9.《ネタバレ》 極端な演出が多い今村監督ですが、僕はこれこそ映画的だと思います。わかる筈のない殺人鬼の心理を描く上で、何をリアルに描き、何を映像化するかは非常に重要だと思います。殺人を犯すシーンと、殺人シーンを見せず犯した後のシーンだけを見せるシーンの二つを描く事で無駄を無くし、それでも殺人をしたことはしっかりとわかる。脚本の上手さが見られます。言葉巧みで頭の良い殺人鬼の逃避行を描く上で、なぜ男が殺人鬼になったかをはっきりとさせなければ結論には決して至りません。父への反抗意識か妻への嫉妬か、はたまた、ただの生まれもっての殺人鬼だったのか。それは殺人鬼に直接聞いてみなければ決してわかることではありませんが、観客は見終わった後、何となく男を理解することができます。強い意思を持っていた少年時代。そして父を理解できなくなった事により道をそれていく青年時代。すべてがしっかりと描かれており、殺人鬼の男が何かを語らなくとも伝わってきました。緊張感を絶やさない演出力、緊迫感と臨場感を生み出す映像。素晴らしいです。殺人鬼を必死で理解しようとした今村監督だからこそできる映画だと思いました。「あんたを殺しておけばよかった」殺人鬼が最後に口にした台詞。それは父を殺すことが出来なかった男の真の弱さがひしひしと伝わってきました。 【ボビー】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-06-17 20:48:47) |
8.《ネタバレ》 ご想像にお任せします的な感じの映画だったけど良かった。初めから結構興味ひかれる内容。動機はなんだったのか...、榎津厳とはどういう人物なのか...。こういうのは大抵謎あかしていく展開になるけどこの映画はそのまま終わっちゃう。タイトルからてっきり動機は復讐かと思ってた・・・。妙にリアルだと思ってちょっと調べてみるとこの映画実話をモデルにしてたのね・・・。 【バカ王子】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2006-06-15 23:46:55) |
7.だから、いちいちタンスやら押し入れやらに死体隠すのやめいっちゅーに。榎津巌さん。^^ 【3737】さん 5点(2004-05-09 16:07:12) |
6.緒形拳の怪演が光る。ラストシーンがちょっとあっけないのでこの点数かな。濡れ場が多すぎ…。 |
5.緒方拳って、「私は、捨てない。スモーキン・クリーン」なんてニコニコ微笑んで人情おやじみたいになってちゃいけない人なんですよね。全盛期の彼って、本当にスクリーンの向こうからでも、ビリビリ来るような異様な迫力があった。決して暑苦しくない、ギラギラした感じがね。この頃の彼は凄かったですね。対する三國連太郎も、その前の世代のそういう存在でしたから、この組み合わせはクールでしたね。賠償美津子も強烈な存在感で、決して悪女とか濃いキャラではないんですが、何しろあのおっぱいでしょう。子供心に、なんて凄い女優さんなんだと思いました。ラストシーンでは涙が止まらなかったですね。決して泣かせるシーンではないはずなんですけど。この頃の日本映画って、角川映画ばっかりだと思われてるところあるんですけど、こういう作品がけっこうあなどれなかったりするんですよね。最近観てないけど、そろそろ観直してみたい頃かな。 【anemone】さん 8点(2003-12-21 02:20:14) |
4.まあまあだった。でも人を殺し過ぎですよね。これって実話なんですか?そう思うと怖いです。 |
3.こういうノン・フィクションの犯罪物が大好き。小金を得るために淡々と殺人を続ける、緒方拳が怖い。 |
2.私はこのドロドロとした映画好きです。緒方拳、三國連太郎の迫力の演技に圧巻です。 【まりん】さん 9点(2003-02-09 03:31:59) |
1.思ったより面白くなかった、というのが率直な感想。殺人シーンの撮影は、全て実際の各事件現場で撮っているらしい。これは凄いと思った。殺人の動機について説明がなく、緒方拳もあまりに淡々とした演技のため、見ていてやや拍子抜けする感じがした。でも、殺人犯なんて実際はあんなもんだろうなと思った。結構リアルな映画なんでしょう。 【クロマス】さん 5点(2003-01-30 15:35:23) |