763.《ネタバレ》 この映画はミュージカルとして観るのではなく、どこにでもいるシングルマザーのドキュメンタリーとして観たほうがいいですね。実は2回目の観賞にて、この点にしました。最初はセルマの顔になじめずリタイヤ。その後、いろいろな映画の観賞を経て再見。この映画を観る上で準備すべきは、①シングルマザーを題材にした映画を観る②身体障害者を題材にした映画を観る③フランダースの犬やテレビドラマ版家なき子(安達祐美)など、理不尽な目にあう主人公の話を観ておく。④たまには美男美女ばかりではない映画も観ておく(笑)。などを挙げておきます。セルマに対する批評が多いみたいですが、彼女は小さくても強いシングルマザーなんです。子を養ったり失明を恐れる重圧から解放されるのが、彼女にとっては舞台だったんだと思います。ミュージカルシーンになると、エキストラが急に仕事を辞めて踊ったり、死体が起き上がって踊ったりと不思議なシーンになりますが、ラストの締○台のシーンだけは、エキストラが現実世界のまま、セルマひとり歌う。そして”これは最後の歌じゃない”と出てフェードアウト。ラストの真意は観ている我々の想像に任せてもらえます。”これは最後の歌じゃない”。再見して良かったです。 【どんぶり侍・剣道5級】さん [DVD(吹替)] 8点(2005-05-30 19:39:35) (笑:1票) |
762.勝手に不幸へと突き進んでいくバカ女。どうやって感情移入しろと言うんだ?あと、映画館でしゃべるな! 【ザ・チャンバラ】さん 1点(2004-09-04 02:15:58) (良:1票) |
761.薄っぺらな人間と言われてもいい。映画は楽しくて軽い作品しか観ない事にします。こんな暗い映画はイヤだ…。 【Bebe】さん 2点(2004-07-19 17:35:11) (良:1票) |
760.《ネタバレ》 10点と0点がこれほど多い映画は非常に珍しい。善くも悪くも印象深い作品だからだと思う。私は10点をつけたい。 批判的な意見の多くに、セルマは愚かで利己的、さらには馬鹿すぎるといったようなものまである。確かにセルマの行動には一般的には理解し難いものが多々あるのは事実だろう。もっと他の選択肢があったはず・・そう思わずにはいられない。滑稽に見えても仕方が無いかもしれない。しかし一つ考えてほしいことがある。それは彼女が重度の視覚障害者であり、金銭的にも決して恵まれた人生を送ってきたわけではないということだ。そういった閉塞的な環境が彼女の人格形成や知能に不利に働くことは想像に難くない。もしも彼女と同じような過酷な人生を強いられた場合、はたして私たちはどこまで常識的で、あるいは立派でいられるだろうか? それでも彼女には唯一の信念がある。息子の目を治療し、自分と同じ人生を歩ませないことだ。病気が遺伝することをわかっていながら産んでしまった息子への償い、そして母親として果たすべき最後の責任として。息子に必要なのは母親ではなく目なんだと、必死でキャシーに訴えるセルマの叫びが私は忘れられない。彼女も死にたくはない。死ぬのは怖い。しかし何をさし置いても、彼女にとっては息子の人生には目が大事なのだ。それは目が見えないことによる苦しみを彼女自身が一番わかっているからだろう。あまりに不器用な彼女の生き方が、私にはあまりに純粋で美しく見えた。どんなに滑稽で愚かだとしても、ひたすらに息子のことを想う彼女の生き方を誰が責めることができるだろうか。 この映画は娯楽ではない。エンディングは最悪である。救いは無い。観なければ良かったと後悔するかもしれない。しかしこの映画は他の映画にはない衝撃を間違いなく与えてくれる。それが善きにせよ悪しきにせよ、それだけで意味のある素晴らしい映画だと思う。 セルマという人間を見事に演じたビョークと、ダンサーインザダークという作品を情熱と信念を持って造り上げたラースフォントリアーに心から感謝したい。 【ばかぽん】さん [DVD(字幕)] 10点(2004-07-02 00:38:17) (良:1票) |
759.映画って娯楽のはずですよね.だとするとこの映画の存在価値って何なんでしょうか?最後の「てるてる坊主」まで,ひたすら暗く救いのない最悪の映画でした. 【マー君】さん 0点(2004-06-02 21:46:40) (良:1票) |
