192.北野武監督の乾いたタッチが素晴らしいです。 良い役者がたくさん出ていますね。台詞回しも心に残ります。突き抜けきれない閉塞感が全編を覆っているのですが、鑑賞後に、未来を爽やかさに感じさせてくれます。 【ジャッカルの目】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-02-08 23:42:07) |
191.人から教えられること、てなかなか響かないことの方が多い。考えて、経験して、成功したかと思えば失敗して、また考えて…。何度も何度も繰り返して、やっと自分の血肉になる。 だからな、一回堕ちたからってそこで止まるんじゃねえぞ。特別な奴なんて滅多に居るもんじゃないんだ。器用も不器用も、強い奴も弱い奴も、頭良い奴も馬鹿な奴も、みんなみんな同じだ。お前らなんてまだまだ世間知らずのガキじゃねぇか。どっちかっつったら特別なほうだよ。終わりなんかねぇ!自分で「自分」を諦めんな! モラトリアム期限切れ間近の私は、この映画に叱咤激励を貰いました。 【ベッカー】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-12-30 17:59:46) |
190.《ネタバレ》 武映画全体に共通して言える事だが、どうも武映画には独特の閉塞感がある。ソナチネやHANA-BIの時はその閉塞感がうまくハマっていたのだが、今回はどうもハマり過ぎていて、観るのが本当に辛かった。キャラクターのダメさが自分を見ている気がして…。それだけにあのラストシーンは本当に輝いて見えた。挫折に打ちひしがれても消えない2人の笑顔が眩しくて…。そこで畳み掛けるように流れる久石譲の楽曲はEDと相俟ってそれまでの閉塞感を吹っ飛ばすくらい良いものだった。 【bolody】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-05-15 23:42:47) |
189.溢れるエネルギーをボクシングに注ぐ者、極道者として生きることで己の過回転を防ぐ者。 ハムスターの運動器具で体を動かすだけでは足りず、何かを手に入れ何者かになるため足掻くけれども何が欲しいのかわからないという焦燥感が強烈に匂い発っています。冒頭、高校のグランドで向かい合って自転車に二人乗りするシーン。ペダルは漕げるものの方向が定まらずフラフラとしながらも、授業中に堂々と走り回る姿が本作の雰囲気を見事に表現しています。彼らは何者でもないがゆえに何者にでもなれるのです。北野武監督で一番好きな作品です。音楽も素晴らしい。 【さめがい】さん [DVD(邦画)] 9点(2010-12-26 00:38:57) (良:2票) |
188.《ネタバレ》 金子賢と安藤政信の演技が思いのほか凄く良かった。 ラストシーンには、救いも感じられるが、 何だかんだ純粋なふたりは、汚く厳しい大人の世界に結果的に染まることが出来ず、 かといってマジメにも生きられない中途半端な存在で、 マサルの「まだ何も始まってねぇじゃねえか」という言葉が、校庭に空しく響くような、そんな切なさを感じた。 【おーる】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-08-13 19:25:06) |
187.タイトル通り。子供達が戻ってきます。安藤政信が初々しくていい。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-06-30 21:53:31) |
186.結構シブくて、いい作品です..この雰囲気こそ、北野映画!..監督は大のボクシングファンだそうですね..金子賢が初々しい... 【コナンが一番】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2010-06-09 12:40:31) |
185.弱い自分と周りの影響で挫折しても、いくらでもやり直せる。 オールドボクサーハヤシの駄目さ加減がすごいリアル。 音楽がすごく印象深かったので+1点。 【Yu】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-04-18 19:54:45) |
184.《ネタバレ》 「俺たち、もう終わっちゃったのかな?」 「馬鹿野郎!まだ始まっちゃいねぇよ!」 ラストで心を射抜かれる。 【枕流】さん [DVD(邦画)] 9点(2010-03-12 23:47:28) (良:3票) |
183.北野映画の中では菊次郎の夏か、キッズリターンズが好きですね。 やはりラストの自転車のシーンのセリフのやり取りが良かったです。 【バニーボーイ】さん [レーザーディスク(邦画)] 8点(2010-02-28 14:52:04) |
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182.悪いとは言わないが、“どこかで見た感じ”があることは否めない。個性があるようでないストーリーだと思う。それで面白かったらいいんだけれどね・・・。正直、寺島さんのヤクザも似合ってないしねぇ。 【はりねずみ】さん [DVD(邦画)] 5点(2010-01-17 16:19:46) |
181.《ネタバレ》 北野武映画に出てくる登場人物の発する澱みが自分とは妙に相性が良い。そして彼は、男の孤独というものを描くのがうまい。しかも孤独の色を、黒じゃなくてブルーに染める。それが心地よい。この映画の主人公二人の少年は、多くの時間を供に行動し、心から打ち解けているようにも見えるが、どこかしら緊張がみなぎりお互いに踏み越えない一線がある。それは陳腐な言葉でいえば「男は黙して語らず」というものなんだけど、決して心を許さない訳ではなく、ただ寡黙なだけだ。青春映画でありがちな、家庭環境や生い立ちは全く描かれないし、昨今のTVドラマで語られる「俺達仲間じゃねーのかよ。仲間だろ」的な、過度のベタツキも全くない。全編にかけてこんなにも胸がヒリヒリするのは、青春時代に誰もが経験する成長と堕落、そして慢心と羞恥心を、これでもかというくらいに丹念に見せ付けられるからだ。しかしそれだけじゃなく、孤独を癒す手段を、悩みを打ち明けたり語ったりしないからだと思う。それどころか、いつも強がって誤魔化してみせる。それがたまらなく切ない。この映画は、少年の中にも潜む、男は心のすみっこでいつも孤独であるということを突きつけてくる。そういう意味で、まさに男の映画なんだと思う。というよりも、北野武自身の映画なのかもしれない。ところで、印象に残ったシーンは、冒頭に出てくる校庭での自転車の二人乗り。二人は互いに向き合っていて、ふらふらとハンドルが揺れる。青春を謳歌する二人の少年に相応しく、危うく、そして心許ない円の軌道を描く。一転してラストシーンでは、校庭に帰ってきて、しっかりと前を見据え自転車に跨っている。しっかりとした円を描く。青春映画のシャレードとして素晴らしい表現だと思う。 【Nujabest】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-12-31 07:05:16) (良:2票) |
