79.《ネタバレ》 西部劇の金字塔と名高いこの映画。クラシック映画に興味を持った者なら一度は目にするこの「駅馬車」という映画は、ジョン・フォードという名前同様に崇高なイメージを抱いていたのですが、馬車を走らせながらのインディアンとの対決がメインだと思って期待して観ると、意外にも人間ドラマの方に多くの時間が費やされていて、完全に読みを誤ったというか何というか、要らぬ予備知識というのは邪魔にしかならないという事を再確認させられた映画でした。 この意外と重要な(失礼!)馬車の中の群像劇ですが、先に書いた通り、あまり面白いとは思えず、やや冗長に感じてしまったり、ローズバーグに辿り着いた後も一気に畳み掛けるようにエンディングに向かってくれれば良かったのですが、少しダラダラした感じに思えてしまい、最後に保安官が見せた粋な計らいも余り心に響くものはなかったです。 ジェロニモとの対決は、それまでに彼らの描写が皆無だっただけに、追われているからただ戦うというだけで、どうも安っぽさが出てしまうシーンのようになってしまいがちですが、そこは流石ジョン・フォードというべきか、片側の視点のみで撮ってもあのような素晴らしいシーンが出来てしまう。移動撮影による馬の躍動感や疾走感と地面からのフィックスによる蹄の迫力、馬に飛び乗るスタント、銃撃戦の絶妙のカッティングなどは、もはや芸術の域でしょう。 人間ドラマにはさほど魅力を感じなかったと書きましたが、ジェロニモに襲われている時に馬車の中で赤子を抱きしめるヒロインには、何かここだけはグッと来るものを感じました。 【もっつぁれら】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-12-24 01:07:56) |
78.殊更に面白いとは思わなかったなぁ。ずっと以前にも地上波で観た記憶はあるけれど、その時よりこじんまりとした印象を受けた。それは現代の視線での感想で、多様なキャラと人間関係とアクションのバランスが良く、製作当時は娯楽という部類を一歩抜けた見え方だったと想像できる。アパッチによる駅馬車襲撃シーンなどは迫力あるし、ジョン・ウェインは西部男の代表としてのポジションを築いて行ったことが頷ける存在感。まさに古典ってことだと思います。 【アンドレ・タカシ】さん [地上波(吹替)] 5点(2011-11-16 12:12:35) (良:1票) |
77.昔見たときはおもしろい映画だと思ったが、今見るとつまらないし、首をかしげることが多々ある。 まずは、アパッチ=悪と決めてかかっているところ、なぜジェロニモが駅馬車を襲うのかがわからないし、この映画では単に暴れ回っているとしか描かれていない。 次に、脱獄囚が決闘を目的にやってくるのに周りが止めないし、容認している。殺し合いこそ悪であるはずなのに。 その他、命令一つで駅馬車の護衛を放棄するし、アパッチは鉄砲の対して弓で対抗するし、ラストは安易だし・・・。 前半の、駅馬車に乗り合わせた客たちの人間模様はおもしろいのだが・・・。(特に酒飲みの医者) 【ESPERANZA】さん [映画館(字幕)] 5点(2011-10-15 07:02:07) (良:1票) |
76.《ネタバレ》 単純明快な物語。人間ドラマ、恋愛、格闘シーン、スカッとするラスト、どれも秀逸で、娯楽映画としてのエッセンスが詰まっている。足りないのは芸術性くらいだが、アパッチ襲撃シーンは芸術の域に達していると思う。フィルムのコマ数を落して馬の疾走感を出す、馬車がカメラの上を駆け抜ける、俯瞰撮影、フィルム合成、危険なスタントシーン、賭博師が撃たれるシーンを見せない選出など、どれも素晴らしい。 ◆人間ドラマはもっと掘り下げることが可能。①医者は医者として自信を失う事があり、トラウマを抱え、酒浸りになった。出産と治療を通じて、医師としての自信を取り戻す。②賭博師は判事の息子だが放蕩者になった。そのきっかけの一つがかつて貴婦人に失恋したこと。偶然再会して護衛を申し出る。③銀行家は厳格すぎる妻との生活に嫌気がさしていた。その日の大喧嘩する。そのとき大金が持ち込まれ、アパッチの襲撃で電信が途絶えた。チャンスとばかり駅馬車で脱出を試みる。命からがら助かった彼は、かわいい息子がいたことを思い出し、自首する。④娼婦は足を洗ってこの町に来て真面目に働いていたが、婦人会から追い出される。唯一の友人がリンゴで、無理と知りながら、彼との結婚を夢みていた。⑤貴婦人は騎兵隊の大尉と駆け落ちをして一緒になった仲。夫が重傷との連絡を受け取り、身重の身を押して、単独夫の元へ駆けつけるところ。賭博師と大尉は恋敵だった。⑥リンゴは無実の罪で刑務所に入れられた。3兄弟が嘘の証言をしたためだ。