758.《ネタバレ》 編集の仕方がどうもだめですね。カメラアングルとかも。 【アルテマ温泉】さん 1点(2004-03-29 17:28:49) (良:1票) |
757.《ネタバレ》 無理でした。結局、息子は「死刑になった警官殺しの凶悪犯の息子」と見られてこの先を生きていかなければならないわけだし、もしも彼が「手術をしなければ母親は汚名を着て死なずに済んだかもしれない」と気付いたなら、それこそ悲劇だと思う。セルマがやりたいことやって死んでいったようにしか感じられなかった。私なら母親が良い。おかあさんが必要。 【みち】さん 0点(2004-03-22 21:00:18) (良:1票) |
756.ビョークが嫌だ。ビョークをどうにかしてくれ・・・( _ _ ;それから何で映像がずーっと森の中みたいな、曇りみたいな感じなの?気持ち悪い。ついでに言わせてもらえば、あいつはダンサーじゃない!勝手に踊ってるだけだ!!私が初めて完璧に面白くないと思った映画でした。ラストの処刑シーンも気持ち悪過ぎ・・・↓↓ 【ラブコメ大好き!】さん [映画館(字幕)] 0点(2004-03-20 16:00:07) (良:1票) |
755.重くて暗い映画。たとえどんなに悲しい映画でも、感動できたり、反発できたり、何かしらエネルギーをくれるものだが、この映画はエネルギーをすべて奪って行き、なお、エネルギー源もつぶされた。普段はスタッフロールは見ないがこれは動く気力がなくなりただボーっと最後まで見てしまった。あまりの影響力に、最悪だなと思う反面、すごい映画なんだなとも思う。まぁ結局ビョークの歌声のすばらしさに魅せられて5回くらいみてしまったんだが・・・。暗い現実とは逆に妄想の中の明るい音楽、明るい笑顔、明るい踊り。人間が内に秘めるものの大きさを感じさせてくれた。 【ぷりんぐるしゅ】さん 10点(2004-03-12 20:56:55) (良:1票) |
754.これは裏サウンドオブミュージックでしょう。 あちらは音楽を通して人々を幸せにして、多くの人々を結び付けていく世界が描かれているが、しかしこちらは、唯一の趣味のミュージカルに興じても、脳内ミュージカルで現実逃避を図ったとしても、結局は逃避でしかなく、現実を解決できるわけでもなく、その現実という救いのない世界が襲い掛かってくる。 現実逃避しか出来なくて、病気が遺伝すると分かってても子供を産んでしまった弱い主人公だが、その責めに対して、逃げることなく自分を賭して、最後まで自己犠牲的な愛を貫いている、それが唯一の救いと言えようか。 ドヌーブの「必要なのは母」というセリフに対して、「必要なのは眼」と主張している。手術をしなければ自分と同じ道を辿るであろう運命に対して、母(現実での逃げ)よりも眼(未来)という結論こそ、セルマの見出した答えじゃないのか。 映画としては、つらい内容なので評価は別れるだろうが、他の映画とは一線を画すセンス、衝撃的なラスト、線路や稽古場で警官に連れられていくシーンなど評価すべき点は多い。 この映画を見て嫌な気分になった人は「サウンドオブミュージック」でも見て中和することを薦める。 【六本木ソルジャー】さん 9点(2004-02-22 02:44:58) (良:1票) |
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753.こんなにやり切れない思いを感じた映画は久々です。友達がこの映画は暗くてしばらく立ち直れなくなるから絶対オススメできない、観ないほうがいいと念を押され続けたので、気になってはいましたがずっと避けてきました。でも好奇心が募って覚悟して夕べ観ました。現実感を出すために家庭用ビデオで撮影されたらしいですね。本当にめちゃくちゃ現実感出てました。多少酔ってしまうほどでしたが・・・ビョークの空想のミュージカルシーンではカメラワークが替わるので酔いはなくなりました(苦笑)ビョークがとにかく表情豊かで演技も上手く、歌い踊るシーンも楽しそうでそれが余計観ていて苦しく切ない。。もうとにかくセルマに感情移入してしまって、同情心と悔しさが入り混じった気持ちが爆発寸前のところで涙になって発散された感じです。