15.《ネタバレ》 (だいぶ雰囲気は違いますが)「オリエント急行殺人事件」にも似たテイストに、女同士ならではの火花散るサスペンスを加えた、ほとんど舞台劇の様な密室ミステリー(密室じゃありませんけど、テイストがそうなんです)。個人的に狂言というオチではむしろ意外性が薄れると思うので、鈴木京香の推理を結論にした方が物語的に一番意外性があって面白かったとは思う(殺意がありながら、しかし無意識的な殺人共犯というのも刺激的なテーマ)。加藤登紀子や、特に富田靖子の芝居芝居した演技もマイナスですけど、話題性だけで製作される中途半端な推理モノに比べれば出色の面白さだとは思いました。でもこれって、監督や脚本家よりも原作(もちろん未読です)に拠る所が大きいんじゃないのかなぁ…、7点献上。 【sayzin】さん 7点(2004-08-16 13:35:01) |
14.《ネタバレ》 「ミステリー」として見ると、謎解きや動機に物足りない部分もあるが、女流作家の不審死を巡る「サスペンスドラマ」としてなら、まあそこそこ楽しめる。ただ、全体の雰囲気や女優陣のイマイチ不自然で硬い演技が舞台劇を思わせる点と、「女流作家たちの腹の探り合い」というドラマ設定が観客を置いてけぼりにしていて、ちょっと感情移入はしにくい。導入も唐突で、見知らぬ同窓会に紛れ込んでしまったような疎外感を終始感じる。「自分の人生に意味を持たせるための自作自演オチ」も結構よくあるパターン。中盤までのダラダラ感もマイナス。あと30分は短縮できる内容。 【FSS】さん 6点(2004-06-28 13:24:16) (良:1票) |
13.既存の推理物と、ある種一線を画す傑作。例えば、一連の横溝作品が伝統的な懐石料理なら、こちらはちょっと小粋なフランス料理かイタリアンといったところか。しかも路地裏にありそうな、隠れた名店って感じ。登場人物も少なく、舞台もほぼ洋館しか出てこない。この限られた素材(極上だが)で、ここまで上質の料理(作品)に仕上げたシェフ(篠原監督)の腕に乾杯! とにかく、雰囲気作りが絶妙。あと、登場人物の駆け引き・台詞のやり取りで魅せている作品だから、舞台でやってみても面白そうな感じ。女優陣のバトル、生で観てみたい。 【なおてぃー】さん 9点(2004-04-26 00:34:22) |
12.いい。邦画でここまでよくできたサスペンスは、なかなかお目にかかれないのではないだろうか。唯一の難点は加藤登紀子の演技の弱さかな? 重要な役柄だけに、もっと老練な女優を配したら作品が更に締まったと思う。 【wood】さん 9点(2004-02-26 18:27:15) |
11.これをみた後、しばらく何もせずに余韻を楽しんだ。高級洋菓子の味わいにも似た極上のミステリ。最近の、えげつない驚かしばかりの作品群にうんざりしてる方にお薦め。殆どのシーンが、山奥の洋館の中で繰り広げられる為、必然、豪華女優陣の演技バトルの様相を呈す、とはいっても、ありがちな、髪振り乱し、金切り声をあげてのオーバーアクション対決に成り下がっていないのでご安心を。小道具の懲りようにも目を引かれる。グラス、食器へのこだわり、本の装丁。そして何よりも特筆すべきは音! いちいち挙げたらキリがないが、職人的こだわりをここにもふんだんに見ることができた、いや、聴けた。冷たい雨の降りやまない木曜の夜、一人きりの部屋の中で観るのがいいかも知れない。 |
10.《ネタバレ》 「死」を覚悟した年老いたカリスマ女流作家が言う。 「余韻」を残せない人生をなど絶対嫌だと。 彼女の想いがほとばしるように、この映画のラストは、衝撃と甘美を併せ持った上質な「余韻」に埋め尽くされる。 もう3度目の鑑賞となると思うが、その余韻に対する感慨は更に深まったような気がする。 4年前に死んだカリスマ女流作家のもとに集う5人の女たち。五角形の食卓の上で交錯するそれぞれの疑惑と偽りによって展開していくストーリーの構成力が凄 い。 4年越しの疑惑が更なる疑惑を呼び、ついに導き出された真実。そして、それを更に包み込む壮大な“くわだて”には衝撃を通り越してため息が出る。 数日前に初めて恩田陸の原作小説を読んだ。 物書きの死をめぐる物書きたちの精神を、緻密な文章世界で表現した秀作だった。 その一方で、数年前にすでに観ていたこの映画作品の完成度の高さをまざまざと思い起こさせた。 この作品は、数少ない原作小説を越えた映画の一つだと思わずにはいられない。 原作世界の世界観を完璧に踏襲すると同時に、テーマに対するディティールを深め、より深遠な人間模様とその精神世界を表現することに成功している。 上質なミステリアスによって導きだされた本当の人間の姿。 もうそこには、サスペンスの驚きを遥かに越えた感嘆しか存在しない。 【鉄腕麗人】さん [DVD(邦画)] 10点(2004-02-06 18:24:17) |