しかもリンゴの父、弟を殺したのは3兄弟だと判る。リンゴは脱獄し、復讐を誓う。◆アパッチが馬車の馬を撃たなかったのは、馬の強奪が目的だったからと解釈しましょう。アパッチにとって馬は通貨と同じです。残念なのはせっかくやってきた騎兵隊とアパッチの対決シーンがなかったこと。終わってみれば2名負傷したものの犠牲者は1名のみ。3兄弟との決闘はあっけないです。3兄弟は逃げずに堂々と勝負しますが、もっと悪者キャラにして、リンゴをだまし討ちにするが、返り討ちに会う方がカタルシスがあります。保安官が結婚の約束をしたリンゴと娼婦を見逃してやるという粋な計らいで終了。「一杯おごろう」「一杯だけな」誰でも祝杯をあげたくなります。ところでリンゴと娼婦はこの日が初対面ですが、女が娼婦ということを知っているのでしょうか。 【よしのぶ】さん [DVD(字幕)] 9点(2011-09-24 01:18:19) |
75.西部劇の名作と語り継がれている本作。 設定はもちろんのこと、人間ドラマの要素を絡めたその後の展開も面白い。 ただ時間が100分と短く、登場人物も決して少なくはないので、 ドラマとしては少々物足りなさを感じる部分もなきにしもあらず。 迫力のあるアクションシーン、ジョン・ウェインの見せ場もしっかり用意されており、 全体のバランスという点では、当時の娯楽作品の中では完成度が高いと思う。 でもこの映画をインディアンの人たちが観たら、いったいどう思うんだろ? 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-08-15 19:30:02) |
74.駅馬車の中の詰め込まれた乗客たちそのままに濃縮された人間模様、アパッチ襲撃の迫力、疾走感、胸のすくラストシーンまで70年以上経ても、失うことなき輝きにすげーすげーと感嘆するしかない。タフでラフ、そして粋だ。 |
【akila】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-02-21 16:14:27) |
72.荒野の戦闘シーンに尽きる。酒売りの喉に突き立った矢をまさに嚆矢として、たぐいまれなダイナミズムが展開される。奔放な縦の構図から自決すら図りかねない車内の緊迫へ移動する。そこで貴婦人が軍隊の福音を聞く姿は神々しくすらある。様々な乗客が乗り合わせた駅馬車。モーパッサンの傑作短編である「脂肪のかたまり」を想起させるようなストーリーは今でも色褪せていない。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-01-30 22:06:14) |
71.《ネタバレ》 100分足らずの時間内に、よくぞここまで人間ドラマとアクションを盛り込んだものだと感心してしまいました。各乗客がそれぞれ個性的で、無駄なく使われていたと思います。 戦闘シーンは見応えがありましたし、最後の決闘シーンは一瞬でしたが、それによってカッコよさが増したように思います。 また、アル中ドクターが随所でいい味を出しており、ラストの粋なはからいで後味もよく締めてくれました。 一歩間違えば「ごった煮」になりそうな危うさがありましたが、バランスよくまとめ上げていたと思います。 【午の若丸】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-10-03 11:51:07) |
70.《ネタバレ》 様々な障害を乗り越えてゆきながら、駅馬車に乗り合わせた人々の人間ドラマがアツく展開して行く見本のような作品。一体どれほどの作品に影響を与えたことか。あのアクションスタントはいまだに息を呑む。ラストの決闘シーンはちゃんと見たかった。 【j-hitch】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-09-21 20:47:28) |
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69.《ネタバレ》 モニュメント・バレーを表現するときに、必ず「駅馬車の、、、」と例えられることで、この作品が大傑作であることは疑いようがありません。しかし、最後の決闘の描写に私は期待を掛けていたので、ちょっと辛目の点数です。 【ジャッカルの目】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-08-14 00:35:04) |
