134.《ネタバレ》 昔テレビドラマであった「神様、もう少しだけ」みたいな・・
それ以外の多くのことが全く共感ができなかったし、
あまりにも飛びすぎた最後に、(ありえない)と思いました。
主人公はかたくなに宣告した医師以外には病魔を明かさない。
最初はけなげだと思ったし入り込みかけたのだけれども、
明かさずにそのまま終われるはずがない。
そこで(ありえない)とさめてしまったのです。
要するに命の説得力がない。
最後のほうを主人公の希望的な夢と観れればよいのですが、
そういった説明もないので、
これは倒れて病院に運ばれても、うそをつきとおせられるはずはない。
ありえない自己犠牲の美に酔えないでしょう・・
ソレまでの気持ちの運びがけなげで賢いと観ていたのに、
時間が過ぎても同じように進むので悪い予感がしました。
たぶん号泣する人もいるかもしれないなぁ・・
思わず泣けてしまったという人もいるでしょうか。
でも(ありえない)と私は思ってしまった。
それからのことを考えれば家族の心の共有を一瞬でも、
見たくはなくても見てしまう主人公というシーンも必要だと思う。
自分が真実を話せば現在の幸せが崩れる・・
それだけはしたくはないという描きかたはよかっただけに。
自分がいなくなったあとの幸せの身代わりや設計・・
老人が考えるような自己犠牲の美学と、
一応不倫やおしゃれもしたいという若い考え。
演歌やメロドラマのような世界になってしまっている・・
よかったところはどこか感動しなかったのか・・?
感動をしたシーンは実はあったのです。
普通の人と感覚がずれているのかもしれないのですが・・
スーパーで買い物をする前半のシーンで、
彼女だけ動いていてその他の人は止まっている。
そして楽しそうに踊りだす人々・・
ここはなぜか彼女の孤独感が一番伝わってきて感動までしました。
おそらくは自分が好きな演出やツボがあれば感情移入がしやすい。
ここだけ「オープン・ユア・アイズ」の監督か?とも思ったくらい。
スペイン映画を観だすようになったのも、
実はアレハンドロ・アメナーバル監督のファンになって・・
あと・・スコット・スピードマン(プール清掃員の夫役)がまあタイプでした。
この作品では若かりし頃のジョン・レノン似かも(苦笑)