101.《ネタバレ》 事件の上っ面を丁寧に追いかけた結果、深みの感じられない映画になってしまっています。パレスチナとイスラエルの関係を客観的に忠実に描くのは難しいと改めて思いました。テロの暗殺をたくらむ狩る側の人間が、狩られる側にもなっていくときがスリリングになっていくものと思っていたのですが、主役以外の人物が描き切れていないので、今ひとつ緊張感に欠けます。以前、女好きのサラメに工作員エリカ・チャンバースを接触させて殺害に成功したドキュメンタリーを見ましたが、このドキュメンタリーの方が面白かったです。 【omut】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-08-26 19:00:13) |
100.《ネタバレ》 活字と断片的な映像でしか知らなかったオリンピック村の占拠事件を、実際はこうだったのだと、しっかり絵にして見せてくれた。どうして人質全員が亡くなってしまったのか、不明だったのだが、本作で理解できた。何の落ち度もないのに、不幸にして命を落とされた人質の方々は無念だっただろう。しかし、その後の死の報復の連鎖には絶句せざるを得ない。スピルバーグの作品としてはやや落ちる出来だが、見て良かったと思う。 【ジャッカルの目】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-08-09 00:25:50) |
99.《ネタバレ》 この重厚感はさすが。長くて話の流れがわからなくなることもあったんですが、良いタイミングで暗殺シーンがあって最後まで画面に釘付け。そしてそれはヤヌス・カミンスキーの撮影によるものもかなり大きいかななんて思う。やっぱりこの人の映像は作品を締める。特にベッド爆弾のシーンが良かった。 お話はというと、復讐ものは個人的に好きなんだけれども、中東の情勢に関する知識が不足していたせいであまりのめり込めませんでした。もっと知ってたら主人公たちやテロリストを突き動かす信念みたいなものをもっと理解できたかなぁなんて思いました。あとは、主人公の視点から「狙われることの恐怖」が伝わってきて良かった。ベッド破いたり、電話解体したり。そりゃしたくなるわ、って。 最後の世界貿易センタービルは確信犯? |
98.こういう映画は評価できないよー。どのポイントからどう評価したらいいやら。でも、観てよかったと思いました。いろいろ考えることもできたし。エリック・バナが母国ではコメディアンとして有名だと最近知ってびっくりしています。 【エムラ兄妹】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-06-20 23:51:06) |
97.《ネタバレ》 カミンスキーと組んでからというもの、必ず露出過多のぼんやりシーンを入れるようになったスピルバーグですけど、この作品ではそれが頂点に達していて、様々な場面が光の宴のような感じになってます。銃弾が顔を貫通して血が吹き出るとか、全裸の女性に矢を吹きかけ息の根を止めるなどリアルな残酷趣味描写も秀逸です。この作品は社会派であってエンターテイメントではないという方もいますけど、まぎれもなくこれは007タイプのエンターテイメント作品です。本作はある意味では、伝えるメッセージというのに乏しいかもしれません。単にありのままの姿を描いた。それをどう見るかは観客次第だ、という作風です。ですから、その点に関してはいろいろと批判もあるんでしょう。ただ、映画一本で答えが出せる様な問題なら、とっくの昔に中東に平和が訪れてるでしょうけどね、、、。 【あろえりーな】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-06-20 21:15:53) |
96.《ネタバレ》 ミュンヘンオリンピック事件のシークエンスが、主人公のフラッシュバックのように編集されていましたが、アバナーは現場にいたわけではないので、かなり違和感があります。アバナーの苦悩を表現したかったのでしょうが、演出過剰な気がします。それ以外は緊張感があってよかったのに。 【爆裂ダンゴ虫】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-03-01 23:19:35) |
95.正直退屈してしまった。人種差別問題や、政治情勢などに詳しいわけではないが、映画としての盛り上がりや、人物像、何より"楽しさ"が全くない。もちろん社会派ドラマに"楽しさ"など求める方がナンセンスかもしれないが、真実のドキュメンタリーの再現を見せられただけでは、日本で生まれ、日本で育った自分に感情移入は至難の業だ。 【Andrej】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-01-19 16:57:19) |
94.《ネタバレ》 評価が難しいなぁ。何しろ日本人なもんで、民族とか宗教に根ざす問題はどんなに勉強してみても分かりません。 イスラエルの諜報部員(正確には諜報部にも隠された存在?)アブナーが暗殺者のリーダーとして成長していくと同時に、心が蝕まれていく様をエリック・バナが好演していました。 なぜ低評価か。 この映画はアブナーを中心に物語が進行していきます。そうなると、どうしても見ている側はアブナーに感情移入してしまうわけで、パレスチナゲリラが一方的に悪いかのように見えてしまうところが問題だからです。スピルバーグはあくまで中立的に作っていると思っているのでしょうが。 この問題を冷静に、客観的に見ることができるのは日本を始め、わずかな国しかないでしょう。だからこそ、日本が主導して問題解決を図るべきだと思うのですが。 【雲の上から】さん [映画館(字幕)] 5点(2008-01-13 20:18:26) |
93.テロの無意味さと恐ろしさ、永遠の報復と見所は満載といった映画のみであれば、それはそれで楽しめたと思うが、中東、特にイスラエルからの視点をアメリカが描けば、個人の主張なのかそれとも何かあるのかとつい深読みしてしまう。 スピルバーグが描くからある程度メジャー映画ともいえるのかもしれないが、中東、特にイスラエルの人から見れば頭にくると思う。 エルサレムの宗教戦争なら古代史と現代が見る人によって感じ方が変わるのだろうが、現代におけるこの手の映画は映画にするだけ勇気があるなぁと思う以外に、余計なお世話だろうなともつくづく感じる。 【Jane.Y】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-12-15 17:07:53) |
