176.《ネタバレ》 麻薬取引の現場に死体だらけの中、麻薬と現金が残り…。主人公かと思われる、通りすがりの男が金を持ち逃げし、その男を追いかける何とも無表情で不気味な男。 ただそれだけ、なんとなく香港マフィア映画っぽい設定なんですが、ディテールが細かくて面白いんです。 BGMがほとんどない中、靴下を脱ぐシーンが重要だったりと、やることが生々しいんです。 追いかける男がターミネーターみたいなんですが、「俺はコインのように生きる男だ」というセリフがある様に、大金を手にするかと思えば、最後は貧乏くじをひいたりと、ちょっと笑えるんです。 余計なシーンがある様に思えるのは私だけでしょうか? トミー・リー・ジョーンズのキャラクターの必要性を全く理解できませんでした。 最後は不完全燃焼っぽいですが、観て損はないと思います。 【クロエ】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-09-16 22:06:30) |
175.'10.8/5鑑賞。三つ巴の展開。面白い。後半最終展開が不満。何かフイルムが足りなくなったような省略展開で何か示唆があるのか理解不可。-1点。映像的には意味不明のカットが結構挿入されており、また台詞にもかなりあるが、逆にそれがリアリティさを醸し出す。 【ご自由さん】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-07-13 11:53:35) |
174.《ネタバレ》 まずシガーの髪型です、殆ど指摘されてないけど。 オープニングから中盤まではコーエン兄弟作品のユーモアがまったくなく、唯一フイたのがシガーの髪型です。このマッシュルームカットにどんな意味があるのか?「ファーゴ」でことごとく目撃者から「ヘンな顔」と証言されたブシェミ、本作では間違いなく「ヘンな髪形」ですな、そういうシーンはなかったけど。 あと、この中盤まではコーエン兄弟を知った頃、「ブラッド・シンプル」を観た頃を思い出しました。 後半からは流れが変わりますね、モスがシャツとビールを売ってもらうあたりから。クスっと笑えるシーンが出てきた。シガーがキチンとビニールシートを敷いてお風呂に入ってキズの手当てをするとこがいちばん笑えた。 「悪い奴は悪い奴同士勝手に殺し合ってくれ、ただ関係ない人間を巻き込むルール違反はするな」 トミー・リー・ジョーンズ演ずる保安官の言動でこんなことを感じました。彼は保安官として必要最低限のことはするけど、あえて傍観者となっている。 コインの表裏がどーのこーのと得々と語るシガーがアホらしい、そんなものに付き合っていられません。トレーラーハウスのおばさんもこんな雰囲気です、だから殺されなかったんじゃないの? アカデミー賞主要部門をいくつか貰ったということになんとなく納得。大昔から銃を片手に生きてきたアメリカ人には感じるものが違って当然なのかもね、最初から安住の地なんてないってことなんじゃないの?あるとすれば、ベル保安官の父親が明かりを照らして待っている場所なのかな。 終盤のシガーを襲った突然のアクシデントにも笑いました、この展開がまさしくコーエン兄弟だ。「わお!」と声が出てしまいました。 こんな殺人鬼でさえ、静かな裏通りを安心して運転できない、単なる事故で故意じゃないとこが余計に可笑しい。 シガーとモス、同じ穴のむじなって感じ、よくわかんない自分流に凝り固まってるとこも同じです。二人とも大真面目なんだけどそれ故なのかとても滑稽です。やっぱりコーエン兄弟だった。 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-06-02 21:03:38) |
173.《ネタバレ》 完全に「ファーゴ」路線に回帰したコーエン兄弟の作品。強烈な悪意をもった人間が一地方都市に紛れ込んでいくことで、どんどんと人々の悪意の連鎖が悲劇を生んでいくというのが主なテーマ。最近のコーエン兄弟の作風はシニカルに過ぎないか。これでは、人間なんか下らないという結論に達してしまいそうで、どうなのだろうと個人的に思う。それでも、こんな重いテーマにも関わらず最後まで飽きさせずに見せる技術はさすがだった。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-04-27 22:32:15) |
172.《ネタバレ》 メキシコ国境に近い砂漠でハンティング中に、偶然、死体の山に出くわした主人公は、大量のヘロインと現金200万ドルが残されているのを見つける。危険を承知で大金を奪って逃亡する主人公。それを追う最凶の殺し屋。さらにそれを追う老保安官。簡単に言えばそんな内容ですが、全然簡単ではないです(笑)なんというか、アメリカという国を描いてる映画だと思います。とりあえず殺し屋シガーを見るだけでも価値はあります。世間話でシガーが腹を立てるシーンがバカ怖いです。 【nyaramero】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-04-24 14:28:36) |
171.コーエン兄弟も歳をとったのかな、と感じさせた。 【みんな嫌い】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-04-03 14:34:53) |
