162.《ネタバレ》 食い物には関心がないのでその点は評価対象にならないが、海苔がパリッというのは少しよかった。また舞台がフィンランドである必然性も感じられないが、主人公の話すフィンランド語が結構それらしく聞こえていたのは感心する。全編にわたって微妙な可笑しさが醸し出されているのは見ていて意外に楽しく、うち一つだけ書くと、五寸釘おばさんの泣きの場面は笑えて仕方ない。 劇中では登場人物の来歴がほとんど語られず、そのことが互いの人格を尊重し、過度の密着を避けるような雰囲気を出している。またみなそれなりの年齢ということもあって、別々に生きている人間がたまたま同じ時間と場所を共有しているだけのようにも見える。いわゆる自分探し的な観点からすれば、後から流れついた2人がここに居場所を見つけたことが重要なのだろうが、しかし主人公の「ずっと同じではいられない」という台詞には無常観も感じられる。この主人公としては束縛のない自由さをあくまで尊重する姿勢だったようだが、それでもやはりいつかは失われるこの関係をいとおしむ思いがあるのだろうし、逆にそう思えばこそ、今という時間のかけがえのなさを感じるということかも知れない。そのような時間を切り取ってみせた形の映画だったようにも思われる。 なおどうでもいいことだが、原作では五寸釘おばさんに相当する人物に藁人形の話を教えた際、「人を呪わば穴二つ」に相当する内容を同時に教えていたが、映画で知らせなかったのは不親切だ。本来は他人に見られないようにしなければならないわけだが、人口密度が低いので普通にやっても大丈夫なのだろうと思われる。 【かっぱ堰】さん [DVD(邦画)] 6点(2015-05-25 19:55:17) |
161.それにしてもお洒落な食堂。少し前のカフェブームの火付け役にもなったような気がしますね。住んでる部屋もお洒落。ちなみに自分は行きつけの居酒屋に行ったときシメにおにぎりを食べますが、たいてい誰かつられておにぎりを注文します。やっぱおにぎりはジャパニーズ・ソウル・フードなんでしょうね。お店が満席になったシーンは自営業を営む身としては涙がにじみます(笑)ハリウッドのカーチェイスとドンパチに疲れたときはこういう映画がいいですね。。 【イサオマン】さん [地上波(邦画)] 8点(2015-05-25 09:44:02) |
160.そんなにいい映画だとは思わないけど、 ヒットするのは何と無くわかる映画。 |
159.《ネタバレ》 たわいない会話と不思議な人達 萩上直子監督で最高傑作 以降めがねはまぁまぁで後は右下がりでダメになって行く 悪い意味で記念碑的作品 ネコを抱いたオヤジとかエアギターとかプールとか明らかに後付けでその後の映画のテーマとなっているシークエンスが含まれているのもこの映画が記念碑的である所以じゃなかろうか のんびりとしたたわいない会話と少しずつ増えて行く食堂の客や印象的な風景や衣装などが絶妙なバランスでちりばめられていて飽きる事がない さりげなく押しつけがましくなくギリギリのバランス どこかが飛び出すと嫌みになっただろう この辺のバランスが崩れていったのが以降の作品の失敗になったと思われる ダイナーの料理は見直すとさほど気を使っていない事がわかる 見直すと凄くおいしそうというイメージは無かったがフィンランドで家庭的日本料理は新鮮なインパクトがあった 特にもたいまさこがおにぎりを食べるシーンは凄くいい 常に壁や柱を水平にしたカメラワークとか画面の中央に人物を配した安定したカメラワークは見る人にバツグンの安心感を与えている 店の片側が鏡になっていて背景の建物の水平線が完全に地続きになって映るフレーミングも安定感を与える緻密な計算が有るように見える 今後こんな萩上作品が見れるのだろうか? 【にょろぞう】さん [ブルーレイ(邦画)] 7点(2013-12-27 18:51:06) |
158.カウリスマキタッチを意識的に模倣してるってのもあるだろが、案外光線の具合とか壁の質感とか、「フィンランドではこれが普段」という部分もあるのではないか。さっぱりした何もない壁の味わい。窓の外にただ立っているもたいまさこなんか、半分フィンランドの質感が浸透していたみたい。この三人丁寧に喋り合うのがいい。仲間うちの雰囲気に浸らない、いつかは別れるかもしれないという心構えがある。世界の終わりが来ても丁寧に喋って欲しい。料理や調理を眺めるたのしみ、ってのはあれは何なんだろう。この映画ではけっこう重要な役割りを持っていた。ヘンなオジサンから猫を預かったので帰れなくなってしまったんです、がいい。 【なんのかんの】さん [DVD(邦画)] 7点(2013-10-27 09:48:30) |