9.おしゃれなサスペンス、とでも言いましょうか、有名女流作家が変死を遂げたのは自殺か、他殺か?他殺ならいったい誰が・・・と、遠縁の女性(全員物書き)が互いの腹を探る。エッセンスは見事な料理・・・でも私、このおしゃれで上品な空気がただスカしているようにしか感じず、ラストまで眉間のしわが取れませんでした。出演者はみんな力のある女優さんなのに、見せ場も乏しかったように思います。死んだ作家のことをみんなあんまり好ましく思っていなかったようだけど、その理由もなんだか曖昧でした。インテリアと料理と豪華な花に5点 【のはら】さん 5点(2004-01-08 00:22:52) |
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8.(疑惑をかけられている状況で)「その話は夕食の後で、それまでは他の話で盛り上がりましょう。」なんて言う女にもビックリだし、そしてここで「そうねそうしましょう。」なんて言って納得する女達にも思わず苦笑い。女たちの間のいい距離感とそこに流れる軽く心地よい空気が映画を包容し、それが見る者をあきさせないテンポを作り出していた。本当はものすごく毒々しい内容なのだけど、さらっと画けてしまうのはこのテンポのよさと女優たちの演技ゆえだろう。 【K・T】さん 8点(2003-12-29 13:54:45) (良:2票) |
7.あとから「じわ~っ」ときいてくる感じ。いろいろ考えさせられた。最後まで目が離せない!篠原作品の中で一番内容の濃い、詰まったストーリー。サスペンス好きな人には是非観てもらいたい作品。 【ドルフィン】さん 6点(2003-11-10 23:40:59) |
6.それぞれのキャラがきちんと描かれており、最後までサスペンスが残る作品でした。飽きずに集中して見られたし、率直にこんなにおもしろいとは思わなかった。篠原監督のイメージが変わりました。 【もちもちば】さん 8点(2003-11-07 01:39:13) |
5.予備知識まったくなしにスカパーで見ましたが、なかなか面白かったです。舞台劇の雰囲気が。これはこれで良いのですが、別の女優さんでも見てみたい。 【かもすけ】さん 7点(2003-10-26 22:10:27) |
4.とてもよく出来たサスペンスで、ストーリー、雰囲気、キャスト、五角形のテーブルなど今までの座り位置を考えるし、それぞれの人間関係など抜群です。ただ惜しいのは家の外に出ているシーンが・・・全てあの家だけに収めて欲しかった。 【亜流派 十五郎】さん 9点(2003-10-18 19:46:44) |
3.《ネタバレ》 この映画は紛れもなく傑作だ。劇場公開時からタイトルやキャスト陣・スポットで物凄く面白そうな感じはあったんだけど、これほど満足できる上質なサスペンスだとは思わなかった。4年前に謎の死をとげたカリスマ女流作家のもとに集う5人の女たち、豪華な食事の間で交わされる虚偽と疑惑、導き出される真実、そして大いなる謀りごと……。一定の場所と限られた人数でサスペンスフルな展開を描き出した演出が非常に見事。事の真相にはきっと驚かずにはいられない。 【スマイル・ペコ】さん 9点(2003-10-14 15:50:51) |
2.なるほど、やられた。展開に着いていきながらラストが読みようが無い。サスペンスの醍醐味が面白い。 【スルフィスタ】さん 9点(2003-10-13 19:00:46) |
1.完璧なリズムで進んでいくストーリーに完璧にのみこまれました。最後は「なんてすごい話なんだろう」と圧巻、感動。そんなすごいストーリーに負けず勝ちすぎない素晴らしい演技と存在感のかっこいい6人の女優達。これこそ、観てからのお楽しみという作品。 【tomomi】さん 10点(2003-08-05 18:17:05) |