しばらく涙は止まることなく流れていましたが、あの衝撃のラストの瞬間ビックリしたのと、あまりの残酷な結末に唖然となり涙はピタリと止まりました。後味の悪さと言ったら天下一品です。これ以上ないと言ってもいいでしょう。しかしこの悪い後味がいい余韻となって、ずっと私の中に残り続けると思います。ハッピーエンドの気持ちのよい終わり方をする映画には到底起こらない現象です。あれっあの映画のラストってどうだったっけ?ということがよくあると思いますが、この作品の場合はそれがなく、むしろそれが一番強烈で忘れることが難しいくらいでしょう。セルマのあのみじめな人生を私はこれからもずっと忘れることができないと思います。もう1度観たいという気持ちにはなれませんが、観て本当に良かった作品です。貴重な映画に出会いました。 【未歩】さん 9点(2004-02-13 01:24:25) (良:1票) |
752.人それぞれ評価は有ると思いますが、私としては「何の為にこーゆー映画を作るワケ?」と聞きたい。観た後に不快感だけが残った。落ち込んだ時に観たらたぶん死にたくなったはず。とにかく悲惨な方悲惨な方へとまっしぐら。誰か助けられただろ?どうにか出来ただろ?主人公にも周りの奴らにも腹が立った。自転車に乗った少年がグルグル回る悪夢を見そう。 【robi】さん 0点(2004-02-05 04:21:32) (良:1票) |
751.現実はドグマ、非現実をミュージカル。一見とても安易。ラース・フォン・トリアーだからこそ究極となりえた。あまりにもあからさまな星条旗のショット、これほどストレートに己の思想を伝えようとする監督が他にどれだけいるだろう。「オレの映画は芸術だから。分かる人に分かってもらえればいい」というのでは決してない。映画はファンタジー、休日をお手軽に過ごす単なる手段、そんな映画に対して完璧に受身な全ての観客に対して覚醒を、半ば強制するような、いわば挑戦状だ。この作品を単なるメロドラマとして消化できたとしても、それはそれで幸せだろう。これは交通事故に遭ったようなものだと。映画は変わらずファンタジーだと。どちらにしろトリアーは本作の姿勢を、続けるどころかますます増大させていくのだろう。皆こっちをみてくれ!と。つーか変態。ラースはど変態。 【ドレミダーン】さん 8点(2004-01-25 23:13:13) (良:1票) |
750.自称”明るい映画オタク女”3人でこの映画を観に行きました。いつもなら観終わった後で、お茶をしながらあーだこーだと映画の感想を延々と喋りまくるのですが、その日はとてもそんな気になれず、3人とも無言のまま駅まで歩き、そして別れました。 とても切ない夜でした。 【moe】さん 3点(2004-01-13 01:00:44) (笑:1票) |
749.《ネタバレ》 母親が子供を思う気持ちは、ここまで強いのかと感じた。 感情の動きがなんともリアル。死刑執行前のセルマに感情移入してしまい、恐怖さえ感じた。俳優と監督の才能を感じた一本です。 最初は、なんて暗い映画なんだ、と思ったけれど、 セルマが願った夢が叶うのだから彼女自身は決して不幸じゃなかったのかも知れない。 そういう意味ではハッピーエンドな訳だ。 セルマの空想シーンのミュージカル場面の、あの開放感溢れる雰囲気が好き。 彼女がハッピーなら私は、少なくともこの映画が嫌いではないです。 |
748.現代人の感覚で見るとストーリーがあまりに理不尽なので(あの裁判は当時のアメリカの現実なんでしょうか‥?)、上映終了直後は、差別や死刑に対してものすごい怒りを感じて暗い気持ちになった。しかし「奇跡の海」を見て、この映画自体に嫌悪感を感じたことを改めて認識。セルマの描き方に監督の悪意、悪趣味があるように思う。ただ単に残酷で衝撃的だから印象に残ってしまうだけで、かなりずるい映画だと私は思う。 【ポキプシ】さん 0点(2003-12-12 02:08:36) (良:1票) |
747.あくまでも徹底的な悲劇に私の心は揺らぎっぱなしだった。基本的に悲劇は苦手だし好きではないのだけれど、この映画が描くものはもはや好きとか嫌いとかそういうレベルではない。辛い現実を覆い隠そうとするかのような濃厚な幻想でのダンスシーン。哀しいまでに躍動的に歌い踊るその姿は、誰が何と言おうとも私は「幸福」そのものだと言いたい。幻想であろうと何であろうと、彼女が生きぬいたその様は、「悲劇」さえも越えた深い深い「幸福」だったに違いない。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 10点(2003-12-12 01:34:50) (良:1票) |
