21.フィリップ・シーモア・ホフマンの悪魔的な魅力を満喫できました。15年前の傑作「セント・オブ・ウーマン」で、存在感ある脇役高校生としてデビューしたホフマンが、この「カポーティ」によってケビン・スペーシー並みのアクターであることを証明できたのではないでしょうか。とは言っても、この後のM:i-3でまたくだらない役をやらされているのがご愛嬌ですが…。 【杜の都の映画好き】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-07-22 14:59:57) |
20.主演男優賞受賞ということで借りた。主人公の演じるキャラクターがもともとああいう感じなのかもしれないが、自分としては実際の生活でどこにでもいそうなキャラを完璧に演じきる、というほうが役者の実力が試されると思う。そういう意味では今回の主人公はあまりにも特殊すぎた。 【珈琲時間】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-07-16 09:16:50) |
19.偽善もここまでやれば立派。良いか悪いかは別としても。 【mimi】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-06-26 23:39:21) (良:1票) |
18.主人公の心情を考えつつ見なければいけないので、眠気に耐えれる人しかオススメできません。あと、冷血を読んだほうがいいかも。スゲェ読んでみたくなります。人にはあんまり進められそうもありませんが。。。 【マキーナ】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-06-10 17:10:53) |
17.好き嫌い以前に人を選ぶ作品です。というのも、まずカポーティの行動原理と深層心理を理解するのが難しいです。彼は、親交を深めた犯人の男を救いたかったのか、単に自己の利益のために利用しただけだったのか、映画を観ていてもはっきりした答えは見つかりませんでした。そのどちらでもあったように思います。次に、そうまでして書き上げた「冷血」という作品がどんな作品なのか、この映画を観るだけではよくわからないという点です。一応朗読会において一部その本文が明らかになりますが、それだけでは不十分です。まあ、この点に関しては、興味があれば原作を当たって下さい、ということなのでしょう。そして3点目は、何よりも延々と静寂なシーンが続くという点。これは睡魔との戦いになります。もう少し話の抑揚を付けてほしかったですね。主演のホフマンが主演男優賞ですか?まあ、確かに巧いのでしょうが、元々クセのあるキャラクターを物まねにより演じたわけで、役得だという気がしなくもありません。 |
16.やっぱりこういうの好きだなと実感した。カポーティのことは全く知らないがこういう淡々としていてもしっかり人物を描いている作品は心に残る。しかし囚人役の人がどうしても最近よく見るムーディ○○っていう人にしか見えないのでそれだけはきつかった。。。 【おっちょ】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-05-31 02:17:33) |
15.これは小説「冷血」を読んでいないと、分からない部分が多いのでは? 小説「冷血」は好きじゃない(村上春樹の「アンダーグラウンド」を読んだ時に感じたものと同じものを感じて・・・)が、好きじゃない理由がこの映画に描かれているのだと気付きました。P.ホフマンの演技には瞠目するものの、内容はやっぱり小説同様好きじゃない。ただ、カポーティのことをもっと詳しく知りたいと思わせてくれたので、プラス1点。 【すねこすり】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-05-28 14:20:48) |
14.それなりに見ごたえがありました。本物のトルーマン・カポーティを知らないのでどれほど似ているのかは分からないが、小説を完成させることと犯人への情との狭間で苦悩し矛盾した行動をとってしまう苦悩は分かったような気がする。 【思込百遍】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-05-01 00:10:55) |
《改行表示》13.何の予備知識もなく見ました。 映画は映像もキレイで音楽もよかったと思います。 見終わったあとなんとも言えない気持ちになりました。 主演の人の一貫したキモいしゃべり、表情等とても独特でした。 夢に出てきそうです。本物のカポーティもあんな感じだったのでしょうか。 |
12.カポーティその人の知識も無く、彼の小説も読んだことも無く、ただフィリップ・シーモア・ホフマンのオスカー実績が見たくて観賞した。どこまでも淡々とした映画で、小説「冷血」に関する事件を静かに追っている。映像は深い色を使って綺麗にまとめていた。4つの棺を捉えた画など臨場感があって、ウッと息が詰まった。さてホフマン、いかにも金メッキ張りなキャラクターで、どのシーンでもピリピリと頭に響く声でよく喋る。臆病な側面、悩む顔も見せてくれたけれど、終始あの調子でやられてしまうとちょっと胃もたれがする。殺人犯ペリー役の彼やキャスリン・キーナーなどの、画面に合わせて抑えた雰囲気作りからもかなり浮く。「冷血」やカポーティの下調べをすれば、物語もホフマンの姿ももうちょっと楽しめたかもしれない。 【のはら】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-03-25 09:35:32) |
