14.内田有紀と蒼井優の存在感はものすごい。内容も深い。逆説的ではあるが、この映画のもっとも深い洞察は主人公の友人、栗田が閉鎖病棟を評したセリフに現れる。「こんなに人がいるのに、こんなに孤独な場所ってほかにないもの」実は、この台詞を発した時点で、栗田の精神の脆さが表れている。本当は、「閉鎖病棟よりも現実の世界のほうが孤独である」と感じる精神のほうが強いからだ。現実を生き抜くということは、ある種の人にとっては、それだけ大変なことなのだとこの映画は教えてくれる。たぶん、それを軽いテイストで描いているところが映画としては焦点ぼけな感も否めないが、あまりに重大なことは深刻な口調で語ることすらできないという感覚は分からなくもない。とてもいい作品だと思う。 |
13.《ネタバレ》 ストーリー展開は結構気に入りました。でもコメディっぽい演出とストーリーの内容があんまり似合ってない気がします。最後のほうの着物女性の自転車の場面とかは古臭いTVコントをみてるようでしたし... それと主人公の明日香の人物像が最後まではっきりしなかったところもちょっと減点。 【紫電】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-05-02 21:22:32) |
12.小ネタがいちいち面白いのはいいとして、作品全体のテーマもかなり興味深かった。 僕にもこの物語の主人公と同じような彼女が居た。 お笑いで気を紛らわしたり、夜眠れないと言って薬を服用していたのも一緒だし、死にたいとも漏らしていた。 今から思えば、彼女は僕に救いを求めていたのかも知れないけど、僕は彼女をその暗闇から救い出すことができなかった。 この物語のラストシーンに彼女の笑顔を重ね合わせて、僕は彼女が今もどこかで生きていてくれたらいいなと思った。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 9点(2008-04-21 10:55:13) |
11.《ネタバレ》 非常に面白く観れた。話が話しなので、病院とマンションのシーンが大半になり、大きく話は広がらないけど。そこは役者の演技力で大幅にカバーできてる。最後チャリで逃げてるおばさんのシーンが要らない気がするけど、明日香の笑顔がほしかったんだろうな~。 本当の病院がどんなものかは知らないけど、彼女たちは病気というよりはビョーキって感じ。 【カーヴ】さん [DVD(邦画)] 6点(2008-04-14 09:21:47) |
10.《ネタバレ》 この映画、コメディを前線に押し出してつくりあげればかなり高得点間違いなしなのだが、シリアスが混じる分どんどん減点されていく感じ。しかし大竹しのぶの演技は参った。黒い家以来のクレージぶり。それと内田有紀のじんましん。見てるこちらもじんましんができそうで、あれは伝染するから。 【K2N2M2】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-03-25 22:46:40) |
9.精神病棟コメディ、かと思いきや結構ヘビーでシリアスな映画でした。出たり引っ込んだりする中途半端なコメディ臭が逆に映画のバランスを悪くしている感がありました。 そして内田有紀はなんかテレビドラマの主演っぽさで浮いてる気がし、魅力を感じられませんでした。ほかのキャストは面白かったので、群像劇的なモノのほうが面白かったかも。 【すべから】さん [DVD(邦画)] 6点(2008-03-23 23:10:28) |
【Yoshi】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-03-12 23:55:05) |
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7.中盤まではギャグありイイ話ありで、久々に手応えがある邦画だなぁと思って観ていたんですけど、終盤、明日香がクワイエットルームで5点拘束されるに至った本当の理由が明かされていくあの展開に少々違和感を感じました。正直、映画を観ただけではピンとこなかったです。パンフレットにはハッキリその原因が書かれていますけど、逆に「そんなことが理由かよ!?」って思っちゃいました。でも仮に「それ」が真の理由なら、あんなに前夫との過去を延々と描く必要はないと思うんですけど(少なくとも誤解を招きかねない)。形としては明日香と鉄がそれまでより少し成長して…ってことなんでしょうけど、ちょっとスッキリしない終わり方でした。あと、最後にアレをゴミ箱に捨てるのもどうかと。 【とかげ12号】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-03-08 21:25:30) |