92.《ネタバレ》 普通の男が国家の命令で暗殺者となる。 決してスマートな暗殺でなく息を切らしながらの逃亡の描写はリアル。 暗殺を続けるうちに自分たちの身分も明らかになるところとなり、 逆に狙われる立場になったことの恐怖、全てから逃げようとしても 安住の地のない絶望がその後も続く。 集団の中にある個人は依存しあっている間はいいのだが、集団を捨てたときに逆に捨てられてしまった。 ミュンヘン事件の描写は、暗殺者たちの行動の動機を説明するためのものであり、その後はあくまでも巻き込まれた個を描いています。 ここで描かれた集団の理屈は重いテーマでありながら、本作での扱いは実はあまり重要なではなかった気がします。 それは身近なテーマに置き換えることも可能であり、決してひとごとだとは思えませんでした。そう、私は恐怖を感じました。 【飴おじさん】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-10-26 21:31:51) (良:1票) |
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【ジダン】さん [映画館(字幕)] 7点(2007-10-17 19:00:54) |
90.報復による報復による報復・・・。今でもパレスチナ問題が解決しない理由が良くわかります。でもちょっと長かったなー。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-09-24 17:21:10) |
89.《ネタバレ》 役者達の演技が良く、音楽も素晴らしい。物悲しいテーマ曲から緊張感あふれるBGMに代わり、ミュンヘン事件が発生するオープニングの出来も秀逸です。 しかし、リアリズムの観点から言えば、シンドラーやライアンには及びません。ディティールの鬼であるスピルバーグにしては「あれ?」と思うくらいチープなシーンが目につきました。 1人の暗殺者の苦悩はひしひしと伝わってきましたが、暗殺者の非人間的な仕事に説得性を持たせるために必要な言い訳だった中東問題は、メインテーマではないにも関わらずこの映画をで政治的な色に染めてしまい、本題である"愚かな報復の螺旋"がぼやけてしまっています。ですから、象徴として映るあのビルは二重の意味に受取れてしまい、少なくとも私の胸には迫ってきませんでした。 【osaosa】さん [映画館(字幕)] 6点(2007-09-01 01:09:26) |
88.非常に重たいテーマなのに長さも感じさせず、娯楽性もあり、メッセージも十分。国家としての立場、それに苦悩を覚える主人公。当事者でない自分が軽々しくは言えないが、映画としても明確な答えは出していない通り、それだけ複雑なのが中東問題なんだろう。それでも一本の映画としたスピルバーグに拍手! 【ラグ】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-08-10 22:36:58) |
87.ユダヤ人であるスピルバーグはこれまでどうしてもユダヤ人の側を肯定し、敵を悪とする映画を多く作ってきたがこれはイスラエル側からも非難の声が上ったように必ずしもそうとは限らない内容。このような事件を今更描いただけあって満を持してというさすがの出来で久々にスピルバーグが「映画」を作ったという感じ。それでいてエンターテイメントに仕上げてしまうのは見事だ。 【Arufu】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-08-08 16:57:32) |
【はりねずみ】さん [DVD(字幕)] 5点(2007-07-22 16:38:47) |
85.平和ボケの日本にはわからない民族同士の対立が今も続いている。なんとかがんばってお偉いさんは世界平和のために奔走してもらいたいと考えます。この作品はコッポラのゴッドファーザーに通じる、美学みたいなものを感じたのを私だけでしょうか?淡々と終わるラストもこれはこれで良かったのではないかとおもいます。 【たかちゃん】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-07-17 12:43:03) |
84.平和を呼びかける重いテーマを持ったこのような映画を、あまり事件に影響を受けないで済んでいる立場の私が、ただスピルバーグの映画だといってつい気楽に娯楽として楽しんで観てしまっているという所が、良く考えると映画の内容に劣らず恐ろしい事であったと感じました。それから肝心な事ですが、そもそも中東の人たち、特にパレスチナの人々には、この映画をきちんと観てもらえているのでしょうか?何だかパレスチナでは戦いの事ばかりが話されていて映画などは全く論外になっているような気がして…。彼らがじっくりと鑑賞する事も無くただ私たちだけが色々思ったり感想を述べたりしているだけでは、結局事件がただ商売や暇つぶしの道具に使われただけになってしまうと思います。ですので私はこの映画を、中東を始め世界中の人々が決して娯楽作品とは考えずにさらにたくさん観てくれて、そして地球上にもっと多くの平和が訪れるようになって欲しいと願っています。(コメント修正しました。すみません。) 【teruhisa】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-06-13 01:19:57) (良:1票) |
83.中東問題に関心のない人にとっては、ひたすら冗長で退屈な映画です。関心のない人がこれを見て心に何かを喚起されるとも思えません。ひたすら淡泊なキャラ付け、ここぞという見せ場も起伏もないストーリーの平坦さ――社会派を標榜するがゆえの故意の演出だということは分かりますし、通好みの渋い作品に仕上がっていることは評価できますが、個人的には心に響くものはありませんでした。せめて2時間の尺でうまく編集してくれれば、もう少し違った感想も出てきたかもしれませんが…。 【K】さん [DVD(吹替)] 3点(2007-05-29 22:12:29) |
82.面白いとか面白くないとか、そういった次元の映画ではない。平和ボケしてしまっている自分が、カッコつけて正義や平和、報復の愚かさなどを語るのは簡単だが、それは多分自己満足でしかないと思う。今、色々考えて感銘を受けていたとしても、数日経てばおそらく忘れているだろう。そこまでボケてしまっている自分は、本当に幸せに暮らしているのだな、と思う他ないのである。 【グングニル】さん [DVD(字幕)] 5点(2007-05-25 18:49:55) |