746.暗すぎる。あざとい。ビョークが美人じゃない・・などなど様々な不満の声(私の知人の意見。ミュージカル嫌いという人多数)。そのとおりでしょう。内容的に賛否別れ、おそらく否が多い作品かもしれません。カンヌでパルムドールを獲り、褒めないといけないという圧力に逆に反発したくなるような作品でもあります。しかし、万人受けの娯楽作でない重苦しい内容で、この驚くほどのレビュー数は無視できないのではないでしょうか?。あんなに実験的で挑発的で悪趣味で悪意に満ちた変態的作品なのに・・・。まぎれもなく既に映画の歴史に残ってしまっている作品じゃないでしょうか?。我らの時代の傑作の一つであり、リアルタイムで観たことを将来誇れる映画じゃないかとさえ私は思ってます(おおげさ?)。「正しい」映画の観方じゃないかもしれませんが、本作に関しては、ドグマ95がどうの、撮影がどうの、アメリカがどうのといったことは鑑賞後何年も経った今でさえ私にとってはどうでもいいことです。映画館、ただ真っ黒の画面、静寂の中に闇の底から流れてくる旋律、妙に不安な幕開け。その後の体験は唯一無二の激しくも神秘的と言っていいようなものでした。別の世界から響いてくる叫びのようなビョークの歌声。めくるめく鮮烈な脳内妄想ミュージカルシーンの開放的でありながら危うげな現実逃避。時を忘れました。映画館であんなにとめどなく涙が流れたことはありませんでした。どれだけ現実世界に拒絶されようが、あえて生きていく意味が人生にはある。そう感じました。この映画は強烈に人の心をかき乱すからこそ嫌われるんだと思います。勝手な思い込みの勘違いな自己陶酔と言われても全然かまいません。私はこの映画を陳腐だと評価することはとてもできません。 【しったか偽善者】さん [映画館(字幕)] 10点(2003-11-29 19:38:26) (良:1票) |
745.面白くない、とは言えないところが微妙なんですが。完成度は限りなく高いですが、こういう不幸さを正面から受け止めるには、自分自身がよっぽど幸福でないと辛いんじゃないですか。 カトリーヌ・ドヌーブが相変わらずとんでもなく美しいとか、楽しめる要素はいっぱいあると思うんですけど。人の不幸話を観て泣くのって偽善的な感じがして好きじゃないです。何かプラスになるようなメッセージが感じられるわけでもなくて、ただ辛いぞ、っていう話。ああ私ってこの人よりは幸せなんだな、って下を見るほど惨めな気持ちにお金払ってなるなんてナンセンスですよ。試みとしては面白いと思うし、出来栄えも非常に良いんですけど、観た後の気分はサイテーでした。アナタの思うシアワセって何よ?と監督をつかまえて聞いてやりたい。 【anemone】さん 5点(2003-11-22 17:43:56) (良:1票) |
744.《ネタバレ》 「お盆」とは、ある母親が餓鬼道に落ちて苦しんでいたのを何とか救うために「七月十五日に亡き先祖や父母たちのために供養するように」と釈迦に教えられたことが由来しているそうです。ではなぜこの母親は餓鬼地獄に落ちたのか?その母親は我が子を愛していたから地獄に落ちたのです。母は我が子を愛し、我が子だけは幸せになって欲しいと願う。しかしそのために犠牲になる者もいるはずです。愛とは誰かの犠牲によって成り立つものだから。みんなを均等に愛せるわけなどない。誰かを見捨てて誰かを助ける。それが愛だと思う。監督はそういう事実を我々に見せつけ、愛することも罪の1つだと言いたいのでしょう。セルマが馬鹿にみえて自分勝手なのは彼女が真の母親だからです。真の母親は我が子を心から愛する罪人であり、地獄に落ちるしかない。このメッセージこそ監督の性格の悪さを一番表している。この監督は終始一貫して私たちが正義だと思っていることの中にも罪があるのですよ、ということを映画するのがうまい。 【花守湖】さん [映画館(字幕)] 9点(2003-10-15 23:01:53) (良:1票) |