6.明日香の死んだ元ダンナと官九朗をくらべる。その人間の違いを強烈に強烈に!感じること、、、、、僕はつくずく思う。人生はスポーツだと。(ゲーム)。とにかく、あたまを病まない。ポイント。。。。それは、いつ何時にも、何事にも、こだわらないということ。で、なければ、真逆で、自分以外の何か物事の”モノサシ”を持つべきでしょう。すくなくとも自分は、いつだって、どこだって、誰よりも、すこしだけ、確実に、恵まれているのだから。と。すべての人に何かしらの恵みが確実にある。生きていさえすれば、病院内にいても、シャバにいても、どこにいたって、なんら変わることはない。ブラジルにいく必要も、インドにいく必要もない。そう強く思う。もちろん!どこへ行こうが自由だ!何だってできる!ひさびさ、名作。おもろい!ほぼ完璧です! 【男ザンパノ】さん [映画館(邦画)] 9点(2007-11-21 02:40:26) |
5.《ネタバレ》 笑える部分とシリアスな部分とあるのは結構だが、なんか歯切れが悪いなあ。ラストにせっかくくれたメールアドレスが書いた紙を捨てたけど、あれはどう解釈さればいいのだろう。過去への決別?だとしたらそれほどかっこよくはないなあ。どういう演出を狙ってるのか判断がつきかねず。もう途中から内田有紀の顔ばっかり見てた気がする。 【やぶからスティック】さん [映画館(邦画)] 6点(2007-11-19 21:40:35) |
4.見始めはおもしれー、くだらねー、バカみてー。終わってみればなかなかいい映画でした。 【アスモデウス】さん [映画館(邦画)] 8点(2007-11-10 21:21:19) |
3.面白く見られたものの、見終わってみて、さてと省みた時に何もないカラッポな空疎な感じを受けてしまったのは、結局のところ自分が彼女達と同じ世界の住人だったりして、危うい日常はずーっと続いてゆくのだな、という現実以外の何も示唆してくれはしないところにあるのかもしれません。過食、拒食、不眠、ついでに過敏性大腸症候群と、軽めなアレな病気はひと通り経験してきているだけに(抗不安剤の甘美さを思えば、そこに堕ちてゆく心地良さも判るのだけれども)、そこから先の(本当はあるはずもない)甘い未来の方が、実は映画として心地良いワケで、だけどこの映画の笑いの奥にある冷たい世界は「ああ、もう、その通りです」としか言い様がなくって。そして、きっとみんながみんな実はこちら側の世界の人間なんだよ、という映画でもあるのだろうなぁ、なんて。この映画をただ笑って見ていられるだけで終わってしまえる人生が本当の理想なのでしょうけれど。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 7点(2007-11-10 20:18:25) |
2.《ネタバレ》 最悪の状態から良い状態に戻ってきたと思ったら、またどん底に叩き落とされる。「これ以上苦しい展開にしないで良いから、もう充分だよ。」同じシチュエーションじゃなくても、こういう苦しみはきっと誰しもが体験していると思う。それがリアルに描かれているので心が痛むほど共感してしまった。 【PINGU】さん [映画館(邦画)] 7点(2007-10-29 23:46:32) |
1.《ネタバレ》 舞台演出のようなくすぐりというか小回りというか、技巧がきいていてそこは好き嫌いが分かれるかもしれません。 さておき、俳優の面々と組み合わせがすごいのと、さらにまた演技がもう、演技とも思えない感じで、圧倒されました。 人と人との間に絆が出来ていくものの、間そのもの、にはなんにもない、ということに改めて気付かされるような気がしました。 今の日本の一面を、がっつり切り取った作品、だと感じています。 【its】さん [映画館(邦画)] 9点(2007-10-27 23:57:48) |