35.モンタージュという技法自体は遅かれ早かれ誰かが確立したんだろうが、それを活かしきる細かなショットのコマ割り、構図が実に絶妙である。一杯のスープから始まる暴動、一発の銃弾から始まる惨劇、一隻で艦隊に立ち向かう緊張感、ここに込められるダイナミックな動きやその映像から伝わるエネルギーは強烈である。革命思想とはためく赤旗からプロパガンダと切って捨ててしまう事は到底出来ない映画である。 【亜流派 十五郎】さん 9点(2005-01-27 23:06:34) |
34.ポチョムキンという言葉の響きが実は面白いですよね。ポチョムキン。とくにポチョってところが。でも自由を渇望する人間の熱さがほどばしる力強い名作だと思います。赤ちゃんがとにかく見ていてつらい。 |
33.イデオロギー云々が、観る目を邪魔をしてしまうと、只の国民意識を鋳鉄する映画と、感じてしまう、かも。でも、確かに、そういう物議は然るべき場所で、インテリ振りながら勝手にやって欲しい。甲板上の蜂起シーンで興奮、オデッサ階段で衝撃、ラストシーンで感動。これらは、ミッチリ熱い。もっさり熱い。政策じみた観点だけで撮った映画(かと言って純粋に撮られた娯楽映画とは、言い難いが)なら、こうも面白くはならないと、おもう。1925年作。昭和ですら無いじゃん。凄い。古いから名作って、言うわけでは、無いが。 【aksweet】さん 9点(2005-01-16 00:31:02) |
32.学校で、ロシア革命を勉強してそれにとても興味を持ってこの映画を見てみました。音声なし映画なんて初めてで驚きました。最初のほうはあまり面白くないなぁって思い、「兄弟よ。誰を打つ気だ?」の台詞に、あれ、これ一回見たことあるかな~?って思って階段のシーンで確信しました!とても印象に残ってるシーンで以前一回見たことあったんですね俺。それほど印象的でしたね。 ロシア革命のきっかけ、理解できてよかったです。 【J.ギリガン】さん 7点(2004-12-25 01:45:05) |
31.凄まじい迫力ですね。台詞なんか要らないです。一つ一つの力強いカットが、絶妙な繋がりで、まるで生き物のように観るものの感情を揺さぶります。トーキーに反対した当時の映画人の気持ちがうかがえます。台詞に頼り映像が死んでしまうような危惧を抱いたのも無理がないでしょう。共産主義のプロパガンダの側面が多少気になるところですが、ソ連崩壊後の現在、歴史の一つとして考えれば、必ずしもマイナス要素にはなっていない気もします。文句なしの10点。さらに、オデッサの階段シーンは映画を越えた存在になっている。 【パセリセージ】さん 10点(2004-12-24 15:44:47) (良:1票) |
30.日本のプロ野球史上初のストライキが決行されることになりました。ということで、エイゼンシュテインさんのレビューでも書きましょう。「ストライキ」は未見ですが、その翌年に撮られたこの作品、艦内の労使対立からおこる反乱、それに引き続くオデッサの街の銃撃を喉元を抉るような鋭く、そして瑞々しいショットで描いています。驚愕です。とにかくカットを割って語ってくるのですが、いまさらながらモンタージュの完成度には唸るほかありません。後半、ほとばしる艦内の部位がカットでつながれ、噴き出した黒煙と光り輝く海面の白さとのコントラスト、戦艦の息遣いをまさに肌で感じるような映像です。オデッサに寄港したした時の、夕陽をバックにした帆船のショットの静的な美しさが、その前の反乱とその後の銃撃をつなぐ緩衝として実に効いています。オデッサの街の群衆、その叫び、悲鳴。イデオロギーの是非、善悪の判断は然るべき場に譲るとして、この映画は熱い、とにかく熱い!私の本棚には「エイゼンシュテイン全集」の第1巻が誇らしげに収まっているのですが、こちらは厚い、とにかく厚い、こともないのですが、まだ読んでいません。最後にプロ野球にも再び熱き戦いを! 【彦馬】さん 10点(2004-09-18 00:31:34) (良:2票) |
29.まあ、作られた年代も考慮してこの点数にしました。当時見た人は10点だったろうと思いますが、さすがに今見るには映画史に偉大な影響を与えた作品だったというしかない映画だと思います。 【べんちゃんず】さん 6点(2004-09-12 12:47:42) |
28.全然おもしろくわなかったけど観て損はしなかったかな。うん |
27.サイレントなのにあれだけ迫力あるつくりは凄いです!音楽も結構好き。どのカットをとっても絵になる! 【kaneko】さん 6点(2004-05-17 22:23:21) |
26.「オデッサの階段」ッ!このシーンに尽きます。息をするのも忘れて見入ってしまう。 またこのような虐殺を乗り越えて新しい体制が出来た後も、その新しい政権によって同じような虐殺が繰り返さていくという現実を、僕ら後世の人間は知っている。そのことがなんともやりきれない。 【flyhigh】さん 9点(2004-04-17 21:57:16) |
|
