12.《ネタバレ》 出てくるのはちょっと頭のおかしい人ばかり。 この監督の映画ではこれは絶対的なルールなのか? 要らないと思ってしまうシーンが多いのも相変わらず。 どのシーンも必要なんでしょうけどね。凡人の私にはわからないです。 この監督の映画はこれで3本目だが自分には合わないということが良くわかった。 どうでもいいがこの女の子は宮崎あおいが予算的に使えない場合の代役ができそう。 【虎王】さん [DVD(邦画)] 5点(2012-07-23 02:31:43) |
11.本作は登場人物が叫びまくって、とにかくうるさい。メッセージの押し売りみたい。 「冷たい熱帯魚」みたいに、完全に異世界で狂った人がワーワーしてるのは楽しいんだけど・・・。 「園監督はリアルな世界を描くのが苦手なんじゃなかろうか。 震災要素もとりいれ、今回はリアル路線で行くのかなと思いきや、登場人物の叫びっぷりや、唐突に出てくるキ×ガイ達を観ると、「案外いつも通り」と思わされた。その結果、非常にバランスの悪さを感じた。 そんでもって、最終的にいい話みたいにまとめちゃうのも嫌。 地震を扱った以上、絶望だけで終われなくなっちゃったんだろうなぁ。 園さんには、難しい事考えず、吐きたくなるような無邪気で狂った映画を撮ってほしい。 【すべから】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-07-22 11:52:27) |
10.《ネタバレ》 『冷たい熱帯魚』もそうだったが、園監督の膨大な熱量には驚嘆させられる。前半は物凄い傑作になりそうな予感がしたが、父親殺しから急に展開が尻つぼみに…。こんな親おるかい!と思える(現実にはいるかもしれないが)過剰に〈悪〉な父親を、いとも安直に殺害してしまう軽薄さ。そこから『タクシードライバー』のトラビス・ビックルよろしく〈世直し殺人〉を決意した途端、都合よく主人公の周りで起こる通り魔事件。ヒロインの家庭環境も中途半端に放置。〈自首か自殺か〉なんて、スパイク・リーの『25時』かよ!って、中学生にそんな酷な決断をさせるなよ(震災を絡めているのも無意味)。結局のところ、二階堂ふみのパンチラを拝見できたことが一番良かった。 【フライボーイ】さん [DVD(邦画)] 6点(2012-07-15 07:19:37) |
9.《ネタバレ》 ヤクザの子分がよくいるタイプですが、それ以外は全員変わった人のカオス世間の中で主人公も狂っていく。役者はみんな頑張っていましたね。ただ震災にからめる必要はあったかな? 【東京ロッキー】さん [DVD(邦画)] 4点(2012-07-13 12:57:39) |
8.これはものすごく好みが分かれる映画だと思います。 園子温監督の作風を知らない方にはかなりキツいんじゃないでしょうか。 登場人物に「普通」の人はほとんどいません。 泥沼にはまり、ことあるごとにむせび、叫びまくる主人公の少年が最もまともと感じるほどです。 その中でもヒロインの女子中学生がかなりエキセントリックで、人によってはどん引きレベルだと思います。 展開もリアリティを追求しておらず、現実的に考えればありえないシーンに辟易してしまう人もいるかもしれません。 そして暴力、暴力、暴力。 この映画には人が殴られるシーンがとにかく多い。 これだけでこの映画が受け入れられない人もいるでしょう。 でもこの映画が自分は大好きです。 何より、この映画のメッセージはかなりストレートで、「どん詰まり」の人生を応援してくれるのです。 主人公の中学生が絶望したとき、彼を追い回すヒロインはなんと言ったのか。 その一言一言が胸に刺さります。 自分が流した涙に驚きました。 この映画で溢れたのは、「悲しい」とも、「嬉しい」とも違う、ひとことでは表現できない感情でした。 結末にも賛否はあると思いますが、自分はこの結末で、本当によかったと思います。 【ヒナタカ】さん [映画館(邦画)] 8点(2012-02-27 01:39:44) |
7.《ネタバレ》 最後死なないって話を聞いていて、それってどうなの?と思っていたがラストの頑張れ!で、ああ、これでいいのかもと思いました。思い返すと原作と違う部分がどれも良かった。時代に合った新しいヒミズでした。(特に印象に残ってるのはおっぱいと太ももです) |
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6.園は画面、音を埋め尽くす。そこにはまるで空白があって、それをぐちゃぐちゃに絵の具で塗りつぶしているかのようだ。隅田が顔を絵の具で塗るシーンは象徴的だ。気狂いピエロのように爆死せずに済んだのは、勿論裏切らなかった恋人が居るからだ。まるで中学生のようないわゆる「演技」や「言葉」はむしろ清清しい。このオーバーさはいつものことだが、それに巻き込まれるのはもはや心地よい。震災映像は必要ないが、沈みかけた廃屋は会心の画だろう。自慢するかのように何度も出てくる。前作「恋の罪」で示された「肉体を持つ言葉」というテーマがまた繰り返される。教師の空疎な言葉がラストに繰り返される。その言葉がやはり肉体を持つように聞こえるのは、人物の具体の極限まで迫ったからだろう。 【Balrog】さん [映画館(字幕)] 7点(2012-02-05 23:40:26) |
