6.《ネタバレ》 後半、弾圧されていた側による復讐が、なんのきっかけもなく始まる。ナチスの統治システムを逆にとった民衆による復讐は、まるで何かの機械のようにシステマティックに、厳かに、そして確実に作動する。巻き込まれた者は、運命を受け入れるがごとく、緩やかな死に向かって進んでいくしかない。これは反ナチ映画ではなく、システムに対する恐怖映画だと思う。 【まぶぜたろう】さん 10点(2003-12-07 00:27:22) (良:4票) |
5.ラスト『NOT The End』のクレジットがニクすぎ。 【戦慄の右クロス】さん 9点(2003-12-02 18:36:20) |
4.中盤までは見応えあり。しかし終盤は強引な展開。なんか、ラングの作品はこういうのが多いな。 【STYX21】さん 7点(2003-11-14 01:42:39) |
3.戦時下に作られた反ナチ・プロパガンダ映画なんだけど、それ以上に、何か異様な「悪夢」めいた雰囲気に包まれた群集劇といった趣き。ナチの司令官を暗殺したチェコのレジスタンスと、その報復のために市民が犠牲になる…という暗澹たる図式はもちろん、ハイキーなモノクロ映像とめまぐるしい編集が迷宮めいた印象を与えるためか? そういう中でもチェコ市民の勇気が称えられてはいるけれど、同じフリッツ・ラングがドイツ時代に撮った無声映画『メトロポリス』の群集シーンと同じ”誇張”と”様式化”が働いているようで、それがシュールな印象を与えているんでしょう…あそこまで表現主義的とまでは言えないとしても。で、個人的にこういうオブッセショナル(偏執的)な感触が生理的にダメなんで、いかに「名作」と言われてもちょっとツライ。ベルトルト・ブレヒト(『三文オペラ』!)が脚本に関わったことへの敬意を含め、実に興味深くはあったんですけどね。 【やましんの巻】さん 7点(2003-11-13 12:03:09) (良:1票) |
2.本来込み入った内容のはずですが、くどくならないギリギリの分り易さをもって監督が観客に伝えてくれたおかげで、実に良質な緊迫感を楽しむことに集中できました。演出・構成上のこのバランス感覚はとても素晴らしいと思います。すんごく良作。 【ロバちゃん】さん 8点(2003-07-23 12:32:07) |
1.はじめてみたときは白黒映像がこんなにも美しいことに驚きました。陰影の強調が見事です。表現は極めてクールでありながら、緊迫感に満ちています。ただ今日見返して見るとキャラクターはあまりにティピカルに過ぎ、反ナチプロパガンダ的な部分が多少気になります。良くも悪くも手塚漫画の実写版を見るようです。 【すか】さん 9点(2003-03-01 01:52:21) |