノチカ・・
おおまかな筋はこの裁判がどうなるのかよりも、
亡命婦人の恋人とニノチカはどうなるのかなのですが・・
風刺とセリフが面白いのです。
ロマンスに関してはとても有名なのですが、
時計の長針と短針が重なると真夜中の12時になり、
パリでは恋人たちがキスをする・・世界中で通用しそうなかわいらしい話。
角膜が素敵だという褒め言葉もなんともいえず新鮮でした。
こういう恋愛ものになぜ医学用語なのか、
こういうところにも個性的なセンスを感じます。
ロシアに帰ってきたニノチカが例の3人と再会して、
オムレツを焼くシーンもいいです。
私はとても知らない人と共同生活なんて嫌です~(笑)
「思い出までは検閲できない」・・共産主義へのキツイ風刺だけど味がある。
ラストの展開も文句なしです。
う~ん、一番目立たない共産党員コバルスキーだけああなったところも、
おかしくてニヤリとします。
冒頭から3人の共産党員(彼含む)が政府の決めたホテルを無視し、
豪華なホテルに宿泊しようと下見するシーンからおかしい。
要するに風刺コメディなのですが私はイギリスやアメリカのコメディは合わないのに、
ドイツ人のこの監督のコメデイは桃色の店に続いて大うけしました。
ホテルの回転扉をこの共産党員たちはおそらく生まれて初めて回ったのでしょう・・
1回でドアボーイ2回で支配人が来る・・(そりゃ客が来たら見に来ますよ)
3回なら5回なら?10回ならと想像しにやつく彼ら・・おかしいです。
本当はG・ガルボとM・ダグラスの恋愛コメディなのですが、
私にはこの3人がおかしくてほとんどこの3人中心に楽しみました(っていうのもおかしい)
フェリックス・ブレサートはブリヤノフ役ですね。
しかし・・「桃色の店」で初めて見たときも変な個性に笑ったのですが、
スピルバーグ監督(今のですよ)どことなく似ていますよね(笑)
おそらく喜劇役者なのでしょうがいい個性です。
「生きるべきか死ぬべきか」という作品でまた個性を発揮しているそうなので、
観てみたいんだけれどこの監督の作品自体がレンタル屋にあるのかどうか・・