24.《ネタバレ》 邦題からドンパチだけの安い戦争映画を予想していたが、違った。パットンの人となりを描く伝記映画だった。粗野だが情誼に厚い根っからの武人が、戦場では幾度も鮮やかな勝利を収めながら、政治的理由で冷遇されて去ってゆく。全体の流れは源義経や木曽義仲の伝承譚にそっくり。この筋書きには、古今東西、人々に訴える何かがあるらしい。だから、淡々とした撮り方で単純な物語をあっさり見せているのに、長さを感じさせない。これがアカデミー賞を取った1970年は、アメリカがベトナム戦争にはまりこんで進退きわまっていた頃。熱帯アジアの泥田で米兵が死んでゆくニュース映像がアメリカのテレビで流れていた時代だ。あるいは『イージーライダー』や『真夜中のカーボーイ』や『ソルジャー・ブルー』といったアメリカンニューシネマの時代。それを思うと、この古くさい映画がどんなニーズに応えたのか分かる。アメリカ大衆の無意識は、ヨーロッパの平原を苦難に耐えつつアメリカ機械化部隊が進撃してナチに占領された都市を解放する、っていう映像を切望していたに違いない。今観ると、古めかしい偉人伝の良さが無くもないが、戦争を扱った現代映画として完全に問題外。 【哲学者】さん [ビデオ(字幕)] 4点(2005-07-24 10:41:23) |
23.今で言うと、リストラされた営業部長のような映画でした。年代が古いだけに戦闘シーンに期待してなかったのですが、当時としては結構、大作の仕上がりです。パットンVSロンメル元帥というより、むしろパットンとモンゴメリーの武功の対比の方が強調されていました。ほとんどの人はモンゴメリーのように着々と実績をモノにして上へ行く。しかしパットンは、政治的批判おかまいなしに、自分の信念に従って戦場を欲する。最初は自分のことをどれほど偉大な軍師かと自慢しまくりでヤなやつでしたが、部下のことを誰よりも思う姿勢は、好感がもてました。ガンコ者ですが、優秀でありながら、時代に認められない、最後まで偉大な哀しき軍人でした。 |
22.第二次大戦のヨーロッパ戦線を知ってると、もっとこの映画を楽しめたんだろうと思うと、ちょっと残念です。学生時代、勉強嫌いだったもんで・・・。不完全な性格の、猛将の「人間臭さ」が良かった。数々の戦果を上げながら、自らの過ちによりやがて部隊を追われる。時代に取り残されたパットン将軍のラストがもの悲しげだった。戦闘シーンの迫力よりも、一人の男の人間ドラマとして見れるから、名作になるんでしょう。ジョージ・C・スコット、さすがの名演です。 |
21.戦争云々ではなくパットンという一人の男を見せてもらった。 【ゆきむら】さん 7点(2004-06-28 05:50:24) |
20.長いのに飽きないのは、人間の性格の描写に主眼をおいているからでしょう。 淡々と史実を語るだけの話だったら、このようなおもしろい作品にはならなかった と思います。 【しまうまん】さん 9点(2004-06-12 10:28:21) |
19.自分の仕事に真剣になれるプロ根性、見ていて清々しい気分になれました。ここに「戦争はダメ」だとか「ナチス・スターリンは悪い」だとかいった道徳を持ち込むことは野暮でしょう。「ゲス野郎同士乾杯しようぜ」という台詞に見られるような、パットンの男気にも惚れました。人間関係を描くよりも、本作のように一人の偉人伝を描くことこそ感動巨編の名に相応しいと思われます。 【malvinas】さん [映画館(字幕)] 10点(2004-02-24 23:03:53) |
18.戦闘シーンが売り物の単なる戦争映画かな、と途中まで思ってて、見るのやめようかとしてたところ、人間関係での失敗エピソードあたりから急激に面白くなった。一生を捧げて戦争に求愛し続けた不器用なおっさんの不器用な生き方。関わるのはイヤだし見習いたくもないけれど、なぜか後姿の寂しさには共感してしまいました。 【ラーション】さん 9点(2004-02-12 17:52:40) |
【亜空間】さん 7点(2004-02-01 16:48:40) |
16.ジョージ・C・スコットが良かった。3時間の大作ですが、見る価値ありです。(確か、アカデミー賞、蹴ったんでしたっけ・・・) 【ぴよっち】さん 7点(2003-11-24 22:21:25) |