170.《ネタバレ》 分からない。この内容でアカデミーの作品賞を獲ったということは、何らかの社会性を評価されているのだろうが、アメリカの人たちは本当に理解しているのだろうか? 邦題は「for Old Men」が略されていて、直訳すると「老人のための国が無い」。こんな危険な国では老人が安心して余生を送れない、ってことか? 時代が30年近く昔なのは、今は良くなったのか、今もあまり変わらないのか? いずれにせよ、自分は現在のアメリカの市井の危機意識や犯罪情勢に理解が無いので分からない。不条理に突然訪れる死がいくつかあったけど、あれが本当に一般論ならば、確かに老人に限らず安心して暮らせる国じゃない。だけど、あんな殺し屋のコインの表裏で殺されることこそフィクションだろう。場所が日本でも、ヤクザの抗争の流れ弾に当たって死ぬ方が確率は高そうに思える。ということで、意味深なタイトルには白旗だ。足元のおぼつかない老人がたくさん交通事故死するような内容なら、こんなに悩まずに済んだ。あの殺し屋の特異なキャラをフィクションとして楽しむのが正解なら、面倒なタイトルを付けるな、と言いたい。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-03-06 19:17:47) (良:2票) |
169.《ネタバレ》 コーエン兄弟の映画って何が面白いんだ? というクチでしたが、これはなかなか楽しめました。けれど、ラストあたりのああいう描きって、やはり僕には「何が言いたいのかさっぱり分からん!」でした。「俺、頭悪いの?」「なに、雰囲気で感じればイイの?」「何か文学的情緒的ノリ?」「どういう意味? どういう意味???」と、ちょっと狼狽えて、それから「別にどうでもいいや、つまらねー終わり方!」と切り捨てました。この機会に、ここの他の方々のレビューを読んで、少し映画の見方をお勉強してみます。蛇足ですが『ウォー・ゲーム』で独特の目力で戦況パネルを見守って、最後は大らかに喜んでた将軍さんが、この映画の最後の方でヒゲハゲじいちゃんとして登場し、久々にお目にかかったのが何となく良かったです。このバリー・コービンさん、歳とっても目が放つ存在感は衰えてないなー。あの目はなんか惹かれるものがある。 【だみお】さん [DVD(吹替)] 6点(2012-03-04 05:58:27) |
168.《ネタバレ》 やはりコーエン兄弟、面白い映画を創りますね。この暴力の描き方は好みの分かれるところとは思いますが、わたしは好きですねぇ。無理から盛り上げるような過剰な演出は一切ないんですが(ま、へんてこりんな髪形のへんてこりんな武器の殺し屋って充分過剰な感じもしますが)緊迫感でグイグイ画面に惹きつけられちゃいます!それでいて”終わり”のあっさり感!フツーの映画だったら攻防が何度も繰り返され、形勢が逆転し、大どんでん返しのそのまたどんでん返しなんてやるところですが、この映画はあっさり決着。しかも最後の最後にシガーのモライ事故って!!死人の数では『戦争』には及びませんが、最近溢れかえる無軌道な暴力ってのも身近な問題だけに心にグッと迫るものがありますね。 【ろにまさ】さん [映画館(字幕)] 8点(2012-02-28 16:53:46) |
167.《ネタバレ》 期待して見たが、その期待とはだいぶ違った感じのものだった。冷酷で異常なシガーという存在は堪能できたが、難解な所が多く、ラストのトミーリーの語りで終わるところや、シガーの事故とか、予測の出来ない事に対してはどう解釈していいのか。ぐいぐい引っ張られる前半のわりに、後半はあまりすっきりしない後味を残して終わってしまった。結局は「最近の犯罪は分からない」と言う老保安官の主観でしかなかったのか。用心深い男(ルウェリン)VS.執念深い男(シガー)という血生臭い対決が尻すぼまりになってしまったようでちょっと物足りなかったが、それでも後半は殺人シーンを直接見せずにそれと分からせるような間接描写に唸らされ、圧倒的な存在感で絶対的殺人鬼のシガーは、実は自分では決められないルールマンだというところも面白かった。 【ちゃか】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-02-19 18:16:30) |
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166.《ネタバレ》 BGM一切ナシの異様な雰囲気の中で無表情の殺人鬼が圧倒的な存在感を醸しだしたアカデミー作品賞受賞作。三つ巴の追跡戦が展開。激しい暴力シーン、目を覆うようなグロテスクな殺人映像。アカデミー助演男優賞を受賞したハビエル・バルデム演じるオカッパ頭の不気味な殺し屋・アントン・シガー、まさしく最凶の男。意外な結末がこの物語が言わんとすることの重さを伝えていました。 【獅子-平常心】さん [映画館(字幕)] 7点(2012-02-14 00:50:32) |
165.《ネタバレ》 途中まではかなり面白く観ました。ハビエルのキャラが立ちまくりで(松本人志のズラ風の髪型最高)緊迫感もあり、グイグイ引き込まれましたが、その分クライマックスが…。トミー・リー・ジョーンズがもっと絡んできて三つ巴の闘いかと思いきや、あっさり引退⁉そこだけ物足りなかったので、この点数です。 【来た別府】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-01-04 22:11:42) (笑:1票) |