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11.《ネタバレ》 観衆や読者、発信する側すらをも求める「安易で刺激的なフィクション」と、画一的であるわけがない現実・事件・人間像。そのギャップの渦中にうっかり存在してしまった「作家」の不幸を、実に丁寧に、かつ静謐に描いた作品。作家としての矜持がカポーティ自身の筆を折ったのだろうか。原作どころかカポーティの存在すら知らなかった勉強不足の私だが、「冷血」カポーティに関する興味は、湧いた。 【aksweet】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-03-18 20:59:44) |
《改行表示》10.実話に基づいたものでなかったとしたら、主役の演技はすごくわざとらしく思えてしまうものだった。演技力はあるのだろうし、似てはいるのだろう。犯人から話をすべて聞くまでは刑の執行を延ばそうとしていたのに対し、聞いてしまったあとはその情熱が冷めてしまうところがうまく描かれていたと思う。 【HK】さん [映画館(字幕)] 6点(2006-11-25 22:20:57) |
9.《ネタバレ》 あまり共感できない。ホフマンの演技はカポーティの特徴をとらえているのかもしれないけど、観ていて気持ち良い映画ではなかったです。 【ぱんこ】さん [映画館(字幕)] 5点(2006-11-12 20:15:39) (良:1票) |
8.ぼそぼそと甲高い声でしゃべるカポーティの面白くないショットが続く。 【彦馬】さん [映画館(字幕)] 4点(2006-11-06 23:35:17) |
7.《ネタバレ》 「冷血」は未読で鑑賞。最初は小説のネタとして近づいただけのはずが、次第に自分との共通点を見出して死刑囚に情が移り、しかしその一方では彼が死ななければ小説は完成しない。だから早く刑が執行されてくれ・・・という、二つの思いが板挟みとなって狂っていくカポーティ。しかしそんなジレンマに悩まされながらも、結局は彼は「友」よりも「小説」を優先させたのではないだろうか?(最高裁での弁護士だかを選んでくれと囚人に頼まれても放棄していたし)心を病み、恋人や親友からも見放されて孤独に堕ちていくカポーティを見事に熱演したフィリップ・シーモア・ホフマンに拍手。 【ライヒマン】さん [映画館(字幕)] 6点(2006-10-29 21:24:06) |
《改行表示》6.《ネタバレ》 カポーティというと「天才・ゲイ・アル中」という三拍子が揃ったスキャンダラスな作家というイメージが私には強かったのですが、この映画をみると、巧みな話術によって社交界から持て囃される華のある男という面白い一面も見せている。一見すると一流作家としての矜持を誇っているかのように見える主人公ですが、カポーティの本質はやはり子供のころのトラウマに根ざしており、彼の母親は母性本能の欠如した女だったので、わが子の顔を見るのが嫌で仕方なかったようです。したがって親の愛情を受けずに育った彼は異常なほどに他人から愛情をもらうことに執着し、名声に飢えていた、その飢えが「野心」となり、彼の揺るぎない創作意欲の原動力となっていたことも事実だと思う。歴史的な傑作「冷血」が生まれた背景には強烈な野心があったことは疑う余地もないのですが、その野心とはカポーティが持つトラウマの裏返しだったと考えます。そしてこの不幸な作家と同じく愛情不足で大人になってしまった凶悪犯人ペリーに対する不思議な友情も非常に丁寧に描かれており、ペリーを助けたいけど、早く処刑という結果が出てくれないと本が完結しないというジレンマ、助けたいけど死んで欲しいという相反する矛盾、その葛藤がうまく表現されていて不思議と違和感を感じませんでした。この作家は人格破綻者ではあるけれども、けっして冷酷な偽善者ではなかったと思う。カポーティーという作家は野心家であるがトラウマを抱えた孤独な人間、そして繊細な性格の持ち主であるが華やかな饒舌家でもある。こんな複雑で奥深い人間をどうやって役者が演じることができるのだろうか?見事に演じきってしまったフィリップ・シーモア・ホフマンに脱帽。 【花守湖】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-10-25 18:16:33) (良:2票) |
《改行表示》5.《ネタバレ》 この映画は音響が素晴らしいと思った。息遣いが効果的に使われているし、どこの場面か忘れましたが、音楽が蠅の音に似ていたので、少しぞっとしました。カポーティはいろいろな原因で誰にも手が届かない程高い地位に昇りつめていると、自分でも信じていたが、すべてが明らかになっても犯人であるペリーはカポーティを拒絶するどころか彼を許し、最後まで求めてきたことで、自分を信じてたものを根底から覆すような行動が、自分の今まで持っていた価値観が信じられなくなって次第に精神に異常をきたし始めたのかなって思いました。よくワカラナイけど・・・。だけど、あんなにいろんな策を練るカポーティの行動はすべてにおいて嘘っぽくて信じられなかった。この映画は敢てそうしてると思うが、彼の作品にもいえることだが、理解できる人が特権階級という変な『裸の王様』的な要素がある。だからこそ、好きか嫌いかって聞かれると、私にとっては好きではない映画です。 【さら】さん [映画館(字幕)] 6点(2006-10-19 13:11:47) |