15.《ネタバレ》 冒頭の星条旗をバックにして演説をするシーンにはじまり、ラストの星条旗のシーンまで、パットンの伝記をほぼ忠実に再現した大作ですね。ウェストポイントでのエピソード(「地震は止まれ」(笑))などが原作にはありますが、その後の第二次世界大戦中のパットン将軍の生き様をよく描いたと思います。荒涼としたアフリカの砂漠でボロボロになったアメリカ軍を鍛え直し、雪のアルデンヌでバストーニュの友軍を救うべく大活躍するまでに成長させる手腕は見事ですが、その過程で、シチリアの病院慰問での兵隊殴打事件や、パレルモ入城の先陣争い、ノルマンディー上陸前にイギリスで起こした問題など、彼を勇者で万能の人格者ではなく欠点の多い魅力的な人間として描いた点も大きく評価できます。koshiさんがお書きになっている共産主義との確執、三景さんのお書きになったその後の不幸な自動車事故の前兆など、晩年の彼はあまり恵まれたとは言い難いのですが、1943年から45年までの戦場を駆け回ったひとりの男の輝いた時期を見事に描いた傑作ですといえるのではないでしょうか。ただ、koshiさんもご指摘の通り、戦車がしょぼいのがトホホです。それさえなければ9点です。 【オオカミ】さん 8点(2003-11-16 18:11:31) |
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14.ジョージ・C・スコット一世一代のはまり役!戦争映画としての完成度も高いけど、運のなかった男の人生ドラマとしても面白い。ほぼ同じキャストでその後を扱ったテレフューチャーのほうもオススメ。 【mimi】さん 8点(2003-11-14 19:01:27) |
13.大作!!!ロケ地が非常多く、美しい!!制作費が多いのが よく分かる。音楽も最高に良い!ジョージ・C・スコットのハマりっぷりは素晴らしい!演技に対する凄まじい情熱を感じました。 【ケンジ】さん 7点(2003-04-30 00:18:53) |
12. 寝る前に見ようとしたら2回寝てしまってかなりつまらん映画かと思いきや、でもマアマアかな?長かったな~ちょっと。 3回目は吹き替えで見たんだけど吹き替えの方がおもしろいかもね。 【さすらいパパ】さん 6点(2003-03-31 23:25:23) |
11.歴史的人物映画としては、パットンという人物を大変良く表現していて素晴らしいと思います。パットンという人物を勉強する上では、満点かもしれませんね。迫力のある戦争映画と思って観た人は、今となっては迫力のない映像と、淡々としたストーリーに退屈します。 【アキラ】さん 5点(2003-03-30 18:02:57) |
10.猛将の生き様を描いてますが、パットンの激しい気性だけで3時間終わってしまったという気もします。総制作費2000万ドル使ってるんだから、もっと激しい戦闘シーンなどを期待していましたが、かなりあっさりしてました。ま、そのおかげでちゃちくならず、今みても色あせる事はなく、後世に残せる戦争映画。ではなく、歴史的人物映画だと思います。 【魚紳】さん 7点(2003-03-09 04:01:15) |
9.哀しい伝記です。DVDの特典で人物解説をやってましたが、家の鏡の前で怖い顔を練習していたんだとか・・・この作品では彼の軍人としての面が彼の全てみたいに描かれてますが、戦場ではあそこまで「根っからの軍人」にならないと耐えられないのかも知れないですね。 それと、私はこの作品を見てて「項羽と劉邦」の韓信を思い起こしました。大将軍として楚に恐れられ、漢帝国建設の三本柱の一人として讃えられながら、平和な世の中になってからの彼は主君である劉邦に殺されるという、、、 「偉大なる時代遅れ」は、本当に儚く、哀しい。 【wood】さん 9点(2003-02-05 22:58:01) |
8.良いです。コッポラの偉大さがしみじみと分かるよい映画です。個人的には、激戦のあと、パットンが敵味方の遺骸がよこたわる戦場跡で、つぶやくように「わたしはこの光景が大好きだ」と言う場面が結構好きです。戦争終結後に語る「勇気があるから人殺しも栄光に輝く」という台詞は現在(03年2月)、湾岸を取り巻く米軍に声を大にして言ってやりたい。 【エイゾウ】さん 8点(2003-02-02 16:07:57) |
7.戦争モノは群像劇になることが多いが、強烈な個性の主人公を中心に据えていて、とても面白かった。この作品で、第二次大戦のヨーロッパ戦線のことが、やっと解ってきたような気がする。 【ヌリ】さん 8点(2003-01-12 17:31:21) |
6.・ずいぶん昔にLDでみた「パットン...」は日本語の吹き替えが素晴らしかったです。現在発売中のDVDの日本語吹き替えとかなり違うので残念です。10年以上前東京都港区立図書館で見たのですがどなたかお持ちの方は、譲っていただけませんでしょうか。 【波乗りパンダ】さん 10点(2002-12-23 02:59:05) |
5.一人の強引で容赦のない軍人の生き方。共感は当然出来ません。邦題は、内容とも違いますし、ちょっと間違いだと思います。 【野ばら】さん 5点(2002-09-26 17:26:16) |