164.「アカデミー作品賞なんて、相性悪いんだから借りなきゃよかった」って、見終わってから思うの、何回目だろう。 一方で、「アカデミー作品賞なんだから、見といて損はないだろう」って、見る前は思っちゃうんだよなあ。 確かに、雰囲気は最高。凄い緊張感がクライマックスまで続く。 でもラストは全然納得いかないし、だから「もう一回見たい」なんてちっとも思わない。 なんでアカデミー作品賞って、こんなんばっかなんだろう。あーあ。 【まかだ】さん [DVD(字幕)] 4点(2011-12-23 17:28:27) |
163.プシュッ! なんなんだあのエンディングは! 殺人鬼が不気味なのは好いんだが、途中まで彼の目的がわからず、追いかけられる側もどうして逃げるのかがわからず、トミー・リー・ジョーンズの保安官も絡んでこないで、どうにも中途半端な印象。 それにしても(←口癖(笑))、あの「プシュッ」って奴、便利だな。ドアノブを簡単に開けられる(笑)。 【オオカミ】さん [DVD(吹替)] 6点(2011-11-11 20:41:03) |
162.《ネタバレ》 ラストが終わったあとうーんとうなってしまった。結局不条理に主人公や奥さんはころされて警察が解決するのかといったらそうでもなく。でもその眈々とした感じがまた怖く。ただテーマであろうアメリカの病理は伝わりませんでした。 【とま】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-11-02 22:21:33) |
161.《ネタバレ》 中盤まですごく良かった。クールな映像美とサスペンス。発信機を見つけたときの、部屋のこちら側と廊下側とのひやりとしたせめぎ合い。それが、T・L・ジョーンズ扮する保安官が回顧録はじめたあたりから何やら話は迷宮入り。え もう時間的に終盤なのに?とってつけたような諦念的な夢の話でエンドロールって、こらっ。置き去りにされてただ呆然。コーエン兄弟のこの不親切、やっぱりまいっちゃうなあ。わかんないよ。 それにしても困ったことに脳内にじわじわとあとからしつこく染み出てとまらないのがアントン・シガー。こいつの恐怖感だけでホラー要素が全て成立する。こんな災厄そのものな奴に絶対出会いたくない。地震・雷・アントン・シガー。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-10-13 08:46:35) |
160.先ほど見終わりました。 友人から勧められて見たんですが 確かにこの映画は一見すると麻薬取引に絡む金を横取りした事で 冷酷無比な殺し屋に追われる人間と、逆にその殺し屋を追う人間の物語ですが 中身は全然違う所に視点が置かれています。 また人に纏わる背景の殆どがぼやかされている。 この映画の最大の特徴は「こうやったらこうなる」と言う 人の運命における物理的作用とでも言うのでしょうか? 坂を転がるボールの前に壁を置けばそこでボールは止まる。 しかしその壁を少し斜めにすればまたボールは坂を転がり始める。 つまり人の運命を物理的作用として人間に当て嵌め 人間その物を物理的作用の1つの触媒として考えて プロットを編み出したとも言えるぐらいに この作品は起承転結に向けた演出が一切有りません。 まあ、それが逆に演出とも言えるかもですが その物理的運命を描く事の無味乾燥さと、この無慈悲さに感動せよ と、言われても私は考え込んでしまいます。 確かにこれは1つの哲学なのでしょう。 より深く推理すれば作者の意図した解釈も出来るのでしょうが 題材が題材だけに私は出来ませんでした。それはいや過ぎます。 なので、嵌れる人は嵌れるのでしょうが、私はイマイチ嵌れませんでした。 しかし、全体的な構成やアクションはしっかりしている意欲作なので 見て損したレベルでは無いと思います。 しかし、ラストの解釈もあれですが、色々と難しい作品では有ります。 【一般人】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-10-10 16:45:15) |
159.純粋な悪意と対峙したときいかに人(old man)は無力かをつきつける作品。 ただ自分の知識ではこれが80年という設定の意味が読み取れなかったのが残念。アメリカで公権力の無力さを象徴するようななにかがありましたっけ? 【楊秀清】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2011-08-16 21:26:22) |
158.《ネタバレ》 何も解決しないし解決できない不条理さが心に刺さる。 【馬】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2011-08-08 23:47:42) |
157.《ネタバレ》 こんなに骨太でヒリヒリする映画をみたのは初めてかも。映画館で観たかった。映像を観ているだけでも飽きない、こんな映画を作れる監督も貴重です。内容については劇中で多くを語られていませんが、皆さんのレヴューを楽しく読ませていただき、目からウロコでした。ベルにとってのカントリーは無くなってしまったのでしょうか…。それとも元々存在しないのか。個人的には「父親に追いついた」所がベルにとってのカントリーだ…という意見に賛同です。 【bolody】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-05-15 23:03:00) |