180.誰でもふとしたきっかけで自分の才能を知り、未来にキラキラした未知の希望を抱くものだと思います。でも一方で誰にも弱点はあり、その弱点はいつになっても自分の前に現実として厳然と立ちはだかる。主人公たちのそんな体験を群像劇のように描いてあるところが面白かったです。ストーリーは淡々としてるものの監督の感性は話を通してストレートに伝わってきます。そこに北野ブルーの映像と久石穣の音楽が加わればもう映画として鉄板でしょう。 【54dayo】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-11-14 12:15:26) |
179.どうしようもない二人で、最後もどうしようもないまま終わるんだけど、なんとなくホッとする。監督は凄いと思った。安藤政信も、このくらい台詞がなくてぼーっとした役のほうが似合うと思う・・・金子賢は今とあんまり変わってませんね。 【鉄男】さん [地上波(邦画)] 8点(2009-09-26 02:12:48) |
178.《ネタバレ》 この痛いまでに青春を感じずにはいられない映画は、どうしたって前半の反復部分が好きですね。学校の屋上とか喫茶店とか中華屋とかカツアゲとか…繰り返しというのは青春の一つの要素だと思います。毎日毎日、同じ時刻に同じ仲間と同じ場所で同じことをする。後半、社会に飛び出し、それぞれが挫折していく姿も哀しいのですが、ほとんど反復しなくなっていくことが、より一層に青春の終り告げているようであり寂しさを感じさせます。だからこそラストの校庭がもの凄く効いていて胸にグッサリと突き刺さります。あの自転車に二人乗りなんぞはまさに青春であって、(交通法の問題とか別にして私道にしたって)大の男になってしまったらチャリンコ二人乗りはもう出来ないのです。 【ミスター・グレイ】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-08-14 18:40:20) (良:4票) |
177.《ネタバレ》 ハードボイルド青春映画とでも呼べばいいだろうか。社会に足を踏み入れ、自分なりのサクセスストーリーを歩みはじめていたはずの二人の少年たち。彼らが、それぞれに過酷な現実に足下をすくわれ打ちのめされていく様が、徹底して乾いた視点で描かれていく。そのあまりの容赦のなさは、リアリズムというよりも、もはや悲観主義にすら見えるかもしれない。けれど夢敗れた者の目に映る世界とは、おそらくそんなものだろう。彼らの目に映るその世界。北野武はブレることなくただその一点ばかりを、憑かれたように丹念に描出する。この映画が青春映画の型を成しているにもかかわらずサイドストーリーとしての恋愛はおろか、過去の北野映画における石田ゆり子や国分亜矢らのような添え物的ヒロイン像すら描かないのはそれゆえだろう。北野はただ彼らの姿を、そして彼らが見る世界を、描くのだ。この作品以前の北野映画は大なり小なり「死」をその主題としてきた。昨日と今日の同じ風景の中に主人公だけがいないことでそれを表現した『あの夏、いちばん静かな海。』、あるいはやがて来たるべき死そのものを具現化した『ソナチネ』のように。けれど本作で北野武が一心に見据えているのは、生きるということだ。「俺達、終わっちゃったのかな?」「バカヤロウ、まだはじまってもねえよ」ラストの台詞は実に北野武らしい。北野特有の、きわめて日本人らしく、そして厄介なその照れ隠し。彼は、ふりだしに戻って自転車で校庭をグルグルと回るだけの二人の姿に、生半可な希望の光をさしこんだりはしない。ただありのままの姿をありのままに描くのみだ。先の未来なんてだれにもわからないとばかりに。それは照れ隠しであると同時に、力強いメッセージでもある。安直なハッピーエンドなんていらない。どれほどに打ちのめされようと彼らは生きているのだ。そして生きていくのだ。 【BOWWOW】さん [DVD(邦画)] 10点(2009-07-30 21:16:23) (良:2票) |
176.北野武監督の最高傑作! ラストシーン、二人の自転車をアクロバットにこぎながらの会話に身震いがした。 久石譲の音楽もカッコ良すぎ。 くじけそうになった時、実際に何かに敗北した時、この映画で力をもらいたい。 そういうパワーを持った作品。 【にじばぶ】さん [DVD(邦画)] 10点(2009-07-07 00:29:09) |
175.《ネタバレ》 変に成功するより、ふとしたことから落ちていく方がリアリティがあって良い。青春モノだからこそのラストの救いもこの映画には映える。周りにいる変な大人のモロ師岡の不気味な存在感が凄い。 【TOSHI】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-06-12 14:38:56) |
174.「俺たち、もう終わったんすかね?」「バカ、まだ始まってもいねえよ」。このラストシーンにこれからも多くの若者たちが勇気付けられ、感動するに違いない。青春映画は数多いが、北野武の最高傑作の名にふさわしい今作ほど、「青春」というものの多感性と危険性を真摯に描いた映画はないのではないか。痛々しいまでにストレートな彼らの生き方は、不思議な共感を呼ぶ。 【鉄腕麗人】さん [ビデオ(邦画)] 9点(2009-06-09 16:11:01) |
【山椒の実】さん [地上波(邦画)] 5点(2009-03-04 23:08:19) |