157.《ネタバレ》 会話がリアルでウイットに富んでいて、自分探しの温かい物語。 ムーミンの故郷フィンランドの街も風情があり、ゆるくてまったりとした映画。 知らないおじさんから黙って猫を手渡され、猫を飼うために帰国を辞めるという、なんともとぼけた味がある。 ただ、キャスティングがなんとも地味で、内容も地味。 小林聡美、片桐はいり、もたいまさこの三人をメインに映画を撮ったのはある意味冒険とも思えるけど、意外と興行的にもヒットしたようだ。 【飛鳥】さん [DVD(邦画)] 5点(2013-06-18 23:57:30) |
156.《ネタバレ》 むかし映画館でみたものを、おもいだしていまごろ投稿。 ‥‥けっきょく、メディアでよくいわれる「じぶんさがしの旅」というものがただ、なにもしていないのに「よくがんばったね」とじぶんをほめるための「ナルシシスムの旅」でしかないのだ、ということがよくわかる作品だった。‥‥どうやらそういうことを世間では「癒し」というらしいこともわかった。 ただプールで泳いだだけでまわり(これが日本人ではないというのもイヤなところ)から拍手してもらいたいというのは、精神的に異常だろう。この監督はこのあとも、こういうマインドコントロール的な作品を撮りつづけているらしい。 こんな映画をみて、感動をよそおってじぶんをごまかしてはいけないだろう。 0点にきまってる。 【keiji】さん [映画館(邦画)] 0点(2013-03-12 15:05:16) |
155.《ネタバレ》 以前テレビでチラ見してからずっと気になってて、やっと観ることが出来ました。一言で言えば「癒し系邦画」すごく後味がよい映画ですね。特に何も起きないフィンランドの食堂?を描いてるだけなんですが、小林聡美の安心感のある演技が素晴らしいです。キャスティングも、もたいまさこの存在感は半端ないですし、もう一人が片桐はいりなのもナイスキャストですね。フィンランドにはまだ「かもめ食堂」のロケ地あるみたいなので、行ってみたいです(^O^) 【鉄仮面】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-12-22 01:01:13) |
154.《ネタバレ》 出来る限りの効果音を排して 店の音 を重視 そのいわば雑音が妙に心地いい おまけにおいしそう~な食べ物たち 鮭もいいがおにぎりも捨てがたい ん~やっぱ日本人だな俺は(笑) なんともいえない独特な雰囲気が北欧の風景になぜかマッチ これはキャスティングのおかげかな 細かい各人物の背景には全く触れないのもある意味すがすがしい しかしお客さん第一号の男の子面白いね(なんでガッチャマン?w) どこの国にもこういう日本マニアな子いそうですもんね 武士道Tシャツとか(笑) ありがちといえばありがちだけど、密かに面白かったデス 【Kaname】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-10-01 09:10:20) |
153.これは佳作だねえ。でも正直言うとよく商業化できたなとは思う。刺激は少ないし。だから制作したのが立派だ。小林聡美の持ち味炸裂してる。彼女ありきだ。片桐もたいも彼女らでなくては成り立つのが困難だったろうの役どころだ。3人選んだキャスティングは100点だ。癒されるねえ。働くとこが貴いということもみせている。美徳だなあ。 【タッチッチ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-08-24 17:01:20) |
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152.小林聡美のきりっと上がった口角が映画をうまく引き締めていました。なーんてね。観終わったあと、お腹が空いて空いて。おにぎり作ってぱくりと食べました。 |
