2.《ネタバレ》 贔屓目で見ても、ジェット・リー、ジャッキー・チェン、ブルース・リー、
ドニー・イェンの4人をトニー・ジャーのアクションは超えています。ワイヤーや
CGを使わないと所詮想像しうる範囲の動きしかできないだろうって思い込みが
ちになりますが、あまりにも予想を超えた動きを見せつけられるので、人間は
かくも動けるものかと衝撃をうけますよ。しかも前述の三人のファンだとかで、
結構かれらの動きを取り入れてる節もあります。ジェット好きな私はジェット
のアクションを取り入れたんだろうな~って部分を数カ所見つけました。…ジェ
ット超えてますけどね。
アクションだけなら10点つけてもいい。ただトニーにはまだブルースや松平健の
ようなある種のオーラがないですね。みたまんまの純朴な青年って感じで、風格
はこれからおのずと付いていくんじゃないでしょうか。
…が、マイナス2点なのはやはり本編に気に入らない箇所があるからで。主人公
に絡む二人のキャラがクドい。まず同郷の男。散々、恩を仇で返し、都合の
良い事ばかり寝ほざき、主人公を良いように利用して裏切ることしか考えていな
いような男で、最後に良い所を見せた所で何の感慨もない。そして連れの女。
たいした活躍もせず、男とのからみも詐欺でまきあげた金をめぐって言い争うの
がほとんど。実の姉との関係も実に淡白に一回しか描かれないのに二人を失った
とたん異常なまでの号泣ぶりで、そのシーンも延々長い。クドすぎる。
せっかくの美味しい料理食って大満足してるところにマヨネーズ口に流し込ま
れた気分で興醒めします。なのでその二人分マイナス。