5.鑑賞してから1日、レビューのためにいろんな言葉を探したが、なかなか思いつかない。たしかに震災の映像に取って付けた感はあるし、園組の同じ顔ぶれで脇を固めるのに多少ウンザリなのは解る、でも観ている間は十分感動している自分がいたし、後味も悪くはなかった。 窪塚の演技は際立ってたし、なんと言っても主役2人の演技が素晴らしい、本当にボコボコに殴ってるんじゃないかと思える演出も、歩行者用の信号機が点滅から赤に変わる時、音をシンクロさせるなど本当にドキドキした。 「今病気なんだよ」と語りかける複数の人たちのそれぞれの気持ちが上手く伝わり、オッサンが「未来なんだよ」という台詞にもグッと来る。 しかし、短かすぎるんじゃないだろうか?この監督、通常のロードショー作品に向きにくい[愛のむきだし]ぐらい時間を十分使って良いと言われたらもっと良いものになった気がしてならない、感動しているのにまだ観たい気持ちが残ったまま映画が終わってしまう悔しさは何なのだろう、ものすごく不思議。 茶沢さんも十分厳しい状況なのに、住田をちゃんと迎えに行けたのだろうか?そのシーンは必要ないけど、暗示ぐらいは欲しかった。とても観る価値のある映画。 【カーヴ】さん [映画館(邦画)] 7点(2012-01-25 10:25:53) |
4.《ネタバレ》 去年の12月、早稲田大学の某自主映画祭で、学生が監督した「砂の島」という中編作品を鑑賞した。311を受けて一から脚本を作ったというその作品では、その災害を受けて変容してしまった人々の心の動きや生活がリアルに描かれ、深く胸を討たれる作品に仕上がっていた。それに比べ、「ヒミズ」のなんと“取ってつけた”ことか! 大体、一人の中学生の個人的なレベルの悩みと、被災地の映像を“がんばれ住田”で結ぶことなど、あんまりではないか。監督が真摯に取り組んだつもりでも、こうも随所で物語の“取ってつけた感”が出てしまっては、嫌な感じしか残らない。所詮、テーマに中途半端に取り組んだ作品は、そこに真っ向から勝負した作品に敵うものではないのだ。 しかし、そうした致命的欠陥が存在してもなお、主人公2人を取り巻く過酷な環境を、観客に体感させるように描き出した監督の手腕は評価されるべきであり、物語の輪郭を鮮やかに切り取った染谷将太・二階堂ふみの瑞々しい演技の素晴らしさは言うまでもない。その頭を痺れさせるようなテンションの高さは「ハート・ロッカー」に通じるものがあり、主人公が生きる“戦場”さながらの日常という舞台設定がひしひしと伝わってきた。 【j-hitch】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-01-23 19:47:15) |
3.《ネタバレ》 圧倒された!これは映画館で観るべき映画。明るい部屋で、明るい画面で観ないほうがいい。しかも、トイレに行かず一気に見るべし。そして、画面の中の強い風、雨、津波を思わせる重低音を体で体験することが、あのラストの「叫び」をよりリアルに受け止めることになるだろう。 絶望して死を選ぶことは、ある意味で簡単だし、客観的に説明もつく。でも、不条理の中で生き続けることは楽ではない、全くしんどいこと。そこには理屈なんかないし、そんなものはいらない。あの教師の語った空しい言葉たち(「お前はたった一つの花なんだ」とか「ガンバレ!」)が、ラスト、全く違う光の中で激しく、熱く、台風のように迫って来るとは!! ラストのラスト、あの瓦礫の光景にこだまする叫びは、不条理の中を生きようとするすべての者に対する、絶望を知った者からのエールだ。二階堂ふみが本当にスゴイ。今年、これを超えられる邦画は出るか? 【ワンス・モア】さん [映画館(邦画)] 10点(2012-01-23 01:06:20) |
2.《ネタバレ》 私はやはりこの作品も”愛のむきだし”超えではないなあ、と思いました。、、、うーーーん!?しょっぱなで、東北大震災被災地ロケ!しかも、俳優がいて、洗濯機をもってきて、キャメラまわしてる時点で、訳が解らなくなりました。こんなことは、やるべきではなかった!と個人的には思いました。 それと、脚本というか、脚色というか、なんか、大ざっぱな感じはしました。また、常連俳優達のコミュニテーみたいなものが、多少、ハナについたの、デスガ!、ちょっとみかたをかえると、あのおおげさな芝居などみると、なにか、フェリーニの”道化師たち”“とある比喩”みたいな存在理由みたいで、よく考えてみると、なかなか、面白い!それと、”川に沈んだ廃屋!”ね!これはきれいだったしすばらしい映像。 でも、とは言え、ひつこくも繰り返しになりますが、わたしは震災被災者ではないですし、同時に、わたし自身は、この作品のあくまでも”受け手”であり、”傍観者”であるので、どんな形にせよ、このような作品を撮り上げ、世の中に発表された、監督はじめスタッフの方々にはものすごい敬意を感じるし、称賛に値すると、わたし自身は思います。他にはない種類の、毎回、非常にたのしみな表現者であることに変わりないですし。(これのテーマの肉親親子、動物同士のどうしようもないフリクション。サガ。自分自身をコントロールできなくなる恐怖、を表現されていることを含めて。)ヒトのこころの深淵とか、モラルとか愛とか、目に見えないナニカを鋭く、抉っている!!! 【男ザンパノ】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-01-22 01:46:31) |
1.《ネタバレ》 役者達の演技はとても良く、演出にしても緊張感を持たせた中に非常に細かく日常の動作を捉えたものもある。暴力描写もイタタタ。。。という感じで良い。殺人を犯すまでの緊張感は抜群だが、後半はそんな不穏な空気が緩んでしまってなんだかどうでも良い感じ。主人公を取り巻く壮絶な環境が例の父殺しを機にある程度落ち着き(?)、主人公の内面にフォーカスした自分探しのパートになると急に漂い始めるのが、「何甘えてんだこのガキ」的な発想。そうなると結末もどうでも良くなってきてしまう。後半は茶沢さんでもった様なもんかな。窪塚のぶっ飛んだ演技も相変わらず存在感ありでした。原作未読です。 |