25.燃えた。ものすごい迫力。古い映画ということで、少しみくびっていたことを詫びたい。とにかく気合と根性がみっちり込められている。すごい。 【ラーション】さん 9点(2004-03-29 02:04:20) |
24.ん~凄い。お爺も生まれてない時代にこんな映画が存在したとは・・・映像技術と演出に唖然。チャップリンがいまいち合わなかったので無声映画は苦手と思ってたけどこの映画のおかげで意外な発見できました。ポチョムキン!いい響きです。 【モチキチ】さん 8点(2004-03-14 22:42:49) |
23.オデッサの階段のシーンなど、この映画においては、新しい手法など取り上げがちだが、単純に観ていて吸い込まれるオーラがこの作品の中には充満している。「イワン雷帝」同様、セルゲイ・エイゼンシュテインの魂が込められた映画と言うことができよう。ポチョムキンという名は初めて聞くと笑ってしまいますが。 【たましろ】さん 9点(2004-01-17 22:14:19) |
22.「ド級」「超ド級」という言葉は戦艦ドレッドノートに由来するという。ドレッドノートは軍艦の歴史において革命的な戦艦だったのだ。エイゼンシュテインの『戦艦ポチョムキン』もまた、映画を革命的に変えた作品である。ゆえに我々は、『戦艦ポチョムキン』に匹敵する映画作品を「ポ級」「超ポ級」と呼ばねばならぬ。 【ウーフー】さん 9点(2004-01-05 22:57:01) (笑:9票) |
21.どんなに斬新な手法を生み出した作品であろうとも、今観て面白くなければ評価は低くする。これが、批評家でもない一映画ファンとしての俺の基本姿勢だが、本作品は「モンタージュの祖」などという蘊蓄を知らずとも引き込まれてしまう。あまりに平凡な感想で恐縮だが、やはりオデッサの階段のシークエンスは編集のすばらしさゆえ身震いが起きてくる。エイゼンシュタインは新手法を生み出しただけでなく、最高の使い手だったことがわかる。 【恭人】さん 9点(2003-12-02 19:37:24) |
20.田原そういちろうがどこかの映画会社を受けたときの試験がエイゼンシュタインについて述べよだったらしいです。まぁどうでもええことやけど 【マイアミバイス】さん 8点(2003-10-06 21:31:21) |
19.《ネタバレ》 「第一章 人々とうじ虫」というタイトルが凄い、何か笑ってしまいます。正直序盤はちょっと退屈…と言うのも観ている方も劇中の水兵たち同様、上級仕官の悪行に耐えなければならないので観ていて歯痒いのですが、一度蜂起が起こってからはひたすら凄まじい。どんどんエスカレートしてやがてかの有名なオデッサ階段での虐殺へと発展する。民衆の握り拳、泣き叫ぶ母親、乳母車、そして破壊されるオデッサ劇場の石造と、モンタージュの偉大さを噛み締めながらただ眼前に広がる地獄絵図に見入ってしまいます。また石段に並ぶ兵隊の影の太く長いこと!まさにエイゼンシュテインは映画の神様ですね。ただオデッサの階段のシーンがあまりにもエキサイティングしたせいか、その反動からかそこから最後の大団円までがまたちょっと眠くなるのですが、これは単純に僕の未熟さ故なので戒めの念も込めて-2点引いておきます。 【かんたーた】さん [DVD(字幕)] 8点(2003-09-08 20:04:27) |
18.歴史に残る名作だと思って、待ち望んでみたのですが(それでも10年前)、見たときに古さばかりを感じてしまって、感想は歴史に残る名作を見た、で終わってしまいました。有名なシーンはそれまでTVのバラエティーでの、名作シーンでよくやっていたので、新鮮さが無かったです。 【omut】さん 5点(2003-09-02 00:50:43) |
17.1925年でコレですから、撮影技術自体は欧米よりは低かったのかもしれませんが、この驚くべき演出! ダイ・ハード観てるのかと思ったよ。ごめんそれはウソ。しかしこの時代にすでにこんな事までやってたのかと思うと、少し薄気味悪くすらなります。逆に言うと、これまで音楽や美術の表現方法のトレンドが激しく移り変わってきた事に比べたら、映画って、実は膠着してるのかも??? 【鱗歌】さん 8点(2003-08-15 22:07:51) |
16.時代を考慮すれば技術的には絶賛に値するでしょう。はてさて今見たらどうか、、まずオデッサの階段あたりから「無声映画なのに、なに!?この躍動感は!」と思って観ました。編集でここまで見せるなんて凄いです。終盤の戦艦のスピード感もエンジン、船体、煙の細かいカットの繋ぎによってすごく伝わってきた。やっぱ今見ても凄い。 // 追記<H20.4.7> 今観ることのできるサイレント映画というのは傑作だからこそ今も観ることができるわけなのですが、その傑作ぞろいのサイレントを何本も見た後にこれを観ると、この映画が他の傑作サイレントとは全く種類の違う映画なのだと改めて唸らされます。やっぱり凄いものは何度観ても凄く、観れば観るほどにその凄さを思い知る。 1点プラスします。 【R&A】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2003-06-17 12:25:16) (良:1票) |