4.《ネタバレ》 狡猾で嘘つきで自分の才能に自信満々の男が、その想像力を超えた「気狂い」に出会って人生を壊されてしまう話と感じました。私の実体験、それも最近のことに基づいてそう思います。カポーティが出会ったのは本物の犯罪者だけど、世の中、後でよく考えると「気狂い」だったって人たま~にいますから皆さんも気をつけてね。カポーティの自信と葛藤見てると自分自身の体験がよみがえって相当気持ち悪かった。あ、モ~ホではありません。これだけ身につまされると、演技力、脚本、カメラワークを褒めないわけには行きません、ってことで8点。全盛期のエルトン・ジョンみたいなホフマン、人によって好き嫌い激しいでしょうけど役者として完璧ですね。そりゃアカデミー賞取るわな。しかし、70年代あたりから見ると「ちょっと前」の話だったんですね。今からカウントすると「宮崎勤事件」くらいの古さでしかない、実はこのことに一番ショック受けたかも。 【shintax】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-10-17 18:08:30) |
《改行表示》3.《ネタバレ》 小説「冷血」は未読。せめて映画「冷血」は観たかったが、常にレンタル中のため、待ちきれず本作を鑑賞することにした。読んでおくにこしたことはないが「冷血」を知らなくても、なんとか本作は十分鑑賞できるのではないか。 本作の主眼は、事件の真相というよりも「人間の内部に潜む冷酷な二面性」だろう。カポーティは、ペリーに近づき、親身になって友人として振る舞うことによって、小説のネタにするための事件の真相を探ろうとしたに過ぎない。徐々に、彼の心の闇を垣間見てしまうとふいに気付いてしまう、彼は自分自身と同じであると。「表出口から出て行ったのが自分で、裏口から出て行ったのがペリーだ」と気付く。一方は、賞賛される人気作家であり、他方は、死刑が待ち受ける犯罪者であるが、その根っこは同じである。人々から、奇異と受け止められ、周囲から疎まれ、誰からも自分のことなど理解してもらえない。ゲイの恋人はいるものの、真の意味で通じ合っているわけではない。カポーティは自分自身しか愛せなかったからだ。そんなカポーティに、真の意味で通じ合えたのが、家族から愛されず、理解もされないペリーだ。彼は、どんな日常生活よりもペリーと過ごす時間の方がくつろげたはずだ。自分自身しか愛せなかったカポーティが自分と同視できる存在と向き合えるのだから。 そんな心の安らぎであるペリーに対して、誰よりも死を待ち望んでいるのは、紛れもなくカポーティである。4年もの歳月を費やした小説を完成させるためには、彼らの死がなければ始まらない。本作のポスターのうたい文句にもなっていたが、まさに「彼の死を恐れるとともに、彼の死を望む」という状態である。カポーティこそ「冷血」であることは間違いない。クリスクーパーの「事件を起こした犯人が冷血なのか、それともそれを描く作家が冷血なのか」という問いかけは見事としか言いようがない。 そして「助けることができなかった」と嘆くカポーティに「助けたくなかったんでしょう」と言い放つネル。ネルでさえもカポーティの二面性に傷つく心を理解できず、彼は一層立ち直れないほどに孤独になっていく。 この矛盾するような感情を抱え、精神が徐々に蝕まれていく様子を、見事にホフマンが演じきっている。彼のアカデミー主演男優賞には全く異論がない。ただ単にカポーティの仕草を似せたのではなく、内面までも深く演じきっているから素晴らしいのである。 【六本木ソルジャー】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-10-16 22:12:38) (良:1票) |
2.本作はトルーマン・カポーティの伝記映画ではなく、「メイキング・オブ・小説“冷血”」か、カポーティを主人公にしてリメイクした映画「冷血」といった仕上がり(従って「冷血」を読むか映画版を観てないと解らないシーンも多々あり)。世界初と言われる「ノンフィクション小説」はどの様にして生み出されたのか、そして、そのことが作家にどう作用したのかが淡々と描かれてます。犯人に対して同情や共感を覚えつつも、単なる取材対象、更には「名声の成る木」として狡猾に接していくカポーティ。取材以前の彼がほとんど描かれない為、徐々に引き裂かれていく特異な作家の複雑な内面というテーマは、私の様にカポーティを良く知らない人間には解り辛いかもしれません。あと、ドキュメンタリー出身の監督ということで、シネスコ画面の構図を持て余してる様に感じられたのが玉に瑕でした。それにしても、フィリップ・シーモア・ホフマンもモノマネ大賞だったんでしょうか…、6点献上。 【sayzin】さん [試写会(字幕)] 6点(2006-09-29 00:04:56) |