68.当時無名だったジョン・ウェインとモニュメントバレーを世界に知らしめた記念碑的名作。 遠目からわざと一旦ピントをぼかしておいてアップにしながら最後にピントを合わすという心憎い演出で登場するリンゴ・キッド=ジョン・ウェインが印象的です。以後モニュメントバレーは数々の映画の舞台となり、「アメリカの原風景」の代名詞となった。 【きーとん】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-07-25 12:14:01) |
【K】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-01-29 19:56:13) |
66.幾つものドラマを乗せて走る馬車。そのドラマの多くを語り過ぎていない点が良いですね。なんでもかんでも説明しちゃうとキャラクターは逆にどんどん薄くなっていってしまいますから。過去に何があったのか、どういう生き方をしてそこに至るのか。それをクドクド説明せず行動や表情、登場人物同士の絡みで匂わせてゆく、つまり簡潔にして深いワケです。クライマックスの広大な乾燥湖でのチェイスシーンのカメラワーク、アクションは今の時代でも十分にそのスピード感を堪能できます。そもそも背景が広々していて、しかもモノクロって、本来とても視覚的にスピード感を出しづらい状況なワケで(背景が激しくスクロールしたりしないし、地面は真っ白なので流れがあまり見えないでしょ?)、実際にスピードが出てるからこそなんですよね。人種や男女の価値観など、どうしても時代を考慮に入れて見なければならない部分もありますが、古典として触れる価値は十分にある映画だと言えます。 【あにやん🌈】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-04-23 00:13:58) |
65.「ウェスタンの最高傑作」といわれるのも分かるような気がしました。 いやぁ、素晴らしい! 登場人物も戦闘も素晴らしいです。最高です。とても深いです。 【ゴシックヘッド】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-02-13 18:27:42) |
64.西部劇だと思って見るともしかしたら肩透かし。しかし主要出演者全員の人間模様を見事に描き切った人間ドラマとして観たら文句なしの大傑作。耳から離れないテーマソング、若々しいジョン・ウェイン(表情も仕草も全部が紳士!男からみてもカッコ良すぎ!)、アパッチ襲撃の際のあのアクションシーンの大迫力。コメディセンスもきかせているので肩肘張らずに観られますし、しかも出演者の「目」で語る演技がいい。故・淀川先生は、この映画を観ていると色が見えてくると仰いましたが、なるほど分かるなぁ・・・。物語の描く範囲を広く浅くではなく、ごく一部のエリアのある日の出来事を、限られた人間で見せているから濃く感じるのでしょうね。しつこいですが若きジョン・ウェインが本当にカッコいいので参りました。 |
63.西部劇と思いきや、駅馬車の乗客たちによる人間ドラマが実はメイン。登場人物それぞれに味があり、シャレも効いていて、深刻な状況ながら楽しげな雰囲気に入り込めました。ジョン・ウェインもかっこよいけど、医者のおっさんはもっとかっこえかった。たとえドンパチがなかったとしても、十二分に素敵なコメディとも呼べる名作でしょう。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-03-21 11:39:21) |
62.名画と言われているからと言って、無理してみるほどのもの でもない気がしました。古い作品に思い入れがある人が見ればよろしいと思います。 【くろゆり】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-02-26 14:47:58) |
61.もっと楽に観れると思ったが、意外と苦痛だった。 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 4点(2007-10-12 16:44:01) |
60.《ネタバレ》 ○名匠ジョン・フォードの傑作西部と言うことで期待して観たが、そうでもなかった。○ストーリーが単純過ぎる故に序盤からだれてしまっている。○終盤のアパッチの襲撃もアパッチがあまりにも弱すぎて、緊張感がなく、後に「マーヴェリック」でリメイクされる馬へ移り渡るシーン以外は大したことがない。○ジョン・ウェイン扮するリンゴは紳士である以外に特化したキャラがなく、存在感はいまいち。そのため、ラストのお約束も強引に映った。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 4点(2007-10-08 20:57:37) |