151.《ネタバレ》 とっても良かったわ。 特に何が起こるってわけでもないんだけど、女優3人のほのぼのした雰囲気だけで延々と見てられる感じ。 主人公サチエがとっても丁寧に毎日を生きてる姿がホント清々しいっていうか。 アタシもこういう人になりたいわー。 そしてなんといってももたいまさこ! もう彼女の存在自体がアタシ的にはツボで、出てくるたびに笑っちゃったわよ。 それから映画の中に出てくる食べ物の数々もホントに美味しそう! でもアタシは食べたい!ってより無性に料理したい!って気になったわ、なんか。 それこそサチエのように毎日穏やかな笑顔で体に良さそうなお料理を作りたいもんだわね。 【梅桃】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-06-30 18:05:30) |
150.主人公3人がとてもいいですね。心が落ち着く映画です。シナモンロール食べたくなります。 【カワウソの聞耳】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-05-21 09:25:51) |
149.過去をそこそこしょってそうないいトシした女性3人。でも各人のドラマに一切踏み込まないので、さらりとしていることこの上ない。「語らずとも画でみせる」ことのできる映画というのもあるけれど・・、この面子で静止画はそんなにもたないぞと思った。小林聡美はきりりとさっぱりした表情が魅力的だし、料理する所作が美しい。でも声が、というか前のめりがちな彼女独特の話し方がこの主人公のイメージにそぐわない気がしてしょうがないんですが。ほんとごめんなさい。 【tottoko】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-04-17 14:32:07) |
148.点は低めですが、放映しているとなぜか見入ってしまう、そんな映画。リラクゼーション映画なんだな、きっと。 【movie海馬】さん [地上波(邦画)] 6点(2012-04-10 22:37:22) |
147.《ネタバレ》 久々に自分の中でヒットした映画。やっぱり猫が好き(メンバー違うけど)的な緩い感じが良かったです。チョコチョコ入るシュールな笑も素晴らしく作品の雰囲気に合っていたと思います。最近の若い女優さんのことは余り知らないですが、将来こんな風な雰囲気を出せそうなヒトは居ない様な。キャスティング勝ち。あと豚身・昼斗念。いやはや、完全にヤられました。何か作業をしている時にBGM的に流しておきたい映画デス。 【キノコ頭】さん [DVD(邦画)] 9点(2012-03-31 20:46:15) |
146.《ネタバレ》 いいですね。ほっこり系作品で、心がなんだか温まるような気になれます。そんでまたゆる~い笑いが最高ですね(笑)。小林聡美、片桐はいり、もたいまさこの競演というのは、この「ほっこり作品」を作り出すにあたって最高の組み合わせなように思います。北欧の国フィンランドで日本食堂を始めると言うお話だけど、そのフィンランドの街のスピードの遅さと、このゆるい作風と、嫌な人が一人もでてこない、愛らしい人たちとが絶妙に合わさってますね。かもめ食堂で作られる料理が、美しい調理の仕方で凄く美味しそう。見終わった後に焼き鮭とかシナモンロールとかおにぎりとかものすごく食べたくなる(笑)。 【あろえりーな】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-03-19 03:06:59) |
145.ムーミン ガッチャマン 幻のコーヒー 森 きのこ 港 猫を抱く爺 プール 鮭 おにぎり などなど体言止め満載な映画でした。 【かれく】さん [地上波(邦画)] 6点(2012-01-30 19:22:49) |
144.ほっこり心温まる作品だった。食堂が満席になった時主人公がプールで祝福されるシーンがよかった。 【ホットチョコレート】さん [地上波(邦画)] 8点(2012-01-27 14:47:56) |
143.せっかくのフィンランドの日本人食堂というチャーミングな設定でありながら、プラスチックのような人工的で無機質な店の内装がぶち壊しにしています。とても、人の人生や人情が交錯しそうな場所に見えません。料理が人を変える話なのに、肝心の料理がきちんと撮られていないのも問題。ただ、小林聡美があそこまで「可愛いおばさん」になっていたのはどきどきしたので、そこに5点。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-01-26 02:18:57) |